ロクさんのアクティブライフのブログ

自然観察を通してのシニアの元気報告を575に託してお届けします。

自然観察を中心に、アクティブに活動している様を、
写真とコメントを交えて俳句にまとめています。
毎日発信でシニアの元気報告になっています。

快適山曜日!

               手掘りのトンネル

            火入れ直後と焼き上がった炭

        親切に炭が出来上がる過程をレクチャーしてくださる


 天気予報では桜の咲く4月の気温まで上がるという。毎月第2土曜日は「山友会」例会日だ。以前は男性リーダーが運営してくれていたが、膝が痛いとか、体力がなくなったとかといった高齢化の進行で、男性群は総崩れになってしまった。僕も地球環境「自然学」講座日と重なっていたので、4年間にわたり参加できない状態が続いていた。やむなく妻が火を消さない程度に地元の山を歩くという事で引き継いできた。
 2度の下見でコースを組み直した「雨森山」に皆さんを案内する。例によって最後尾からサポートしながら歩く。気温はどんどん上がる。冬場にはあまり通りたくない渓谷沿いの道が心地よい。ダムの水量が底をつくほど激減しているので、普段は水没している遊歩道を歩ける。全員の方が初めて歩いたとおっしゃる。手掘りのトンネルなどでは昭和初期の世界にタイムスリップできる。この狭い道を木炭バスが走っていたらしい。
 頂上には昼前に着いたが、気持ちが良いのでゆっくり昼食時間をとれる。着ていたウインドウブレーカーを脱ぎ、半袖Tシャツ1枚で過ごせた。何時も出しゃばらないようにしているので、ご褒美として妻から下山コースは先頭を歩かせてあげると、鎖を外してもらえた。自由に自分のペースで歩けるというのはどんなに楽なことか。後続の姿が見えなくなれば、しばらく待機する。その間にマーキングも気兼ねなしに出来る。
 炭焼き小屋の見学、歴史的古道「丹州路」歩き、今に伝わる集落の元服行事など、今回は皆さんの知的好奇心までくすぐる快適な山曜日になった。


「炭焼きの 煙あっての 古道かな」

大岩めぐり


 アジサイで有名だった大野山は、花や葉っぱを鹿に食い尽くされ、見る影もなくなってしまった。アジサイは有毒だから本来は鹿も食べないはずだが、食べるものがなくなれば、背に腹は変えられぬとアジサイも食べるようになってくる。体内の消化酵素が進化するのだろう。奈良の鹿はあの痛いイラクサでも食べてしまうという。そこでイラクサは食べられてはならじと、より強烈な毒を持つように進化しているらしい。
 アジサイで人を呼べなくなったのが原因ではないと思うが、頂上には天文台とプラネタリウムがあり星空観察が愉しめる。キャンプ場も完備している。車で頂上まで登れるという便利さから、平日でもキャンプを愉しまれている。高山に登ったような雰囲気を味わうことが出来る360度のパノラマも魅力の一つだ。
 力を入れているのが「岩めぐり」コースである。頂上駐車場からアルペン気分を味わいながら、変化に富んだ巨岩を巡ればプチ山登りの満足感を与えてもらえる。2時間ほどで周回出来るが、途中難所もありそれなりの装備をしていないと、安易に踏み込めないというところが、かえって達成感を与えてもらえるのだろう。名のついた巨岩が10数個あるが、ひとまとめに大岩群とされている箇所もあり、全部で50岩ぐらいになるのだろうか。


「雪解けに もっこり大岩 天をさし」

大野山(753m)


 1年間のウイズコロナのせいで妻の主宰する山の会の常連メンバーになってしまった。それでも出しゃばらないように最後尾をサポートしながら歩くスタイルは変えていない。知らない植物などに出会すと、これは何?と出番を与えてもらえる。冬芽が目立つ樹木のところで参加者から質問された。冬芽が対生なのでカエデの仲間と判断して、樹皮の特徴からウリハダカエデと伝えてあげる。
 昨日は「2木会」でどちらかと言えば健脚組である。道の駅に集合した14人は4台の車に分乗して隣町にあたる兵庫県猪名川町の大野山麓を目指した。道路を挟んで反対側には西軽井沢ゴルフ場もある。バブル期には「西軽井沢」というネーミングで別荘地として売り出され、今は “兵どもが夢の跡” となった廃墟や幽霊屋敷が散見できる処が登山口になっている。
 大野山は覚えやすい753mという標高だが、登山口は400m近くあるので比高としてはたいしたこともなく、1時間半ぐらいで頂上に立てる。頂上には電波塔や天文台があるので、周りの山から山座同定しやすい山でもある。360度のパノラマが登山の疲れを忘れさせてくれる。以前はアジサイの山として有名だったが、鹿害で殆ど食べ尽くされてしまい、今は見る影もなくなっている。キャンプ場やプラネタリウムがあるので車で来られる方が多い山でもある。シニアの団体が下から登って来たと言うだけで、異口同音に凄いと言われる。
 昼食後はこの山の売りになっている「岩めぐり」に向かうが、途中まで下山出来ているのに、駐車場所に引き返さなければならないので、再び頂上まで引き返す事になる。山の2万歩は堪える歩きだった。(つづく)


「残雪の 山道難所 息荒く」

菊咲立金花(キクザキリュウキンカ)

      いかにもキンポウゲ科と納得できるキクザキリュウキンカ




 一般的にヒメリュウキンカと呼ばれているキンポウゲ科の光沢ある花が野辺に咲き出してきた。我が家の花壇に繁茂しているのもこの種である。普通リュウキンカと言えばミズバショウの咲くような限られた湿地に育つ植物である。関西ではあまり見かけることもない。
 以前このブログで紹介したときのタイトルは「ヒメリュウキンカ」だった。今回は和名の漢字表記「菊咲立金花」がよりこの花の特徴を表しているようなので、これからはこちらを使いたいと思う。早春の花でスプリング・エフェメラルでもお馴染みのキクザキイチゲなどを彷彿させてくれるからである。
 キクザキリュウキンカは地中海沿岸が原産地とされている。オウシュウキンポウゲと言う別名もうなずける。ヨーロッパ各国に勢力を拡げ、北米では帰化状態にあるらしい。日本に渡来してきた年代は愛用の山渓ハンディ図鑑にも掲載されていないので、園芸種として渡来してきたものが籠脱けして野生化したのだろう。いずれにしても最近拡がりつつある植物である。間もなく日本でも帰化状態になることだろう。外来種特有の生命力旺盛だが、早春を彩ってくれる植物なので大目にみてやりたい。
 ツルで作った餌籠にバナナを入れているのを、ヒヨドリが首を突っ込んで啄んでいる。まず餌台に刺してあるバナナを平らげてから、ツル籠に向かうようである。どうやら自分専用と勘違いしているようだ。


「早春の 妖精になりたい 媚びて咲き」

姫踊子草(ヒメオドリコソウ)とバス問題

          シソ科の小花が可愛いヒメオドリコソウ

      山菜にもなるオドリコソウ(参考画像)


 我が家の放置花壇にはヒメオドリコソウが繁茂している。コンポートでの野菜くずが肥料になり雑草が伸び放題に生育している。やっと小花を付けだしたところだが、もうしばらくすれば見事なほどに花を咲かせてくれる。リュウキンカも負けず劣らず勢力を拡げているが、仲良く共存してくれるか?が野の花愛好家ロクの関心事である。
 ヒメオドリコソウはシソ科の多年草(越年草)で、1893年にヨーロッパから渡来したのが東京の駒場で発見されたらしいが、見る間に日本全国に帰化してしまった。同じシソ科のホトケノザと並んで何処でも見かけるお馴染みの植物である。在来種オドリコソウの小型だから姫を冠したと言われているが、どう見ても似ているようには見えない。昨年はオドリコソウの群生地まで足を伸ばし採取して食べてみたが、ヒメオドリコソウも食べることが出来るのだろうか。
 さて先日バス停で阪急バスの減便に関するアンケート用紙を配ったことを紹介したが、能勢町の交通問題についての考え方を聞くための説明会を、地元町会議員さんがセットしてくれた。コロナ禍でバス利用が更に少なくなり、町からバス会社に今年の3月まで赤字補填をしているが、それも限界だと言うことで、4月から減便と路線廃止をするという話がバス会社と町で進められている。今でも80分に1本というバス便を、赤字だから減らすと言う選択肢しか考えられない会社と行政に、思いの丈をぶつけてきた。
 将来展望としての交通機関のあり方については、基幹交通部分はバス会社が担い、ターミナルまではドアーツゥドアーで地元の交通手段を使うという方向性は納得できる案なので、それまではせめて現状維持を守ってくれるように要望しておいた。


「春めきて 小花も顔を 出す頃に」