ロクさんのアクティブライフのブログ

自然観察を通してのシニアの元気報告を575に託してお届けします。

自然観察を中心に、アクティブに活動している様を、
写真とコメントを交えて俳句にまとめています。
毎日発信でシニアの元気報告になっています。

釣り堀と蓑虫(ミノムシ)


 短編小説か随筆の題のようなタイトルにしてしまった。たまたま散歩途中で見かけた釣り堀風景があまりにも寒々としていたので、画像紹介してみたくなったからである。普段の土日は太公望で賑わっているのだが、月曜日と言うことで広い池にただ一人が釣り糸を垂れている。しかも池面は薄氷で覆い尽くされている。昔は釣りも趣味の一つだったので、釣り仲間と鯉釣りに行ったことがあるが、基本的には食べられる魚が対象だったので海釣り中心だった。寒い釣り堀で一人釣りに興じるほどのマニアではなかった。
 釣り人こそ一人だったが、池の周りの枯れ木に目をやるとミノムシがたくさんぶら下がっている。彼らを見かけなくなって久しい。幼虫を害虫として駆除したり、オオミノガヤドリバエというハエが中国から渡ってきて、ミノムシを激減させてしまった。今では絶滅危惧種になっているとか。
 ミノムシの成虫は子孫を残すためだけの役割しか持たず、オスは口を持たないので給餌出来ない。メスの出すフェロモンに誘引され、交尾を済ますと一生を終える宿命にある。一方メスは足も羽も持たないので、ひたすら蓑の中でオスの訪問を待ち続ける。交尾にまで辿り着けたメスは数千個の卵を産んで一生を終える。蓑から脱出できるのは干からびた抜け殻になったときである。なんともいたたまれない生命の営みを感じさせるミノムシたち。


「寒風に 蓑虫だんごで 耐えており」

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