ロクさんのアクティブライフのブログ

自然観察を通してのシニアの元気報告を575に託してお届けします。

自然観察を中心に、アクティブに活動している様を、
写真とコメントを交えて俳句にまとめています。
毎日発信でシニアの元気報告になっています。

山の植物たち

               多分ミヤマキケマン

                シロダモ新芽

                 マムシグサ

                フタリシズカ

             田んぼに来たカルガモ


 周辺の散歩コースでは出合えない植物たちが山に入ると各種観察出来る。中には自生地が限られている珍しい種などに出合える楽しみがある。例えばミヤマキケマンなどである。ムラサキケマンは山に入らなくても見つかるが、こちらは深山を冠するだけあって山の植物図鑑に掲載されている。ヤマキケマンというものあるが違いがよく判らない。観察会なら図鑑で調べたり、仲間が教えてくれたりするので同定出来るのだが、山登りの最中で見かける植物は「多分そうだろう」位の見方で通り過ぎる。ケシ科で有毒植物だと言うことは知られているが、綺麗な花だからと鼻を近づけて深く臭いを嗅ぐと、吐き気がすると言うから注意したい。
 一般的にマムシグサと言われるテンナンショウの仲間も、山道のあちらこちらで見かけるお馴染みの植物である。独特の形が神秘的な雰囲気を林内に漂わせている。シロダモなどの新芽も特異な姿で展葉を待っている。日当たりの良いところではフタリシズカが花穂を伸ばしている。花としてはヒトリシズカの方が好きなのだが贅沢は言えない。2人を冠するが1人から4人ぐらいまでの花穂を付けている。3本もあれば「不倫静」と名付けてやる。
 窓の下から見下ろすと水を張った田んぼにカルガモが飛来してきた。何を探しているのだろうか。基本的には植物性の物を好むが、田んぼなどではカエルなど獲りやすいので、それを狙っているのかも。彼のクチバシを観ているとそんな能力があるようには見えないのだが。


「緑さす 山に明日の 声がして」

一等三角点

               立派な一等三角点

            「億両」と言われるミヤマシキミ


 久し振りに一等三角点に出会ったので嬉しくなってきた。兵庫県三田市乙原にある「てんぐの森」から登る千丈寺山の南山頂に設置されている三角点である。分岐から10分先の北千丈寺山と20分先の南千丈寺山に分れているので双耳峰になるのかな?さて一等三角点は45㎞四方にあるのだから、幾度かは巡り合せているはずだが、何処にあったのかは思い出せない。三角点を目的意識的に探さなかったからかも知れない。仰々しく保護されてある生駒山山上の一等三角点だけが印象に残っている。
 昨日は連休明けと言うことかも知れないが、駐車場には1台も止まっていない。貸し切り状態である。これならば鬱陶しいマスクを外して歩ける。沢道は昨日の雨で水量もたっぷりで、瀬音が耳に心地よい。森のレストランという処まではやさしい観察道で、リスが食べたであろうオニグルミの殻半分が落ちている。残念ながらネズミが食べた後の殻は見付けることが出来なかった。植生も豊かである。と言うことは鹿があまりいないのかも知れない。
 森のレストランという地点からは急登が続く。誰も連れていないのでゆっくりのマイペースで高度を稼いでいく。尾根道の分岐まで出ればしめたもので、距離の短い北千丈寺山を先に目指す。昼食は倍から距離のある南千丈寺山に着いてからとした。食後に登るのは辛い
からである。
 南北両方の尾根道にはミヤマシキミが花を終え、結実した青い実が目立ち、既に赤くなりかけた実まであった。この植物が縁起物の「億両」と言われているミカン科のミヤマシキミである。秋には綺麗な赤い実を付けるが、山奥まで行かないと出合えないと言うことから「奥」を「億」に準えた語呂合せである。


「5月だぜ 人っ子一人 逢えぬ山」

長実雛芥子(ナガミヒナゲシ)

            間もなく開花のナガミヒナゲシ蕾

           何とか生き残っているハエトリグサ


 地球海沿岸辺りから1960年頃に渡来してきたナガミヒナゲシが、アスファルト道路脇に風に揺らいでいるのをよく見かける。漱石で有名な「虞美人草」と同義語のヒナゲシの仲間である。ヒナゲシは色も各種あり公園などに植栽され客寄せパンダになるぐらいだが、ナガミヒナゲシはポピーレッドとも言われる単色だけである。
 儚い一日花だが、毎日観察していると、蕾が膨らみ次第に立ち上がって、コートを脱いで 開花するまでに数日を要する。翌日には下位子房の実だけが残っている。一般的にケシ科ケシ属を総称して英名でポピーと呼ばれているが、スペインでは「アマポーラ」、フランスでは「コクリコ」と呼ばれ親しまれている。虞美人草と並んで文学の世界に馴染む植物である。1年草だがたくさんの芥子粒を撒き散らすので、毎年花壇に咲いてくれる。外来種だが邪魔にならないので好き勝手に咲かせている。
 サギソウと一緒にミズゴケで育てているハエトリグサが、今年も葉先に二枚貝を付けて出てきた。サギソウの芋を植え替えなどしたので、ハエトリグサを痛めてしまったと思っていたが、2箇所で芽を出してくれた。花壇は雑草天国だが、発泡スチロール内の植物たちだけは一応の管理下にある貴重なエリアになっている。


「強風に いのち半日 芥子の花」

行場巡り

               役行者の爪刻行者像

               モチツツジも開花


 娘夫婦は山歩きの覚悟で来てくれたので、メジャーなコースは案内したくない。難所続きの摂津大峯(行者山)行場巡りに連れて行った。3月初旬に下見をしてあるので、事前にある程度の巡回コースを組むことで、無駄なく行場を案内することが出来た。下見時には見付けられなかった弁天岩も4人の目で探し出すことが出来た。
 行者山は剣尾山に登るコースの一部になっているので、子ども連れのハイカーが姦しい。ところが一歩行場コースに入ると、難所続きなので警戒してファミリーハイカーは踏み込んで来ない。あまり知られていないからかも知れない。ロープを使ってよじ登らなければならないので、気が抜けない。体育系の2人だが経験不足なので、足を踏み外しはしないかと一瞬親馬鹿になる。富士山にも登っているのだから、別に気にすることはないのだ。
 偉そうなことを言っているが、昨日の酒が体内に残っていたので、息を切らしながら青息吐息で案内したことを告白しておきたい。


「てっぺんに 立って見下ろす 谷若葉」

やっとGW!

                先ずテイスト

                義経の馬蹄石

                 名月姫の墓

                桜鯛の昆布締め

                金目鯛の煮付け

              GW家族宴会スタート

                準備万端の彼等


 娘夫婦は昼前に来宅してくれた。注文してもなかなか届かなかった幻のビールサーバーを持参しての訪問だ。初日の計画ミニハイキングを提案したが、彼等は一番搾りプレミアムを先ず試飲してもらいたくて、昼飲みからスタートすることになった。延々と夜まで飲み続けるのかと思ったが、一旦中断して散歩に出掛けることにした。
 もう車は使えないので歩いて行ける近場に限られる。クマガイソウから源平の話に進んだので、ならばと義経と清盛ゆかりの場所に案内することにした。義経が三草山で陣立てし、一ノ谷の合戦に向かう道中、馬を休ませたとされる場所に馬蹄石があり、くっきりと足跡が残っているとの伝説がある。誰も信じないが歴史のロマンとして語り継がれている。
 一方、清盛は「あの見目麗しき妻女を儂に差し出せ」と乞われた当事者の名月姫は、夫と別離するなんてと思い悩み、自害してしまう。その場所が名月峠で、そこに姫の墓が祀られている。こちらはほぼ史実だろうと検証されている。
 山にこそ行かなかったが15,000歩10キロ近くの歴史散策は夕飯前の腹ごなしになり、我が家のおもてなし意外に、途中デパートで仕入れてきてくれた高級魚の金目鯛など、全て完食する大食漢振りであった。生ビール3リッター、地酒1升、発泡酒ごろごろと言う酒飲み一家のGW幕開けだった。今日はしっかり山に連れて行くぞ!彼等もその覚悟が出来ているのか、山靴持参の見上げた心構えである。


「抜けきらぬ 酒精飛ばしに 初夏の山」