山吹草
トンボのメガネ例会で金剛山にヤマブキソウを訪ねた。下見の時には数株しか咲いていなかったので心配していたが、昨日は斜面一面に咲いていてくれた。木本バラ科のヤマブキに似ているからと名付けられ、別名でクサヤマブキとも言われている。色と姿はヤマブキに似ているが、こちらは5弁花ではなくケシ科の4弁花である。クサノオの仲間だから茎を手折ると黄色い乳液が出てくる。クサノオ同様薬効がありそうだが図鑑では紹介されていない。
ヤマブキソウは多年草だから群落を作ってくれるが、最近は鹿が食べるのか自生地を減らしている。金剛山では貴重な植物がたくさん残っていて、我々にとっては垂涎の観察地になっている。他にも見落としてしまう目立たない植物をメンバーから教えて頂いた。明治20年に故牧野富太郎氏が日本人として始めて学名をつけた記念すべき植物に「大和(日本)草」と命名した、とても写真に収められない小さな花だ。左様に貴重種の宝庫となっている。
「金色に 染めた5月の 風流れ」