ロクさんのアクティブライフのブログ

自然観察を通してのシニアの元気報告を575に託してお届けします。

自然観察を中心に、アクティブに活動している様を、
写真とコメントを交えて俳句にまとめています。
毎日発信でシニアの元気報告になっています。

紫(ムラサキ)

              最後の桜一輪(啓翁桜)

            食用にしたい「藍」の芽吹き

          食べ頃の「茗荷竹」


 日本ではほとんど絶滅して、自生状態でお目にかかることが出来ないムラサキが今年も花を咲かせ出した。大学の薬学部付属植物園で頂いた覚えがあるのだが、製薬会社や薬科大学など色んな処を訪問しているので、何処の大学だったかまでは記憶に残っていない。ムラサキなどの絶滅危惧種を育てているのは薬学部を持つ大学ぐらいだろう。奈良の春日大社に併設する「万葉植物園」で数年前に、植栽された一畝のムラサキを一般公開したことがあるぐらいの貴重植物である。
 花壇で育てていたのだが、紫根が腐ってしまったのか姿を消してしまったことがある。種が法面に落ちて根付いたのを運良く発見できた。なくなった宝物が出てきたぐらいに感動したものである。今はその株を鉢植えして育てている。株分けしたものを赤とんぼさんにお裾分けして育てて貰っている。
 古今集に「紫のひともとゆえに 武蔵野の 草はみながら あはれとぞ見ゆ」千年も前から歌に詠まれ、日本全国の草原に普通に自生していたのを伺わせる。紫根が染料として利用されたり、薬草として掘り返されたりして数を減らしてしまったのだろう。今ではセイヨウムラサキが代役を務めているようだ。因みに紫根染めは小野妹子が中国から帰国して伝えたとされている。江戸時代まで伝わった染め方は「江戸紫」として人気を博した。


「紫の 白い小花で 季節知り」

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