釣鐘人参
「山でうまいはオケラとトトキ、嫁にやるのもおしござる」と囃し唄で歌われた薬草のツリガネニンジンがあちらこちらで目立つようになってきた。ツリガネニンジンは薬草と言うより山菜として全国的に食べられている。山菜好きのロクはオケラもツリガネニンジン(トトキ)も食べたことがない。オケラなどは山の草原で秋に1~2本見付けるぐらいで、春に出合う事もない。ツリガネニンジンも花が咲き出して、初めて在処を知るぐらいだから春の若芽を見付けられない。何時もの散歩道で咲き出すのだから、その気になれば春に探せるのだが、その時期には忘れてしまっている。
ツリガネニンジンはキキョウ科で花の形が釣鐘に似て、根が朝鮮人参のようだからという事で名付けられた。朝鮮人参は昔から薬草として高価だったので、よく似たツリガネニンジンを薬草としたようだが、こちらには成分的には滋養強壮などの薬効は無く、咳・痰などに効くらしい。美味しい薬草と云う事では朝鮮人参に勝っている。食べてみたい。
「土手道に 美味し噂の トトキ咲き」