ロクさんのアクティブライフのブログ

自然観察を通してのシニアの元気報告を575に託してお届けします。

自然観察を中心に、アクティブに活動している様を、
写真とコメントを交えて俳句にまとめています。
毎日発信でシニアの元気報告になっています。

なんじゃもんじゃの木

             この蕾が保ってくれるかな


 過去の開花情報から判断して、5月初旬が最盛期ということでサークルの年間計画に取り入れた。ところが今年は花の開花が例年より早いので、皆さんに「なんじゃもんじゃの木」を観て頂けるかが気掛かりだった。と言うことで今回もコース設定と開花状況の下見に山田池公園まで行ってきた。公園内の2ヶ所を訪ねてきたが、日当りの良いエリアでは今を盛りと咲き誇っていた。かたや一方は蕾を付けているだけだから、本番まで保ってくれる事を祈るばかりだ。下見の時には咲いていたのに!という言い訳はこりごりだから。
 通称で呼ばれる「なんじゃもんじゃの木」が有名だが、植物名としてはモクセイ科ヒトツバタゴのことである。明治時代に明治神宮外苑の道路脇にあった木を見て、名前が分からなかったので「何の木じゃ?」と呼ばれているうちに「なんじゃもんじゃ」になったらしい。どうも眉唾っぽいが、他にも判らない木には「なんじゃもんじゃ」が充てられたようである。因みに水戸黄門が千葉県の「神崎神社」にあるクスノキを見て「なんじゃもんじゃ」と言ったという伝承が残っているらしい。さしずめ牧野富太郎さんならもっと気の利いた名前を付けるはずだが。
 珍木のように思われているが、原産国は日本と中国だから昔から自生していたはずである。長崎県対馬と岐阜県土岐の市木に指定されている事からも想像が付く。


「速歩で どんなもんじゃと 山笑い」

四つ葉集め🍀


 子どもの見守り隊としての朝立ちも、冬の寒さを乗り切って3年目の春を迎えている。国道の信号機まで送っていく短時間を利用して、季節の移り変わりや、通学路に生えている植物の名前などを伝えるようにしている。その一環として四つ葉のクローバーをラミネートしたものを渡したりしてきた。
 シロツメクサの花が咲き出して来たので、興味ある子どもたちは四つ葉探しをしながら学校に向かう。ゲットした四つ葉を「ラミネートして!」と持ってくる。ある程度集まったらパウチしてやり、子どもに返してやる。昨年預かったものも含めて加工してやった。担当地域の徒歩通学の全員に渡せる分は何とか用意できたが、新しい葉っぱで作ってやりたいので、時間のあるときに四つ葉探しも散歩テーマに入れなければならない。
 四つ葉のクローバーの花言葉が「幸運」ということで洋の東西を問わず、人々に愛されてきた。「幸運」には四つ葉よれぞれに希望・誠・愛・幸運の意味合いがあるとされている。と言うことで三つ葉でも希望・誠実・愛まではあるらしい。今朝も子どもたちは幸運探しに余念がないことだろう。


「道草で 四つ葉の幸せ クローバー」

クマガイソウ開花状況🔍

           間もなく開花してくれるクマガイソウ

            庭に植栽されていたカリンの花


 今週金曜日にサークルでクマガイソウを観に行くことになっているが、その日に開花してくれるかが気になっていたので、食材の買い物ついでに覗いてきた。自生で見つかったクマガイソウを山の斜面に移し替え、地域のボランティアさんたちが保護育成に取り組まれ、今ではかなりの株が育つまでになっている。
 開花する頃になると路上駐車を防ぐ為のコーンが並ぶが、まだ数台の路上駐車しか見当たらない。と言うことは開花には早過ぎたのだろう。ところがコースの前をかなりの団体が歩いておられる。追い着くと何人かが大きなカメラご持参である。野鳥観察のグループで、引率されているのは知り合いの先生だった。お互いにびっくりして挨拶を交わし、先を譲っていただいた。オオルリが入っているらしいので、それを求めての野鳥観察会だったようである。後で伺うとオオルリの声だけは聞けたが、姿までは捉えることは出来なかったとのこと。
 さてクマガイソウだが開花目前という状態で、21日には咲いてくれるだろうと期待を持たせてくれた。今回は保護育成に取り組まれている方に案内をお願いしたので、植物の生態だけではなく苦労話など聞かせていただける筈だ。昨日も触れたが貴重種の盗掘が跡を絶たない。と言うこともあり観察地の紹介まではしないように心がけている。
 おまけとして近くのお庭ではカリンの花が咲いていた。中国原産だが現地でも自生状態では発見されていないらしい。日本には1600年代に渡来してきた。


「春ですよ 斜面で生きし 野性ラン」

岩梨(イワナシ)

             山の斜面に群生するイワナシ

       「億両」と言われ出したミヤマシキミの群生(日本原産)


 山歩き途中に見付けたら跳び上がるほど嬉しくなるイワナシである。淡紅色の花も可愛いが、名前の由来にもなっている果実が美味しい。果皮が緑色で中の果肉が甘酸っぱく、梨の味がするところから名付けられた。
 イワナシはツツジ科イワナシ属で10㎝~20㎝の常緑の小低木。急な山の斜面などに這うように自生している。原産地は北海道から島根県までの日本海側に自生する日本特産種である。特に多雪地帯を好むようでたくさんの自生があるようだが、まだ巡り会っていない。
 登山途中にイワナシに出合った山道は印象に残っているが、何処の山だったかまでは覚えていない。多くは斜面に自生するのだが、尾根筋の細い山道に自生していたので、踏みつけないように避けて通ったのを思い出す。それでも何ヶ所かイワナシが自生している処は知っている。奈良県で桃源郷と言われた平群にも咲いていたが、いつの間にか盗掘されて姿を消してしまった。保津峡の岩肌にへばりついて自生しているのは大丈夫だろうか。
 関西では貴重なイワナシの群生地を教えて貰った。盗掘されると困るので場所までは明らかに出来ないが、先日登ったコースの一角に群生していた。花は終わっていたが、初夏に実る果実を求めて訪ねてみたい。健康酒としてのイワナシ酒を作ってみたいが、貴重種などで独占したくない。一粒口に入れるだけで山の精気を頂けるだろう。
 10年ほど前に福寿草の自生地を得意げに案内したことがある。我がサークルメンバーは、決して盗掘などしないのだが、福寿草は正月の縁起物だと思っている程度の方は、内緒で持ち帰って庭などに移植される。そんな経験をしてきたので、サークルメンバー以外には貴重植物の自生地を漏らさないようにしている。


「岩梨の 花も散り散り 萼のみに」

下見で二上山へ

         傘堂、二上山・雌岳、方墳など見所いっぱい

          ササユリの葉っぱ

              今はチゴユリが代役で

         麓では帰化植物のマツバウンランが咲いている


 毎年行き先を変えてササユリを訪問している。今年の年間計画では、赤とんぼさんの提案で二上山雌岳周辺に咲くササユリを訪ねることにした。初めての訪問先になるし、山コースだからルート確認と難易度などを確認しておかなければならない。
 サークル「トンボのメガネ」を立ち上げて9年目に入っている。60代の若手(?)などが入会してくれて平均年齢を引き下げるのに寄与してくれるが、高齢化が進むのは仕方がない。サークル発足当時はどちらかと言えば山コースを好んで歩き、植生の豊かさを楽しんだものだが、だんだんメンバーの体力低下で「山」を避けるようになってきた。
 そんな裏事情もあるので下見は欠かせない。二上神社口駅から一本柱の傘堂を経由して祐泉寺の分岐から岩屋峠まで登り、桜並木道を経て雌岳に至るコースである。途中の植生が豊かなので、昼頃には頂上までと思っていたが辿り着けなかった。頂上付近の広場は綺麗に刈り込まれて、いつササユリが咲いても大丈夫だよ!と準備完了だった。下山は急坂を下ったが、かなり厳しいコースだから、本番時には登りコースに使うことにした。やはり下見をしておいて良かった。
 沢沿いの道にはマムシグサ仲間のテンナンショウが散見出来るが、名前を同定出来なかった。たぶん地方名を冠したテンナンショウだろう。春型センボンヤリも見つかった。ツクバネウツギやミツバアケビなども観察しながら、目的のササユリ芽吹き状態を確認してきた。今はユリ科の代役としてチゴユリがたくさん咲いていた。


「山笑う 膝も笑うと 急坂を」