ロクさんのアクティブライフのブログ

自然観察を通してのシニアの元気報告を575に託してお届けします。

自然観察を中心に、アクティブに活動している様を、
写真とコメントを交えて俳句にまとめています。
毎日発信でシニアの元気報告になっています。

ありなしの道コース

            鮮明ではないがアオバズク♂?

                     ありなしピーク366m

              ニイニイゼミと抜け殻

            樹液を求めて


 雨の所為で2度も延期になった低山会ハイキングがやっと催行されることになった。低山会の例会日とはなかなか日程が合わずに、今年は3度目の参加というほどご無沙汰している。集合地点では「お久し振りです」の挨拶で潜り込ませて頂く。
 山歩きから遠ざかっているので、着いて行けるか心配である。コースを聞くと何度も尋ねた野間の大ケヤキからエドヒガンの桜の森を経由して、黒川集落に至る里山コースである。前半コースは熟知しているので、随分と気持ちが楽になる。3週間の休肝で体重を下げたのが、歩きを後押ししてくれるだろう。
 野間の大ケヤキは天然記念物に指定されているが、毎年この時期にはアオバズクが営巣するのでバーダーたちが集まってくる。運良くオスが小枝に止まっているのを教えて頂き、デジカメで証拠写真が撮れた。幼鳥は未だ姿を見せていないが、たぶんオスだろうアオバズクが見張っていた。ハイキング前の幸先の良いスタートになった。
 「ありなしの道」と言うネーミングは、むかし「蟻無宮」という神社があり、その境内にケヤキも植わっていて、その一帯を「ありなし」と呼んでいたとの伝説が残る。今は小さな祠が残るだけだが。
 コース途中ではニイニイゼミに出会えたり、泥を纏った特徴的な脱け殻を見付けたり、カナブン集団が樹液に群がっていたりと、たくさんの自然観察が出来た。低山会グループは教職関係者が多いので、必ず自然や歴史に目を向けさせてくれる。ゴール地点は明治時代から現存する学校で、今は公民館として使われている。質の高い里山歩きになった。


「登山道 羽根を乾かす 蝉一つ」

睡蓮(スイレン)と禊萩(ミソハギ)


 スイレンは手持ちの「山渓ハンディ図鑑 野に咲く」と「山渓名前図鑑 野草の名前」には掲載されていない。辛うじて「花の名前の手帖」に掲載されていたのみである。
 以前に我がサークルの女史にスイレンと言うのは園芸種を注す言葉だと教えて貰った事がある。その後、何度も公園などで見かけるが、ワイルド派の僕は植物としてのスイレンではなく、庭園風景を演出するスイレンを愛でてきた。ところが調べていくと我が国に自生するヒツジグサをスイレンと同義語で扱っても良いことに気付いた。和名ヒツジグサの漢名を「睡蓮」としているからである。さらにスイレンというのはヒツジグサを含むスイレン科スイレン属の総称だと言うことが判った。従って「未の刻」14時頃に花を開き、夜は眠るという生態も同じである。余り役に立たない「花の名前の手帖」で仕入れた情報では、スイレンには耐寒性のある温帯性と純熱帯性の植物群があり、耐寒性スイレン、熱帯性スイレンと呼ばれていることを知った。睡蓮と言いながらも夜開性スイレンもあるらしい。
 湿地には盆花として古くから利用されてきたミソハギがお盆を待たずに最盛期を迎えている。「禊萩」という漢字表記でも禊ぎに使った花だと窺える。薬草としても利用されてきたが、食用にもなると言うから花のサラダでも作ってみたくなっている。


「睡蓮の 開こか未だか 昼前は」

役目を終えて

          役目を終えたハンゲショウの葉っぱ

               花の盛り頃の葉っぱ

                ヒメコウホネ

          赤とんぼではないショウジョウトンボ

                 役目を終えて


 このブログで紹介したハンゲショウである。葉を白くして虫たちを誘っていたが、花が受粉を済ませたので、役目を果たしたとばかりに白く化粧していた葉は元通りの緑に変わりつつある。白いままでは葉緑体を持たないので、植物が生きるための本来の姿に戻さなくてはならない。と言うことで花の終わりに併せて、あれほど人目を惹きつけて「片白草」とも言われていた姿を消してしまう。誰からも見向かれぬようになるが、種を育て子孫を残す仕事は続けている。
 我が家のビワもたくさんの方に味わって頂いたが、ヒヨドリやカラスが残りを殆ど食べ尽くしてくれたので、葉裏に少し残すだけになってしまった。枝を引き寄せるための杖と、どうぞご自由に!と言う短冊も、役目を終えたので取り外すことにした。
 観察会などで話題にされるのにスイカズラ科のオトコヨウゾメを言う樹木がある。それに出くわすと口の悪いおばさんたちが決まって「男用済み」とのたまわる。たぶん役目を終えた男性を意識しての軽口だろう。オトコヨウゾメはコバノガマズミとよく似ているが、実がガマズミよりも痩せているので、子どもたちのおやつにならないところから男を冠された。数個の実を垂らしている姿は、まさに男を下げるにふさわしいのかな。
 
「半夏過ぎ 向かう季節の 薄暗さ」

早乙女花

                今回は天ぷらで


 暑さにかまけて散歩も遠ざかっている。言い訳を雨の所為にする。10日にビールを解禁したので、運動不足との相乗効果が風呂上がりの数値にてきめんに現れる。
 終日の雨予報が出ていたが図書室へ行く用事を作り出掛けることにした。草むらに可愛い早乙女花が咲いている。言わずと知れたヘクソカズラのことである。万葉の時代からクソカズラと呼ばれていたが、それに「屁」まで冠された可哀想な名前を持つ。それが正式な植物名だと言うから驚きである。例えばカバノキ科ミズメなどもヨグソミネバリと言う可哀想な名前を持つが別名である。ヘクソカズラは別名ではなく本名と言うから救いようがない。せめて僕だけでも別名のサオトメバナで呼んでやりたい。かだんに
 秋に出来る実はしもやけ、ひび、あかぎれなどに効き、皮膚に潤いが出るので化粧水として利用できる。根茎は腎臓病、脚気、下痢止め薬効があるとのこと。冬枯れによく目立つツルはリース飾りとしても利用してきた。
 ヤブカンゾウの花が最盛期を迎えているので、3度目の採取をしながら帰宅した。最初はステーキの添えにオリーブでソテーし、前回はオーブンでマヨネーズを載せて焼いた。今回は天ぷらを想定しながらたくさん摘んでしまった。残りは煮浸しにしよう。
 山本一力の新刊本「花だいこん」を見つけたので、すかさず借りて読んだ。ところが、あとで気がついたのだが「だいこん」「つばき」と続く三部作だった。慌てて前作から読み始めるという体たらく振りである。


「花壇にも 寂しかろうと 灸花」

縁起物が準備中

           冬には赤い実になるマンリョウの花

          タテハチョウの仲間

         再挑戦のテパチェ作り

                  藍茶作り

                期待のサナギ


 鬼が笑いそうな話になるが、年明けを祝うための演出として欠かせないのが赤い実を付ける植物たちである。一両から万両までに準えられものが縁起物として飾られる。中でも繁殖力旺盛なマンリョウは山などにも自生している。好んで庭にも植栽されるが、鳥が種を運んで来るので勝手に根付いてしまうほどの繁殖力である。
 たわわに赤い実が垂れる頃になると、人目を惹くようになるのだが、7~8月の花の季節には余り見向かれない。たぶん寂しい思いをしていることだろうと、マンリョウの気持ちを斟酌して地味な花だが登場させた。花を付けないと実を結ばない。虫媒花なので蝶がよく訪問してくれる。タテハチョウの仲間たちが受粉を助けているのだろう。
 昨日は月1回の俳句教室だった。ねんてん先生の教室に通い出して足掛け4年になるのかな。毎回宿題として課題句と自由句を持っていく。自分では良く出来た句だと思っているのだが、全然仲間から選んで貰えないことが度々ある。その都度、欠点を把握出来るのだが、同じ過ちを犯し愚作になってしまう。まあいいか。
 初めての試みとして作ったテパチェを仲間にも試飲して貰った。2度目の挑戦として分量などと共に香り付けにも変化を持たせるようにした。最高の飲物に仕上げるまでには試行錯誤が続くことだろう。プランターで育てている藍も繁茂してきたので、藍茶にしようと刈り取った。梅雨が明けてからの方が良かったかなと反省している。ジャコウアゲハの新しいサナギも見つかっているので期待をかけたい。


「赤き実に なるまで我慢の 夏の花」