十月桜
花裏の子房部分も観察
こちらは花びらも多いのでコブクザクラかも?
季節外れの桜が咲いているという時の桜はジュウガツザクラをさしていると思われる。一般的に十月桜を冬桜と総称されるが「フユザクラ」は一重の桜で「ジュウガツザクラ」は八重咲きなので別種とされている。この時季に八重の桜で花びらが20枚以上もある「子福桜」と言うのも咲き出している。普通八重咲きの花は実を付けないというのが定説だが、コブクザクラは一つの花に2つ以上の実をつける変わり種である。それが命名の由来になっている。観察会の下見のつもりだが、道行く人に「ほら桜が咲いていますよ!」とおせっかいな講釈をたれるのも癖になってしまっている。
さて、ジュウガツザクラだがコヒガンザクラの園芸種で10月から1月頃まで咲き、再び4月頃に2度咲きしてくれる。どうやら3分の1の蕾が10月に咲き出し、残りの3分の2が4月頃に咲くとのことである。春に咲く方が花も大きく見栄えがする様だが、冬にひっそりと咲いている桜も健気で応援してやりたくなる。
「久々の 陽射しにパッと 冬桜」