エンレイソウ
ヒメイチゲ
スミレサイシン
ウスバサイシン(ウマノスズクサ科)
イカリソウ
エゾエンゴサク
キクザキイチゲ
ヒトリシズカ
オオカメノキ(ムシカリ)
福島も北海道と同じように一気に花が咲き出し、木々の芽吹きも同時に始まる。バス車窓からも十分花を楽しめるので、バスガイドの話が邪魔になるほどだ。花の名所として有名な「花見山公園」ではサクラの時期になると、観光客が大挙押し寄せるとのこと。我々が訪れた日には時期を逸していたということで、バスガイドや地元の観光ガイドは申し訳なさそうにしておられたが、20数種の花木が植栽されているので、我々としては大満足だった。
ワイルド派の僕としては、華園の花よりもクマも生息するエリアの野生の花に惹かれる。山の斜面にはカタクリが足の踏み場もないほど自生している。あいにくの雨だったので花はうなだれたままだった。晴れていれば見事なカタクリの群生状態を見られたはずだが。花も葉っぱも球根も食用可能だが、他に十分な山菜があるので誰も摘みに来ないらしい。
今回初めて出逢ったヒメイチゲというのをガイドさんが教えてくれた。キンポウゲ科イチリンソウの仲間で、亜高山帯に自生するというので、僕にとっては始めの最後になる貴重種だろう。エンレイソウ、ウスバサイシン、スミレサイシン、キクザキイチゲなどに出逢えたが、スプリングエフェメラルたちは陽射しを好むようで、儚げな様子の佇まいも自然観察の楽しみのひとつであると納得した。
沼周辺ではミズバショウやリュウキンカの群落、ミツガシワの花も望めた。オオカメノキが雨に打たれてひときわ精彩を放っている。
他にはまだ花には早いバイケイソウ群落、ヤマタイミンガサ群落が目に付いた。サクラやツツジ、リキュウバイなどの花木類までは紹介しきれない。
「早春を 山の斜面に 散りばめて」