ロクさんのアクティブライフのブログ

自然観察を通してのシニアの元気報告を575に託してお届けします。

自然観察を中心に、アクティブに活動している様を、
写真とコメントを交えて俳句にまとめています。
毎日発信でシニアの元気報告になっています。

燻製曜日

          東京理科大学理工学研究科 教授 鈴木 智順 先生


 坂越で調達した牡蛎で作った燻製のオリーブオイル漬けの味が忘れられずに、再度作ってみたいと冷凍牡蛎を購入しておいた。1kg入りで消費税込み2000円あまりと言うから決して安くはない。前回は急に思いついて作ったので、豆腐、竹輪、ウインナーなどを一緒に燻製した。
 今回の燻製作り動機は、たくさん頂いたチョコレートのお返しにも活用したいと、事前に肉類や干物なども調達して、ソミュール液に漬け込んだり乾燥させたりして「燻製曜日」の訪れを待っていた。粉雪が舞う寒い1日だったので、これ幸いと「燻製曜日」に設定した。と言うのも洗濯命の妻が、洗濯を思いとどまってくれるからである。前回はシーツまで洗濯したので、燻煙の香が染み込み、ベッドに入ってからもワインが欲しくなるほどだった。
 我が家用には牡蛎の燻製オイル漬けがあれば良い。数日先に食べ頃になるので、それまで我慢しなければならない。一応燻製の出来具合確認用だけを残し、あとはお返し用だ。まずまずの出来映えだったので、喜んで頂けるだろう。
 土曜日は2022年度最後の地球環境『自然学』講座だった。地球環境を支える細菌や古細菌というテーマだったので、今年度のサークルが目指す「生命の起源」とリンクするはずだ!と期待したが、古細菌という概念が50年ほど前から注目された、新しい細菌学分野と言うことが何となく頭をかすめたぐらいのインプットだった。


「冬枯れの 頭巧みに 煙に巻き」

春の妖精探し🔍

           バイカオウレンと各種オウレン仲間

                 セツブンソウ

        日本では自生で見かけないワスレナグサ(おまけ)


 京都府立植物園に下見したのは「春の妖精」をどれだけ見付けられるか?と言うのが本来の目的だった。出来ることなら園内マップに落し込んでいきたいところだが、あいにくの雨だから手が塞がり記録できない。植物生態園内のルートだけを頭にたたき込むように努めた。ところが入り組んだコースを行ったり来たりしていると位置関係が判らなくなってくる。当日は園内を熟知している仲間に頼らなければならないだろう。
 雨に濡れながらもバイカオウレンなどの仲間が各種咲いていてくれた。オウレンと言う名前は黄蓮という黄色い根から名付けられた薬草を指す。花が梅に似ていたり、葉が菊や芹に似ているところから、色んなオウレンがあり、地域名を関したオウレンまである。因みに確認できたのはセリバオウレン、コセリバオウレン、キクバオウレン、ヒュウガオウレンとバイカオウレンだった。同じキンポウゲ科のセツブンソウも咲いていてくれた。
 スプリング・エフェメラル(春の妖精)という春の使者はキンポウゲ科に多いなあ~と実感する。フクジュソウや二リンソウなどもしかりである。先日紹介したクリスマスローズもキンポウゲ科である。
 バイカオウレンを例に取ると、白い花びらに見えているのは萼片で、中にある黄色い棒のような部分が花弁の変化した物である。クリスマスローズの花が落ちないというのも、萼片だからであり、落ちないお守りとして受験生の親たちに人気があるというわけである。


「儚げな 春告げ花の 佇まい」

サル顔の蘭🐵


 昨年も京都府立植物園にサル顔のランを見に行ったが、空振りに終わってしまった。今回はサークルの下見として訪ねたのだが、たまたま案内板に「サル顔のランが咲いています」と紹介されていたので、目的外だったが温室に足を運んだ。
 温室内には世界の珍しい植物たちが展示され、見飽きないのだが、一目散にサルのランを目指した。ランの名前はドラクラ・ギガスと呼ばれ、吸血鬼ドラキュラを連想して名付けられた。原産地はエクアドル北部からコロンビアにかけての標高1700~2600mの高地樹木に着生するランらしい。間近で観察するとドラキュラと言うより、可愛いお猿さん顔に見えるところから「モンキー・オーキッド」と呼ばれている。
 寒冷地で育てることが出来るので、能勢でも育てられそうだが、植物園の温室で咲いたよと案内するぐらいだから、なかなか素人では育てられない着生ランなのだろう。サークル本番が1週間先なので、仲間の皆さんには観てもらえないのかも知れない。
 サークルメンバーからは下見までして頂いて申し訳ないと恐縮されているが、本番では出合えない花たちに逢えるので、苦にならないどころか下見を結構楽しんでいる。「早春の草花展」もオープン直後だったので、勢いのある草花が発する香などを満喫できる楽しみがある。余り下見の素晴しさを強調すれば「下見にも行きたい!」といわれてもね~。


「早春の 花に紛れて 猿の顔」

戦争遺跡・防空監視硝

                巨木幹周り測定中


 一年ぶりぐらいになるだろうか、地元の「低山会」に参加できた。この山の会は現役組もいるのでいつも土曜日に設定されている。土曜日は地球環境「自然学」講座と重なり、なかなか参加できない。たまたま天皇誕生日という祝日に設定されたので参加が叶った。
 コース説明を受けると、かなりハードな内容である。2月に入ってからは筋力作りも出来てきたので何とか歩けるだろう。我が夫婦が一番の高齢者のようだ。皆さんの足を引っ張る訳にはいかないので、これぐらいは平気だよ思わせながら、必至について行った。
 3山を縦走したが、中でも印象に残ったのは戦争遺跡としての防空監視硝を案内してもらったことである。参加者全員が初めて見る遺跡で、説明を受けてはじめて納得出来た施設、山の上にレンガ積みで作られた円形の集音構造が、そのまま綺麗に残っている。頂上には4等三角点もあるので、三角点巡りをしている人ぐらいが発見できる貴重な戦争遺跡である。
 日本全国に防空監視隊という組織が作られ、敵機来襲の早期発見を任務としていた。防空監視硝は、大日本帝国陸軍が敵機をいち早く発見し、その状況を防空司令官に報告する監視硝で、能勢地黄では標高540.8mの山頂に設置された。直径3m、深さ2mの中に入り、集音効果を利用して、敵機の位置確認をしたようである。「敵B・29 3時方向ヨリ 15機襲来!」というふうに電話連絡をして、空襲警報サイレンを鳴らした。たぶん誰も知らない戦争遺跡をこの目で見られた感動に、低山会の質の高い先生グループに感謝したい。途中で巨木調査をしておられる先生も、まだまだ研究熱心だ。


「地底から 戦争やめてと 冬の声」

粋な計らい💓

              オオサンショウウオの頭


 先月の救援会常任委員会は、降雪でバスが運休していたので箕面まで行くことが出来なかった。最近はタイヤチェーンを巻いて走らせることはしていないようである。乗務員と乗客の安全を守るためと、好意的に受け取れば済む話だが、どうやらそうでもないらしい。昨日も前日から激しい雪が降ったので、また運休で来ないかと心配されていたようだ。
 昨日はおかげさまで道路には雪も積もっていないし、凍結もしていなかったので会議に出掛けることが出来た。春に向けての行事が目白押しなので、どうしても出席して意見具申しなければならない。せっかく箕面まで足を伸ばしたので、滝道のタマミズキも確認したいし、オオサンショウウオの姿も観たい。会議場所から一駅歩いて滝道に向かう。帰りのバス時間を逆算して歩くとこになる。滝までは2、8kmの登りである。1時間30分で往復しなければならない。平地では難なく時間内に歩ける距離だが、上り下りの遊歩道では、かなり頑張らなければならない。
 タマミズキ情報を頂いていたが、赤い実は小鳥が全て啄んでしまった後だった。仕方なく次の目標はオオサンショウウオである。箕面大滝の少し下流部にいたオオサンショウウオは豪雨の時に流されてしまったようで、かなり下流部に住処を見付けたようである。帰り道で探すことにした。
 右岸・左岸の分岐個所で “粋な計らい” に出会うことが出来た。落花したヤブツバキを防護ネットに差し込んでハートを作ってある。誰がこんな素晴らしいハートを提供してくれたのだろうか?下り道をるんるん気分で歩くロクであった。


「落椿 ハートの形で 生き返り」