屁糞葛
これ以上の悪い名前は無いぐらいに気の毒な名前を付けられたヘクソカズラです。既に奈良時代には「糞葛」と呼ばれ万葉集にも登場します。その後さらに「屁」が付け加えられ現在に至っています。悪臭を放つと言いますが、別に気になるほどのものではありません。名前に似合わず可愛い花をつけます。花の中央が紅紫色でお灸を据えたように見えるのでヤイトバナと言われています。あまりにも可愛そうな名前なので、サオトメバナとも言われています。でも一般的にはヘクソカズラが通りが良いようです。
秋に実が熟れて、冬枯れまで残っているのでリースの飾りなどに使います。果実の汁はしもやけ・ひび・あかぎれに良く効くようです。市販のハンドクリームに2割ほど潰した実を練り込んで、患部に貼っておくと驚くほど肌に潤いが出るようです。化粧水も作れるという事ですから、お肌の曲がり角に差し掛かっておられるご婦人方はお試しあれ。
「可愛くて 嫉妬したのか 糞葛」