ロクさんのアクティブライフのブログ

自然観察を通してのシニアの元気報告を575に託してお届けします。

自然観察を中心に、アクティブに活動している様を、
写真とコメントを交えて俳句にまとめています。
毎日発信でシニアの元気報告になっています。

ムスカリ

            田んぼを埋めつくすタネツケバナ


 野の花派としてはあまりカタカナ表記の園芸種には心が動かないが、籠脱けした園芸種が次第に野生化して、帰化状態になっているのに出くわすと、お前も野の花の仲間入りをしたいのか?と寛大な気持ちで迎えてやりたくなる。彼女の花言葉が「寛大な愛」だから。早春の花としていち早く顔を出してくれるムスカリが何故か愛おしい。目ざとい蝶がいち早く吸蜜に訪れている。別名で「グレープヒヤシンス」と言われるのは花姿からだろう。日本に定着するようになれば、和名をつけてやらなくては。
 人間の都合で外来種を選り好みしているが、イギリスの研究ではミツバチなどが好んで特定外来種とされている植物に吸蜜に訪れるという研究結果が発表された。生物多様性にとっては無駄な植物は存在しないという認識を持たれたようである。
 田んぼではタネツケバナが一面に咲き出している。まるで蕎麦畑にいるようなのどかな雰囲気を醸し出している。若葉を食用にすると美味しいらしいが、あるかないかの小さな葉を集めるのが面倒なので、まだ食した事が無い。薬用としても利用されるので健康食品になるかもしれない。名前の由来は稲の種漬けの頃に咲き出す事と、果実が熟して種を四方に飛ばすことから、馬の種付けに準えたなどと言われている。春の七草であるナズナとそっくりなので、観察会では比較してもらう対象物でもある。


「散歩道 春の先駆け ムスカリが」

星の瞳❁と鼓草🌼


 オオイヌノフグリが春の一番乗りとして顔を見せてくれた時にブログアップしたことがある。でもこの花が「星の瞳」として愛でられるのは、宝石をちりばめた如くに咲き出してからであろう。太陽光を浴びて精一杯に開花し、群生状態で虫たちを招き寄せる作戦を持つ一日花である。啓蟄も過ぎやっと春らしい陽気になってきたが、まだ花の周り飛び交うほどに虫は飛んでいない。仕方なく自家受粉して子孫を残すと言うところに健気さを感じる。とは言え在来種のイヌノフグリを追いやってしまい、外来種のオオイヌノフグリが「イヌノフグリ」に取って代わってしまった。仲間のタチイヌノフグリやフラサバソウも外来種である。
 オオイヌノフグリが群生状態で咲き出す頃になると、在来種のタンポポが、少し敷地内をお借りしますと言う謙虚さで咲き出す。しばらくするとセイヨウタンポポが我が物顔でのさばってくるのだが、しばしの間カンサイタンポポが頑張ってくれる。こちらも都会では見かけなくなり、環境指標植物的存在になりつつある。カントウタンポポは大丈夫だろうか?エゾタンポポやシロバナタンポポが駆逐されていないだろうかと、ウクライナ侵攻に心を痛めるぐらい、在来種タンポポの行方にも関心を注いでいる。
 何はともあれ「星の瞳」と「鼓草」が仲よく咲いてくれているので良しとしよう!


「鼓草 ふぐりに囲まれ ご満悦」

クリスマスローズ

             通称「クリスマスローズ」

               フジバカマ発芽


 ヨーロッパでは自生しているクリスマスローズだが、日本では園芸種として人気が高くマニアの間では高額で取引されるものもあるらしい。
 基本的には早春の花のイメージが強いが、イタリアやドイツ原産の白花種はクリスマスの頃に咲くので、イギリスで愛され「クリスマスローズ」と呼ばれるようになった。日本では遅咲きのトルコ原産の品種に人気がある。欧州ではトルコ産は「レンテンローズ」として「クリスマスローズ」とは区別している。日本は品種の違うものも含め総称として「クリスマスローズ」と呼んでいる。
 フクジュソウ、キクザキリュウキンカを紹介してきたので、同じキンポウゲ科の人気種クリスマスローズ(広義)も紹介しないと片手落ちになる。西洋では古くから薬用として用いられてきたが、根茎や葉には有毒成分が含まれているので、民間薬としては利用できない。下向きに垂れ下がり、花びらに見えているのは萼片で、花弁は退化しておしべの周りに蜜袋として着いているのを確認できる。その蜜袋をつまんで味見するのがロクの観察会スタイルである。
 花壇には植栽したフジバカマが発芽してきた。今年はたくさんの株が出てきそうである。となればアサギマダラの訪問も期待できる。春は希望まで運んでくれる。この希望をウクライナまで届けられないだろうか。


「雨上がり 待ってましたと ものの芽が」

一気に春が🌼

     キクザキリュウキンカ・ヤブカンゾウ・ホオノキ・ユキワリイチゲ

          白イチジクの幼木

                頂いた蕗の薹


 冬の間、緑の絨毯を敷き詰めてくれていたヒメリュウキンカが、黄金色の花を一輪咲かせてくれた。葉を掻き分けると蕾もたくさん見つかり順次開花してくれそうである。フクジュソウと同じキンポウゲ科だから花弁が光沢を放っている。好日性植物なので陽が陰ると閉じてしまう。それもフクジュソウに似ている。漢字表記は「菊咲立金花」、和名もキクザキを冠しているので、これからはキクザキリュウキンカと呼ぶことにしよう。
 ひとくらクラブの活動日だったので、ジャカランダの種を皆さんに差し上げるために顔を出してきた。お借りしているエリアの春探しもしてみたかった。ハコベやタネツケバナに混じってヤブカンゾウの新芽も顔を出してきた。ホオノキの若木もいっちょ前にそれらしき葉芽をつけている。植栽されたユキワリイチゲも、フェンスに囲まれた保護域だからスプリングエフェメラルとして健在である。
 仲間から白イチジクの幼木を頂いたので、花壇に植えてやることにした。となると柿の木と入れ替えなければならない。かなり大きく成長した柿の木を処分するのは一仕事である。取りあえずは成長を止めて、あとは暇に飽かして伐採していこう。イチジクは成長が早いので来年にはフランス産の白イチジクを口に出来るかもしれない。


「古草を 押しのけ出番と 若草が」

淀の河津桜🌸


 緩やか歩きの「山友会」は山にこだわらずに公園歩きなどもしてみたいという要望が出る様になってきた。となると色んな処に出掛けているロクにお鉢が回ってくる。
 新しいメンバーも加わったことだし、大阪のてっぺん能勢の仲間に “井の中の蛙” で終わらせないために、一歩踏み出せば素晴らしい処があるという驚きを与えたい。冬の能勢から一気に春を感じてもらえる河津桜の名所に案内することにした。と言っても山の会を名乗っているので、しっかり歩いてもらうために歴史探訪を織り交ぜてのコースを案内する。
 行き先は京阪の中間点に位置する中央競馬場に隣接する淀水路で、10年ほど前から河津桜の名所として脚光を浴び、年を追うごとに訪れる方が増え、若者たちにも人気のスポットになってきた。モデル気取りの娘さんたちが桜の花に近寄りポーズを取っておられる。それに見とれていると、曾て華やかであっただろう婆さん連中に先を急がされる。
 伃ド神社から淀城跡など歴史散策しながら、人通りの殆どない道を案内する。こんな道で大丈夫なの?と桜に逸る婆さん心をじらさせながら意地悪爺さんの案内が続く。淀水路の出口(裏口)からメインを目指すことにした。最後に凄いと思ってもらえる作戦である。トンボの仲間から開花情報を頂いていたので、3分咲きぐらいだろうと前もって案内しておいたが、ここ2~3日の暖かさが5分咲き程度まで押し上げてくれた。十分に満足して頂けたようである。


「コンビニの 弁当携え 花の昼」