蔓竜胆
葉っぱの3行脈が目立つ
秋が深まると赤紫の実が目立つ(参考画像)
山道を歩いているとよく見かけるリンドウ科のツルリンドウが咲き出している。世界で30種ほど確認されているが、日本では屋久島のハナヤマリンドウとの2種だけである。蔓状に絡み付いて成長するが、せいぜい80~90センチどまりである。一般的にリンドウの根茎は熊の胆(い)よりも苦いという事で、竜の胆という漢字を充てている健胃薬である。ツルリンドウは薬用とは記されていない。何れにしてもリンドウ系の花は野の花のイメージが強い。そんなところがロクのお気に入りである。
花もさることながら晩秋から初冬にかけて見掛ける赤い実が何とも言えない。以前に味見してみたが、すかすかで歯ごたえも無く美味いとは思えなかった。リカーに浸けると綺麗な果実酒が出来るらしいが、それほども果実を採取出来ない。たとえ見付けられても後で通過するだろうハイカーのために残しておきたい。
「渓道に 逢う人も無く 蔓竜胆」