手掘りのトンネル
火入れ直後と焼き上がった炭
親切に炭が出来上がる過程をレクチャーしてくださる
天気予報では桜の咲く4月の気温まで上がるという。毎月第2土曜日は「山友会」例会日だ。以前は男性リーダーが運営してくれていたが、膝が痛いとか、体力がなくなったとかといった高齢化の進行で、男性群は総崩れになってしまった。僕も地球環境「自然学」講座日と重なっていたので、4年間にわたり参加できない状態が続いていた。やむなく妻が火を消さない程度に地元の山を歩くという事で引き継いできた。
2度の下見でコースを組み直した「雨森山」に皆さんを案内する。例によって最後尾からサポートしながら歩く。気温はどんどん上がる。冬場にはあまり通りたくない渓谷沿いの道が心地よい。ダムの水量が底をつくほど激減しているので、普段は水没している遊歩道を歩ける。全員の方が初めて歩いたとおっしゃる。手掘りのトンネルなどでは昭和初期の世界にタイムスリップできる。この狭い道を木炭バスが走っていたらしい。
頂上には昼前に着いたが、気持ちが良いのでゆっくり昼食時間をとれる。着ていたウインドウブレーカーを脱ぎ、半袖Tシャツ1枚で過ごせた。何時も出しゃばらないようにしているので、ご褒美として妻から下山コースは先頭を歩かせてあげると、鎖を外してもらえた。自由に自分のペースで歩けるというのはどんなに楽なことか。後続の姿が見えなくなれば、しばらく待機する。その間にマーキングも気兼ねなしに出来る。
炭焼き小屋の見学、歴史的古道「丹州路」歩き、今に伝わる集落の元服行事など、今回は皆さんの知的好奇心までくすぐる快適な山曜日になった。
「炭焼きの 煙あっての 古道かな」