ロクさんのアクティブライフのブログ

自然観察を通してのシニアの元気報告を575に託してお届けします。

自然観察を中心に、アクティブに活動している様を、
写真とコメントを交えて俳句にまとめています。
毎日発信でシニアの元気報告になっています。

狐の剃刀(キツネノカミソリ)

 

                キツネノカミソリ

          初谷渓谷に復活したオオキツネノカミソリ

           ポータブルクーラー

    キツネノカミソリ、クーラー、タマムシ、蝉の抜け殻(夏の主役たち)
      
 暑さに負けてしばらく散歩に出ていなかった。日差しがないのを見計らって歩いてみたが、蒸し暑っくてどうしようもない。絶えず水分を補給し、熱中症に気を付けながらの散歩となった。
 植物たちも暑さと雨不足で枯れかかっていたり、日焼けしたりして本来の瑞々しさが感じられない。そんな中でキツネノカミソリだけが木陰で目立っている。秋のお彼岸に咲くヒガンバナの前座を思わせる夏の花である。鹿の多い能勢だがヒガンバナを食べるまでに至っていないのは、充分な植生環境にあるからだろう。
 隣町の豊能町の初谷渓谷にはオオキツネノカミソリが群生していたが、鹿に食べ尽くされてしまった。先日NHKでも紹介されたオオムラサキの飼育に取り組んでいるグループの方が、オオキツネノカミソリを再び復活させたい!と防護ネットで囲いを作り保護育成に取り組まれ、その成果が出て来たと写真が送られてきた。
 キツネノカミソリは全草に毒成分を持つが、特に鱗茎にリコリン、ガランタミンを多く含む。小児麻痺の後遺症治療薬だが、誤食すると痙攣、吐き気、下痢に襲われる。山菜時期にノビルだと思って誤食した苦い経験を持っている。地獄花との別名を持つことでも知られている。綺麗な花だがヒガンバナと並んで忌み嫌われる花でもある。
 娘からエアコンを設置しろとせっつかれるので、クーラー嫌いだがやむなくポータブルクーラーを求めてきた。よほど暑いときだけ利用しようと2階の部屋に設置した。家電メーカーに勤めながら、安く手に入るエアコンには見向きもしなかったのに、今年の暑さにはついに兜を脱いだ形になってしまった。


「立秋と 聴くが何処にも 気配無し」

茄子の蒲焼き

   皮を剥い⇒レンジでチンして⇒形を整えて⇒両面を焼いて⇒ウナギタレを!


 「秋茄子は嫁に食わすな」ということわざの意味合いは各説あり、一般的には姑の嫁いびりと思われるが、身体を冷やしてはダメという嫁への優しさだとも言われている。そんなナスだが旬は夏だろう。夏野菜の五指に数えられるぐらい道の駅やスーパーに並ぶ。物価高が庶民を苦しめているが、旬の野菜だけは財布を心配しなくても安心して購入できる。
 土用の牛にウナギを食べ損ねたのは、手が出なかっただけである。その時にウナギに変わる代用品を試してみたと言うブロガーさんがいた。今では庶民に定着した「カニカマ」と同じ感じで作られているようで、ウナギよりもあっさりしていると好評だったようだ。機会があれば試してみたいのだが、田舎のスーパーではお目にかかれない。
 別のブロガーさんが紹介していたのは「茄子の蒲焼き」である。安価な茄子を焼いてウナギのタレを絡ませるという、庶民らしさに惹かれる。是非とも真似をしてみたいと「otanさん直伝茄子の蒲焼き」に挑戦してみた。焼き茄子が好きなのだが、比較的簡単に作れる蒲焼きも、夏の定番に加えたい茄子料理になった。ウナギとはほど遠いが、見てくれはナマズの蒲焼き風に仕上がった。


「ピーラーで 撫でると茄子の 鳴き声が」

8月6日

           我が家の千羽鶴


 何時もはラジオが朝の情報源だが、昨日は8時からテレビで広島の平和式典を観た。原爆犠牲者への哀悼と、核廃絶への思いを共有したいために、毎年欠かさず続けている8月6日の習わしである。8月9日の長崎にも同じ想いを持っているが、昼間は在宅していることが少ないので、外出先で黙祷したりしてきた。今年は猛暑日続きで極力外出を控えているので、9日は長崎県人と共に平和の誓いを共有できるだろう。
 広島市長は核抑止力では平和は守れない!と明確な考えを表明したのに、相も変わらず岸田総理は核の傘下に止まる事を公言して、具体的な核廃絶の道筋を示さない体たらく振りである。あろう事か敵基地攻撃能力を持つと軍拡路線を推し進めている。
 78年の歴史を刻み、被爆者が年ごとに減っていく中で、次代の伝承者が声を上げてくれる報道に救われている。2030年までに日本政府も核兵器禁止条約に参加させようというプロジェクトで、取りあえずはオブザーバーで参加してと言うものである。
 午後からは能勢町人権協会主催の映画会があり参加してきた。アニメと実写を交えた「ひめゆりの塔」という映画だった。8月6日は終日の平和探求日として過ごせた。


「千羽鶴 せめて綺麗に 原爆忌」

溝酸漿(ミゾホオズキ)

              ミゾホオズキの花と果実


 今日もユリ科のコオニユリをタイトルにしようと画像を用意していたのだが、目立たない小さな花にも目を向けてやりたいと、急遽思い立ってミゾホオズキにスポットライトを当てることにした。
 葛城高原ロープウェイ山上駅の近くに葛城天神社と言う祠が祀られいるが、その境内に多年草のミゾホオズキが群生している。本来は湿地に生えるので「溝」が冠されているが、此処では尾根道の脇に自生している。大木に囲まれ樹陰になっているが生育条件に合致しているのだろう。可愛い黄色の小花だが、花冠の形状からラテン語では「道化者」の意味合いを持つらしい。果実がホオズキに似ていることから名付けられた。以前はゴマノハグサ科だったが、ハエドクソウ科に再分類されている。果実はホオズキに似ているがナス科ではない。
 葛城天神社は京都の下鴨神社ともゆかりがあるようだ。昨年サークルで下賀茂神社を訪問したが、歴史的なことはすっかり頭から抜けていた。もう一度おさらいをしなければならないと思っている。
 せっかく用意したコオニユリ画像も紹介しておきたい。花だけではオニユリとの区別が付かないが、オニユリの特徴は葉腋にムカゴを付ける。ムカゴの有り無しで判断することにしている。確かにオニユリより小振りだからの命名であるが、個体差もあるので大きさだけでは判断できない。草原に生える日本原産のコオニユリが風に揺れる様は、一服の清涼感をハイカーに与えてくれる。


「緑陰に 城をせしめた 小花たち」

ヤマユリとオオナンバンギセル


 日本原産の大型野生ユリが葛城高原に咲き誇っているので、是非ともサークル仲間に紹介したいと年間計画に組み込んだ。昨年同時期に計画した段階ではヤマユリ観察は想定外だった。コロナのために中止したが、せっかく宿の予約を取ってあるので、妻の山グループに打診すると、是非とも利用したいと言うこと即決。下見がてらに同伴したところ、草原にたくさんのヤマユリが自生しているのを観ることが出来たので、再び今年度の訪問先に組み込んだ次第である。
 ロープウェイ山上駅から宿に向かう途中で、心配していたヤマユリに出会えたので案内者として胸をなで下ろす。初日こそ近寄って香を楽しんだりしておられたが、2日目は食傷気味になられたのか、草原の点景として楽しんでおられたようである。
 ヤマユリは料理百合との別名を持つぐらい、ゆり根を利用されている。薬効も優れ「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」と美人の喩えに使われるが、これらの植物は全て婦人病の薬草として利用されてきた。大型のヤマユリはカサブランカの原種とも言われている。何本かのヤマユリの茎が折れていたのは、耐えきれず風に倒されたのかも知れない。
 ナンバンギセルもススキの根元を掻き分けて探し出さなければならないが、葛城高原にはオオナンバンギセルが自生している。これも今回のサブテーマとして観察して貰った。予備知識がなければ、ススキに隠れているオオナンバンギセルを探せ出せないだろう。メンバーの赤とんぼさんが両者の違いを画像で説明してくれた。


「山百合の 花の重さに 耐えきれず」