ロクさんのアクティブライフのブログ

自然観察を通してのシニアの元気報告を575に託してお届けします。

自然観察を中心に、アクティブに活動している様を、
写真とコメントを交えて俳句にまとめています。
毎日発信でシニアの元気報告になっています。

慈雨

                アマチャの蕾

                ムラサキ発芽

                  フジバカマ

                マユミの蕾


 台風2号が永らく洋上に居座っていたので、太平洋高気圧が押し上げられ晴天が続いていた。ここへ来てやっと平常の気圧配置に戻ったようだ。その借りを取り返すとばかりに2日続きの雨になってしまった。植物たちにとっては待ち望んだ慈雨である。花壇や植木鉢に水をやるという習慣があまりないので、我が家の植物たちはお天気次第という過酷な環境下に置かれている。
 植木鉢に植えてある絶滅危惧種のムラサキも昨年の枯れ草だけで、なかなか芽を出してくれないので心配していた。他の植物より発芽時期が遅いのかも知れないが、やっと芽を出してくれたので一安心である。このムラサキは某薬科大学から譲り受けた物で、手入れこそしないが大切に見守っているつもりだ。
 アジサイ仲間のアマチャも蕾を付けだし、雨を喜んでいるようだ。昨年頂いたフジバカマも根付いてくれ大きくなってきた。もともとが野生種なので力強い。マユミも花を咲かせるべく線香花火のような蕾をたくさんつけている。
 慈雨などと言っているが、本心は出歩きたくてうずうずしている。ステイホームのためには「善し」としなければならないだろう。都会への客足が減る一助になれば良いか。


「百歳の 義母は達者か 菜種梅雨」

ピンクムーン🌕

            ピンクムーンとオオイワチドリ


 天気予報では午後から曇り、夜には雨になるかもと言われていたので、満月は望めないと半ば諦めていた。窓から南の空を見上げると薄雲の間から少しだが星の瞬きが確認できる。
もしかしたらピンクムーンが観られるかも知れないとの期待が膨らむ。山の端から登ってくるので月の出は少し遅れる。1時間以上も待っただろうか、ベールで覆われた満月を何とか観ることが出来た。クレーターまで見える月も素晴らしいが、ボヤ~とした月も捨てがたい。ピンクムーンと名付けられた満月の呼称に相応しいような気がしている。以前にウルフムーンをアップしたことを思い出す。日本でも秋に月を愛でる風習があり、日毎に名前までつけているのだが、アメリカでは月毎に満月に名前が付けられている。そして4月の満月は「ピンクムーン」と呼ばれている。ピンク色の花が咲きみだれる頃の月と言うことらしい。特に花の種類は特定されているわけではなく、数十種のピンク色の花をさし「フロックス」と総称されている。代表的なのはシバザクラだろう。
 我が家のピンクの花と言えば、昨年仲間から頂いたラン科のオオイワチドリが花を咲かせてきた。こちらも日本の自生ランで、大きな花のクマガイソウにたいして、小花を咲かせることで張り合っているようにみえる。花を育てるのは苦手で、手を加えなかったがちゃんと咲き出してくれた。花をピンチしたのが良かったのかも知れない。


「なんとなく のほほんだらり 朧月」

よく似た花

                コバノガマズミ

                  カマツカ

              ロクを悩ませるフジの花


 里山や山間部のハイキングをしていると白い小花を見かける季節になってきた。それを横目に可愛いと通り過ぎるのが普通である。しかしサークル仲間はその花の名前を確認したいので立ち止まられる。だいたいは仲間内で樹種確認できてしまう。同じようなところで見かけるのがコバノガマズミとカマツカである。里山の林内などに自生している。同じガマズミ属にオトコヨウゾメと言うのもあるが、数が少ないのであまり見かける機会もない。
 さて、コバノガマズミだが以前はスイカズラ科だったが、レンブクソウ科に再分類されたガマズミの小葉タイプを差す事で分けている。秋に酸っぱい実をつける。まだ作ったことはないがガマズミ同様、薬用酒に出来るかも知れない。一方、カマツカはバラ科だから、近寄って小花を確認すると、イチゴの花を小型にしたように見える。特徴さえ覚えれば交友録に加えることが出来る春の木の花である。
 なかなか判断が付かないのが、今を盛りに山を彩っているフジの花である。一応ヤマフジとして観ているのだが、フジ(ノダフジ)かも知れないという疑問が絶えず残る。蔓の巻き方で判断できるのだが、近寄って確認するのも大変だ。因みにヤマフジは右巻き(Z巻き)でノダフジは左巻き(S巻き)とされている。


「何時観ても 心に迷い 藤の花」

セリ摘み余録

           シジミまで見つかったセリの穴場

                白花タンポポ

          ナワシログミも季節違えず熟れてきた

     見付けたムンクの叫び(悲鳴)台場クヌギ


 何時も利用している道の駅を覗いてみると、立派な背丈のセリが所狭しと並んでいる。と言うことは今が旬なのかも知れない。春の七草に「セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ、これぞ七草」と詠われ、七草粥を食べる風習が今に受継がれている。ところが新暦の1月7日頃には殆ど姿を見付けることが出来ない。温室栽培された物が提供される。旧暦頃に探してもなかなか七種は見付けられない。古名でゴギョウといわれるハハコグサもやっとこの季節になって顔を出してくる。
 さて、そのセリだが、先日野草料理の集いの時に、皆さんに食べて頂こうとセリ根を採りに行った。芹は鍋の横綱級なので、余ったセリの葉はすき焼きに利用したところ、思わず旨い!と食いしん坊ロクはうなった。栽培したセリは見てくれは立派だが、あまり香りがしない。その点、自生している物は香りも豊かだし、歯ごたえもある。
 そんな事を思い出しながら、野生の芹摘みに出掛けた。風が強くなり肌寒く感じたが、食欲には勝てない。清流で根を洗っていると、シジミの姿が確認できる。ヤマトシジミだろうか。小さな流れなので大量には獲れないが、朝餉の味噌汁の出汁ぐらいにはなるだろうと、セリ採りを忘れてシジミ獲りに没頭する浮気者であった。


「芹根摘み 汚れ見る間に 流れ去り」

クマガイソウ開花

        みんな同じ方を向いて咲いているクマガイソウ群落


 10日ほど前に熊谷草(クマガイソウ)を訪ねたが、まだ蕾だったので後日開花したら紹介したいと書いておいた。別に誰に約束したわけではないのだが、自分で確認してみたかったのと、妻に自慢してみたいという衝動に駆られていた。
 車で現地に向かったが週末と言うことで、集落への乗り入れは禁止され、路上駐車させないようにコーンが並べてある。仕方なく少し離れた駐車場所まで移動し、徒歩で現地入りした。今までは渓谷沿いの道も途中までは乗り入れ可能だったが、今年から禁止されるようになった。基本的には歓迎できる対応である。それでも禁止の柵を外して侵入した外車があり、河原でバーベキューと洒落込んでいる不埒な輩がいた。「お主やるな!」と横目でメンチを切ったが、目を合わさないように気をつけたことは言うまでもない。妻が「野外で焼き肉するなんて健康的なヤクザや!」と感心していた。
 さて保護育成されているエリアでは今を盛りとばかりに、日本の野性ランとしては最大といわれているクマガイソウが、母衣に準えた独特の花を咲かせていてくれた。ラン科だからしばらくは愉しめることだろう。
 開花した画像をLINEで送ると、仲間から「熊谷直実の末裔と知り合いだ!」という返事が返ってきてびっくり仰天している。世の中狭いものだなあ~。風が吹けば桶屋が儲かるの伝で行けば、ロクも関わりがあると言うことになるのかな。


「春咲の 野生のランに 目がくらみ」