ロクさんのアクティブライフのブログ

自然観察を通してのシニアの元気報告を575に託してお届けします。

自然観察を中心に、アクティブに活動している様を、
写真とコメントを交えて俳句にまとめています。
毎日発信でシニアの元気報告になっています。

わらしべ長者

               心のこもった夕餉

            キボシカミキリとクロウリハムシ


 二上山のササユリ観察会の道中で運転免許証を拾ってしまったことは報告済みである。その時には大変な拾い物をしてしまったものだと思案に暮れていた。気持ち的には目に触れない方が良かったと思うほどの厄介事だった。
 落とし主の住所は免許証に記載してあるので、帰宅してから送り返してあげようかな!と一瞬は思った。交番など探して届けるほど時間的余裕は無い。大阪のてっぺん能勢まで帰らなければならないからである。運良く帰宅途中のコース内に道の駅があったので、そこの事務所にお願いすることにした。親切なスタッフが直ぐに対応して下さり、落とし主に連絡が取れたようである。帰宅を待たずに落とし主からお礼の電話を頂いた。免許証を紛失した経験を持っているので、一刻も早く手許に届いた方が良いに決まっている。厄介事が片付きやれやれと安堵していた。
 ところが昨日、お礼として贈物が届けられた。奈良名物の柿の葉寿司と草餅だった。まさに「わらしべ長者」になった感がする。昔話「わらしべ長者」の舞台は奈良県桜井である。今回も奈良県葛城市からの届きものである。別に観音様にお願いしたわけではないが、素敵な贈物が届き、一夜にしてわらしべ長者になってしまった。恐縮のお礼電話をかけて、ありがたく夕飯に頂くことにした。マグロの漬けを作ってあったので、藍のみじん切りを振りかけて、柿の葉寿司のお供として豊かな夕餉を演出できた。お陰で酒量が増えたことは言うまでもない。
 わらしべ長者は藁にアブを結んだが、我が家の花壇ではキボシカミキリとクロウリハムシしか見つからなかった。


「ビールには 大和の味が 一番と」

無患子(ムクロジ)工作

                 精油抽出中

                 藍の苗植え

            カワラナデシコとムラサキシキブ


 月一回の「ひとくらクラブ」例会日である。コロナの縛りも解けて一般参加者を受け入れ出来るようになった。雨で開けたので一庫公園の駐車場は空いている。それでも予約しておられた家族連れなどが参加して下さり、ムクロジ工作を楽しんで頂けたようである。
 メンバーからムクロジのブレスレットを提案したいというので、それに合せて簡単なお猿さんのストラップをコラボさせて提供した。人数分のムクロジ種に穴開けを施し、間に挟む模造宝石などキットで用意して下さった。ムクロジが追い羽根の材料になっている見本提示や、外側がサポニンを含むので洗剤として使った事など伝える。
 若い一般参加者には難なくブレスレット完成まで漕ぎ着けるが、シニア層である会員には手先の衰えと、穴が見えないなど難儀されたようである。ロクが提供したのはムクロジの実にヒートンを差し込み、ストラップ紐を付け、動眼を貼り付けると、可愛いお猿さんになるという簡単工作である。
 同時進行で香を抽出する実験もされた。もちろん手作りの抽出セットである。乾燥した椿の葉で試された。蒸留後に冷やされた抽出液はほのかな椿の香りがする。味見してみたが食用には向かない。薔薇の花だったら素晴らしい精油が出来たのかも知れない。
 小雨になったので、お借りしているエリアで藍の苗植えなども子どもたちに体験させた。ニガイチゴが実っていたので、薦めたが味見までする勇気はなかったようだ。保護者が率先して試さないと、子どもたちは手を出さない。


「無患子に 夏の命を 吹き込んで」

岩絡(イワガラミ)

             装飾花一枚のイワガラミ

             装飾花を持たないコアジサイ


 二上山雌岳周辺ではイワガラミがよく目に付く。つる性のアジサイ仲間で岩にも絡み付くところから名付けられた。実際には岩よりも高木に絡み付いてよじ登っていく。つる性幹から気根を出して、岩や他の高木をよじ登る。よく似た仲間にツルアジサイというのがあるが、見分け方はイワガラミの装飾花が1枚なのに対し、ツルアジサイの装飾花は4枚の萼片(実は5枚だが4枚に見える)になっている。
 アジサイの葉を料理の飾りに使い、誤食して中毒症状が出たというのが記憶に残っている。それ以来アジサイは毒とすり込まれている。ところがアジサイ科の中でもイワガラミ属の葉は食用になるらしい。と言っても食べてみようという気にはならない。つる性植物のツタウルシなどと間違う恐ろしい可能性があるからである。
 ヤマアジサイに混じり素朴なコアジサイも花を咲かせている。装飾花を持たないアジサイはコアジサイ一種のみである。余り目立たないが谷筋で見付けると嬉しくなるアジサイである。両生花だけで構成されているので、青みの強い花色で虫たちを招いているのかも知れない。関東以西に分布する日本固有種である。
 ツバメ2世の巣立ちも間もなくというほどに雛が成長して来た。それでも親鳥からの餌を待つ姿がチョウ可愛い。


「梅雨晴れ間 花火散らして 咲く花も」

二上山のササユリ


 2日続けてのササユリ訪問になった。今回はトンボのメガネの例会先と企画していた二上山のササユリで、6月2日に設定していた。ところが台風がらみの大雨警報が発令される悪天候で中止を余儀なくされた。二上山のササユリを提案されたのは、サークル事務局として頑張って頂いている赤とんぼさんである。初めての訪問先という思い入れもあり、是非ともサークル仲間に紹介したいと言うことで、一週間遅れの昨日OPとして催行することにした。2~3日前までは雨予報でヤキモキしていたが、運良く梅雨前線が東に移動してくれ、薄日まで注す観察日和になった。
 ところがJRの阪和線と京都線で車両の不具合があり、そのあおりを受け環状線は軒並みの遅れで、乗るはずだった快速は運休だという。集合駅の二上神社口には8人の方々が鶴首して待っておられた。大阪北部からの参加するロクと仲間は20分ほど遅れて到着。スタートが遅れてしまったので途中の植物観察を端折り、ひたすらササユリ群生地を目指す。明け方まで降り続いた山道の所々はぬかるんでいる。下山して来られる方たちが「たくさん咲いていますよ!」と期待を持たせてくれる。急登を登り切り尾根道に出ると、早速ササユリのお出迎えで苦労を忘れさせてくれる。
 昼過ぎには群生地にたどり着き、貸し切りの展望台から眼下のササユリを見ながらお弁当を拡げる。最高の贅沢を味わうことが出来た。赤とんぼさんは下見などのご足労は言うに及ばず、今回も手作りの水ようかんを持ってきて下さった。春に2度いちご大福を頂いた事まで思い出す。感謝感謝の二上山ササユリ観察会だった。
 途中で免許証まで拾ってしまった。何とか届ける方法はないものかと道の駅に持っていきお願いした。対応が早く落とし主に届いたようで、お礼の電話を頂き安堵できた。


「草原を 狭しと咲きし 笹百合の」

西谷の森公園

     ピンク色のヤマボウシとシライトソウ、シソバタツナミソウ

               美味しかったグミ


 公園と言っても結構アップダウンのある山を丸ごと利用した里山公園である。森を挟んで東西に谷があり、8kmの散策道が整備されている。宝塚北部に位置し、丸山湿原にも隣接する環境豊かなエリアである。
 妻の主宰する「2木山の会」としてササユリを観たいとのことで企画された。この公園はトンボのメガネでも訪ねているので、コースを熟知している僕に案内役を頼まれた。何時もは最後尾を歩き、余り口出ししないように心がけているが、今年は朝ドラの影響か植物に関心を示される人が増えて来たようだ。2木メンバーも例に漏れず、ササユリには心を動かされたようである。ササユリ探しを24の瞳で探して貰うことにする。この地域では少し早過ぎたのか蕾状態で、開花しているのは2割ぐらいだったように見受けられた。
 今日もトンボのメガネで二上山のササユリを訪ねるので、画像紹介はそちらに委ねたい。公園にはたくさんのヤマボウシが森を明るくしている。ここでは白に混ざりピンク色のヤマボウシが目立つ。自生種かどうかが心配だったので、帰宅してから図鑑で調べると、花びらに見える総苞片には変異が多く、紅色を帯びるものもあり、ベニヤマボウシと呼ばれていることを知った。シライトソウも所々に自生していたので皆さんを退屈させなかった。オカトラノオはやっと花穂を出しかけた状態だった。今年のタイガースは「猫」ではなく、威風堂々とした「虎」だねと話が盛り上がる。シソバタツナミソウもひっそりと咲いていた。
 木苺類や美味しいグミにもありつけ、好奇心旺盛な皆さんは躊躇なく口に運ばれる。グミの種類は判らなかったが、植栽された改良種かも知れない。


「山法師 紅の袈裟着て 媚売るの」