高砂百合
花粉を撒き散らすのは誰の仕業だろう
我が家の猫の額放置庭に今年もタカサゴユリが咲き出した。昨年は花茎が1本だけだったが、今年は3本になり、その内の2本に数個の花と蕾をつけている。タカサゴユリには桃紫色の筋が入るのだが、我が家の分にはその筋が目立たないので、テッポウユリとの交雑種かも知れない。日本原産のテッポウユリの花期は6~7月だが、こちらは8~10月頃に咲くので区別出来る。花がテッポウユリに似ているので細葉鉄砲百合とか筋鉄砲百合とも言われている。高砂というのは台湾の古名で、彼たちの出身地は台湾という事になっている。1923年に渡来して来たらしいが、たくさんの種を風で飛ばすので見る間に日本全国に帰化してしまった。特に道路の法面などに根付いている。
テッポウユリの香りは高いが、タカサゴユリはあまり芳香を放たない。それだけの理由で高貴さを感じない。花姿だけを楽しませて貰う事にする。多年草で毎年増えて行くのが楽しみだ。根茎は他のユリたちと同じように薬用や食用になるが食べてみようという気にもならない。
「ナフキンに 花粉を散らす 百合の稚児」