檜葉宿木
ツバキに半寄生するヒノキバヤドリギ
ヒノキに似た茎(枝)で光合成
今年度最後のトンボのメガネ観察会は西宮市立北山緑化植物園を訪ねました。小さな小さな植物園ですが、ちゃんと区画植栽されているので観察にはもってこいです。トンボのメンバーは園芸種や植栽されたものにはあまり興味を持たないようですが、植物の進化や戦略などを知る方法としては、植物園は有効な訪問先です。今回も仲間からアイラトビカズラの説明を受けたり、ダーウインが長い距(蜜をためる管)を持つランを観て、それと共生する生き物がいるはずだと推定し、彼の没後、共生するスズメガが発見された話などを紹介して貰いました。
近くにお住まいの仲間からは半寄生木のヒノキバヤドリギの存在と在処を教えて貰いました。そのヤドリギは常緑広葉樹のツバキなどに寄生する小さな木本です。葉っぱがほとんど退化して、扁平な茎が葉っぱの代わりに光合成をしています。寄生された宿主は成長が鈍り、枯死してしまうケースもあります。宿主がいないと生きていけないヤドリギの生存戦略上の利点は何処にあるのか、興味を掻き立てます。
「春光を ちゃっかり受けし 居候」