梔子
午前中は蕾だった
夕方には咲き出していた
今朝はお茶に花びらを浮かして香りを楽しんだ
猫の額花壇に置いてある寄せ植えの鉢で、窮屈そうに植わっているクチナシが咲き出しました。もともと薬科大学から貰ってきた苗を鉢に植えていたのに、いつの間にかマンリョウとマユミが芽を出し、今ではマユミが家主の様に威張っています。何れも実を付けてくれるので、彼らには我慢して貰っています。花と蕾の写真を午前中に撮っておきました。午後確認すると蕾だったものが開いています。当分楽しませてくれそうです。
クチナシの実は薬用や染料になります。日本書紀などの古典には登場しますが、何故かしら万葉集では詠まれていません。飛鳥・天平の時代から染料として使われて来ました。当然実をつけるのは早咲きの一重のクチナシです。花には少し甘味があり生食も出来ます。今年実をつけたら栗きんとんに使おうかと思っていますが、花も食べてみたいのでどうなります事やら。花は夜中に、より芳香を放つようです。夜に活動する虫たちを呼び集める戦略です。
ところで将棋界では藤井4段の快進撃に注目が集まっていますが、碁盤の脚にはクチナシの実を模したデザインが使われています。傍から口出しするな!という暗黙の戒めになっています。昔、将棋を指している大人たちに横から口をはさんで怒られた苦い経験が甦ります。第三者の方が物事の判断が付くという「岡目八目」は碁の世界から生まれた言葉です。
「くちなしの 香りを嗅ぎたく 二度三度」