要黐
余すことなく花をつけたカナメモチ
カナメモチとかアカメモチとか言うのでモチノキ科の植物と思ってしまいますが、昨日紹介したバラ科の植物です。同じく勘違いするのはネズミモチやトウネズミモチで、こちらもモチと付いていますがモクセイ科になっています。名付け親に苦言を呈したいものです。カナメモチは常緑の小高木ですが、材が硬いのでカマツカと同じような用途があります。鎌の柄とか扇の要に使われ、牛の鼻輪にも使っていたようです。名前の由来はモチノキに似て要に使うからという単純なものです。ウバメガシやアベマキ同様、比重の高い樹種で0.98もあるらしいです。
カナメモチは萌芽力が強く、刈り込みに耐えられるので生け垣や庭木に適しています。特に春の新芽が赤いので好んで植栽されて来ました。昨日はむろいけ園地で撮ったものですが、山の尾根筋でも自生のものを良く見かけます。最近では残念ながら生け垣用にはレッドロビンという西洋カナメモチに座を譲っているようです。
「花咲かせ 観て来て触れて 要黐」