ロクさんのアクティブライフのブログ

自然観察を通してのシニアの元気報告を575に託してお届けします。

自然観察を中心に、アクティブに活動している様を、
写真とコメントを交えて俳句にまとめています。
毎日発信でシニアの元気報告になっています。

クマガイソウ開花状況🔍

           間もなく開花してくれるクマガイソウ

            庭に植栽されていたカリンの花


 今週金曜日にサークルでクマガイソウを観に行くことになっているが、その日に開花してくれるかが気になっていたので、食材の買い物ついでに覗いてきた。自生で見つかったクマガイソウを山の斜面に移し替え、地域のボランティアさんたちが保護育成に取り組まれ、今ではかなりの株が育つまでになっている。
 開花する頃になると路上駐車を防ぐ為のコーンが並ぶが、まだ数台の路上駐車しか見当たらない。と言うことは開花には早過ぎたのだろう。ところがコースの前をかなりの団体が歩いておられる。追い着くと何人かが大きなカメラご持参である。野鳥観察のグループで、引率されているのは知り合いの先生だった。お互いにびっくりして挨拶を交わし、先を譲っていただいた。オオルリが入っているらしいので、それを求めての野鳥観察会だったようである。後で伺うとオオルリの声だけは聞けたが、姿までは捉えることは出来なかったとのこと。
 さてクマガイソウだが開花目前という状態で、21日には咲いてくれるだろうと期待を持たせてくれた。今回は保護育成に取り組まれている方に案内をお願いしたので、植物の生態だけではなく苦労話など聞かせていただける筈だ。昨日も触れたが貴重種の盗掘が跡を絶たない。と言うこともあり観察地の紹介まではしないように心がけている。
 おまけとして近くのお庭ではカリンの花が咲いていた。中国原産だが現地でも自生状態では発見されていないらしい。日本には1600年代に渡来してきた。


「春ですよ 斜面で生きし 野性ラン」

岩梨(イワナシ)

             山の斜面に群生するイワナシ

       「億両」と言われ出したミヤマシキミの群生(日本原産)


 山歩き途中に見付けたら跳び上がるほど嬉しくなるイワナシである。淡紅色の花も可愛いが、名前の由来にもなっている果実が美味しい。果皮が緑色で中の果肉が甘酸っぱく、梨の味がするところから名付けられた。
 イワナシはツツジ科イワナシ属で10㎝~20㎝の常緑の小低木。急な山の斜面などに這うように自生している。原産地は北海道から島根県までの日本海側に自生する日本特産種である。特に多雪地帯を好むようでたくさんの自生があるようだが、まだ巡り会っていない。
 登山途中にイワナシに出合った山道は印象に残っているが、何処の山だったかまでは覚えていない。多くは斜面に自生するのだが、尾根筋の細い山道に自生していたので、踏みつけないように避けて通ったのを思い出す。それでも何ヶ所かイワナシが自生している処は知っている。奈良県で桃源郷と言われた平群にも咲いていたが、いつの間にか盗掘されて姿を消してしまった。保津峡の岩肌にへばりついて自生しているのは大丈夫だろうか。
 関西では貴重なイワナシの群生地を教えて貰った。盗掘されると困るので場所までは明らかに出来ないが、先日登ったコースの一角に群生していた。花は終わっていたが、初夏に実る果実を求めて訪ねてみたい。健康酒としてのイワナシ酒を作ってみたいが、貴重種などで独占したくない。一粒口に入れるだけで山の精気を頂けるだろう。
 10年ほど前に福寿草の自生地を得意げに案内したことがある。我がサークルメンバーは、決して盗掘などしないのだが、福寿草は正月の縁起物だと思っている程度の方は、内緒で持ち帰って庭などに移植される。そんな経験をしてきたので、サークルメンバー以外には貴重植物の自生地を漏らさないようにしている。


「岩梨の 花も散り散り 萼のみに」

下見で二上山へ

         傘堂、二上山・雌岳、方墳など見所いっぱい

          ササユリの葉っぱ

              今はチゴユリが代役で

         麓では帰化植物のマツバウンランが咲いている


 毎年行き先を変えてササユリを訪問している。今年の年間計画では、赤とんぼさんの提案で二上山雌岳周辺に咲くササユリを訪ねることにした。初めての訪問先になるし、山コースだからルート確認と難易度などを確認しておかなければならない。
 サークル「トンボのメガネ」を立ち上げて9年目に入っている。60代の若手(?)などが入会してくれて平均年齢を引き下げるのに寄与してくれるが、高齢化が進むのは仕方がない。サークル発足当時はどちらかと言えば山コースを好んで歩き、植生の豊かさを楽しんだものだが、だんだんメンバーの体力低下で「山」を避けるようになってきた。
 そんな裏事情もあるので下見は欠かせない。二上神社口駅から一本柱の傘堂を経由して祐泉寺の分岐から岩屋峠まで登り、桜並木道を経て雌岳に至るコースである。途中の植生が豊かなので、昼頃には頂上までと思っていたが辿り着けなかった。頂上付近の広場は綺麗に刈り込まれて、いつササユリが咲いても大丈夫だよ!と準備完了だった。下山は急坂を下ったが、かなり厳しいコースだから、本番時には登りコースに使うことにした。やはり下見をしておいて良かった。
 沢沿いの道にはマムシグサ仲間のテンナンショウが散見出来るが、名前を同定出来なかった。たぶん地方名を冠したテンナンショウだろう。春型センボンヤリも見つかった。ツクバネウツギやミツバアケビなども観察しながら、目的のササユリ芽吹き状態を確認してきた。今はユリ科の代役としてチゴユリがたくさん咲いていた。


「山笑う 膝も笑うと 急坂を」

監視硝から歌垣山へ

            監視硝を囲んでのミニレクチャー

                 再びの登り

            歌垣山(女山)頂上の二等三角点

                 歌垣男山


 2木山の会メンバーに、能勢妙見奥の院脇の山に設置されていた陸軍省航空監視硝を、是非紹介したいと妻が組んだコース設定で、低山会で教えて貰えた戦争遺跡である。立派な形で残っているレンガ造りの壕にまず皆さんが驚かれる。たくさんの人に知って欲しい!と妻が用意した資料で第2次大戦当時に思いを寄せられる。
 時あたかも北朝鮮が弾道ミサイルらしきものを発射して、北海道に落下するかもと言う情報が流れて日本中を震撼させた。しかもかなり遅れての退避勧告情報であり、結果的には誤情報と言うことで胸をなで下ろしたのだが、監視硝の役割を知って、こんなもので大陸との戦争(本土決戦)に備えていた日本の末路を垣間見た気がする。日本には憲法9条という立派な不戦の誓いがあるのだから、軍拡で標的になることはない!と言う声を挙げなければならない時代に突入してきた。
 2木会メンバーは健脚揃いだから、低山一つでは物足りないと峠まで下り、再びの登りで歌垣山を目指す。昼を回っているが、昼食を採ってからの登りは堪えるので、頂上まで我慢しようというのは、経験者の総意である。ロクが女性群10人のしんがりを務めたが、シャリバテ気味の所為かだんだん距離を開けられる。アルコール断ちをしているのにあまり効果がなかった。とほほほほっ~。


「春の山 ヘリコプターまで 通り過ぎ」

雉筵(キジムシロ)かな?

                キジムシロかな

                 ヘビイチゴ?

           ミツモトソウとキジムシロの違いを調べる

               結実したシクラメン


 黄色い春の花は同定するのが難しく僕を悩ませる。特にバラ科の5弁花たちである。ヘビイチゴも3種ほどあるし、キジムシロの仲間も何種類かある。それにキンポウゲ科の花も混じるので、観察会では避けて通るようにしている。メンバーから名前を聞かれたら即答できない。そのためには自分で予習して、箪笥の引き出しに蓄えておきたいと常々思っている。
 写真を撮った場所なども参考にして図鑑で調べるのだが、納得できる答えが出てこない。今回の画像も小川の斜面だけに自生していたので、もしかしたらミツモトソウかも知れないとの当たりを付けて、図鑑とにらめっこする。開花時期と背丈が違うのでこれではないと諦める。仕方なく属名のキジムシロの仲間と妥協。観察会だと、必ずと言って良いほどご存知の方がおられて教えて貰える。バラ科だから3枚から7枚位の複葉になっているはずなのだが、5枚の掌状になっているのが同定を妨げている。
 年末に頂いた正月用の飾り花に入っていたシクラメンをプランターに移植しておいたところ、花が終わりちゃんと結実している。園芸種は育てていないので知らなかったが、彼女たちも子孫を残すために頑張っているのだ。外へ出してやったのが良かったのかな。


「春の花 黄色に騙され ウッフンと」