木斛(モッコク)
赤い葉柄が綺麗なモッコク
サンゴジュの実も目立っている
庭木に人気のモッコクの実が色付いてきた。山渓図鑑ではツバキ科モッコク属になっているが、最近サカキ科に再分類された。愛好家は自生のモッコクを求めて海岸近辺の山を探し歩く。花の時季にしっかり観察出来ていないが、日本原産の着生ラン「石斛(せっこく)」の香りに似るので「木斛(もっこく)」とした。知り合いで庭師に養子縁組した友人がいるのだが、庭木についてのアドバイスなど受けたことを思い出す。
モッコクは邪魔をされずに育つと直立した高木になる。庭師は「真木」として庭作りの中心に用いるらしい。別名でアカミノキやアカギと云われるように葉柄の赤さが目立つ。材は緻密で堅く建築材、器具材、寄木細工にも使われる。特に沖縄の首里城正殿に使われたほどの重要な建築材である。樹皮にはタンニンが含まれているので茶褐色の染料としても利用されている。(以上山渓ハンディ図鑑4「樹に咲く花」による)
「眼を凝らし 何処ぞに秋の 来るを観る」