ロクさんのアクティブライフのブログ

自然観察を通してのシニアの元気報告を575に託してお届けします。

自然観察を中心に、アクティブに活動している様を、
写真とコメントを交えて俳句にまとめています。
毎日発信でシニアの元気報告になっています。

里山植物観察会🔍

          アケボノソウでは5弁以外の花びら探し

               ツリガネニンジン

             珍しいナンバンハコベの実

           観察チェック表


 サークル「トンボのメガネ」観察会は一週間前に下見しておいた茨木市泉原の里山への遠征である。バスで40分ほども奥地に入るところなので、都会では姿を消してしまったお馴染みの里山植物がたくさん残っている。
 阪急茨木市駅とJR茨木駅から分乗した17人はさながら遠足気分のようで、気の緩みもありバス内会話が弾んでいる。気の付いた仲間から指で “しっ~!" の合図が入る。泉原現地に車で来られた方と合流して18人のグループで観察開始。田んぼの稲刈りも終わっているので、余り気を遣わずに観察が出来る。ただ周りの草が刈り取られているので、再び春の草花が咲き出したりしている。あらかじめ下見時に観察した植物名の一覧表を作り、皆さんの手助けになればとチェックしてもらいながら歩いた。用意したチェック表は66種類だったが、36の瞳で観察すると見落としがあったり、1週間の内に姿を消してしまったものもあった。
 何時もの例会では対象テーマを決めて訪問するのだが、今回は里山に生息する植物たちを総なめしてもらおうということで、どちらかと言えば里山ハイキングになったようである。辛うじてアケボノソウやツリフネソウを観てもらえたのが、印象として残るのかなと思ったりしている。五感で観察というスタイルは外していないので、エノキの実などを試食してもらったり、カラスウリの種の謂われを披露したりしたことは言うまでもない。
 男性参加者も数人いたのが心強かったし、反省会に彼等が参加してくれたのが何よりだった。おかげでビールの量が進み、数少ないバスに間に合わず妻の手を煩わすことになった。


「里山に 三十六の瞳 千草追い」

梅鉢草(ウメバチソウ)

            10人の華と湿原の花で大満足だった


 二木会の行き先は宝塚市の大岩岳である。過去に何度も訪れた山だが、丸山湿原側から新たなルートのあることを知り、そのコースを妻が案内することになった。よく知られている道場からのルートだと大岩が岳だけを目指すことになる。今回のコースは参加者全員が初めてだと仰る東大岩岳(365m)を経由して、大岩が岳(384m)に登るコースで2座の異なった眺望を愉しめる。急坂があったりして緊張感を持ちながらの変化に富んだコースである。
多分比高もあまりない低山なので、2座を歩いてきたと言っても時間的には余裕がある。折角湿原近くまで来ているのだからと、皆さんを丸山湿原に案内する。サプライズコースの案内はロクに任される。
 数カ所ある湿原の中からメインとも言うべき第1湿原を周回することにした。サギソウの時期なら皆さんに喜んで頂けるのだが、と思いながら歩を進めると、白い花やそのでつぼみが群生状態で迎えてくれた。全く予期していなかったウメバチソウである。1茎1花で梅に似た花を咲かせる。言わずと知れた菅原道真の神紋「梅鉢」に似ているからと言うことで名付けられた。別名で「梅花草」とも言われている。手持ち図鑑ではユキノシタ科になっているが、最近はニシキギ科に再分類されている。
 根生葉には葉柄があるが、花茎の中間に付く葉はハート型で柄がなく茎を抱いているのが特徴である。花は食用と言うが、湿原内での採取は出来ないのでまだ食したことはない。でも思わぬサプライズに出合えたことを喜んで帰路についた。


「秋に咲く 思わぬであい 梅花草」

待ちわびた蝶が能勢に来た!

            オスの性票という紋がクッキリ

              ねんてん先生の俳句教室


 昨日は今年度2回目となる坪内ねんてん先生の俳句教室の日だった。兼題(宿題)のトンボと自由句を携えて会場に向かった。皆さんの句を寄せ集めてコピーする間の短時間、先生から俳句や文学に関するレクチャーをして頂ける。何時ものことながら勉強中のスマホはマナーモードにしてある。お尻の辺りがもぞもぞしている。たぶん着信が入っているのだろうが出るわけにも行かない。帰路についた時に返信しなければと電話をかけてみた。
 ひとくらクラブで一緒に活動しているお仲間からフジバカマの苗をたくさん頂き、知人の畑に植栽して貰った。能勢を蝶の舞う楽園にしたいという密かな思惑がある。花の時期が近づいたので何度か訪問したが、アサギマダラの姿を見かけない。今年はまだ彼等に認知されていないのだと諦めていた矢先、畑を管理している知人から「蝶が10頭ほど来てくれた!」との連絡だった。帰宅後直ぐに確認に行ってきた。もう時間的に間に合わないかも知れないと思いながら向かったのだが、確かに10頭あまりが乱舞していてくれた。僕的にはお馴染みの蝶だが、妻は身近で観たのは初めてらしい。
 アサギマダラの雄は雌にアッピールするためのフェロモンを出す器官を持っている。そのフェロモンを吸収するために切っても切れない関係にあるのがフジバカマである。従って花に寄ってくるのは雄蝶ばかりである。濃い紋のあるのが性票でオスだと同定出来る。国蝶はオオムラサキに指定されているが、昆虫学会で選定の際にアオスジアゲハなどと共にアサギマダラが候補に挙がったが、惜しくも外れてしまった経緯を持つ。2500キロも旅する蝶の方がロマンがあると思うのだが。


「長月に 草鞋を脱いだ 旅の蝶」

「寅」準備🐅

                「寅」到達点

              手作り凧「トラッキー」

               狐の寅さんとリリー


 気の早い話だが干支工作を提供する時期が近付いてきた。既に3ヵ所への工作提供が決まっている。地域の三世代交流イベントでは干支が一巡するまでは続けようと思っている。昨年は自粛ムード漂うなか、全てのイベントが中止になったが、今年はウイズコロナの風潮も定着してきたので、みんなで集まっての干支作りは出来ないが、規模を縮小して三世代間でのプレゼント交換になるらしい。そのために干支「寅」の完成品を人数分提供して欲しいと依頼された。
 昨年も心待ちされておられたお年寄り宅に「マスク丑」を配ったことを思い出す。今回も形態こそ代われども完成品まで作ってあげなければならない。11月のイベントに間に合わせようとするならば、今月がタイムリミットになる。
 後2ヵ所は工作キットを準備してあげれば自分たちで作ってもらえる。でも分かり易い作り方を伝えるには、一目瞭然と言うべき見本を見てもらうのが手っ取り早い。皆さんに作って頂くのは黒竹ベースで考えているが、孟宗竹で見本を作ってみた。可愛さには欠けるが、失速気味の阪神タイガース程度の迫力はあると自画自賛している。


「師走まで 2ヶ月切った 寅作り」

高田郁の世界

            発芽実験中の「マザーリーフ」

   青い赤トンボ:ナニワトンボ(知人から送られた画像がデスクトップを飾る)


 「あきない世傳」をとある愛読者からの紹介で読み出した高田 郁 (かおる)の作品だが、市井の庶民が主人公という作風に嵌まってしまった。引き続き大ヒットした前作の「みおつく料理帖」を読み始めている。準地元という言うべき北摂地域の宝塚出身作家という身近さが影響したのかも知れない。
 彼女の経歴が面白い。大学の法学部を卒業して司法試験に幾度かチャレンジするが、夢は果たせなかった。その後、漫画作家としてデビューされたようだが、幼少期から山本周五郎を読み親しんできた彼女は、50台を前に一念発起して時代小説の世界に進む。僅か20年ほどの間に3つのシリーズものを世に送り出し、色んな賞を受賞し、その内のいくつかはテレビドラマ化されている。
 かく言うロクも法学部で学び、弁護士にでもなるかと安易な気持ちでいた時代があった。といっても大学は通信教育である。憲法などはしっかり学んだつもりだったが、刑事訴訟法で躓いてしまった。その時代から「極楽とんぼ」だったのである。
 話は戻るが、高田 郁作品には花鳥風月を慈しむ描写が度々登場する。彼女の自然賛歌がワイルド派のロクの心をくすぐる。料理に関しても、日本の食文化がたっぷり紹介され、たまに板長になる僕のアイデアを膨らませてくれる。浪速言葉と江戸言葉などが駆使されているあたりも、江戸時代から昭和まで続いた庶民文化の一端に触れさせてもらえる。


「牡鹿鳴く 朝4時過ぎは 読書中」