ロクさんのアクティブライフのブログ

自然観察を通してのシニアの元気報告を575に託してお届けします。

自然観察を中心に、アクティブに活動している様を、
写真とコメントを交えて俳句にまとめています。
毎日発信でシニアの元気報告になっています。

近大マグロ🐟

           一庫公園内のオオムラサキ飼育ケージ


 朝方に妻から「今日は結婚記念日だよ」と言われるまで気づかなかった。またまた「しまった!」と失念を詫びるのだが、誕生日ではないのでプレゼントを買い忘れたということでもない。ささやかに食事会でもするかと言うのが何時ものパターンである。
 家の近くにある焼き肉レストランは人気がある。能勢の特産品として昔から三白三黒が有名だったが、白で残っているのは清酒ぐらいだろう。寒天や凍豆腐は姿を消してしまった。三黒としての栗・菊炭・黒牛は今なお健在である。ということで今回の記念日も焼き肉で!と出掛けたところ、近くに「いなかのすしや」というのがオープンして、近大マグロの幟がはためいているのが目に止まった。すかさず方針転換したのは言うまでも無い。記念日ぐらいしか贅沢できない。まして憧れの近大マグロである。
 最近は寿司と言えば回転寿司しか思い浮かばない。目の前で握ってくれる江戸前寿司など久しくご無沙汰している。それが「いなかのすしや」として昔ながらの寿司屋を開いてくれた。少しセレブな気持ちで「時価」扱いの近大マグロの寿司と追加で刺身まで注文してしまった。甘鯛の鱗揚げなどという通ぶった逸品まで頼んだ。もちろん能勢の地酒「秋鹿」が料理の味を引き立ててくれた。


「7月は 少しセレブな 記念日に」

半夏生(ハンゲショウ)


 七十二候で言う半夏生は7月2日頃だった。その時に併せてハンゲショウをアップしようと予定していたのに忘れてしまった。それにしても最近は「しまった、しまった!」の何と多いことか。
 夏至から11日目に当たる日を半夏生と呼び、農作業を休む日とされてきた。今でこそそんな習慣を守っているのはごく一部の農村地域だけだろう。古いしきたりの残る能勢でも廃れてしまったようだ。たまたまハンゲショウの漢字表記に「半夏生」を充てているので、植物のハンゲショウと季節の半夏生が切っても切れない関係にあるように誤解されている。ところが「半夏」というのは正しくはサトイモ科のカラスビシャクのことらしい。いずれにしても七夕の頃に咲く両者を半夏生の花としてやりたい。
 ハンゲショウはドクダミ科だから薬草としても利用されてきた。我が家では大量のドクダミを乾燥させて健康茶に混ぜているが、ハンゲショウも利尿作用などあるので茶材として利用できるかも。成育場所が湿地と言うことなので大量に採取も出来ない。カタシログサとも言われる一時の白い葉を愛でるだけに留めておきたい。絵心があれば描いてみたいモチーフなのだが。
 昨日は地球環境『自然学』講座日で、津田産業の津田社長から「日本の木材事情とウナギの森植樹祭」というテーマでたっぷりの画像を3時間見せて頂き、企業と自然との関わりを垣間見ることが出来た。100年杉を切る神事では敬虔な祈りが胸を打ち、30mもの大木が一本の楔で倒された時の槌音が耳に残っている。


「講座では 半夏を過ぎて うとうとと」

夏藤(ナツフジ)など

        ナツフジ・タイサンボク・オニグルミ・ミツバアケビ

              無駄なエネルギーの消費


 あまり出歩かないと言うこともあるのだが、この季節は花の観察対象が限られて、観察会の端境期のような気がしている。暑さを避けて山の上まで上がろうかと、六甲高山植物園まで足を伸ばしたりする。宿泊例会を組むのも夏場の慣わしとしてきた。コロナ禍で2年間は自粛してきたが、今年は何とか催行出来ると取り組んでいるのだが、第7波に突入かという様相になってきたので、どうなることやらとヤキモキさせられている。
 数少ない夏の花だが可愛い白花のナツフジが咲き出してきた。里近くの道路脇などで結構見かけることが出来るが、目立たないので素通りされてしまい、名前すらあまり認知されていないフジである。と言ってもフジ属のノダフジやヤマフジとは違う別種だとされ、ナツフジ属に分類され仲間外れになっている。ヤマフジのツルは右巻き(Z巻き)だが、ナツフジは左巻き(S巻き)だから別種とされたのだろうか?おいおい調べてみなければ。
 ナツフジは別名でドヨウフジとも呼ばれている。どちらも夏のフジという意味からであろう。日本固有種というのが嬉しい。何故か自然界の生きものに関しては、他意は無いのだがナショナリストになってしまう。
 夏合宿の相談で都心のオアシスに出掛けたが、人工的な演出に「時代錯誤」を感じてしまった。いつまでそんな無駄なことをしているの!と。水を噴射させて逆流を作っているのだが、それがどうしたの?無駄なエネルギーを使うな!スローに生きようよ!


「夏藤の 目立たぬ白に 風流れ」

ジャコウアゲハ雄の羽化

               全体が黒っぽい雄

        ジャコウアゲハは雌のほうが優雅な雰囲気を持つ


 日課のようにジャコウアゲハの観察を続けてきたが、サナギ化した10個ほどは全て羽化してしまった。目の付くところのサナギからの羽化は殆ど確認できたが、マユミの葉裏で隠れていたりしたのもあり、羽化してから初めて気付いた蝶が2頭あった。写真に収められたのは9頭で、全てを記録に残せなかった。
 羽化してくれるのは雌ばかりで、何で雄はいないのだろうか?と不思議だった。ところが最後にサナギになった個体から羽化したのは全体が黒っぽい雄だった。雌の翅色は明るい褐色だから雌雄の判別は直ぐに判る。
 今回の観察だけでは判らないのだが、圧倒的に雄は少ないのだろうか?それとも年間3~4回の産卵を繰り返すので、季節によって比率は変わってくるのだろうか。次の観察テーマにしておこう。新しく葉を出してきたウマノスズクサに卵を産み付けてくれたが、アマガエルが、毒を体内に貯めないうちに幼虫を食べて尽くしてしまうのか、今回は幼虫の姿を見付けられない。それも自然の成り行きだから、アマガエル排除などをしないで、そっと見守る方が良いのかもしれない。


「これからの 恋人探しは 夏蜻蛉」

木喰仏

             ユーモラスな笑顔の自刻像

       乳の観音様「如意輪観音像」


 歴女の会5人が一泊研修をすると言うので、荷物持ちと、ガードマン役とい名目で、2人の男性が仲間に加えてもらった。なんとも頼りないガードマンである。行き先は能勢からは車で半時間ほどで行ける「兵庫県立奥猪名健康の郷」という温泉である。色んな団体やサークルで利用したお馴染みの研修施設で、シニア自然大学校でも宿泊行事に利用している。
 今回は歴女の会と言うことで、宿に入る前に同じ猪名川町内にある木喰仏を訪ねるという。14軀もの木喰仏を保存する東光寺は工事のために拝観出来ないので、近くに位置する天乳寺に残されている3軀を観に行くことになった。北海道から鹿児島まで遊行僧として旅をした木喰明満上人が、猪名川町に来たのは1807年、90歳という晩年で、3ヶ月の滞在中に33軀の仏像を彫ったと記録に残されている。その中に自画像とも言うべき自刻像を3軀残している。それらは笑顔のユーモラスな仏像なので "木喰さん” と呼ばれて人々に愛されている。
 天乳寺というお寺の名前も二人のおっさんは気になる。謂われがあるはずと資料を繰ると "乳の観音様” が安置されていて、お乳がよく出るようになった!と庶民の信仰を集めたのが名前の由来らしい。真面目な歴史会に好奇なスパイスを振り注いだのを、淑女たちから大目に見てもらえた。


「喰わぬ人 肴にビールを 空ける人」