ロクさんのアクティブライフのブログ

自然観察を通してのシニアの元気報告を575に託してお届けします。

自然観察を中心に、アクティブに活動している様を、
写真とコメントを交えて俳句にまとめています。
毎日発信でシニアの元気報告になっています。

玉水木(タマミズキ)を訪ねたが

               タマミズキの赤い実

                 ジョウビタキ

                 カワガラス

                 アリドウシ


 サークル「トンボのメガネ」例会は希少な樹木タマミズキへの再会と、ミニハイキングとして箕面公園滝道歩きをしようと呼びかけた。過去にも何度かタマミズキ探しをしたことがあるが、山の斜面を探すが見つからない。たぶん数年前の台風と豪雨被害に遭い姿を消してしまったのだろう。かろうじて滝道に自生している1本だけが赤い実をつけて、小鳥たちの訪問を待っているようだ。かなり啄まれたのか実の数を減らして、凄い!という感動まで与えてくれなかった。
 箕面はシダ植物の宝庫で各種のシダ類が繁茂している。あいにくメンバーにはそれらを教えてくれるほどのマニアックな方はおられない。イノモトソウとオオバイノモトソウの違いや、ミツデウラボシ探し程度でお茶を濁しておいた。
 今回の収穫はなんと言ってもカワガラスをつぶさに観察できたことである。子育て真っ最中なのか、2羽の親鳥がひっきりなしに餌を探しに出かけ、流れ落ちる小さな滝に潜り込む様子を何度も目撃することが出来た。箕面大滝にもカワガラスが巣をかけているのに驚いた。他にキセキレイ、ルリビタキ♀、ジョウビタキ♂、シジュウカラ、メジロなど盛りだくさんの野鳥が姿を見せてくれた。手持ちデジカメでそれらを捉えられないのが残念だった。
 箕面は猿でも有名だが、危害を及ぼすと言うことで山奥におい込められている。ところが監視の隙間を狙って観光客の荷物を奪いに来る。昼食時、購入された弁当をビニール袋ごとひったくられてしまった。袋の中身は食べ物と言うことを学習しているので、脇目もふらずに突進してくる。メンバーはとんだ初体験をしてしまったとこぼしておられた。


「玉水木 訪ね歩いた 冬の山」

臘梅(ロウバイ)

              ロウバイとセンダン

                  桜の林


 梅に先駆けて咲くロウバイは中国原産で江戸時代初期に渡来してきた。花の少ない厳寒期に咲いてくれるので人気のある花木である。梅林などにも植栽されているので、早咲きの梅と勘違いされるが全くの別もの、ロウバイ科ロウバイ属で、世界でも2属9種だけが知られているとマイ図鑑では紹介している。日本には同じ属のソシンロウバイとともによく知られている。薄黄色一色のソシンロウバイの方が好きだと何時もつぶやいている。
 最近は公園歩きに重きを置きだした「3木会」だが、昨日も雪も舞う寒い日だったので、おばさんたちの何人かは「やんぺ!」と来られなかった。家で閉じこもっているより屋外に出た方が気持ちが良いはずなのに、エイや!との踏ん切りがつかないようである。
 いつもは最後尾をついて歩くのだが、「きずきの森」は熟知しているので案内役を買って出た。一応山の会を名乗っているので公園内にある「前山」185mにも登っておいた。落葉樹の多い園なので各種の小鳥が混群で入っている。バーダーに聞くとベニマシコを追っているとのこと。バードウオッチングの準備をしてこなかったので、メジロぐらいしか捉えられなかったが、鳴き声だけは十分に楽しめた。また来てみたいという感想を頂き、案内役としても満足な公園歩きだった。


「臘梅の 枝いっぱいで 香を放ち」

相思華(ヒガンバナ)葉の季節

               ヒガンバナの葉叢

                シカ給餌中


 大陸から稲作が伝来してきた頃からの植物で、人々の暮らしとは切り離せないほどのつながりがある。言い換えるなら稲作文化と切っても切れない関係を持ち続けてきた植物である。ヒガンバナは人の暮らしがある処にしか自生していない。
 お彼岸の頃の花は目立つが、冬場に他の植物たちが休眠している間に、ヒガンバナだけが太陽光を独り占めするがごとく、葉を展開しているのはあまり知られていない。花の時期には葉をつけていないので、冬場の葉と結びつかないのかもしれない。葉と花を同時に見ることが出来ないので、韓国では「相思華(サンチョ)」と呼ばれ、「花は葉を思い、葉は花を思う」という意味からである。なんともロマンチックなネーミングであることか。
 連日の雪で「子ども見守り隊」の朝立ち時に歩いてくれないと嘆いているが、それでも何人かが通ってくれるので、寒いからズルしよういう安易な気持ちにならない。お早うございますのひと声で、今日も頑張ろうという気持ちになれる。多分お互いが同じ思いになれているのだろう。まさに「相思華」である。


「水滴を 乱反射して 草の春」

雪の双耳峰へ

                あの双耳峰へ

                アセビの蕾み


 何回目の雪になるのだろうか。雪の中で朝立ちしていても子どもたちが歩いて来てくれない。幸い昨日は2グループの6人だけだが徒歩通学してくれた。そんな時は寒さを忘れさせてくれる。前回の雪の朝は2人だけだったが、頑張れ少年少女と声をかけたくなる。でも子どもたちが通らなくとも、音もなく落ちてくる雪の中に立っていると、しばしの時間ロクを詩人にさせてくれる。
 じねんクラブというサークルで池田城下町歩きを計画していたが、コロナ第6波の襲来があるだろうと想定して、早めに中止判断をしておいて良かった。大阪は陽性者数が過去最大を記録し、全国一になってしまった。まだまだ増える勢いである。特徴的には幼児を含めた若年層に拡がりをみせている。府内の「まん防」適用も時間の問題だろう。
 過去5度も経験してきた「脱3密生活」を先取りして、雪を味方に、人の来ないだろう地元の通称「城山」と言われる双耳峰に登ってきた。新雪にトレースをつけるほど積もっていなかったが、白く化粧された木々に見とれながらの歩きに満足できた。今日も雪予報である。山に行きべきか否か?思案中である。


「誰言うた 田舎饅頭 雪の田を」

釣り堀と蓑虫(ミノムシ)


 短編小説か随筆の題のようなタイトルにしてしまった。たまたま散歩途中で見かけた釣り堀風景があまりにも寒々としていたので、画像紹介してみたくなったからである。普段の土日は太公望で賑わっているのだが、月曜日と言うことで広い池にただ一人が釣り糸を垂れている。しかも池面は薄氷で覆い尽くされている。昔は釣りも趣味の一つだったので、釣り仲間と鯉釣りに行ったことがあるが、基本的には食べられる魚が対象だったので海釣り中心だった。寒い釣り堀で一人釣りに興じるほどのマニアではなかった。
 釣り人こそ一人だったが、池の周りの枯れ木に目をやるとミノムシがたくさんぶら下がっている。彼らを見かけなくなって久しい。幼虫を害虫として駆除したり、オオミノガヤドリバエというハエが中国から渡ってきて、ミノムシを激減させてしまった。今では絶滅危惧種になっているとか。
 ミノムシの成虫は子孫を残すためだけの役割しか持たず、オスは口を持たないので給餌出来ない。メスの出すフェロモンに誘引され、交尾を済ますと一生を終える宿命にある。一方メスは足も羽も持たないので、ひたすら蓑の中でオスの訪問を待ち続ける。交尾にまで辿り着けたメスは数千個の卵を産んで一生を終える。蓑から脱出できるのは干からびた抜け殻になったときである。なんともいたたまれない生命の営みを感じさせるミノムシたち。


「寒風に 蓑虫だんごで 耐えており」