過去へのご招待3
[201] オオイヌノフグリ [PC] 2011/02/27 08:19:03 [削除]
10日ほど前にようやくオオイヌノフグリが咲き始めました。しばらくすると季節は一気に春の陽気になり、まるで土手道の陽だまりを独占するごとくに咲き誇っていました。さながら宝石を散りばめたように。それにつけても可哀想なネーミングです。多分、可憐な名前で呼ばれている地方名もありそうですが。
まだ虫たちもあまり飛ばない季節なので虫媒出来ないこともあり、1日の終わりには自花受粉できるように、雄しべが雌しべに付く状態で花を閉じ、子孫を残す戦略をとっています。
「青空に 負けじと開く いぬふぐり」
[202] 蕗の薹 [PC] 2011/02/28 07:32:47 [削除]
散歩コースに男たちのたまり場があります。椎茸の菌打ちをしたり、薪を割ったりしておられる場所で、ドラム缶には何時も火が絶えません。散歩途中、お仲間に入れてもらいドラム缶を囲んで世間話などをして帰ります。
農家の方が蕗の薹を摘んでこられて「こんなもの食べますか?」と持ってきて下さいました。散歩中に蕗の薹をまだ探し当てていないので「蕗の薹には目が無いのです。」と喜んで頂いて帰りました。蕗の薹に「目」があれば驚きですが……。
「蕗味噌を 今か今かと 友の待ち」
[203] 田均し [PC] 2011/03/01 07:31:52 [削除]
冬の間は農家の方も田んぼには出ませんが、穏やかになってくると農機具を持ちだして、田んぼの手当てを始めます。田を鋤いたり、均して水を張ったりします。そうした準備作業は昔からの習わしです。「田打ち」「田返し」「田鋤き」「田均し」などと呼ばれています。
賢いカラスや小鳥たちは、掘り返された土の中から出てくる幼虫や種を啄んでいます。人間と上手く共生しています。田んぼを子々孫々まで残したいものです。計り知れない恩恵を生物全体にもたらしてくれていますので。
「畦青み お父出番の 耕運機」
[204] 蟹・カニ・かに [PC] 2011/03/02 16:53:42 [削除]
毎年、丹後半島の伊根町へ蟹の観察会に出かけていますが、今シーズンは行っていないことに気づき、友達と3人で行ってきました。年に1度の贅沢です。グループの仲間たちと行けなかったのが少し心残りです。
宿の人の話では今年は豪雪で大変だったようです。確かに道端には雪がたくさん残っていました。今朝もみぞれが降り、今晩からの雪を予言しているようです。
「4時間も わき目も振らず 松葉ガニ」
[205] 雛人形 [PC] 2011/03/03 07:44:42 [削除]
伊根町老舗旅館の「玄関の間」には御殿入りの雛人形が飾ってあり、立派なものだと感心しました。
女は幾つになってもひな人形を飾りたいものらしいです。出す時はいいのですが、仕舞う時のことを考えるとついつい億劫になり、最近は色々と口実を設けて日の目を見ません。今日は白酒の用意はないので、焼酎のお湯割りでも頂くとしましょうか。
「旅の宿 雛直々の お出迎え」
[206] 工作雛 [PC] 2011/03/04 06:36:35 [削除]
朝から雪が降りしきり、足止めを食らわされたので、雛人形を作りました。以前、干支のウサギをセンダンの枝で作りましたが、今回も同じ材料を使いました。センダンと云っても「栴檀は双葉より芳し」とは全く異なる中高木の樹で、河原などに自生しています。
仲間のアイデアから少し変えたロクさんバージョンの雛人形は、お見舞いの時に差し上げたところ、笑って頂き、気分ほぐしに一定の効果がありました。
「色気雛 胸をはだけて 友見舞い」
[207] 除雪車待機中 [PC] 2011/03/05 07:19:21 [削除]
一気に春の足音が聞こえて、今年はこれで仕事納めかと、除雪車が駐車していました。ところが4日ほど前からまたまた大雪注意報が出るぐらい、京都府北部は毎日雪になっています。
我が能勢でも2日から毎日雪が降っています。能勢がなぜ大阪なの?と思う位置関係にあります。「大阪のてっぺん」地理的にも歴史的にも京都に近いのですが。
「白き田を 自慢したくなり おらが春」
[208] 腕をあげました [PC] 2011/03/06 08:04:15 [削除]
男の料理教室も回を重ねるごとに、だんだん上達しているようです。今まで使ったことがなかった包丁も皆さん上手く使いこなすようになりました。切り方なども名前を見て判るようになってきました。
今日の献立は親子丼・蕗の薹天ぷら・もやしのかき揚げ・白菜温サラダ・味噌汁とデザートはリンゴを使ったケーキ、さらに大学芋とポップコーン、盛りだくさんです。1か月のダイエットが、この1日で元に戻ってしまうのが気になるところです。
「蕗の薹 主役の座を 奪いたり」
[209] 草萌える [PC] 2011/03/07 07:34:09 [削除]
季節は着実に進んでいます。昨日は啓蟄、蛇が日光浴をしているのに出くわしました。カメラを向けましたが逃げられてしまいました。気の早いタンポポのロゼットからは小さな花が咲きだしています。蕗の薹も沢山出始めていることでしょう。今日あたり蕗の薹採取に出かければいいのですが、少し旅に出ますので、帰ってからの楽しみにとっておきましょう。
学童が傘を差しながら集団で通り過ぎるのを窓から眺めています。田んぼに降る雨が若みどりを引き立てています。まさに草萌ゆ季節になりました。
「傘の花 児らそれぞれに 春の雨」
[210] 虹の彼方に [PC] 2011/03/12 23:16:41 [削除]
大変な時に遭遇しました。帰りの飛行機が成田や羽田に着陸出来ないことになり、とりあえず札幌の新千歳空港まで行きました。2時間ほど機内で待機しましたが、状況が変わらず翌日まで待機することになりました。我々の大変さとは比べ物にならない事態が起こっていることを、時間の経過とともに認識する結果になりました。
旅の途中で立ち寄ったお店のマダムが、虹を見て「今日はいいことがありそうね、今生きていることが何よりもいいことでしょ!」命の大切さを旅先で教わりました。
「常夏は 夢だったのか 合掌す」
[211] 朝のワイキキビーチ [PC] 2011/03/13 07:37:10 [削除]
日本全土を恐怖の渦に巻き込んだ海、脳天気に朝のワイキキの渚を散歩をしていました。普段は穏やかな顔を見せている海も、牙を剥くと恐ろしいことになります。今回ほどその落差を実感させられたことはありません。
昨日は帰宅してからテレビに釘付け状態です。恐ろしさが伝わり、神経まで昂っていました。連絡が取れない方々が、無事で避難されたことを祈るばかりです。
「仮面着て 渚漂う 春の海」
[212] 落日
(陽はまた昇る) [PC] 2011/03/14 07:18:44 [削除]
能勢からバス1台を仕立て、奈良までコーラスを聴きに行きました。32年間の活動実績がある、レベルの高い女声合唱団です。謳われたのは馴染みのあるフォスター・シューベルトなどでしたが、観客席はレクイエムを聴く思いで心に沁み込みました。
テレビを観るのが辛くなっているこの頃です。被災者の方々に「陽はまた昇る!」と思って頂けたら救われるのですが。
「鎮魂の 明けぬ夜なし 春何処」
[213] 餌台のヒヨドリ [PC] 2011/03/15 07:41:48 [削除]
メジロやヒヨドリが枇杷の木に集まって来て花の蜜を吸っていますが、観察したり写真を撮ったりするには、葉が茂っているので至難の業です。餌台におびき出してじっくり観察をしたいと目論んでいます。餌台に集まる小鳥たちを待ちますが、やってくるのはヒヨドリばかりです。柑橘類を置いていますがきれいに平らげていきます。時たま跡形もなくなっているのはカラスのせいかもしれません。
初冬のピーピーと啼くヒヨドリはお馴染みですが、春になると変わった啼き方で仲間と交信しているようです。
「羽繕い 啼き声高く 鵯の春」
[214] アセビ満開 [PC] 2011/03/16 08:14:17 [削除]
家でテレビを見ていると辛くなるので、フキノトウ探しを兼ねた散歩に出かけました。アセビが満開で、吹く風に揺れている様はまるでベルのよう。鐘の音が聞こえてきそうです。
福寿草も田んぼの土手に満開で、春の日差しを受けて光り輝いていました。鶯が鳴き、イワツバメまで来ているのには驚きです。一気に春が押し寄せてきました。
「鐘の音が 陸奥までと 馬酔木揺れ」
[215] キツネノカミソリ [PC] 2011/03/17 07:27:17 [削除]
キツネノカミソリは夏に咲く花で、観察会で仲間たちと訪ねたことがあります。意外と観察できていないのが、早春に葉を茂らすということです。名前の由来になっているカミソリは、他の植物よりいち早く出てくる葉っぱが剃刀の刃に似ているからです。なぜ狐なのか調べてみたいと思います。他の植物よりも戦略が狡猾だからでしょうか。
同じヒガンバナ科のマンジュシャゲも花と葉の時期をずらしています。他の植物が休眠中に、しっかりと根茎を太らせる。これが彼らの戦略でしょうね。
「剃刀で 切られるような 寒さかな」
[216] 彼岸の雪 [PC] 2011/03/18 07:32:16 [削除]
暑さ寒さも彼岸までと云われていますが、この3日間ほど毎日雪が降っています。今日から彼岸の入りですが、今朝も田んぼが真っ白です。被災地で避難されておられる方々の寒さが実感できます。
雪の積もった田んぼには、鹿が歩いた跡がくっきり残っています。毎夜中に若葉を食べに来ているようです。田均しした田んぼの足跡は一直線に横切り、手当てしていない田んぼで若葉を食べているだろう様子が手にとるように判ります。動物たちの営みにあれやこれやと思いを馳せています。
「鹿の跳ね 画布に一筋 彼岸雪」
[217] 気流苗 [PC] 2011/03/19 07:37:38 [削除]
服部緑地公園に風変わりなオブジェが植わっています。気流苗と呼ばれて公園に来た人の目を引いています。1万本の苗を植える計画が、26日から始まるということです。
「風を植えたことがありますか?」とのキャッチコピーで植え付け参加を呼び掛けています。プロジェクトの意図するところは、風を視覚で見てもらいたいと云うことです。春にふさわしい取り組みです。
「春風に 義捐金と 夢乗せて」
[218] 害獣駆除 [PC] 2011/03/20 07:22:46 [削除]
里山の農家はこれからだんだんと忙しくなります。今まで冬の寒さに耐えていた雑草が一気に芽吹きだし、畑を占領して植え付けの邪魔をします。雑草との戦いは日本の農家の宿命です。食の安全を考えた時、除草剤は控えたいのが人情です。
近年、害獣被害が増えてきているのが農家の悩みです。シカとイノシシ被害は後を絶ちませんが、それに加えてアライグマやヌートリアが増え続け、農作物を荒らしまわっています。ホモサピエンスが蒔いた種ですが。
「猫柳 長けて大きく ネコジャラシ」(川柳)
[219] リュウキンカ [PC] 2011/03/21 08:33:35 [削除]
何年か前、散歩途中の土手に咲いていたリュウキンカを持ち帰りました。毎年咲いてくれます。株が大きくなり我が物顔で小さな花壇を占領します。陽が陰ると閉じてしまいます。花弁と思っていましたが萼片とのことです。
キンポウゲ科特有の艶を持ち虫たちにアッピールしています。福寿草と同じような戦略だと推測できます。
総じて春の花は黄色が主役ですね。虫たちに目立つのかもしれません。
「雨の朝 ためらいがちの 立金花」
[220] シロツメクサ [PC] 2011/03/22 06:22:23 [削除]
お馴染みのクローバーです。タンポポと同じぐらいに、子どものころから親しまれてきた植物です。四つ葉のクローバーを必死で探したり、女の子は首飾りを編んだりした思い出があることでしょう。
シロツメクサは江戸時代にガラスの緩衝材として持ち込まれたので、詰草の名が付けられました。ムラサキツメクサは明治になってから、牧草として持ち込んだものが拡がりました。どちらも飼料以外に畑の肥しとして有用な植物です。
「詰草が 雨の真珠を 纏い待つ」
[221] 毘沙門天 [PC] 2011/03/23 08:10:39 [削除]
久し振りの「花曜日」ハイキングで大文字山に行ってきました。今回は山科の毘沙門堂から入って行くコースで、初めてのルートでした。2時間で大文字山頂上に到着できる易しいコースで、京都を見下ろす火床での眺望は疲れを忘れさせてくれます。銀閣寺に降り、哲学の道から南禅寺を経て知恩院に行き、河原町までの約13キロの長い歩きになりました。まもなく春爛漫を予感させる芽吹きが山を覆っていました。
毘沙門天は北方世界を守護する神、東北に幸あれと祈らずにはおられません。この思い届くかな。
「階段に 雨を残して 春陽さす」
[222] 今が盛りの梅 [PC] 2011/03/24 08:16:19 [削除]
巷では桜の開花便りが聞かれるようになりましたが、大阪のてっぺん能勢ではやっと梅が盛りを迎えました。今日も寒の戻りで外は氷点下です。霜が降り、まだストーブを手放せません。あまり温く温くとしているのが被災地の方に申し訳ないので、直ぐに消してしまいます。
寒い能勢ですが住宅は余っています。ぜひ能勢に来て下さい。行政からのいち早い呼びかけが欲しいものです。
「鶯の まだかまだかと 急かす声」
[223] 紙芝居 [PC] 2011/03/25 07:02:31 [削除]
終業式を終え、町内の小中高が一堂に会して、学校支援の成果報告会が持たれました。我々学校支援ボランティアも招かれて、1年間の様々な取り組みが紹介されました。
目玉は何と言っても「紙芝居」、ヤッサン一座の若手演者が、創作紙芝居をたくさん披露してくれました。子どもたちにテーマを与えて数枚でまとめたもの。絵は稚拙ですが、内容は笑いを誘います。日本は云うに及ばず、世界中に「紙芝居」を紹介されている経験など、目からウロコの口演でした。
「廃墟にも 春の笑いを 届けたし」
[224] つくしんぼ [PC] 2011/03/26 07:53:04 [削除]
一歩外へ出ると春がいたるところで見受けられます。でもこの寒さは何でしょうか。昨日は氷点下3度、今朝は雪が降りしきっています。見る間に田んぼは真っ白になって行きます。色と音を消し去りモノトーンの世界です。
今年も異常気象が続くのでしょうか、そんな予感がするこの頃です。例年なら彼岸の中日が過ぎると暖かくなってくるのですが。
「山里に 生きる喜び 土筆かな」
[225] トサミズキ [PC] 2011/03/27 07:52:42 [削除]
春をいち早く告げてくれる木本のマンサク仲間に○○ミズキがあります。トサミズキ・ヒュウガミズキが有名ですが、他にコウヤミズキ・キリシマミズキがあり覚えるのが大変です。花が小さいのがヒュウガミズキだという位しか覚えられません。果たしてこの花がトサミズキかどうかは自信がありません。
「だんだんに 青葉若葉の 拡がりて」
[226] 鯱鉾 [PC] 2011/03/28 06:40:45 [削除]
池田をそぞろ歩きしている時、寺の境内で、古い鯱鉾(しゃちほこ)とか鬼瓦などが並んでいました。歴史的建造物を見学する時、鬼瓦とかの役瓦に興味ありますが、目の前で見られる機会は少ないものです。特に鯱鉾とか鴟尾(しび)は屋根の一番上にあるので尚更です。
鯱鉾は魚の形をしていますが、顔は虎と云われています。もちろん架空の動物です。名古屋城の金の鯱鉾は余りにも有名です。火災の際には口から水を出し火を消す、との言い伝えがある木造建築の守り神です。福島原発には通用しません。
「寒戻り 路傍に晒され 古き屋根」
[227] 蕾膨らむ [PC] 2011/03/29 07:16:34 [削除]
桜の開花が始まっているというニュースが聞かれるようになりました。復興へ向けた人々の力強さと相まって、やっと気持ちも春を感じられるようになってきました。支援の輪がいたるところで開花しているのも嬉しいニュースです。東北の球児たちにもエールを送りたい。
経済効率重視から、スローな生活を取り戻すチャンスだと前向きに考えたいものです。過度な照明ももう御免です。月の明かりが嬉しくなるような日本になってほしいものです。
「疏水端 一気に春を 連れにけり」
[228] 野仏 [PC] 2011/03/30 07:17:45 [削除]
定点自然観察会の下見に行った途中で、なんとも素朴な野仏に出会いました。ペットボトルの花立ては壊れたままで、誰にも気付かれずに斜面に横たわっていました。とりあえず周りだけ掃除してさよならをしました。昔の旅人はお地蔵さんとか道祖神に随分と癒されたことでしょう。一本松などにも同じような意味合いがあっただろうな、と勝手な想像をしながらの小さな旅でした。
「野仏が 肩寄せ合いて いぬふぐり」
[229] スズメノヤリ [PC] 2011/03/31 06:49:49 [削除]
イネ科の植物は総じて大きく、雑草として嫌われ者のきらいがあります。花が目立たないのも一因しているのでしょう。イネ科の中で雀を冠する植物は小さくて目立ちません。つい見過ごしてしまいがちです。(イネ科ではなくイグサ科の間違い!)
観察途中でスズメノヤリに花が咲いているのに出くわしました。初めての出遭いです。なんとも可愛く、アップで写真を撮りましたが、全部ピンボケになってしまいました。接写は拙者には無理かな。
「石垣に 毛槍の揺れて 雀花」
[230] 万愚節
(4月馬鹿) [PC] 2011/04/01 07:23:01 [削除]
今日はエイプリルフール(4月馬鹿)。英語でオールフールデイ、俳句では万愚節。でも日本には根付いていないようです。日本人の文化に馴染まなかったようですね。落語家以外はユーモアセンスに欠けている感じがします。それが日本人の美徳でもあったのでしょう。「男は黙ってサッポロビール」の世界です。ちょうどこの時期ボケの花が咲き誇っていますので、4月馬鹿(ボケ)に使わせてもらいました。
先日の被災が嘘であってほしいと思いたい気持ちですが、まぎれもない現実です。出来るところで支援したいものです。
「生き抜きて 真残せと 万愚節」
[231] 梅一輪 [PC] 2011/04/02 07:02:53 [削除]
一気に春の陽気になりました。服部緑地公園には桜がちらほら咲きだしています。梅林ではほとんどの梅が散ってしまい、わずかに一輪幹にへばりついていました。梅一輪と云うと早春のイメージですが、この梅は残り梅でまさに季節は春本番。ソメイヨシノにバトンタッチすべく頑張っているようです。
「公園に 幼子の声 残り梅」
[232] コブシ [PC] 2011/04/03 07:06:49 [削除]
公園のコブシが春の盛りを告げています。木々たちは花の時期に自己主張をしているようです。山桜なども花が咲いてやっと人目につきます。西日本では野生のコブシになかなか出会えません。普通は公園とか庭に好んで植えられています。山に咲いているのは殆どがタムシバです。これの匂いと素朴さがまたいい。
公園では新学期が始まる前で、家族連れが沢山遊んでいます。なんとも微笑ましい光景です。
「辛夷咲き なんだかとても 背伸びする」
[233] ハナカイドウ [PC] 2011/04/04 06:39:26 [削除]
可愛い蕾をいっぱいつけた木で、ハナカイドウと知りました。ちょうど今からが私の季節とばかりに花を咲かせ始めていました。自生で植わっているのを見たことがないので、帰ってから調べてみました。中国原産で庭木として入ってきたものと思います。
桜と同じバラ科でリンゴ属に分けられています。が雄しべが退化して余り結実しないようです。食べられるのかな?それが気になるロクさんでした。
「花冷えに 人もつぼみに なりにけり」
[234] ハシボソガラス [PC] 2011/04/05 07:13:54 [削除]
小憎たらしいカラスですが、観察していると可愛い仕草をします。賢い部分も見せてくれます。人の荷物を虎視眈々と狙っており、隙があればチャッカリ持ち逃げします。人との会話を楽しんだりもして、公園で育っているカラスだなと感心します。
都会のカラスはゴミをあさったりして害鳥扱いです。里山でも餌がなくなると農作物を失敬していきます。そんな悪賢いカラスですが何故か憎めません。
「水温み 波紋一つで 影の揺れ」
[235] 疏水の桜 [PC] 2011/04/06 06:52:02 [削除]
山科の疏水にシニア自然大学で一緒に学んだ仲間と花を求めて行ってきました。アマチュア・カメラマンも沢山繰り出していました。桜は全体的には二分咲きと云ったところですが、菜の花も疏水端に植えられていて、まさに春爛漫の散歩コースでした。
一昨日までの寒さはなく、穏やかな清明のもと、咲きだした桜の同定をしながらの観察会になりました。エドヒガン・オオシマザクラ・ヤマザクラ・そしてソメイヨシノなど色んな桜を楽しんできました。
「清明に 花色映し 流れけり」
[236] エドヒガン [PC] 2011/04/07 07:47:03 [削除]
お馴染みのエドヒガンです。云わずと知れたソメイヨシノの片親です。もう片方はオオシマザクラと云われています。山などに行くと結構エドヒガンに出遭えます。しかし、高木になるので公園に植えられたものの方が身近に観察できます。
覚えやすい特徴は花の下(子房部)がぷっくりと膨らんでいることです。自分の下腹部を見ているようで、なんとも愛しいものです。
「ぬる燗に 久しき仲間 桜染め」
[237] レンギョウ [PC] 2011/04/08 06:34:26 [削除]
カメラ片手に散歩するのが楽しくなるような季節になりました。コースには色んな花が咲き誇っています。レンギョウは柳のように垂れ下がっているのが普通ですが、この分は枝を刈り込んであるので、株立ちのように立派な姿です。
高村光太郎はレンギョウを愛したと云われていますが、妻智恵子のためだったのでしょうか?それとも妻に先立たれた悲しみをレンギョウによって慰められたのでしょうか。
「いたちはぜ 愛の香りを 風に乗せ」
[238] ハウチワカエデ [PC] 2011/04/09 07:11:04 [削除]
服部の緑化植物園に行き、椿のレクチャを受けてきました。花形では一重咲き7種類と八重咲き9種類、花柄では斑入り5種類と絞りがら5種類、雄しべの付き方では7種類、葉の形状6種類、他に枝の違いなどで、品種はおびただしい数に登ります。それらの掛け合わせで世界には5000品種もあるらしいです。
目からうろこの話では、武家の庭に椿がふさわしくない、と敬遠されたというのはまったく出鱈目で、好んで椿を愛でたと云うのが真相らしいです。「椿狂い」を鎮めるために「椿は縁起が悪い」との風評を流布させたらしいです。
園内では植物たちが、慈雨を喜んでいるようでした。
「花の雨 色とりどりの 雫かな」
[239] タムシバ満開 [PC] 2011/04/10 06:46:14 [削除]
昨年は少なかったタムシバが、今年はこれでもかと云うぐらいに咲き、ハイカーの目を引きます。山道にはタムシバの花弁が、落ち葉の上に散りしきっています。コバノミツバツツジも色どりを添え、疲れを忘れさせてくれます。
地元の山グループ例会、中山最高峰から大峰山に行き、武田尾に降りるコース。ゲスト参加もあり楽しく歩けた雨上がりの山道でした。
「遥かなる 山何処までも 春霞み」
[240] 猩々袴
(ショウジョウバカマ) [PC] 2011/04/11 07:42:50 [削除]
散歩道にたくさんのショウジョウバカマが咲きだしました。名前の由来は能演目の「猩々」からだと云うことです。海中に住む架空の生き物で、酒好きの赤ら顔が猿に似ているという設定です。その花が猩々の顔で、葉っぱが袴に例えられたと云います。
一昔前には知り合いの方の紹介で、よくお能を拝見したものです。酒飲みの猩々のことを知っていたら、ぜひ拝見しただろうと悔まれます。
「春盛り そっと日陰に 野の花も」
[241] カキドウシ [PC] 2011/04/12 06:52:57 [削除]
カキドウシの花が可憐に咲いています。昔からゲンノショウコウと並んで生薬として利用されていました。垣通しと云うぐらい地面を這って拡がります。ロクさんはハーブ茶や野草の天ぷら材料として、毎年少しだけ頂いています。花が咲いた状態で薄衣を付けて揚げると、野草料理の引き立て役になります。
野の花が豊かになってきました。散歩の速度が日増しに遅くなっていきます。道草です。つい立ち止まってカメラを向ける毎日です。
「野の花に カメラ構えし 春の風」
[242] 船坂谷道 [PC] 2011/04/13 07:47:46 [削除]
月2回の「花曜日」ハイキングですが、昨日の歩きは堪えました。船坂から谷道を上流に向かってひたすら遡上、ガレ場や堰堤の登り降りの繰り返し。当初予定のコースから随分と遠くまで歩いてしまった。地図にも載っていない回り道コース、昼過ぎにようやく六甲縦走コースに合流して遅めの昼食。それからがまた大変、ゴールの宝塚まで12キロの道のり、いや恐れ入りました。「花曜日」を返上したいような山姥の集団でした。
「タムシバの 香りに酔いし 谷道か」
[243] おたまじゃくし [PC] 2011/04/14 06:58:57 [削除]
ビオトープの池にオタマジャクシがうようよと蠢いていました。春の陽が池に降り注ぎ、命の鼓動が聞こえてきそうです。消し去りたい記憶がよみがえってきます。
子どもたちは両手ですくったり、ビニール袋に成果を自慢したりして、命を感触していました。帰りにはちゃんと池に戻し、一つ命の大切さを勉強しました。
「児らの声 右往左往の 蛙の子」
[244] 二輪草 [PC] 2011/04/15 06:40:16 [削除]
何時もの買い物に行く道とは少し違ったコースを歩いてみました。目的は山菜のコゴミが出ているかを確認したかったからです。土曜日に山菜パーティーをするので、材料探しを兼ねた散歩です。今年は例年よりも木々の芽吹きが遅く、充てにしている山菜が手に入りません。コシアブラ・タカノツメ・タラの芽など小指の爪ほどしか出ていません。仕方ないので野草中心のメニューを考えます。
余り人の歩かない里道で、ニリンソウが咲いているの出くわし、嬉しくなってしまいました。次なるはカタクリを見つけたいものです。
「二輪草 薄紅もあり 愛もあり」
[245] 桜と富士山 [PC] 2011/04/16 07:25:54 [削除]
今日は「撮って置き写真」からです。余りにも定番ですが桜と富士山です。毎年桜を求めて東まで繰り出しています。桜の名所を兄が案内してくれるのです。この写真は弘法山からのものです。今年の東行きは桜に間に合いませんでした。
桜は20日間楽しめるってご存知かな。蕾7日・咲いて7日・散って7日とラジオで言っていました。昨日からの雨で大分散ってしまいそうです。これからはサトザクラの出番です。
「うむうむと 富士見下ろして さくら狩り」
[246] 野の花爛漫 [PC] 2011/04/17 07:38:16 [削除]
昨日は最後の花見を兼ねた山菜パティーを催しました。風が強かったので花弁が舞う中での宴です。ロケーションとしては最高の雰囲気。今年は遅くまで寒気が居座っていたので、木々の芽吹きが遅れ、山菜の類いが間に合いません。
仕方なく野草中心の献立で対応しました。ノビルとカンゾウとウドの酢味噌和え、クレソンのナムル、タンポポのサラダ、カキドウシの天ぷら、クロモジのお茶とか、ヨモギのホットケーキなど、十何種類の野趣にあふれた野草に皆さん満足されたようです。
野に出ると色んな花が咲き誇っています。写真俳句にとても紹介出来ないよ、と嬉しい悲鳴を上げているロクさんです。
「たまさかに 大玉もあり 野蒜掘り」
[247] アケビの
雄花・雌花 [PC] 2011/04/18 07:02:47 [削除]
アケビのツルと新芽が出てきたなと思ったら、すでに花も一緒に連れてきていました。特徴のある花は一度覚えると、毎年心待ちするものです。雄花は花弁の中がボールのようになって、反対に雌花の花柱がバットのようです。花も雌花の方が大きいです。
「木の芽」と云ったら関西では山椒の芽で、関東ではタラの芽を云います。ところが越後ではアケビのことを言います。ツル状の新芽を山菜として親しんできたからでしょう。
「蒼天に 夢膨らませ 通草花」
[248] モクレン
(紫木蓮) [PC] 2011/04/19 06:32:28 [削除]
モクレン科の大御所です。コブシやタムシバとの比較から、ハクモクレンの方が本家と思い込まれがちですが、紫の方がれっきとしたモクレン本家です。この科の花は全体的に大きく、香りが豊かです。
大阪のてっぺん能勢では今が盛りです。蕾が力強く天に向かっています。生きる力に溢れていそうで、桜とは対照的です。
「大空に 何を描くか 紫木蓮」
[249] カタクリ [PC] 2011/04/20 08:30:18 [削除]
自然の仲間でカタクリ観察会に行ってきました。天気が安定せずにすぐに雨が降ったり、霰まで降り出し我々をやきもきさせます。1箇所目は案の定、花は垂れ下がったままです。午後からは陽も差しだし、次の観察場所ではしっかり開いて我々を迎えくれました。
ボランティアグループの保護活動でカタクリが復元しています。鹿避けネット設置と調査などの保護活動で、3年も経つと斜面は見事なカタクリの群生地に変わり、ハイカーを楽しませてくれます。
「写メールで 休みし友に カタクリを」
[250] ヤブレガサ [PC] 2011/04/21 07:02:00 [削除]
まだ食べてみたことのない山菜・野草が結構あります。ニリンソウやヤブレガサがそれで、採るに忍びないのです。何処にでもあると云うものなら遠慮せずに摘み取りますが、深山辺りに行かないと出逢えることが出来なくなっています。山野草ブームなどで物によっては盗掘されて絶滅に近いものまであります。そんな植物には涎を垂らしながら通り過ぎます。
能勢ではやっとワラビが出てきました。数本摘んで帰り今日の味噌汁で頂きました。
「あられ降り 戸惑いがちの 破れ傘」
[251] ヒトリシズカ [PC] 2011/04/22 07:07:25 [削除]
林内に咲くヒトリシズカは何とも清楚な感じがします。名前の由来は静御前の舞姿からとか。フタリシズカも同じような林内に育ちますが、こちらは静御前の亡霊とか。
ロクさんは亡霊のフタリシズカより、清楚な中にも妖艶なヒトリシズカに魅せられます。花もさることながら輪生状の葉が、薄暗い林内に照り輝いているのが何ともいえません。
「雨上がり 一人静の 舞いを待ち」
[252] 江戸へ [PC] 2011/04/23 07:28:06 [削除]
今日からしばらく江戸へ行ってきます。池波正太郎や山本一力の世界に浸るのが年1回の楽しみになっています。江戸でのロクさんは、ある時は湘南ボーイになったり、寅さんになったり、鬼平になったりします。深川や佃などには昔の面影が色濃く残っています。川魚料理や築地の鮓屋が今か今かと待っていてくれそうなそんな予感がします。
「菜種梅雨 背負って江戸へ 旅立ちぬ」
[253] がらんちょ [PC] 2011/04/26 22:29:21 [削除]
藤沢市湘南台のお店で「がらんちょ」と云う魚に出遭いました。もちろん初めて目にするものだから、好奇心旺盛なロクさんとしては、何をおいても食べてみたいと兄を口説いて注文しました。さんまよりも少し大きめの魚で、骨切りがしてあります。関西のコノシロを細長くした感じです。顔は太刀魚の感じかな、少しいかつい感じです。あっさりした味ですが、別段旨いと云うほどの魚ではありません。
何でも食べてみたいロクさんは、初物を食べて、また75日寿命が延びました。今まで幾度延びたことか。
「春の旅 暖簾をたたく 雨もあり」
[254] 亀戸大根 [PC] 2011/04/27 07:36:27 [削除]
江戸案内人の兄は、何時もびっくりするような所に案内してくれます。池波正太郎の世界です。今回は亀戸まで「ぶっかけ飯」を食いに行くことになりました。「ぶっかけ飯」などと聞くと一膳めし屋の響きですが、着いてみると敷居の高そうな店構え。味噌仕立ての鍋には、名物の亀戸大根や生麩などが煮立っており、おひつの麦めしを椀に盛り、汁をたっぷりかけて頂くと云う食べ方です。
寅さんになっているロクさんはワンコイン位を予想していましたがその4倍、とても「釣りはいらないよ!」とは言えませんでした。
「大根の 白さを売りて 藤垂れし」
[255] 亀戸天神の藤 [PC] 2011/04/28 06:53:39 [削除]
下町亀戸の天神さんには大勢の参拝客が訪れています。藤を求めてこられるようです。藤棚が何箇所も設えてあり、少し早い藤見客です。カメラマンもベストアングルを探して右往左往しています。境内からは東京スカイツリーも望まれます。
ロクさんは何時まで経ってもいい俳句が作れないので、菅公に上手くなるようにお願いしてきました。
「むらさきの 揺れて水面の 藤見かな」
[256] 銀寄接ぎ木 [PC] 2011/04/29 05:54:32 [削除]
能勢は云わずと知れた栗の産地です。栗・炭・猪は三黒と云って地元の特産です。中でも銀寄栗は能勢の歌垣と云う所で作られたもので、今でも原木が残っています。そんな栗も立派な実を付けさせるには手入れが大変です。20年も経った木には洞が出来て弱ってしまいます。更新させるためには苗木を植えるか、接ぎ木にするかです。
接ぎ木をしてある栗の木に出くわしました。今年ちゃんと合着して育つか、陸奥の復興と合わせて見守りたいと思っています。
「老木も 命つなぎし 芽吹きどき」
[257] 虫の目観察会 [PC] 2011/04/30 07:03:41 [削除]
何時もお世話になっている服部緑地公園の春のイベントで、我々のグループは自然工作と植物観察を提供しました。今回の植物観察はルーペでミクロの世界を体験してもらうという趣向です。題して「虫の目で観察しよう!」
日ごろルーペなど使ったことがないのか、子どもたちは興味津々。驚くのは子どもばかりではなく、保護者の方も「へ~そうなんや」とミクロの世界を楽しんで頂きました。
何時も思うことですが、工作や観察で、子供たちの生き生きと輝く姿に接すると、こちらまで元気をもらったようで、1日の疲れも吹き飛びます。
「蜜蜂の 羽音かき消す 児らの声」
[258] セイロン
ベンケイソウ [PC] 2011/05/01 06:54:38 [削除]
今年の正月に石垣島で買ってきたセイロンベンケイソウ、肉厚の葉から芽が出てくると云うので、仲間たちにもお裾分けをしました。花の様子から灯篭草と呼ばれたり、ハカラメ(葉から芽)と云った別名もあります。
随分と前に芽が出てきたよと皆さんから云われましたが、我が家の葉っぱは全然芽を出してくれませんでした。寒冷地の能勢では無理なんやと半ば諦めていたところ、数日前に芽を出してくれました。これからじっくり観察を続けます。
「好々爺 春の日差しに 葉から芽が」
[259] コバノ
ミツバツツジ [PC] 2011/05/02 06:35:59 [削除]
桜の花より少し遅れて、山道にはコバノミツバツツジが咲きだします。今頃は既に色あせていますが、蕾から開花時分の頃は本当に可愛く綺麗です。そして高貴な雰囲気を持っています。ハイカーの楽しみの一つに、出遭える花々があり、疲れが吹き飛ぶ一瞬です。
自然の仲間から綺麗な写真が送られてきました。その中の1枚が何とも云えない位に気に入りましたので、自分の写真にこだわっているロクさんですが、今日は皆さんと共有したいので拝借しました。
「桃色の 吐息出そうな 躑躅かな」
[260] ウワミズザクラ [PC] 2011/05/03 07:14:59 [削除]
手の届かないところに咲いているので、天を仰いでのアングルになってしまいました。シルエットなので花の様子は良く判りませんが、穂状の花序にはたくさんの花を付けています。一つ一つの花が可憐です。長い雄しべが沢山あり、まるで線香花火のようです。良く似た桜にイヌザクラがありますが、花序に葉を付けていないので区別出来ます。
この花穂を塩漬けにしたものがアンニンゴ(杏仁香)と云って酒の肴になるらしいですが、まだ食したことがありません。熟した実は山で食べたこととがあります。
「穂桜や 白く弾けし 蒼空に」
[261] 蒲公英綿毛 [PC] 2011/05/04 06:50:27 [削除]
道草しながら学校に通う児童はタンポポの綿毛を飛ばすのが大好きです。タンポポにしても有難いことでしょう。自分で綿毛を遠くまで飛ばすために、花が終われば茎を高く伸ばすエネルギーを使っています。綿毛が風に乗って旅する姿は、何故かロクさんとダブります。だから好きな花の一つです。
何十年も前にタンポポの花の天ぷらを、職場の仲間に供したことが思い出されます。根も含めて全草食べれると云うのが嬉しい限りです。
「風に乗り 希望運びし 蒲公英の」
[262] 屋根より高い♪ [PC] 2011/05/05 06:57:03 [削除]
子どもたちを育てていた時は、団地住まいでした。庭のある家に大きな鯉のぼりを、泳がしてやりたかったのですが、果たせぬままに巣立って行きました。団地の窓から垂らせる程度の鯉のぼりでしたが、一緒に歌を唄ったことが思い出させます。
能勢の農家では1カ月ほど前から、鯉のぼりを泳がせていました。多分孫たちが連休中に帰ってきてくれるからでしょう。ジージー・バーバーのこぼれんばかりの笑顔が想像できます。
「メールでも 送ろか待とか こどもの日」
[263] 四手桜 [PC] 2011/05/06 06:18:27 [削除]
2日続けて同じ所に行ってきました。「ささやまの森公園」からの山コースです。一昨日知り合いの方に案内してもらったコースが、余りにも気に入ったので、昨日は全然違うコースを歩いてみました。落葉樹の林の中を歩くので、新緑が何とも言えません。アセビやコバノミツバツツジがアクセントになって目を楽しませてくれます。我が能勢より1週間は季節が遅いようです。
一際目立って咲いているのが、白い花を樹一杯に付けているサイフリボクです。名前の由来は采配に見立てて「采振木」、別名はシデザクラで、こちらは四手に見立てて「四手桜」と呼ばれているようです。
「采振に 足止められて 息を継ぐ」
[264] 花と新芽 [PC] 2011/05/07 06:44:05 [削除]
山道には新しい命がそこかしこに芽生えています。実生で多いのがウリハダカエデですが、鹿に新芽を食べられた痕跡があり、やがて淘汰されて多くは姿を消していきます。一方落葉樹林の中でたっぷりと陽を受けながら、アセビは勢力を拡げています。こうして二次林は照葉樹林に変遷して行くのでしょうね。
アセビを漢字表記すると馬酔木と書きますが、馬も敬遠するほどの毒を持って自己防衛しています。馬の酔ったところを観てみたいものです。
「昼間から ほんのり紅き 馬酔木かな」
[265] 筍づくし [PC] 2011/05/08 06:53:15 [削除]
1か月振りの「男の料理教室」はタケノコをふんだんに使いました。筍ご飯・筑前煮・焼筍をメインにアスパラの豚肉巻き・玉ねぎスープ・黒糖蒸しパンの6品です。地産地消と旬の素材が我々のこだわりです。生徒の男性はレシピから自分のやりたい料理を選びます。ロクさんは筍ご飯を作り、後は付け合わせの温野菜も作りました。
出来上がった料理を皆で食べる時が至福の時間です。酒でもあれば言うこと無しなのですが……。
「手の平に 緑芳し 木の芽かな」
[266] 機織り機 [PC] 2011/05/09 06:56:59 [削除]
能勢の地に別荘代わりの家を持つ友達は、何でも作ってしまうと云う器用な御仁です。その一つに機織り機があります。実際に実物を観て見たいと新潟まで繰り出す始末。彼の別荘には耐火煉瓦を使ったピザ焼き窯もカッコよく作られています。次は草木染めにチャレンジするとか。
手作りの作品はいいですね。草木染なんて全部風合いが違いますから、云ってみれば世界に一つしか無いものです。自然の仲間から頂いたヨモギ染めマフラーはロクさんの宝物です。
「昼食は 蓬色なる パンケーキ」
[267] 蕨(わらび) [PC] 2011/05/10 06:43:42 [削除]
今年は山菜の類いが例年より10日ほど遅れました。その分一気に成長するので、山菜用の木の芽など大きくなってしまっています。北海道で色んな花が一度に咲く状況と似た気象現象です。蕨も大きくなる前に葉を展開し次に備えています。
昔はワラビなど1年分採ってきて、塩漬けにして保存していました。発がん物質が含まれていると聞いてからは、毎年必要分だけ採取するようにしています。
「痩せ蕨 伸ばした指の 所在なさ」
[268] 山帰来 [PC] 2011/05/11 07:52:39 [削除]
つい10日ほど前にはサンキライのツルが伸び出して花を咲かせていました。散歩途中、サンキライに目を凝らすと既に小さな実が出来ています。毎年秋になるとリース用に赤く熟れた実を探し歩いています。何処にあったか覚えておけば苦労しないのですが、毎年同じことを繰り返しています。彼等は道端には生えるが、道を外れた山中には生えていません。疑問です。
東北地方から都会へ季節労働者として、出稼ぎに出ている父親に思いを馳せた歌があります。♪山帰来の実が熟れて~赤く赤く~父さん早く帰っておいで~裏山にほら雪が降る~♪この歌が好きなのでサルトリイバラのことを何時もサンキライと呼んでいます。
「摘まむには 少し早過ぎ 山帰来」
[269] 田植え準備 [PC] 2011/05/12 06:51:38 [削除]
3日間雨が降り続いています。(今日は大雨警報が出ています。)多分、次の日曜日辺りに田植えを始めたいのでしょう。しびれを切らした農家の方は雨の降る中、田鋤きと云うのか田均しなのか必死で農機具を操っていました。以前とは比べ物にならない位、農作業は機械の恩恵を受けて楽になっています。その分経費がかかっているのですが。
我が家は3食とも米食にこだわっています。しかも地元米を玄米で購入して、必要分だけを精米し鮮度を大切にしています。
「代田には 蛙の波紋 そこかしこ」
[270] ネギからネギが? [PC] 2011/05/13 06:25:25 [削除]
花壇のネギがネギ坊主を付けていますが、この雨の中で成長したネギ坊主は、あたかも新たなネギを誕生させたようにどんどんと天に向かって伸びています。不思議な感じがします。普通ネギ坊主は沢山の花を開かせるのに、我が家の分は何ともへそ曲がりで、まるでロクさんのようです。
水の張られた代田には早速カルガモが飛来してきています。そして、蛙の声の煩いこと煩いこと。
「五月雨に 天翔けるかや 坊主たち」
[271] 道教え
(ハンミョウ) [PC] 2011/05/14 06:46:26 [削除]
最近ではすっかりお目にかかることが少なくなった昆虫です。子どもの頃は道も舗装されていなかったので、学校の行き帰りなどでよく見かけた馴染みある昆虫です。捕まえようと追っかけて行くと、少し先まで飛んで「ここまでおいで」と待っています。足音を忍ばせ近付くと、また「ここまで」の繰り返しです。その特徴から「道教え」とか「水先案内」と呼ばれていました。
幼いころは夢虫人になっていました。鋭い歯(顎)で良く噛まれたものです。ハンミョウ・キリギリス・オニヤンマなどに。
「道をしえ 追って子供に 還りけり」
[272] 田植え始まる [PC] 2011/05/15 06:35:03 [削除]
予想通り土曜日から田植えが始まりました。周りの田んぼに比べて小さな感じがしますが、老夫婦が丹精込めて作っておられます。ほとんど毎日のように腰の曲がったおばあちゃんが手入れしています。愛しくって愛しくってというぐらい手入れの行き届いた田んぼです。さすがに田植えは若い方が機械を操っています。息子さんでしょうか。
あちらこちらから農村の便りが伝わってくるいい季節です。昨年の紙芝居を少し手直ししなければ……。
「水田に 映りし山の 笑い顔」
[273] ヤマボウシ [PC] 2011/05/16 07:26:33 [削除]
北千里の公園近くにヤマボウシが沢山植わっています。花をたくさん付けるので街路樹としても人気があります。山ではひときわ目立って「ここやここや!」と主張していますのでカメラを向けたくなります。花弁のように見えるのが苞で、中心の緑色の塊が目立たない集合花です。手にとってルーペで観てみたいのですが、なかなか手の届くところになかったり、ルーペを持っていなかったり、ままにならないものです。
秋になると赤く熟れた実を落とします。出来るだけ木になっているものを採りたいので、木を揺すります。木が悲鳴を上げるかな?「ゆすり、たかりはごめん!」と。
「ハンカチで 珠を包みし 山法師」
[274] 夕暮れの代田 [PC] 2011/05/17 05:46:27 [削除]
バスを降りて家まで3分ほどの距離ですが、季節によっていろんな表情を見せてくれます。数日前から田んぼには水がはられ、そこに映る山並みが何とも言えません。西日がほとんど落ちる前の風景で、1日の活動を終えほっとする瞬間です。
田んぼは生物多様性の面からも、保水ダムと云う側面からも、日本に欠かせない重要な先人からの遺産です。
「夕暮れを 水面に映し 早苗月」
[275] 宝積寺仁王門 [PC] 2011/05/18 07:23:39 [削除]
天王山ハイキングと天王山麓の歴史散策を楽しんできました。行基建立と云う宝積寺の国宝閻魔堂を拝観して、閻魔さまにまつわるレクチャーを受け、何故か納得してしまいました。閻魔と2体のケン属が通常ですが、5体揃うのは珍しいことらしいです。
興味を引いたのは閻魔さまは裁判長だと云う話です。云われてみれば左右に陪審がいて、前には書記官もいます。検察官もいます。何故か弁護人が居ませんが、弁護人は我々現生の人だと云うのです。写真撮影禁止でした。
「陸奥の 五月の風は 千の風」
[276] 双子タンポポ [PC] 2011/05/19 07:15:07 [削除]
昨日は野草観察と山菜・野草料理を提供してきました。観察途中で見付けた双子のタンポポです。少し大きかったのでセイヨウタンポポでしょうと説明して、萼の反り返りを観て頂こうと近付いてみると、1本の茎に頭花が2つ付いているのです。始めてこんなタンポポに巡り逢い、うふふと笑いながら♪二人は二輪草~♪と口ずさんでいるロクさんでした。
盛り沢山の野草料理には皆さん喜んで頂きました。人気メニューはヤブガラシの辛し和え・タンポポサラダ・コシアブラの天ぷら・ミツバのワサビ和えなど色々。
「一輪の 椿盛られし 天ぷらに」
[277] ユウマダラエダシャク [PC] 2011/05/20 06:40:37 [削除]
定点観察会(武田尾)でミカエリソウの葉で羽を休めている蛾を見つけました。植物観察も楽しいものですが、昆虫などに出逢える楽しさもあるので野外観察会は大事にしています。蜂の仲間も花のベットで交尾をしていました。恋とは縁遠くなったシニアたちが熱心に観察していました。
帰ってから図鑑で名前を調べるワクワク感が何とも言えません。そんな時のロクさんは子供の目になっています。シャクガの仲間でユウマダラエダシャクと云う名前だと判りました。
「昆虫の 恋にしげしげ 目を細め」
[278] 鼻セレブ [PC] 2011/05/21 07:30:09 [削除]
花ではなし「鼻セレブ」と云うティシュペーパーが売り出されています。ロクさんも花粉症か病気の後遺症か、はたまた黄砂の影響かよく判りませんが、今年の春は水洟がよく出て困りました。遊び心のある近所の方からビンゴの景品として頂きました。
「正ちゃんが使ったら」せめてティシュ位は高級品を使わせてやろうとの妻心。鼻をぬぐう時だけ豊かになったような気がします。
「ティシュの 役目を終えて 夏来る」
[279] 田植え交流会 [PC] 2011/05/22 06:44:04 [削除]
毎年、田植えと収穫の時期に都会の子どもたちを呼んで交流会が開かれます。自然いっぱいの能勢では観るものすべてが子どもたちの好奇の的です。捕虫網で川トンボやチョウを追っかけまわしたり、トノサマガエルやイモリをケース一杯に獲ったり、若いお母さんの悲鳴があちらこちらから聞こえます。
昨年から工作提供を頼まれて応援に行っています。棕櫚のバッタに人気があったのですが、一人では対応しきれません。今年はトンボと蝶のブローチを提供しました。
「幼子の 指3本に 早苗あり」
[280] オカタツナミソウ [PC] 2011/05/23 06:32:58 [削除]
漢字表記すれば立浪草、なかなか巧く言い表しています。唇形の花が立っている様子が波頭を想像させます。また、まねき猫が“いらっしゃい”と呼んでいるようにも見えます。誰かが呼んでくれるかな、と心待ちしたくなるようなそんな花です。招き草などと命名してもいいかもね。
図鑑での表現はカタカナ表記に統一されています。日本文学の中では植物名は漢字表記されるのが普通です。その方がなんとなく雰囲気にぴったりします。
「蛇苺 愛しがる人 尚愛し」
[281] マルミノヤマゴボウ [PC] 2011/05/24 07:40:36 [削除]
昨日も初めての花に出遭いました。雨の中の観察会でのこと、林内に白い花穂を付けた上品で清楚な感じのする花です。葉はヨウシュヤマゴボウに似ていますが、茎があの毒々しい紫色ではなく緑なのです。花穂も直立して別種だと思いました。早速帰ってから「ヤマゴボウ」で調べてみました。手持ちの図鑑ではよく判らなかったので、ネットで検索を試みました。
宮崎辺りでは沢山あるようです。関西ではどうやら珍しい部類に入り、神戸市では絶滅危惧種Bランクに指定されています。我が能勢にあると云うのが嬉しい限りです。
「日向から 届く便りは 走り梅雨」
[282] 能勢山里風景 [PC] 2011/05/25 07:23:43 [削除]
朝まで雨が降り続いていたので、楽しみにしていた「花曜日」のハイキングが中止になりました。運動不足気味が心配になっている矢先、妻からの要請もあり小和田山の下見に付き合いました。コースを探しながらテープを巻いて歩くので時間のかかる山歩きになりました。あまり歩かれていない道は倒木があり、朝方まで降っていた雨で川になっています。帰りには釈迦岳へ寄り道し、頂上からは引き返さずにどんどん前を目指しました。何度もバックしてルート探しをしながらの歩きです。帰り道を確保しておきたいので、こまめにテープを巻いて降りて行きました。殆どブッシュコースの歩きです。
妻は何処へ降りるんだろうと心配そうでしたが、大丈夫と云い聞かせながらのドキドキ歩きでした。目の前にお馴染みの山里が見えた時はほっとしました。里山歩きは本当に難しい。
「水田に 山並み映す 田植え時」
[283] こいつぁ初夏から~ [PC] 2011/05/26 06:46:20 [削除]
お二方からサクランボが届きました。小学校教師を今年退職されて、庭の手入れなどで悠々自適を実感中の方は、熟れ始めたサクランボを鳥が啄みに来るので、日がな一日「しいっ!しいっ!」と小鳥を追い払っているらしいです。なんとも微笑ましい話です。もうおひと方のサクランボの樹は大きくなりすぎて、高い所の枝をばっさばっさと切り落とし、枝ごと頂きました。
思わぬサクランボにロクさんの顔はほころびっ放し、皆さんお近くならお届けできたのに……。
「桜桃を 三粒頬張り ご満悦」
[284] 皮を剥かれて赤裸 [PC] 2011/05/27 06:43:19 [削除]
小和田山に登る手前には立派な仏像が何体もあります。ここでいう立派と云うのは図体が馬鹿でかいという意味です。金色をした11面観音像や大仏まであります。七面山と云って山全体がお寺の境内になっています。日蓮宗の七宝寺です。能勢妙見は日蓮宗の本山です。能勢のお寺の多くは能勢氏から日蓮宗への改宗を命じられたようです。いまでも「厭々法華」という言葉が残っています。
七面山に行く途中に神社があり、皮を剥かれた杉か桧が目を釘ずけにしました。何処かの屋根を葺くためでしょうが、痛々しそうで悲鳴が聞こえてきそうでした。文化と云ってしまえばそれまでですが……。
「命燃ゆ 癒しのごとに 皐月雨」
[285] 雨の珠 [PC] 2011/05/28 06:24:32 [削除]
定例の活動日、少し時間があるので池を覗いてみました。水鳥のいなくなった池は静さを取り戻しています。蓮の葉が育ってきています。例年より早い梅雨の訪れに水草はあたかも喜んでいそうです。
風が吹くと集めた雨が葉の上で転がります。そんな様を観ているロクさんは一時好々爺になっていました。
「コロコロと 梅雨を転がし 池の蓮」
[286] イボタノキ [PC] 2011/05/29 06:09:29 [削除]
メズミモチなどモクセイ科の白い花の時期になりました。同じ科に属するイボタノキは彼らの親分的な位置を占めています。そしてひと足早く花を咲かせます。いま服部緑地に生け垣風に植えられた木が花を咲かせています。この仲間はだいたい薬草として使われてきました。名前の由来が変わっています。イボを取るために昔から使われてきたのでイボトリノキと呼ばれていたのが、次第にイボタノキになったというのです。
ネズミモチ・トウネズミモチなどイボタノキ属は強壮薬としても有名です。まだロクさんは服用していませんが……。
「五月雨を 憎しと思う 時もあり」
[287] 子どもたちと [PC] 2011/05/30 05:56:28 [削除]
土曜日から降り続いた台風絡みの雨は、北大阪に大雨警報を発令するほども降りました。予定されていた田植え体験は延期になり、終日悶々とした気持ちで家に閉じ込められてしまいました。用事があって家にいる時には感じないのですが、足止めを食って幽閉状態の時は堪えます。
子どもたちに囲まれている時のロクさんが一番輝いています。昨日もその予定でした。
「友からの メールで少し 梅雨も晴れ」
[288] 狐の寅さん [PC] 2011/05/31 06:29:22 [削除]
最近でこそ自然観察に重きを置いていますが、今までは自然物を使った工作が得意分野でした。子供たちに世界に一つしかない工作を提供するのがポリシーです。自然が本来持っている温もりなどを実感させたくて。自然からの恵みを素直に喜べる感性を持ってもらいたくって。理科教育のお手伝いが出来ればとも思って。
そんなロクさんの遊び心で作った旅先での「狐の寅さん」です。ウツギを使って作った作品です。ちゃんとトランクも持ち、雪駄も履いています。横には「リリーさん」もいます。
「雨風が 皐月を連れて 去りにけり」
[289] 緑の絨毯
(台風一過) [PC] 2011/06/01 06:59:02 [削除]
何回も雨で流れた「花曜日」ハイキング、久しぶりに丹波の山・白髪岳と松尾山を楽しんできました。うんざりするほどの急登が約1時間続きます。肌寒い日でしたが結構汗をかきました。頂上への取り付きは岩場で気が抜けません。3点確保を余儀なくされストックが邪魔になります。さすが岩山の頂上は遮るものは何もなく360度の眺望が楽しめました。722mの山ですが雰囲気は抜群でした。ハーレム状態のお弁当タイム、果物などが回ってきます。
1昨日の台風と大雨で木々が沢山の葉を落とし、さながら山道は緑の絨毯を敷き詰めたよう。王子様気分の1日でした。
「薫風と 遠くの山に 目を細め」
[290] 錦糸梅 [PC] 2011/06/02 05:58:09 [削除]
夏の花が咲きだしました。キンシバイです。よく似た花にビョウヤナギがあります。覚え始めの時はどちらか区別が付きませんでした。雄しべが花弁より長いのがビョウヤナギと覚えました。両方ともオトギリソウ科ですが木本です。公園などの植え込みによく使われています。まさに黄色の梅花です。
本来オトギリソウは草本が主です。鷹の傷を治す秘薬を弟が外に洩らしたので、鷹飼いの兄から切られ、その血が葉や茎に飛び散ったとの伝説から弟切草と名付けられました。
「昨年も 観たよなここで 錦糸梅」
[291] カタツムリ [PC] 2011/06/03 06:40:55 [削除]
梅雨の定番「カタツムリ」雨上がりの林内で見掛けました。紫陽花があれば言うこと無しなのですが。動作を観ていると飽きないものです。♪角出せ 槍出せ 目玉出せ~♪でんでん虫の角って何だろう?単に触覚?それとも目玉?あまりにも知られた生き物なのに、ロクさんにはそんなことも判っていません。
エスカルゴって一度は食してみましたが、余り食欲を掻き立てるものではありません。それが証拠に見ていても涎が出てきませんでした。
「枯れ枝で そっと悪戯 蝸牛」
[292] 八重咲きウツギ [PC] 2011/06/04 06:48:27 [削除]
卯の花が咲き乱れています。木立の中を歩いていると、足元には沢山のエゴの花が落ちています。その横には特徴あるテイカカズラの花も混ざっています。立ち止まって見上げますが、樹が茂っていたりするとツルが何処にあるのか見つかりません。
卯の花の八重咲きは何ともいえない上品さで目を引きます。気持ちが洗われるようでつい立ち止まってしまいます。
「曇天に 卯の花だけが 輝けり」
[293] シラカシ新芽 [PC] 2011/06/05 07:19:38 [削除]
男の料理教室に向かう途中、赤く目立つ新芽がありました。時間が無かったので帰ってから葉っぱを採取しに行きました。アセビなどの新芽はすぐに判りますが、「はて何だろう?」とロクさんの好奇心が膨らみます。多分ブナ系だろうとの推量から調べたところ、シラカシの新芽と同定出来ました。日ごろ何気なく見過ごしていますが、生命を主張している時期は目立ちます。タムシバやヤマザクラが花の時期だけ存在を主張しているのと同じです。
もちろん植物たちは季節のサイクルで生きているので、人間が勝手に思うだけの話です。
「樫若葉 時間に急かれて 行き過ぎし」
[294] 白花夕化粧? [PC] 2011/06/06 06:40:11 [削除]
8年前の病床にアカバナユウゲショウを手折ってきて、窓辺のビンに差していたのを思い出しています。病人とは思えないほど病院の辺りを散歩していたので、日焼けした顔を咎められたことがあります。午前中に下見して、午後からは見舞いに来てくれた方々をルーペ片手に案内していました。懐かしい思い出です。
昨日散歩途中でアカバナユウゲショウの白花に出遭いました。これってシロバナユウゲショウと云うのかな。白いのはアカバナユウゲショウの白花と云うらしいです。
「梅雨晴れ間 化粧落として ため息を」
[295] スイカズラ [PC] 2011/06/07 06:08:11 [削除]
金銀花の別名があるように、初めは白色から次第に黄色に変わって行きます。しかし、散歩道のそれは淡いピンク色をしていました。買い物ついでの散歩は何時も2時間コースを歩きます。芳香を放つスイカズラに、つい妻は引き寄せられます。夜の方が芳香が強くなると云う事は知りませんでした。蛾を呼び寄せる戦略らしいです。
時々花の蜜を吸っているロクさんですが、ピンク色したスイカズラは乙女を連想するので、まだ口を付けていません。若い葉っぱも食べられます。
「桃色の 近寄りがたき 忍冬」
[296] 夏へスタンバイ! [PC] 2011/06/08 07:02:05 [削除]
我が家にはエアコンなどと云う文明の利器はありません。あまり好きではないと云うのが本音ですが、それでも夏の暑さは堪えます。壁面緑化と云うほど大層な物ではありませんが、緑の風が欲しくって、昨年から朝顔とフウセンカズラを植えて凌いでいます。心なしか緑のカーテンを通して爽やかな風と香りを運んでくれます。
今年は直植えにせず、プランターにフウセンカズラと朝顔を植えてみました。支柱を編み何時でも“夏いらっしゃい”とスタンバイしています。
「水面から さやか吹く風 夏は来ぬ」
[297] 子持ち草その後 [PC] 2011/06/09 05:37:15 [削除]
正月に石垣島で買ってきたセイロンベンケイソウ、子どもたちが大きく成長しています。子芽の一枚ずつが親葉と同じように見えます。随分と長い時が流れました。親の栄養分を吸い取って、子どもが成長しているようで、生き物の常を観ているようです。親葉の色が褪せてきました。葉縁から不定芽を出す植物は「子持ち草」ぐらいです。セイロンベンケイソウの他にコダカラベンケイソウがあります。
ゲーテはすべての植物の器官は葉から由来するとして「葉原基説」を立てました。大好きだったセイロンベンケイソウ、彼の学説を証明するかのごとき勢いで育っています。
「黒南風に 櫓を漕ぎ出すか 子持ち草」
[298] ヤマボウシ満開 [PC] 2011/06/10 22:30:55 [削除]
昨日から広島の帝釈峡へ自然観察に行ってきました。宿舎の休暇村に「これで文句あるか!」と云うぐらい花を付けたヤマボウシが我々を迎えてくれました。こんなヤマボウシに出遭ったのは初めてです。何も言うことはありませんと頭を垂れるロクさんでした。
帝釈峡は本当にいいところです。植生が豊かなのです。珍しい木々たちにも出逢えます。ゆっくり散策したいという後ろ髪をひかれる思いで帰路につきました。
「ちっちっと 囀る彼方に ヤマボウシ」
[299] ムサシアブミ [PC] 2011/06/11 07:46:03 [削除]
テンナンショウの仲間は独特な形をしているので、山野草愛好家の中でも人気があります。ウラシマソウ・ユキモチソウ・マムシグサなどは何度か目にしていましたが、ムサシアブミは今回初めてお目にかかりました。仏炎苞の形が馬の鐙(あぶみ)に似るとのことです。葉の形も他のテンナンショウとは異質です。小葉が3枚でやたらと大きくなっていました。
我がグループは山野草の愛好家揃いですが、スタンスは“やはり野に置け蓮華草”です。汗して出遭った時の喜びが何とも言えません。
「梅雨浴びし 深山冠する 花々や」
[300] 甘茶の雫 [PC] 2011/06/12 07:01:43 [削除]
友達から頂いたアマチャが沢山の花を今年も付けてくれました。夜半からの雨に打たれましたが、瑞々しく生き生きとしています。雨上がりのアジサイはえもいえぬ雰囲気を醸し出してくれます。大玉のアジサイよりは萼アジサイ、更に小さくて上品なアマチャが大好きです。ルーペの世界です。
耳を澄ますと雨だれの音が聞こえそうなけだるい朝の一時でした。
「シンホニー 夢見心地の 夏の雨」