奈良の生き物
奈良県産のルリセンチコガネ
数を減らせているセンチコガネ
大型蝶モンキアゲハが地面で吸水中
所在なさげな4歳牡鹿
鹿と言えばモミジ
奈良の生き物といえばまずシカを思い浮かべるが、昆虫類にもさすが奈良というのがいる。美しすぎる糞虫の仲間である。コガネムシの仲間でシカの糞を食べて、排泄物で奈良公園の芝生などの養分として還元している。奈良の景観にとってなくてはならない生き物になっている。何種類かのセンチコガネがいるが、中でもルリセンチコガネは金属色に輝き、神様がご褒美で与えたマントを纏っているようである。シニア自然大学講座生の時に実習で糞虫探しをしたのが病み付きになり、シカ観察の合間にルリセンチコガネを探す癖が付いてしまった。その糞虫の美しさに魅せられて「糞虫展示館」を奈良市内に作られた方がいるので、一度訪問したいと思っているがまだ果たせていない。糞虫採取まで始めたら家に入れてもらえなくなりそうだ。
手付かずの原生林や、今も残る石畳の柳生街道の起点にもなっている奈良の奥山は、自然の宝庫とばかりに蝶の仲間にも出会える。警戒心もないのかモンキアゲハが足下まで降りてきて吸水している。イシガゲチョウやアオスジアゲハも舞っているが、せわしなく飛び回るので写真に収めさせてくれない。
モンキアゲハは日本一の大型蝶と言われ、春型より夏型の方が大型になるようだ。紋黄と言われるがどう見ても紋白に見える。羽化直後は白いが、日数の経過とともに黄色みを帯びてくるらしい。標本にすると黄色くなるとのこと。
「コガネムシ いつまで耐える 死んだふり」