ロクさんのアクティブライフのブログ

自然観察を通してのシニアの元気報告を575に託してお届けします。

自然観察を中心に、アクティブに活動している様を、
写真とコメントを交えて俳句にまとめています。
毎日発信でシニアの元気報告になっています。

例会スタート🎬

          万博記念公園駅の巣立ち間近のツバメ

           エゴノネコアシとアブラムシ確認

         アジサイ学名になった「水瓶」姿の「かく果」

             ミヤギノハギも咲き出した


 永らくサークル例会を自粛していたが、緊急事態宣言がやっと解除になり、高齢者のワクチン接種も進んできたので、そろそろ大丈夫だろうと観察会を再開することとした。とは言え、今まで同様コロナ対策をしながらの活動であることに変りがない。
 まだしばらくは遠出を避けたいということから、手始めに万博記念公園からのスタートとした。この公園も永らく閉園されていたので、園内整備中で立ち入り禁止エリアだらけである。準地元というべき仲間が園内を熟知されているので、総勢13人の案内役を引き受けて貰った。少し時期を逸した感があるがアジサイは観ておきたい。たまたま7月2日からの5日間
は「半夏生」にあたるので、花期として咲き出しているハンゲショウも抑えておきたい。スイレンやハスも素通りは許されないだろう。
 アジサイは過去に何度も観察している。今回は学名のHydragea Macrophyllaになっている実際の姿を、ガクアジサイの「かく果」から確認することが出来た。Hydrは「水」を意味し、angeaは「容器」を意味するギリシャ語である。併せて「水瓶」になった。アジサイの「さく果」の形が水瓶に似ることから学名になった。そんなことを教えてくたのは元教師のサークル仲間からである。
 エゴの猫足も下見してくれた仲間が見付けてくれた。森のシャンデリアと言われるエゴノキが花を落とすと、同じようにたくさんの実をぶら下げる。我々はそんな実には目もくれずに、エゴノネコアシと呼ばれる虫こぶ探しをする。エゴノネコアシアブラムシという生き物が介在して「エゴの猫足」を作る。アブラムシはイネ科のアシボソとの行き来が出来ないと、エゴノキに虫えいを作れないという共生関係も面白い。


「ビールより 新たな知識に 満たされて」

水生植物たち

              長居植物園のスイレン

                  アサザ

                  ガガブタ

                 コウホネ


 水生植物とは基本的には根や茎が水中にある植物をさしている。ハナショウブなどは「湿性植物」と分類している。ハンゲショウも後者に分類される。ここで悩むのはイネ科のイネだ。はたして水生植物か湿性植物か?である。日本では水田栽培が主流になっているが、世界的には陸稲文化も有るので、どちらかと言えば湿性植物になるのだろう。
 水生植物の雄は宗教文化的にもハスだろう。まだ最盛期を迎えていないので、後日のアップになるが、今は園芸種のスイレンが各地の公園などで色とりどりで人目を惹いている。自生種のヒツジグサにはなかなかお目にかかれない。何の気なしに「雄」などと書いたが、これって時代に逆行する表現ではないのかと反省している。まあ良いか、長い歴史が作ってきた言葉なのだから。
 水生植物たちは、だいたいが絶滅危惧種に相当する植物群である。アサザも保護してやらなければ自生状態で見かけることがなくなってきた。同じような花姿のガガブタも保護地でしか観られなくなっている。コウホネも清流が少なくなっているのでなかなか見つからない。かと言って自分でビオトープ環境を作り、保護育成するのはマスターベーションの域を出ない気がする。


「睡蓮の 池に飛び交う チョウトンボ」

ビワの葉リース

          ビワの葉リース

               マユミの縁切り

              剪定済みのツゲ植え込み

               門被りのヤマノイモ


 皆さんにお好きなだけお持ち帰り下さいと提供したビワも残り少なくなってきた。後はヒヨドリかカラスの餌になるのかも知れない。この季節は小鳥もいないので誰も来てくれない。カラスも柿は求めるがビワまでは寄り付かないようだ。ビワは誰に食べて貰う戦略だろうか?実に対して種が大きすぎると言うのが何とも不思議だ。
 差し上げたビワのお礼にと、ビワの葉で作ったリースが届けられた。リースはツルで作るものだという固定概念しか持ち合わせていなかったが、センスのある方は色んな素材で造形されることに驚いた。何時まで保ってくれるか判らないが、当分お洒落なアクセントを玄関に添えることが出来た。
 終日家の周りの整理に明け暮れた。年末まで残すはずだったマユミを伐採するのではなく、縁切りして形だけ残すことにした。樹皮を一回り剥がして維管束を遮断する作戦だ。これだと小鳥たちの止まり木として残せる。
 植え込みのツゲも剪定して、何とか見栄えも良くなった。植木屋ほどの技術を持ち合わせていないが、何とか素人目はごまかせるだろう。毎年育てているヤマノイモも成長してきて、ユニークな「門被り山芋」になりつつある。松ではなく山芋で仕立てるのがロク流のこだわりである。ムカゴがたくさん採れるし、大きな蝶か蛾の幼虫まで住み着いてくれる、ビオトープ環境も出来上がるという一石二鳥を狙っている。


「梅雨合間 にわか庭師の はさみ音」

半化粧(ハンゲショウ)


 ハンゲショウは「半夏生」とも表記されるが、7月2日から5日間を「半夏生」という七十二候の雑節にあたっているので、紛らわしさを避けるためにあえて「半化粧」とした。
 ドクダミ科のハンゲショウも季節を告げる花として人々に愛でられている。絵心でもあれば色紙に描いてみたい花の一つになっている。虫を呼ぶために葉を白くするのだが、その様子から「片白草」とも呼ばれている。池畔に群生する姿は何物にも代え難い情緒を醸し出している。ドクダミ同様に利尿や腫れ物などの薬効を持つ。あろう事か、臭いまでお勧めできないと言うドクダミ科であるが、涼しさを呼ぶ立ち居姿が免罪符になっている。
 梅雨末期に最盛期を迎えて虫たちを呼び寄せるが、夏本番になると花も受粉をすませ枯れてくる。それに併せて白く厚化粧をしていた葉っぱも色落ちして、もとの緑の葉っぱに戻り本来の仕事をするようになる。
 半夏生の時期に咲く花とされているのはこのハンゲショウではなく、「半夏」と呼ばれるカラスビシャクのことである。先日紹介したオオハンゲの仲間のことである。


「片白草 白くなったね よくもまあ」

食べられる野の植物

              ヤブカンゾウの花と蕾

           ウワミズザクラの実が色付きだした

            ジャコウアゲハの幼虫もゲット


 何時も僕はワイルド派などと粋がっているが、本心は食用になる植物たちを求めていると言った方が良いのかも知れない。特に春の芽吹き時には何十種類もの山野草を求めて歩き回っている。それらを皆さんに召し上がって頂くのが生き甲斐になっていると言っても過言ではない。季節が進み食べられる植物も限られてきた。
 春の時期にもお世話になっているヤブカンゾウの新芽だが、花が咲き出すこの時期にも蕾を採取して毎年利用させて貰っている。中華料理の「金針菜」として提供されているものと基本的には同じである。河原などに群生するので直ぐにたくさん集められる。天ぷらにしたり、煮浸しで戴いたり、甘酢浸けなども箸休めになる。
 樹木ではウワミズザクラが実をつけて赤くなってきた。こちらは小鳥との争奪戦になる。熟れるまで待とうと悠長に構えていたら、いつの間にか小鳥たちに啄まれて跡形もなくなっている。新潟では「あんにんご漬け」として郷土料理になっている。西遊記の三蔵法師が不老長寿の薬と求め歩いたのが、ウワミズザクラの種子や蕾である。天皇家に受継がれる亀甲占いに欠かせないのがウワミズザクラと言うから、おろそかに出来ない植物でもある。


「ごめんねと 食べる言い訳 忘れ草」