ロクさんのアクティブライフのブログ

自然観察を通してのシニアの元気報告を575に託してお届けします。

自然観察を中心に、アクティブに活動している様を、
写真とコメントを交えて俳句にまとめています。
毎日発信でシニアの元気報告になっています。

牡蠣を求めて

              蒸し牡蠣からスタート

               味噌仕立ての土手焼き

                 牡蠣フライ

                 牡蠣の釜飯

                牡蠣グラタン

         駅中ホテルの窓から見下ろすとホームに電車が


 娘夫婦から牡蠣が届けられたのが引き金になり、どうしても現地で食べてみたいという衝動に駆られて、岡山県の坂越まで遠征してきた。そこで養殖されている牡蠣は「1年牡蠣」と言って、好き嫌いのある人でも癖のない淡白な牡蠣の虜になってしまうらしい。
 食いしん坊のロクは昔から牡蠣が好きで、職場の仲間と牡蠣専門店に通ったものである。道頓堀までは繰り出さなかったが、近くの池田市に季節限定の専門店があり何度か訪れた。でもお上品で敷居の高いお店より、バケツで運ばれてくる牡蠣をダイナミックに焼いてくれる味を知ってからは、現地まで出掛けるようになった。はじめに知ったのは四国高松の焼き牡蠣だった。飲めない運転手を友達としていたので、よくお世話になったものである。
 娘からの情報では牡蠣料理の種類がふんだんにあるので、単品でオーダーした方が良いと言う。それを楽しみに坂越の駅から脇目も振らずに「海の駅 くいどうらく」を目指した。歩きには自信があるので1時間足らずの道程も苦にならない。
 帰りも歩いて駅まで辿り着ける余力を残してビールと白ワインを頂く。しっかり食べながら飲むので心配するほど酔わない。帰路についたときにバス停を確認すると、宿泊先としている播州赤穂駅行きが間もなくやってくる。うとうとしながら駅まで送ってもらった。駅中ホテルのチェックインより早い到着になってしまったので、荷物を預けて酔い覚ましの散策をする。夜は食べられそうにないから、コンビニでビールと乾き物だけを調達して無事にチェックイン。坂越の街並み見学が出来ていなかったので翌日に持ち越す。


「牡蠣月の シーズンオフ前 滑り込み」

猩猩袴(ショウジョウバカマ)

                架空の猩猩の頭


 散髪屋と歯医者は2年間以上通っていなかった。そのツケが出たのか歯茎が腫れて、片側が噛めなくなってきた。歯医者に行くと歯槽膿漏だと言われてしまった。手遅れなので抜歯しか方法が残されていないらしい。となると入れ歯になる。自分の歯でと頑張ってきたが、とうとう入れ歯と言う選択肢しか残されていない。医者は本人任せと言うが、専門家の意見に従うのがベストだと思う。いやだなあ~。
 帰り道は気持ちを切替えて、スプリング・エフェメラル探しをしながら歩いた。急に暖かくなったのでショウジョウバカマのはしりを見つけることが出来た。多年草で毎年欠かさず自生してくれるので、増え加減を確認に行くのが日課になるほど日参することになるだろう。何回もブログアップしているので、名前の由来などは耳にタコができるほど紹介してきた。別名でカンザシバナとも言われるが、お能に触れない方には別名の方が判りやすいだろう。変わった生態では、袴に見立てられている葉の先端からも新しい根が生まれ、来年の株が出来ることがある。葉から新たな命が生まれるなんて羨ましい。歯から歯が生まれないだろうか。目には目を歯には歯を!なんて法典までが頭をよぎる。


「水路には 春の妖精 赤ら顔」

並べて観察🔍

               カンサイタンポポ

               セイヨウタンポポ

    和洋タンポポの違い(左:カンサイタンポポ、右:セイヨウタンポポ)

             舌状花の構造(参考画像)

          星の瞳(オオイヌノフグリ)も帰化植物


 カンサイタンポポが散歩道の土手や田んぼの傍で春の到来を告げてくれている。少し遅れてセイヨウタンポポも地面で匍匐していたのが頭花を持ち上げてきた。どちらかと言えば在来種のタンポポは春を代表する野の花である。一方セイヨウタンポポは殆ど年中花をつけ日本全国に勢力拡大を果たし、日本に自生する在来種タンポポ20種を駆逐しつつある。彼等のしたたかさに輪をかけるように気候変動が後押ししている。例えばカンサイタンポポが観察出来る処は、まだ都市化していないと言われ、環境指標植物の役割も担っている。
 在来種タンポポとセイヨウタンポポの違い探しは、観察会での定番になっている。先ず両者を並べて観察して頂く。頭花を支える総苞が外側に反り返っているのがセイヨウタンポポの特徴で、在来種はいずれも反り返らずに頭花を支えている。
 植物界で一番進化したと言われるキク科、その中のタンポポは、たくさんの花を一ヶ所に纏めた集合花である。花びらに見えているのが一つの花の構造を持っている。一枚の花びら状のものを「舌状花」と呼んでいる。ルーペで確認するとそれぞれがちゃんと雄しべも雌しべもついている。それらが受粉して綿帽子となり種を遠くへ飛ばす戦略がキク科の凄いところである。
 そこで舌状花の数を比較するとカンサイタンポポは概ね80個ぐらいであった。ところがセイヨウタンポポは倍近くの花で構成されている。勝てるわけがない。侵略者に負けるなどと声を上げたくなる。


「タンポポは 何も知らずに 生きている」

似たもの同士

                 ホトケノザ

                ヒメオドリコソウ

               昨日と今朝の鹿の群れ


 窓から旧府民牧場の跡地に目をやると、今朝も鹿の群れが萌えだした若芽を求めて出てきた。彼らにとっても長かった冬から解放されて、やっと美味しい若芽にありつける。お母さんが子鹿に「たっぷり食べなさいよ」と言っている声が聞こえてきそうだ。
 散歩していてもたくさんの草花が一気に咲き出した。田んぼや畑の傍にはシソ科のホトケノザとヒメオドリコソウが目立つ。花色も立ち姿もよく似ているので、殆どの人は同じ雑草と見過ごしてしまう。ホトケノザは日本も原産地の一つになっているが、ヒメオドリコソウはヨーロッパ原産で、明治の中頃に東京駒場で初めて発見された帰化植物である。
 今なお疑問が解けないのは、春の七草の一つホトケノザは本種ではなくコオニタビラコのことで、古名をホトケノザと言ったらしい。本種をホトケノザと命名したのは何時のことだろう。命名者は古名の存在を知らなかったのかもしれない。春の七草だと勘違いされて未だに食される方が後を絶たない。シソ科だから問題になっていないのかもしれない。
 七草の一つナズナ(ぺんぺん草)にも似たものがあり紛らわしい。よく似た仲間はタネツケバナである。小花がそっくりで立ち姿もよく似ている。田んぼなどに自生するので全体の色で見分けるようにしている。赤みを注していればタネツケバナで、緑系がナズナだと判断している。実ができる頃になると一目瞭然となるのだが。
 バラ科サクラ属もよく似ているので我々の観察対象になる。サクラ・モモ・ウメについての違いなどはメンバーも熟知されてきたようである。


「待ちわびた 鹿のファミリー 若草へ」

春の妖精探し🔍

               ミヤマカタバミ

                二リンソウの葉

                ヤマエンゴサク

                   アマナ


 一昨日降り続いた雨も上がり、やっと春らしい陽光が降り注ぐ日曜日。今まで離せなかった厚手のジャンパーも脱ぎ捨て、そろそろ春の妖精たちが顔を出してくれる頃だろうと、三草山の山麓を歩き回った。
 いち早く咲き出すフクジュソウは今年も何度か訪ねてきた。多分花の時期を終え、大きな株を展開していることだろう。春の妖精の代表格というべきカタクリを探すのだが、能勢では未だに出会ったことがない。キンポウゲ科ニリンソウの群生地を訪ねたが、やっと葉が出てきた段階であと少し待たなければならない。その近くではミヤマカタバミが清楚なシロバナを咲かせ出した。この子も陽が注さないとあまり開かないので、垂れ下がった花を写真に収めるのは難しい。同じ場所にチゴユリも顔を出してくれるがまだ時期尚早だった。
 今まであまり気がつかなかったのだが、クリ林の下にたくさんのアマナが出現していた。林の持ち主に声をかけると、ご存じなかったようで「どうぞお持ち帰り下さい。」と仰る。甘菜と言われるぐらいだから山菜として食用になるのだが、食いしん坊のロクでも春の妖精を食べる気にならない。「貴重な環境だから大切に見守って下さい。」と頼んでおいた。
 貴重植物が見つかる場所を探すとヤマエンゴサクが人目に付かないぐらいで咲いていた。こんなのを見つけると嬉しくなる。スプリング・エフェメラルといわれる儚い春の妖精探しの醍醐味である。


「春浅き はかなき命 山裾に」