ロクさんのアクティブライフのブログ

自然観察を通してのシニアの元気報告を575に託してお届けします。

自然観察を中心に、アクティブに活動している様を、
写真とコメントを交えて俳句にまとめています。
毎日発信でシニアの元気報告になっています。

花曜日

      コース途中に何本かのナツツバキ


 久し振りに女性リーダーの山の会50歩100歩に参加して来た。月2回の火曜日に設定されているがなかなか日程が合わずに、ご無沙汰ばかりしている。
 昨年の台風と大雨で今なお通行止めになっている箕面の山を訪れた。ここ箕面は今回の大阪北部地震でも揺れが大きかった地域である。滝道が一部通行止めになっているので地獄谷からきつい階段道を登らなければならない。昨日の足慣らしが生きて来る。今日は息も上がらない。コース途中にこもれび展望台がありそこで早めの昼食を摂り、ババタレ道を下り、政の茶屋に到着。皆さんの脚を確認して、さらに奥の天井ヶ岳を目指す。役の行者が眠ったとされる山になっている。昼食後の登りはしんどい。隣町の池田市をかすめ、再び箕面駅を目指して下る。ここでも通行止め個所があるが、何回も通ったことがあるので、足元に気を付けながらストックの助けも受け無事に下り終える。気になっていた地震の傷跡は見つからなかった。
 一昨日は4時間弱で13,000歩、昨日は6時間半の歩きで23,000歩だった。打ち上げは駅前の馴染みのお好み焼店で、タコ焼き3種をとり美味しいビールを頂いて帰った。願わくば温泉で汗を流してからのビールにしたかったが贅沢は言えない。50歩100歩の山歩きではロクはハーレム状態なので、敬意をこめて火曜日を花曜日に置き換えている。
 昨日デジカメの悪口を言ったので、そのたたりかカメラを忘れてしまった。仕方なくガラケイでボケた写真を撮ったので、写りの良くない画像になってしまった。何時も旬の写真という証明のために、撮影日時を表示できるように設定しているが、ガラケイではその機能が付いているのか判らない。


「山道で 背中に風と 夏椿」

足慣らし

                 いざ出発!

               のどかな田園風景

               ユキノシタの群生

                 昼過ぎ頂上に

                  下山途中


 大阪北部地震から一週間が過ぎて、ようやく終息方向に向かって来たのを実感できる。地震と梅雨が「回遊魚ロクマグロ」を「幽閉ロク豚」にした。2~3日晴れ渡り気温も高くなる予報が出ていたが、運動不足解消のため熱中症対策だけして出かけた。三草山の麓歩きをするつもりだった。眼の前に三草山が見えた段階で方針転換。564mの低い山だが登ることにする。今日火曜日に山歩きを予定しているので、その足慣らしも出来ると咄嗟の判断をした。
 自然観察ではよく出掛けているが、山歩きはスイスフラワートレッキングから途絶えている。おまけに何だかだと理由を付けてビールを飲む機会が多かった。正直なもので直ぐに息が上がる。独りだから休み休みに頂上を目指す。途中で花たちにも挨拶をしなければならない。低い里山の方が体にこたえる。
 日陰の崖にはユキノシタの花が群生している。顔を近付けて観ると本当に可愛い花である。道化師が手を拡げて迎えてくれている。毎年ユキノシタの葉は山菜料理の時に天ぷらにする。よく似た仲間にジンジソウと言うのもあり、花姿は同じだが上部花弁にある濃紅色の斑点がない。何時も不満に感じているのだが、デジカメは白い小花にはピントを合わせてくれない。今回もボケちゃった。


「涼風と 暫しの贅沢 鳥の声」

小生馬

           花は平開せずに斜上するコイケマ

                イケマの果実

       ガガイモの種・ケサランパサラン(手作り紙芝居より)

         遠くへ行きたい~種の旅物語~(紙芝居タイトル)


 ガガイモに似た葉を持つイケマです。愛用の山渓ハンディ図鑑ではイケマはガガイモ科になっています。ところが最近はキョウチクトウ科に再分類されたようです。仲間と観察した時には、てっきりイケマと思い込んでいました。大きな違いではないのですが、関東以西に分布するコイケマの方だったのです。イケマの花は平開して反り返りますが、コイケマはあまり開きません。
 イケマと言う名前はアイヌ語で「巨大な根」「神の足」と言う意味だそうで、エゾの霊草としてアイヌ民族の重要な薬草で、利尿・強精・強心薬の薬効があります。若葉は食用にされますが大きな根茎は有毒です。アイヌの人たちはその根茎も煮て食用にしていたらしいです。
 ガガイモの果実には冠毛を付けた種がたくさん入っていますが、それを細くしたような果実をつけ、同じように絹糸のような種を持ちます。キョウチクトウの種も似ているので、キョウチクトウ科になったのでしょう。因みにガガイモの種がふわふわ飛んでいるのを、架空の生き物に準えてケサランパサランと呼んでいます。


「蟻くんが メジャーで花の 主役顔」

根も葉も無い・・・

        クズを宿主にしているのかもしれないネナシカズラ

               微生物からAIまで


 「根も葉も無い~」に続く言葉は「噂」になります。四字熟語で表すと「流言飛語」、もっと判りやすい表現ではデマでしょうか。ところが根も葉も無い植物が実際に存在するのです。根無葛(ネナシカズラ)です。特異な植物として注目を浴びています。一度観たら忘れられないインパクトのあるヒルガオ科のツル性植物です。もともと発芽時には他の植物と同じように地面から芽を出します。寄生する相手を見付けたら吸盤で絡み付き、それからは寄生した宿主から養分や水分を吸い取ります。その段階から根は必要なくなり枯らしてしまいます。全てを宿主から吸いとるので葉も持つ必要がない全寄生植物です。別名でウシノソウメンと言われています。
 昨日は地球環境自然学の講座日で、バス待ちでネナシカズラの成長過程に出合いました。暫くすると成長して黄色い網を被せたように繁茂します。そんな植物ですが滋養強壮・強精など薬効に優れています。薬用酒も作れるようです。
 講座は鳥取環境大学の吉永郁生教授で大学名に環境を冠する大学は日本でただ一校だけです。「微生物生態学から森里海の地域創生までを展望する」という壮大なテーマです。基本的には顕微鏡世界の話からのスタートなので、地域創生までの結びつきは絡み合ったネナシカズラを説き解す様な話で、枯渇したロクの頭には難解なテーマでした。もちろん講座内容は根も葉もある話でした。


「蜘蛛の囲か 嘘で絡めた 根無し草」

蛍袋

              花の中の毛も確認出来る


 山道で出合うと嬉しくなるキキョウ科ホタルブクロがあちらこちらで散見できる。うな垂れてひっそり咲いているという雰囲気がロクを惹きつける。別名で提灯花と言われるが、提灯の火を垂れる様子から「火垂る(ほたる)」になりホタルブクロになったとも云われている。野坂昭如の「火垂の墓」はホタルの古名を題名に使っている。子どもたちがホタルを捕まえて、花の中に入れて遊んだからというのが命名の由来。僕もホタルを追っかけまわした経験があるが、ネギの中に入れて淡い光を楽しんだり、蚊帳の中に放ったりした記憶が甦る。
 たくさん咲き出したホタルブクロの花を一輪を失敬して分解してみた。中に長い柱頭があり、釣鐘状の袋の中は紫色の斑点が散りばめられている。光にかざすと毛がびっしりと生えている。おびき寄せた虫たちに無駄なく花粉を運ばす戦略なのだろう。もったいないので最後に柱頭を引き抜き蜜を吸ってみた。
 このホタルブクロは昔から食用として利用されてきた。若葉と若芽を採取して天ぷらにしたり、茹でて和えものにしたりする。花は開花したものを甘酢や酢の物、花サラダなどで利用できるようだが、まだ試していない。群生していたら試してみたいと思うのだが、中に虫たちが入っているのをよく観るのでその気にならない。


「提灯の うな垂れ沖縄 慰霊の日」