嫁菜
花色の清々しいヨメナ
少し色の淡いノコンギク
一般的に野菊と呼ばれているヨメナです。関東以北はカントウヨメナで、以西に分布しているのがヨメナだと知りました。春の若芽は香りも高く軟らかいので、古くから若菜摘みとして親しまれて来ました。日本固有種と云われていますが、雑種起源植物で大陸から朝鮮半島を経由して、九州に入ったオオユウガギクと、中国中南部から入って来たコヨメナの交雑で出来たとされています。
野の花を追っかけている我々は何時もヨメナとノコンギクの違いに悩みます。大まかに観て、茎にたくさんの頭花を付けているのがノコンギクで、少ないのがヨメナと判断しています。しっかり観察する時には花弁状の舌状花を引き抜き、冠毛の有無で判断します。“嫁に毛無し”と覚えています。ヨメナの仲間はよく似ているので染色体数で調べます。ユウガギク2n=18、ヨメナ2n=63~64、オオユウガギク2n=72
、カントウヨメナ2n=63~66(山渓ハンディ図鑑「野に咲く花」より)
「その響き 悲喜こもごもの 野菊かな」