小葉三葉躑躅
雄しべの数10本を観察中
躑躅たち雨に洗われ輝けり
蕾も可愛いコバノミツバツツジ
今年度最初の「トンボのメガネ」観察会は西宮市にある廣田神社のコバノミツバツツジを訪ねました。既に咲き出したのを写真に収めていましたが、兵庫県の天然記念物に指定されている廣田神社は規模が違うので、この欄での紹介を先き延ばしにしてきました。この地域のコバノミツバツツジは戦前までは20万本とも言われ、植物学者牧野富太郎氏が感嘆して「ただ三葉千萬人をおびき寄せ」と一句に詠んでいます。宅地開発などが進み、現在では2万本までに減っています。ボランティアなどの努力で苗木の植栽など保護活動に取り組まれています。今回の観察会は地元にお住まいの方に、見所を無駄なく案内してもらったので、参加者には殊のほか喜んで貰いました。
六甲山系や京都愛宕山系などでもハイキング道に自生しているので、コバノミツバツツジのトンネル潜りがこの時季の山歩きの楽しみになっています。本州中部以西に分布が見られる日本特産種ですが、類似種にアラゲコバノミツバツツジと九州の山地に自生するツクシコバノミツバツツジがあります。3種をまとめてコバノミツバツツジと呼んでいます。
「晴れて善し 雨なら尚好し 躑躅かな」