蔓人参
別名「爺そぶ」と云う名を持つツルニンジン
紫色がそばかすに似ているとか?
“山で旨いはオケラにトトキ、里で旨いはウリナスカボチャ、嫁に食わすも惜しゅうござる”と長野地方では古くから謡われています。そのトトキこそがキキョウ科のツルニンジンのことです。春の若芽・若葉や太くなった根が食べられるようですが、近辺では採取できるほどたくさんある山菜ではありません。栽培でもしていたら一度は食べてみたいものだと常々思っています。朝鮮人参の様な根はスライスして粕漬けや天ぷらにするらしいので、代用品としてキクイモ根茎で我慢しておきましょう。
六甲山上付近ではツルニンジンが結構生えています。「爺そぶ」と云う別名を持ち、同じ仲間の「婆そぶ」と併せて観てみたいものですが、なかなか同時に観ることはありません。花の中の紫色をそばかすに見立てたものです。因みに長野ではそばかすの事を「そぶ」と云うらしいです。
「重たげに 垂れる釣鐘 桔梗花」