蔦(ツタ)
ツタとツタウルシの違い
ぜんざいの振る舞い
日頃目にとめないツタの紅葉が目に付いた。以前、吸盤をしっかり観察したぐらいで花まで確認したかの記憶が残っていない。と云うのも葉っぱがツタウルシそっくりだから近寄りがたい。日本でツタと呼ばれるのはブドウ科で落葉する別名ナツヅタと呼ばれるツタ1種類のみである。世界でも北アメリカと東アジアに15種が分布する程度の植物界では数少ない特異種だ。常緑でフユヅタと言われているのはウコギ科のキヅタのことである。
さてそのツタだが葉っぱに変異があり、短枝で花を付ける葉っぱは単葉で大きく、葉柄もかなり長い。一方花を付けない長枝の葉っぱは小さく、葉先が3裂するものや切れ込みの無いもの、更に3小葉に分かれるものまでまちまちだ。3小葉したものがウルシ科の中で一番かぶれやすいツタウルシそっくりと云うのが悩ましいところだ。
蔦と云えばペギー葉山の「学生時代」が頭に浮かび、自然と口ずさんでしまう。今年活躍した虎球団の本拠地「甲子園」も蔦に覆われていたが、多分ツタではなくキヅタだと思う。高校野球で一世を風靡した徳島池田高校の蔦監督も思い出す。
地域の農産会が野菜類などを出している販売所が、餅つきイベントをするとの案内を頂いたので駆けつけたが、間に合わず搗きたて餅の入ったぜんざいだけを頂いた。農家の方々の数少ない集いの場になっていたようで、微笑ましい雰囲気に包まれていた。
「外壁を 右肩上がりの 蔦紅葉」