酸葉(スイバ)
凍結から守るために糖度を増したスイバ
皆さんに提供したスイバジャム(参考画像)
春まだ遠し
山に行こうか里歩きしようかと迷いながらも、安易な里歩きにした。春探しが目的だったがこれと言ったものが見つからない。
冬越しのスイバが田んぼの周りで赤くなっているのが目に付く。今年はまたスイバのジャムを作ろうと考えている。赤くなった葉だけを集めたものにグラニュー糖を絡め、水分が出てきたら更に砂糖を加えて煮るだけで、綺麗なジャムに仕上がる。ただ若い芽はシュウ酸を多く含み、肝臓に負担を掛けるので多食は出来ない。軟らかい新芽を熱湯で茹で、水でしっかり晒してから利用すると、和え物や煮びたしなどの山菜にもなる。
古くから根茎が薬草になり生薬として利用されてきた。最近の薬理実験による研究では制がん効果が認められている。大きく成長した葉や茎を花穂ごと採取し、天日干しにしたものを茶剤にすると、健胃・整腸・抗ガン作用もあるらしい。使い方を誤らなければ立派な野草になる。
よく似た仲間に同じタデ科のギシギシがある。成長すると見分けやすいが、春先のものでは葉柄の基部で見分けるようにしている。スイバは矢尻型になっているので直ぐに見分けられる。ギシギシも山菜として利用出来るので間違っても問題はない。
「冬萌の 紅きに命の 鼓動聴き」