摂津大峰・行者山
毛抜岩と毛抜塔
難所続き
洞の不動
役行者自彫りと伝えられている爪刻行者
理源大師座像
大日如来像
本堂
ミクロ岩を小枝で支えている
何度も訪れた「行者山」は剣尾山登山ルートの通過点でしかなかった。磨崖仏など横目に見ながら、昔は修験の山だったのだろうぐらいの感覚だった。
ところが妻が「歴女の会」で行者山の修験道を案内したいという。安易な気持ちで下見に付き合ったが、とんでもない難所続きの悪路が続く。靴こそローカットの山靴を履いていったが、ストックも持って行かなかった。身体を預けても大丈夫かな?と思えるロープに助けられながら、よじ登らなければならない箇所もある。でもスリル満点の面白い場所だった。昨年末に能勢町の教育委員会が立派な資料を作ってくれたのが、どうやら妻の好奇心をくすぐったのだろう。お節介ロクは周回ルート作りのために度々訪れることになりそうだ。
役行者が道場開設の草創者とされ、平安時代には、醍醐寺を開いた理源大師も行場復興に尽くしたと伝えられ、どちらも岩に磨崖仏として刻まれている。そこまで辿り着いて、行場を巡ってきた満足感を味わえる。行者山麓に位置する玉泉寺の宝雲上人らによって岩窟に本堂が建立され、岩面に洞の不動や弁財天女を刻んだとされている。今も使われているか不明だが、玉泉寺にはユースホステルがあることでも知られている。日本の山歩きの興りが修行から始まったというのがよく理解できる。
「生臭も 2月の締めに 身を清め」