鈎葛
カギカズラの球花
掌に毬となりたるカギカズラ
薬用になる鈎が付くツル枝(参考画像)
昨年の今頃、トンボのメガネで嵐山の松尾大社にカギカズラを訪ねたが、立ち入ることの出来ない神域に自生していたので、双眼鏡で覗かなければ花の姿などが確認出来なかった。昨日は別のサークルで京都市にある日本新薬の山科植物資料館を訪問した。数ある薬草の中でもカギカズラの花を間近で観察出来たのが嬉しかった。研究員の方からレクチャーを受け、その後少人数に分かれて資料植物を案内してもらい、匂いを嗅いだり、味見をしたり、五感での観察をさせて貰った。
カギカズラはアカネ科の植物だが、つる性の木本で10mにも伸びて行くらしい。薬用になるのは鋭い鈎の部分とされているが、蔓状の茎そのものでも薬効に変わりがないらしい。鈎そのものの方が漢方薬らしく見えるからかもしれない。枝につく1個と2個の鈎が交互に付くのも変わっているが、ツル枝が分枝する時に一方は上方に伸長し、片方は側方に伸びて絡み付く相手を探し、高くまで這い上がる戦略を身につけている。
「毬となる 小花に注ぐ 梅雨の陽が」