野豌豆(ノエンドウ)三兄弟
左からスズメノエンドウ・カスマグサ・カラスノエンドウ
カラスノエンドウ(豆は5~10個)
スズメノエンドウ(豆は2~3個)
カスマグサ(豆は3~6個)
誰でも知っている野草のカラスノエンドウが大きくなり、既に実を付け出している。むかし焙じてお茶にした記憶がある。血行を良くし胃炎にも効くとのことである。山菜としても食べられる。花ごと摘み素揚げにしたり、バター炒めでも香ばしくて美味しい。茹でて和え物や汁の実などにも利用出来る。中国では「救荒野豌豆」として食品に利用されているらしい。
漢字表記で「烏の豌豆」か「烏野豌豆」と表記されている。どちらでも良いと思うのだが、厳密には栽培種と区別するために野豌豆とした方が納得出来る。植物など大きさを表すのに「烏」や「雀」を冠する。さらに小さなものには「蚤」が冠される。野豌豆ではカラスノエンドウが大きく、スズメノエンドウは見るからに小さいので、意識して観れば直ぐに比較できる。
カラスとスズメの自然交雑種を偶に見かけることがある。カスマグサと名付けられた。カ・ス・マとはカラスの「カ」とスズメの「ス」を採り、その間ということで「マ」が付けられた。名付け親まで調べていないが、多分、植物博士の牧野富太郎氏だろう。
「野豌豆 思い思いの 蝶になり」