食虫植物
虫の来るのを待っているハエトリソウ
地味な小花
昨年、六甲高山植物園で購入したハエトリソウが今年も花を咲かせた。ダーウィンが「世界で最も不思議な植物」と驚嘆し、そのメカニズムを研究した話は有名である。北アメリカの西部に位置するカロライナ州の湿地帯に自生している。英名では「女神の蝿獲り罠」と言われている。確かに虫を捉える葉が閉じた時は、周りの棘はまつ毛の様で言いえて妙である。彼が興味を示した植物だからこそ、日頃、園芸種などに見向きもしないロクも好奇心のままに買ってしまった。
二枚貝の様な葉の中には感覚毛と言うセンサーがあり、それに虫が触れると葉を閉じる仕組みになっている。しかし、その運動にはかなりのエネルギーを消耗するので誤動作は避けたい。葉の中で2度センサーに触れると虫だと感知して閉じる、と言う優れた感覚機能を身に付けた。ダーウィンをうならせた所以だ。
乾燥に弱いのでサギソウと同じようにミズゴケで育てている。週に一度ぐらいたっぷりの水を補給してやれば大丈夫。生き物を育てられないロクには、サギソウと並んでハエトリソウはうってつけの観葉植物になっている。
「獲物待つ 罠も欠伸の 梅雨晴れ間」