耽羅沢蓋木
多数の雄しべが目立つタンナサワフタギ
難解な漢字表記です。タンナサワフタギと言うハイノキ科の樹木に充てています。以前にも書きましたが、基本的に植物名はカタカナ表記にします。ただ575のスタイルを採っている関係で題名は漢字表記に拘っています。もちろん本文で判る様には心掛けています。「耽羅」(たんな)と言うのは韓国済州島の古い呼び名だそうです。
仲間に良く似たサワフタギと言うのがあります。タンナサワフタギと全くそっくりで区別が付きません。サワフタギの果実は綺麗なルリ色で、タンナサワフタギは黒紫色だから違いは一目瞭然です。しかし、この時季の見分け方は若い枝に毛が生えているかとか、葉っぱの鋸歯が大きくカーブしているかなどで判断しますが、同時に見比べる条件がないと判りづらいものです。サワフタギと言う名前は、枝分かれして横に伸び沢を塞ぐように生えるところから名付けられました。昔から紫、茜などの草木染め媒染剤として利用されています。材が硬いのでカマツカと同じように牛の鼻輪としても使われたようです。サワフタギの別名をルリミノウシコロシとも言います。
「あなた誰 何時も悩ます 初夏の花」