ロクさんのアクティブライフのブログ

自然観察を通してのシニアの元気報告を575に託してお届けします。

自然観察を中心に、アクティブに活動している様を、
写真とコメントを交えて俳句にまとめています。
毎日発信でシニアの元気報告になっています。

大葉紅柏(オオバベニガシワ)

           枝に着いたオオバベニガシワの花蕾

                夏葉(参考画像)

            ヒュウガミズキとレンギョウ

                 窓から花見

          人の不幸は蜜の味(とりあえず許される範疇)


 数年前から気になっていた樹木がある。別名をオオバアカメガシワと言われるぐらいアカメガシワに似ている。もちろん初めて出会った植物だから名前すら知らなかった。手持ちの山渓ハンディ図鑑「樹に咲く花3・4・5」でアカメガシワ属を調べてみる。それでたどり着けたのがオオバベニガシワだった。同じトウダイグサ科だがアカメガシワ属ではなくアミガサギリ属に分類されている。
 今回の観察でアカメガシワ属ではなかったと言うことが確認できた。葉こそそっくりだが花蕾の付き方が全く別物である。中国原産で若葉が美しい紅色をしているので観賞用として渡来してきたと思われるが、渡来時期は不明らしい。葉裏に蜜線を持ちアリを招き寄せ、アブラムシを寄せ付けない戦略を持っているのだろう。次回の定点観察では大きくなった夏葉の裏を観察してみたい。
 散歩していると春本番を思われる黄花が目立つようになってきた。ヒュウガミズキやレンギョウなどを見かける。窓から望める旧府民牧場跡のソメイヨシノが3分咲きぐらいで開いてきた。居ながらにして花見を楽しめる。贅沢な朝のひとときである。信号無視をしたのだろう軽トラがパトカーに捕まった。そんな情景も蜜の味がする。


「新芽には 萌黄も赤も あって良い」

内職曜日

       しめ鯖を作りバーナーで炙ってみた(一尾を完食)


 妻は飽きもせずに3日続けての桜の追っかけに出掛けて行った。女性ばかりの山の会行事だからお誘いはかからない。留守番を任されると言うことは主夫業も頼んだよと言うことになる。予め時間を掛けて作っておいたしめ鯖をメインに考えればすむことだから気が楽だ。
 5月の行楽シーズンに合せて野外ライブを企画する話が持ち上がり、お誘い用のチラシ作りを依頼されていた。4月に開催する野草料理の案内チラシが好評だったので、またまたお鉢が回ってきたと言うだけの話で、企画の提案者でもあったのでその覚悟は出来ていた。
 コンビニ強盗の汚名を着せられて、302日間も拘留され続けたえん罪事件で、NHKドキュメンタリー逆転人生「えん罪・奇跡の逆転無罪判決」他多数のメディアで報道されたのでご存じの方も多いはずである。NHK大阪では3度も再放映されるほどの話題番組だった。そのえん罪事件被害者(主人公)土井さん(SUN-DYU)たちのグループMIC SUN RIFEを招くことになった。無罪判決を勝ち取ったあとは、音楽活動の傍ら、えん罪事件撲滅をめざすための活動にも取り込まれている。チラシもなんとか説明くさくならないように工夫したので、若者たちにも足を運んでもらえるだろうと悦に入っているロクである。
 5月7日(土)15:00~16:00 箕面駅前の野外ステージでライブを開催するので、箕面の新緑を愛でるついでに立ち寄って頂けたら幸甚である。


「歌声が 5月の空に 轟けと」

三姉妹とミツマタ

             三姉妹と名付けたエドヒガン

              青空に映えるエドヒガン

               色あせたミツマタ


 2日続けてのエドヒガンへの訪問となった。トンボのメガネ例会先として3月18日の第3金曜日に訪ねた準地元と言うべきエリアへの再訪だった。何年か前の例会では運良くミツマタとエドヒガンが同時に観察出来て、皆さんから感嘆の声が上がったことがあった。もう一度訪ねたい訪問先を伺ったときに、すかさず声が上がった訪問先のトップにランクインされたのが「能勢路のミツマタとエドヒガン」だった。
 ミツマタの見頃は3月の中旬である。一方エドヒガンはソメイヨシノより少し早く、3月の下旬に見頃を迎える。両者を同時に楽しめるのはどうしても3月最終金曜日と言うことになる。今年は4月1日が第1日だったので辛うじて観察出来ただろうと悔やまれる。もし来年計画するのなら3月31日(金)にオプションとして設定したい。植物観察を主なテーマにしているので、今年のように季節がずれると皆さんに申し訳なくなり “郵便ポストが赤いのも花が咲いてくれないのも” 全て私の所為ですと詫びている。とは言え4月1日の奈良は過去に経験したことがないほどの桜三昧を楽しめた。いずれかで天は帳尻を合せてくれる。
 そんなこともあり最盛期のエドヒガンを瞼に焼き付けたくて、箕面森町から青貝山方面を目指した。山一面に色とりどりのエドヒガンが咲き誇っている。それはそれで素晴らしいのだが、3本の若いサクラが日を浴びて輝いている。多分18歳ぐらいだろうか判断して「三姉妹」と名付ける。意識の中に成人年齢が18歳に引き下げられたことにダブる。チェーホフの「三姉妹」や「桜の園」までが頭をかすめ、ロシア文学とはほど遠い現状に心が痛む。
 ミツマタ群生地にも寄ってみた。こちらは番茶も出花を通り越して、既に初老の境地に入っている。初めて訪れる方は「まあ綺麗!」と言われるが、受粉期を過ぎ頭を垂れている。初老と言わないまでも更年期にさしかかっていた。


「度々と 山の桜を 追い求め」

北摂の桜 エドヒガン

              群雲桜(19本で群生)

             色もまちまちのエドヒガン

                国道からの眺め

                 ヤマザクラも


 15年ほど前まではエドヒガンのことは関心外だった。ところが箕面から能勢に居を移してからは、山の谷筋に自生桜が開花しているのを春ごとに見掛けるようになった。それでもその桜がエドヒガンだと言うことまでは知らなかった。自然大学校の仲間たちと観察会に参加するようになって、ソメイヨシノ以外の自生桜に興味を持ち出した。
 エドヒガンは日本に自生する10~11種のサクラ属の基本野生種の一つだ!と知って俄然興味を持ちだした。成長が早く高木になるために、他の野生サクラより長生きできる特質を持っている。天然記念物になっている樹齢1500年超の淡墨桜(岐阜県)や、2000年桜とも言われる神代桜(山梨県)などの長寿桜が有名である。因みに日本に自生する基本野生種はエドヒガンの他にヤマザクラ、オオヤマザクラ、カスミザクラ、オオシマザクラ、チョウジザクラ、タカネザクラ、ミヤマザクラ、クマノザクラの10種で、カンヒザクラを加えるかどうかで意見が分かれている。
 能勢からバスで山下まで出る途中の山の谷筋に、これでもかと言うぐらいに花を咲かせている。今年はエドヒガンに混じってタムシバの花が綿菓子のように咲いているのも散見できる。ダムの周りもエドヒガンの淡いピンクで埋め尽くされる。
 わざわざ遠征して訪ねなくっても楽しめるのだが、やはり山に自生しているエドヒガンと直接対話をしたい。雨予報が出ていたが桜好きの妻に後押しされて「黒川のエドヒガン」を山越えで訪ねてきた。19本のエドヒガンが樹冠10mほどを確保しながら咲いているので「群雲桜」と名付けられている。シンボルになっている「微笑み桜」はまだ開花していなかった。そこがクローン桜のソメイヨシノと違う野生種の特徴でもある。


「今日も行く 雨が降ろうが 山桜」

レトロ散歩「坂越(さこし)」

             造り酒屋で地酒をゲット

          会所内の赤穂藩主休息間の一つ「落之間」

                大避神社参道

       路地裏にも歴史が隠されていた


 30日は昼食に間に合うように坂越を目指した。牡蠣処の営業時間が午後4時までと言うからせわしない。家から4時間を費やして「坂越駅」に到着したことになる。タクシーもバス停も見つからないローカル線の無人駅舎だけがぽつんと建っているだけである。案内を請うことも出来ない。駅に置かれた地図を頼りに1時間近く掛けて目的地にたどり着いた。しっかり飲み食いした後、となり駅の宿泊先ホテルまで戻らなければならない。そんなこともあり坂越の街並み見学は翌日に持ち越した。
 寅さんの好きそうな人情味溢れるレトロな雰囲気だが、山田洋次の目には止まらなかったようである。この一帯は赤穂の忠臣蔵がお株を奪っていたのかもしれない。ところが一歩足を踏み入れると、北前船の寄港地で日本遺産にも登録されている漁師町である。国の重要無形文化財にもなっている「坂越の船祭」が毎年10月第2日曜日に開催される。勇壮な祭り風景を「旧坂越浦会所」で拝見させて頂いた。是非再訪した気持ちにさせられるが、宿がないというのが致命的である。
 人の良い管理人さんからお茶の接待まで受け、是非立ち寄って欲しい処やそれにまつわる歴史まで話して下さる。大避神社には蘇我入鹿から逃れた秦 河勝が祭神として祀られている。植物好きロクの目に止まったのは「ひょんの木」が植栽されていたことである。「ひょんの実」として知られるイスノキのことである。他でも鉢植えの「ひょんの木」がお店の入り口に置いてあったりする。渡来人 秦 河勝とダブらせた逸話が残っているのかもしれない。何ともミステリアスである。
 牡蠣に別れを惜しむ気持ちから、新しくオープンしたお店で蒸し牡蠣をオーダーし、創業400年の造り酒屋からゲットした地酒を持ち込み、牡蠣を戴いてから帰路についた。もちろんオーナーと意気投合しての酒の持ち込みである。
 ゆっくり・ゆったり・ほっこり 人のぬくもりを感じさせてくれた坂越での小旅行報告。


「牡蠣の旅 思わぬ収穫 歴史まで」