楤の木
春に新芽を摘まれた後もしっかり枝を張り、花を咲かせる時期になったタラノキです。小さな花ですが花序は目立ちます。ルーペでみると萼片・花弁・雄しべ・花柱などいずれもが5の数で構成されています。ウコギ科でウドに似ているのでウドモドキとかキウドとも呼ばれています。好き嫌いの問題もありますが、タラノキの方が有用だと思うので、反対にウドの事をタラモドキと云ったらいいと思うのですが。
以前にも民間薬で紹介していますが、タラノキはタラ根皮と云って健胃、整腸、強壮、胃がん、糖尿病などに優れた薬効があり、古くから民間で使われて来ました。樹皮や棘にも同じ薬効があるようですが根皮ほどではないようです。山菜の王者であるとともに薬草の王者でもあるのです。既に奈良時代から高級野菜の扱いを受けていたようです。
「塊の 小花弾いて 天高し」