キツネノカミソリ
初谷渓谷に復活したオオキツネノカミソリ
ポータブルクーラー
キツネノカミソリ、クーラー、タマムシ、蝉の抜け殻(夏の主役たち)
暑さに負けてしばらく散歩に出ていなかった。日差しがないのを見計らって歩いてみたが、蒸し暑っくてどうしようもない。絶えず水分を補給し、熱中症に気を付けながらの散歩となった。
植物たちも暑さと雨不足で枯れかかっていたり、日焼けしたりして本来の瑞々しさが感じられない。そんな中でキツネノカミソリだけが木陰で目立っている。秋のお彼岸に咲くヒガンバナの前座を思わせる夏の花である。鹿の多い能勢だがヒガンバナを食べるまでに至っていないのは、充分な植生環境にあるからだろう。
隣町の豊能町の初谷渓谷にはオオキツネノカミソリが群生していたが、鹿に食べ尽くされてしまった。先日NHKでも紹介されたオオムラサキの飼育に取り組んでいるグループの方が、オオキツネノカミソリを再び復活させたい!と防護ネットで囲いを作り保護育成に取り組まれ、その成果が出て来たと写真が送られてきた。
キツネノカミソリは全草に毒成分を持つが、特に鱗茎にリコリン、ガランタミンを多く含む。小児麻痺の後遺症治療薬だが、誤食すると痙攣、吐き気、下痢に襲われる。山菜時期にノビルだと思って誤食した苦い経験を持っている。地獄花との別名を持つことでも知られている。綺麗な花だがヒガンバナと並んで忌み嫌われる花でもある。
娘からエアコンを設置しろとせっつかれるので、クーラー嫌いだがやむなくポータブルクーラーを求めてきた。よほど暑いときだけ利用しようと2階の部屋に設置した。家電メーカーに勤めながら、安く手に入るエアコンには見向きもしなかったのに、今年の暑さにはついに兜を脱いだ形になってしまった。
「立秋と 聴くが何処にも 気配無し」