食べ頃のクサソテツ（コゴミ）も

　川中美幸の歌謡曲で一躍有名になってしまったニリンソウが咲き出している。これもスプリング・エフェメラルで花が終わると来春まで根茎が休眠する。春の妖精のなかでは一番遅咲きである。毎年同じ所で咲いてくれるので、必ず散歩途中で寄り道して会いに行くようにしている。
　キンポウゲ科だが山菜として食べられる。ただ葉っぱがヤマトリカブトにそっくりなので誤食される方があり、気を付けたい山菜でもある。多年草で根茎が拡がり群生しているので、花の咲いている時期に覚えておけば誤食することもない。確かな方法は花が咲いてから採取するのが良い。花も若葉も食べられる。ニリンソウが風に揺らぐ姿は捨て難いが、花びらに見えているのは萼片で、これもキンポウゲ科の一つの特徴でもある。
　同じ所にクサソテツも生えている。個人の山林なので勝手に採取出来ない。かなり伸びて来たが、まだ葉を展開させていないコゴミと言われるものが寄り添って囁き合っている。早く摘んでくれないかなと待っているようだ。
　そう云えば今年はサークルで山菜例会を計画していない。所属するサークルひとくらクラブでの山菜例会は僕の留守中に終わっている。折角の得意分野である山菜を皆さんに提供出来ないのが心残りだ。せめて山菜材料でも仲間に持って行ってあげるか。

「二輪草　真打ち顔も　奥床し」