山帰来
サンキライ
ソヨゴ
ナンテン
マンリョウ
妻が山に行き、僕が留守番の時には夕飯を作ることが多い。近くのスーパーまで買い出しに行くと往復で2時間はかかる。同じ道では楽しくないので、往きと帰りは別の道を通ることにしている。リュックにおでん材料と牛乳2パックを詰め込んでの寄り道になる。意識して山道などに入り込み、自然からのお土産などを探すのが癖になっている。何時も春にはタラノメなどの山菜を採る、シカと僕しか知らない秘密の場所である。
晴れ渡った青空での冬木立ちを見たいために、ブッシュをかき分け見晴らしのきくところまで出て深呼吸をする。周りに目を移すと赤い実が目立つ。パイオニア植物のソヨゴやナンテンが赤い実で鳥たちを誘っている。どちらかと云えば小鳥たちは黒い実の方が好きなようで、食べ尽くした後に赤い実を啄みに来るようだ。常緑樹は緑の葉っぱで赤を引き立ているが、落葉樹の実は余り目立たない。人通りのある道ではクリスマスリースなどに人気のあるサンキライ(サルトリイバラ)は直ぐに採取されてしまうが、少し中に入ると結構残っている。殆どが赤黒くなっていたが、まだ綺麗な色のサンキライを少し頂いて帰り玄関に吊るした。山帰来と言う響きが大好きなロクの遊びである。
「明日からは 伸びる陽射しの 冬至かな」