ロクさんのアクティブライフのブログ

自然観察を通してのシニアの元気報告を575に託してお届けします。

自然観察を中心に、アクティブに活動している様を、
写真とコメントを交えて俳句にまとめています。
毎日発信でシニアの元気報告になっています。

映画『武蔵野』

             熱く語る監督:原村正樹氏

              能勢では雨でも田植えが


 映画好きなら一度は行ったことのある大阪十三の第7藝術劇場で『武蔵野』が公開されることになり、その初日ということで原村正樹監督のトークイベントも開催された。日本の「農」を考える上で多くの人に観て貰いたいドキュメンタリー映画である。
 江戸時代から綿々と続いている循環農業が今に受け継がれている。もともと不毛の地であった武蔵野に、360年前、川越藩が広大な土地を農民に与え、半分は植林し後の半分を開墾するように指導してきた。植林した落葉樹の落ち葉を集めて堆肥を作り、毎年畑に施して、やせた原野を肥沃な大地に生まれ変わらせた江戸の開拓村、その伝統が今に引き継がれ、世界でも類を見ない平地林が開発の波に晒されながらも生き残っている。土壌学者の分析によると江戸時代から積み重ねて来た農法のおかげで、土も世界一になっているらしい。微生物の数が比較にならないぐらい多いことがそれを証明している。毎年変わることなく繰り返されてきた森の恵みを活かす伝統の循環農法こそが、持続可能な農業だと若い後継者にも受け継がれている。
 映画もさることながら、トークショーでの原村さんの日本農業に対する思いがひしひしと伝わる。食糧自給率、種子法廃止問題、アメリカいいなりの貿易交渉、日本だけがいまだに使っている危険な除草剤、人間を含めての生き物に冷たい政治などなど話が尽きない。国民がもっと声を上げなければならないが、マスメディアに農業記者がいないと言う現状も驚くべき話だった。


「夏の陣 農も命の 候補者に」

×

非ログインユーザーとして返信する