ロクさんのアクティブライフのブログ

自然観察を通してのシニアの元気報告を575に託してお届けします。

自然観察を中心に、アクティブに活動している様を、
写真とコメントを交えて俳句にまとめています。
毎日発信でシニアの元気報告になっています。

椿油で椿の天ぷら

              お洒落な天ぷら材たち


 ひとくらクラブで椿油を使った野草の天ぷらの会が催された。以前にも1度経験されたイベントだが、あいにくその場に居合わせなかったので、ようやく念願が叶ったことになる。まさに贅の極みと言うべき試みである。
 クラブでは毎年恒例で椿油搾りのイベントを開催している。メンバーが椿の実を持ち寄り、それを砕いて「仁」だけを取り出し、蒸し上げたものを手作り圧搾機で絞り出すまでの
デモンストレーションを体験してきた。概ね集められた実の25%(重量比)が油として抽出できる。後は研究家でもある仲間が自宅の工房で無駄なく絞って下さる。100%純正の椿油は小瓶に小分けして、イベント用として活用されてきた。ところがコロナ禍で一般の参加者を受け入れられなかった。それが幸いして椿油の在庫が貯まったので、贅沢な「椿油の天ぷら」となった次第である。純正椿油の天ぷらを提供してくれるお店など存在するのだろうか。たくさんの山菜・野草が集められたが、ツバキの花が見当たらない。急遽公園内のヤブツバキ探しに出掛ける。椿油で椿の天ぷらを揚げるという究極の贅を果たせた。
 難を言えばその場に吟醸酒と言わないまでも、アルコール類が持ち込めなかったことである。滅多に口に出来ないハリギリの新芽や、口にするのも申し訳ないシュンランなどの天ぷらを頂けた。何時もは提供者側なのだが、今回は上げ膳据え膳のお客様に甘んじた。いろいろとお世話願った方々に感謝!


「春の旬 椿油で 舌鼓」

接骨木(ニワトコ)

              「接骨木」紹介グッズ


 「接骨木」という漢字表記が面白いので、お客さんを退屈させないためのグッズとして植物名カード集を作り、バス車内で披露したことを思い出す。名前の由来は「庭床」からだと言われているが、枝を黒焼きにして湿布薬を作り骨折部に塗ったことから「接骨木」を充てるようになった。打撲傷や神経痛、リューマチ、むくみなどの他に利尿効果もある薬草として庭などに植栽していたらしい。山菜愛好家ロクとしては、山で見つけたら天ぷら材料としてブロッコリー状の蕾を持ち帰った。
 この植物が世界の研究者を驚かせたのは、日当たりの良いところでは木として成長するが、暗い森の中では草の様な形で何年も生き続けることが、茨城県つくば市にある森林総合研究所の主任研究員によって発見され、米国学術雑誌「エコロジー」で紹介された。好奇心旺盛なロクはすぐさまその不思議を手作り紙芝居に編集して、世界の研究者の驚きを子どもレベルの驚きにした事を思い出す。
 昨日は地球環境『自然学』講座2022年度の開講日だった。森里海連関学の提唱者、京大名誉教授 田中 克先生の基調報告とも言うべき内容の素晴らしい講座だった。今年もたくさんの知識をインプットして、子どもたちに美しい地球をバトンタッチできる一助にしたい。


「爺さんの 好奇心にも 山笑ふ」

カタクリ・ミズバショウ


 カタクリとミズバショウはどちらも訪ねたい植物の筆頭にあげたいほどの貴重種になっている。サークルでもカタクリの自生地を訪ね歩いたことを思い出す。ミズバショウ自生地になると尾瀬や信州あたりまで足を伸ばさなければならない。京都府立植物園にスプリング・エフェメラルを訪ねたときに、流れに植栽されているのを確認して "観た気” になっていた。トンボのメガネでも度々利用した京都植物園が今大変な危機に直面している。植物研究の場としての役割は言うに及ばず、京都府民だけではなく近隣府県のオアシスになっているのだが、規模を縮小しての改変計画が進んでいるらしい。
 話が脱線してしまったが、カタクリとミズバショウを同時に観られる場所が大阪府内にあるという情報を頂いた。交野市にある「くろんど園地」で、訪問した方から画像まで送られてきたのが3月下旬だった。サークルで来年度の訪問先に使えないだろうかと、花は期待せずにコース確認のために仲間と下見に訪れた。情報提供から10日も経っていたのに、カタクリは快晴の陽を受けて満開状態で咲き誇っている。ミズバショウも純白の苞に包まれた花穂が花粉を散らした直後で残っている。期待していた規模よりたくさんのカタクリとミズバショウを観ることが出来たので大満足だった。あれっ!ミズバショウは夏の花だったよね。♫水芭蕉の花が咲いている~♫ 来年の4月7日第1金曜日の例会訪問先に決定!
 ミズバショウは有毒植物だからシカは見向きもしないだろうが、カタクリなどは恰好の餌になるはずだが食べられた形跡もない。このエリアにはシカが生息していないのだろう。大阪のてっぺん能勢では考えられない処もあるのだ。


「山の園 北国情緒で 水芭蕉」

大蚊(ガガンボ)

            ガガンボ科

        文化面までの編集を終えて


 妻と知人が誘い合って兵馬俑展に出掛けて行った。一応は誘ってくれたのだが、「何とか展」というのは現地で実際に観るのに限る!と言う経験を幾度も味わってきたので、他に宿題も抱えていることを口実に断った。例えばエジプト展などは度々開催されたので、懐かしさから覗いたこともあるのだが、切り売りの感が拭えない。やはりそのお国を訪問してたっぷり拝観してきたら「何とか展」はもの足らない。たくさん観たいと言っても物理的にも無理な注文になる。ピカソのゲルニカ展、巨匠たちの美術展などもスペインやイタリアに足を運んでこそ感動できる。
 留守番中の宿題は救援会の支部ニュース編集作業が残っている。今月号は東住吉冤罪事件青木国賠裁判の判決待ちだったので発行を遅らせた。何とか四面までの版下を作り終えたのでやれやれである。紙面紹介の一端として文化面をご覧に入れる。
 後は主夫業として食材の仕入れが残っている。後先考えずに魚類を購入してしまうので、せっかくの鮮魚が台無しになる。1尾100円のアジを4尾も購入して調理したので、肝心要の桜鯛が持ち越しになってしまった。
 さてテーマのガガンボだが「虫屋」でもないので種類が特定できない。子供用の図鑑を開いても載っていない。「大蚊」と表記されるぐらい「蚊」とそっくりである。体長は3cm以上あり、6本の脚を含めると10cmぐらいになる。それが窓のネットに止まり、風に飛ばされないようにへばりついている。何とも儚げな昆虫であることか。何時も昆虫スケッチを紹介されておられるLove-mantis-338さんがご存知なら教えて頂きたいものである。


「ががんぼの 季節違えた 愚かしさ」

大葉紅柏(オオバベニガシワ)

           枝に着いたオオバベニガシワの花蕾

                夏葉(参考画像)

            ヒュウガミズキとレンギョウ

                 窓から花見

          人の不幸は蜜の味(とりあえず許される範疇)


 数年前から気になっていた樹木がある。別名をオオバアカメガシワと言われるぐらいアカメガシワに似ている。もちろん初めて出会った植物だから名前すら知らなかった。手持ちの山渓ハンディ図鑑「樹に咲く花3・4・5」でアカメガシワ属を調べてみる。それでたどり着けたのがオオバベニガシワだった。同じトウダイグサ科だがアカメガシワ属ではなくアミガサギリ属に分類されている。
 今回の観察でアカメガシワ属ではなかったと言うことが確認できた。葉こそそっくりだが花蕾の付き方が全く別物である。中国原産で若葉が美しい紅色をしているので観賞用として渡来してきたと思われるが、渡来時期は不明らしい。葉裏に蜜線を持ちアリを招き寄せ、アブラムシを寄せ付けない戦略を持っているのだろう。次回の定点観察では大きくなった夏葉の裏を観察してみたい。
 散歩していると春本番を思われる黄花が目立つようになってきた。ヒュウガミズキやレンギョウなどを見かける。窓から望める旧府民牧場跡のソメイヨシノが3分咲きぐらいで開いてきた。居ながらにして花見を楽しめる。贅沢な朝のひとときである。信号無視をしたのだろう軽トラがパトカーに捕まった。そんな情景も蜜の味がする。


「新芽には 萌黄も赤も あって良い」