ロクさんのアクティブライフのブログ

自然観察を通してのシニアの元気報告を575に託してお届けします。

自然観察を中心に、アクティブに活動している様を、
写真とコメントを交えて俳句にまとめています。
毎日発信でシニアの元気報告になっています。

冬芽と猫

               手作り観察カード


 冬の散歩途中で足を止めたくなるのは冬芽観察である。と云っても冬芽図鑑を持って行くのは例会の時ぐらいだろう。以前なら観察記録を書きとめるための手作りカードなどを携行したものだが、歳と共に物臭になり横着になってきた。
 土手道にオニグルミが自生状態で大きくなり、実をつけるまでに成長している。ところが土手の斜面なので実を落としても探し出せない。動物たちにくれてやるかと思うのだが、あのクルミの殻を割れるのはリスか野ネズミぐらいだろう。河原に彼らがいるとは思えない。四季を通じて観察しているのだが、冬芽もユニークな形をしているので冬芽観察の入門編として人気がある。大きな複葉を落とした跡が動物の顔に見える。羊の顔に似ているようだ。
 散歩途中で出会った白猫の顔に似ているのかもしれない。野良猫かと思ったが、逃げないので飼い猫だろう。ロクはどちらかと云えば犬派で猫を飼ったことはない。ただ妻の実家では保護した捨て猫を含め10匹ほど飼っているので、いやでも足元にすり寄ってくる。それぞれ個性があり、営業部長とか警戒部長がいるようだ。
 ムラゴンのブロガーさんも犬派と猫派に分かれるようだ。どちらにも訪問しているが、飼い主の家族として扱われている姿に癒されている。ロクは謂わずと知れた団栗派である。


「なぐさめに 花はなくとも 冬芽あり」

泰山木(タイサンボク)の実

            赤い種が飛び出した泰山木の実

        イノシシ・アザラシ・コンドル・フクロウ・トトロ

              河童

              寒々しい一日の予感


 夜半から雨になったお陰で暖かい朝を迎えている。でも前線通過中かも知れない突風が吹き、日中の寒さを予感させている。今日から師走だというが、新歴ではピンとこない。高田 郁の時代小説を読み続けているので、すっかり陰暦に馴染んでしまった所為かも知れない。どの小説にも花鳥風月が織り込まれ、作者の自然観に心を和ませている。彼女の作品も読み漁り、あとわずかになってきた。今日は図書室に出掛けなければ~。
 数日前に能勢の観光からも見放されている辺鄙な山田集落を訪ねた。鎌倉時代の宝篋印塔など現存している。お寺近くに泰山木が植栽され、実から赤い種がこぼれだしているのを見つけた。タイサンボクはたくさんの実をつけるが、そのほとんどが未熟な状態で落果する。その未熟実を拾い集めて自然工作の材料にしたものだ。モクレン科の実は鳥たちの眼に着かないのだろうか。実生の若木をあまり見かけない。
 今まで自然工作に使ってきたタイサンボク作品の一部を披露したい。再来年のウサギに使えないものだろうかと思案中である。


「2年後に 鬼滅の刃も 苦笑い」

柚子は大馬鹿?


 今年は柿と柚子が余り届かなかった。いつも人のふんどしで相撲を取る癖が付いてしまっている。獲らぬ狸の皮算用で、人が届けてくれるのを待つというのが常態化してしまった。
 例年なら柿酢作りとポン酢作りに明け暮れているはずだが、柿の成り年ではなかったのかもしれない。とはいえ毎年奈良吉野から柿を取り寄せているぐらいの柿好きなのだ。柚子も届けられたが20個ほどだったので、昨年作ったポン酢の増量用として絞り足した程度である。12月に入ると届くかも知れないと首を長くして待っている。
 実の成る木などは隔年ごとにたくさん実をつけたり、さっぱり実をつけなかったりする。今年はビワがたくさん出来たので、来年はまず出来ないだろうと見当を付けている。中には数年に一度しか実をつけないというブナなどもある。ブナがたくさん実をつけると雪が深いと言い伝えられてきた。
「桃栗3年、柿8年、梅はすいすい13年、柚子は大馬鹿18年、林檎ニコニコ25年、女房の不作は60年、亭主はこれまた一生」この言い回しを5年前のブログで紹介したことがある。果実が結実する長さを言い現わし、何事も一朝一夕には出来ないと言う慣用句としても使われている。大馬鹿の柚子が青空に向かって「そんなんじゃない!」と懇願しているようだ。


「柚子ジャムを 紅茶に忍ばせ パンの伴」

冬の楽しみ

                昨朝の霜降

           オオバン・ヒドリガモ・オナガガモ

            冬の風物詩「枯(破れ)蓮」

                  精米中


 タイトルにするほど好きな季節でもないのだが、何事も肯定的に捉えたいという想いがあるので「冬の楽しみ」とした。
 紅葉の深まりは秋というより初冬に入ってからである。それに併せるかのように冬鳥たちも姿を見せてくれる。七十二候では「こう雁来たる」「霜はじめて降る」から「もみじ蔦きばむ」の候に成るのだろう。山茶花が散り椿が咲き始めるのも楽しみの一つだ。
 樹々が葉を落とし小鳥たちの姿が見やすくなる。と云っても「鳥屋」ではないのでバードウオッチングをしてもなかなか見つけられないし、名前も判らないというお粗末さである。サークルメンバーに何人かの詳しい方がおられるので教えて頂くことになる。あとはブログ仲間の源太郎さんやどさん子さんの画像で勉強させてもらっている。その点水鳥は観察し易い。毎年場所を変えての水鳥観察を例会に取り入れている。先日も服部緑地の蓮池を覗いてみたが、オオバンとヒドリガモがいち早く来ていた。彼等は仲良しと云うよりもヒドリガモは、オオバンが池底に潜って採ってきた水草を、水面で待機し横取りするという横着者である。両者に何らかの共生関係があるのかまでは知らない。
 スタイル抜群のオナガガモも確認出来た。まだ繁殖期ではないのかオスの尾羽が伸びきっていないように見受けられた。服部緑地の池には姿を見せないが、オシドリの渡来情報も頂いている。まだ周辺ではドングリがたくさん見つかるので、池で遊泳する姿は観察出来ないらしい。パンダ鴨とも云われているミコアイサにも出会いたいものだ。
 ロクの冬の楽しみは鍋料理とおでんだろう。ビールから熱燗への代え時到来である。


「カルガモに 飽きて渡来の 鴨訪ね」

観察スタイル

                イヌビワコバチ

        葉柄内芽:葉を落とすと隠れていた新芽が出てくる

               プラタナスの鈴縣

               藤崎先生と演題


 サークルの観察スタイルは「トンボのメガネ」という名前に凝縮しているはずだが、参加者が増えるに従い、シニアの居場所提供になってきた感もする。それはそれで意味のあることだが、主宰者としては本来の自然観察をメインに、文化や歴史など幅広く吸収できるサークルでありたい。トンボの複眼で広く見渡し、単眼でじっくり観察するというスタイルを堅持したい。例会に向けて下見をするのは、コースや時間配分の確認に咥えて、これだけは是非観てもらいたい、「へえ~そうなんや?」という感動を与えたいという思いがある。事務局メンバーと下見をする時には、しっかり観察出来るのがせめてもの慰めになっている。観察出来たことを、押し付けにならずに皆さんに伝える方策にも頭を絞らなければならない。
 先日もブログ紹介したが、イヌビワの雄株があったので、熟れた実を見つけイヌビワコバチが入っているか確認してみた。羽を持つコバチの存在を確認出来て嬉しくなる。熟れた実の形もハチが出入りしやすいように先の方が拡がっている。交友録に記載のイヌビワに、より近付けたようである。プラタナスの冬芽戦略も確認しておいた。葉を落とす前の準備として、既に冬芽がマントにくるまれて成長している。記憶が正しければ「葉柄内芽」と云ったはずだが。
 久し振りの対面授業で京大の藤崎 憲治名誉教授の講座を楽しく拝聴してきた。地球温暖がもたらす昆虫界の異変など興味津々の話である。良い一日だった。


「温暖化 聴けば聴くほど 寒くなり」