ロクさんのアクティブライフのブログ

自然観察を通してのシニアの元気報告を575に託してお届けします。

自然観察を中心に、アクティブに活動している様を、
写真とコメントを交えて俳句にまとめています。
毎日発信でシニアの元気報告になっています。

過去へのご招待20

[2101] 蔓竜胆 [PC]  2015/08/29 07:12:30    [削除]


   最後尾を歩いている僕に「ツルリンドウが咲いているよ!」と教えてくれました。教えて貰わなければ通り過ぎていたかもしれません。それ位目立たない花色です。蔓を絡ませて咲いています。もう少しすれば何輪も花を付け目立つようになるのですが、林内に一輪だけ咲いているのが、より秋の到来を感じさせてくれます。
 秋も深まり冬に差し掛かる頃には真赤なルビー色の実が目立ちます。たくさん見付けた時には採取して果実酒にしたいと思っているのですが、そんな場面に出くわした事がありません。せいぜい一粒摘まんで味見するぐらいです。森の小動物の食料になっているのかも。


「竜胆が 安らぎ暫し 与えくれ」


 [2104] 100万人 行動に! [PC]  2015/08/31 07:47:52    [削除]


   憲法違反の戦争法案を廃棄させる全国100万人大行動に参加して来ました。国会包囲は10万目標だったのが、12万人が集まっているとの報告に、大阪扇町公園に集まった25000人の歓声とどよめきが湧き上がります。全国1000か所以上で大小様々の集会が持たれました。扇町公園での進行役は学生たち若者です。壇上では小山乃理子や民主党の辻本清美、共産党の辰巳コウタロー、清水ただし、社民党の議員をはじめ、弁護士、落語家、宗教家、教職員など様々な顔ぶれです。異色は創価学会員の訴えです。平和の党と信じていた公明党に裏切られた思いが語られ、創価大学など有志からも戦争法案反対のメッセージが発信されているとの報告です。
 何十年振りかの大集会参加とパレード参加です。青春が甦ります。今、この時期に傍観者で何もしないのは、取り返しのつかない禍根を残すとの思いです。子どもたちの未来に平和な日本をバトンタッチする責務があります。必ず廃案に出来るとの確信を貰い、意気揚々と帰路につきました。


「八月を 戦争アカンの 声で締め」


[2105] 煙管薊 [PC]  2015/09/01 07:11:12    [削除]


   次回トンボのメガネで行く観察会「西谷の森公園」近くの「宝塚自然の家」松尾湿原にサギソウが咲いているとの情報を得たので、観察会に寄り道出来ないか下見がてらに出かけて来た。終日雨だとの予報になっていたので傘一本だけを持ち、車のナビを頼りに訪ねてみた。位置関係があまり把握出来ないので、帰ってから調べると西谷の森公園から3キロほど離れている。歩いて40分の距離だ。結論として両方訪ねるには時間が足りないので今回はパス。
 サギソウはかろうじて数株残っていたが、すでに時季遅しだった。その代わり立派なキセルアザミがそぼ降る雨に目立っていた。開花している時には煙管のように横向きに咲いているが、結実してくると立ち上がり、種を遠くに飛ばす戦略を持っている。北海道を除き日本の湿原に分布している固有種で、他のアザミ同様様々な薬効があり食用にも出来る。


「秋薊 雨に打たれて 頭垂れ」


[2106] 舞妓アカネ [PC]  2015/09/02 06:44:20    [削除]


   何時も野鳥とトンボを追っかけている自然大学校の仲間から赤トンボの写真が送られてきた。いままで見た事の無い綺麗な赤トンボで、何でもマイコアカネと言うそうな。アキアカネとかナツアカネなど何種類もあるが、ロクにはその区別が付かないので纏めて赤トンボと呼んでいる。マイコアカネの雄は成熟すると腹部が鮮やかに赤化し、顔面が化粧したように青白色になるらしい。そこから京の舞妓に準えてマイコアカネになったとか。
 今朝は雨も上がり下弦とまでは行かないが月が顔を覗かせている。いよいよ秋の到来である。送って戴いたマイコアカネを早速デスクトップの背景に使わせて頂き、秋バージョンに衣替えをした。2ヶ月ほどは赤トンボが我が家のパソコンの中で休息してくれる。


「暫くは 朝一番の 赤蜻蛉」 


 [2107] 食虫植物 [PC]  2015/09/03 07:53:25    [削除]


   鶴見緑地「咲くやこの花館」で食虫植物展が開催されているとの情報を頂いたので、観察会を兼ねて行って来た。すぐ目に入る落とし穴型のウツボカズラが如何にも食虫植物らしいが、他に、もんどり型、二枚貝式わな型、とりもち型、吸い込みわな型などが展示されていた。北米原産のハエトリグサが瞬時に虫を挟み込む実験などを観せてもらった。内蔵センサーに一度触れるだけでは閉じないが、二度触れると虫だろうと判断して閉じる高度な識別能力を持つことに感心させられた。彼等は光合成能力を持っているので、それだけで生きていけるが、窒素やリンの少ない痩せた土地に生息するので、不足する養分を補うために虫を捕るという進化を身に付けた。栄養補助サプリメントを常用する一部のホモサピエンスに似ている。
 日本国内にも何種類かの食虫植物が存在する。よく知られているのはモウセンゴケ、ムシトリスミレなど。他に絶滅危惧種のコウシンソウやタヌキ藻、ムジナ藻、ミミカキグサ類、イシモチソウだが、食虫植物として実物を観察した事がない。


「近寄るな 命落とすぞ 虫の秋」


 [2108] 釣鐘人参 [PC]  2015/09/04 07:16:55    [削除]


   “山でうまいものはオケラとトトキ、嫁にやるのもおしござる”と囃し歌に唄われたツリガネニンジンです。昔はトトキを呼ばれていました。トトキと言うのは朝鮮語だそうで、根っこが朝鮮人参に似ていたからかもしれません。春の若芽が山菜として人気があり、全国的に一番食べられている薬草だと言われています。牛蒡の様な根っこもキンピラにしたり、粕漬にしたりして食されているようですが、何れも食した事がありません。
 少し里山に行けば何処ででも見かける馴染みのツリガネニンジンです。雌しべが長く飛び出して秋風に揺れる様は風情があります。耳を澄ませば鐘の音が聞こえそうな雰囲気を持っています。今日も観察会です。またツリガネニンジンの前で蘊蓄を垂れることでしょう。


「雨粒が 揺れる千草に しがみつき」


[2109] 金銀蓮花 [PC]  2015/09/05 07:37:35    [削除]


   和名表記では鏡蓋と書きますが、金銀蓮花とも紹介されているガガブタです。スイレンの様な葉っぱが鏡の蓋に似ているところからガガブタと名付けられました。環境省の準絶滅危惧種になっています。トンボのメガネ観察会で宝塚の「西谷の森公園」に行き、其処のため池で群生しているのを観察して来ました。ミツガシワ科アサザ属ですから花がミツガシワの様に毛が目立ち、浮葉や花の形はアサザによく似ています。
 葉の直ぐ下の水面下から花柄を出すので、葉の切れ込んだところに花を咲かすのをよく見かけます。茎から水面に一番近いからです。一日花ですが次から次へと花を咲かせます。マニアックな植物愛好家グループが三脚を据えてガガブタなどを写していますが、僕的には今日アップの写真で十分自己満足しています。


「金銀に 白無垢纏い 秋暑し」


[2110] 朮 [PC]  2015/09/06 08:02:25    [削除]


   山で旨いはオケラとトトキ、里で旨いはウリ、ナス、カボチャと続きます。一昨日アップしたツリガネニンジンと同じように食されてきたオケラです。どちらも食べた事がないので「これはめっちゃ旨い!」なんて言えません。一度食べてみたい気がするのですが、春に葉っぱだけ見てもオケラやトトキを識別できないのです。
 オケラは大国主命にまつわる国造の神話に登場します。京都の八坂神社への「を(お)けら詣で」でも有名な植物で、大晦日にオケラの根を篝火に焚いて、その火を火縄に移し替えたものを持ち帰り、お雑煮などの火種にして一年間の無病息災を願ったらしいです。電車では火を消して下さいと言われるので、最近では持ち帰りもままになりません。過っては厄除け植物として古人に愛されていました。


「秋の風 朮に火口 田舎菊」


 [2112] 能勢からも [PC]  2015/09/07 07:39:41    [削除]


   昨夜能勢でも戦争法案に反対する集いが持たれました。SEALD'sKANSAIの代表、民主党の辻本清美衆議院議員、共産党の清水ただし衆議院議員が今の国会内外の動きを熱く報告されました。集会後半はパネルディスカッションが行われ、地元で自然農法を模索しながら農業をしている青年も参加、能勢町長も差し障りの無い程度で戦争反対の挨拶をしました。 
 先月30日の全国100万大行動に続き、全国各地で無数の集会やパレードが企画されています。組織から動員されてくるのではなしに、個人の意志で集まっているというのが今の運動の特徴です。シールズなどがその典型で、幼い子を伴って集会などに駆けつける若いお母さんたちも目立ちます。80%以上の反対が民意です。この民意に従うのが民主主義なのです。


「燎原の 如く火となり 秋暑し」 


 [2114] 彼岸花 [PC]  2015/09/08 07:01:16    [削除]


   毎年秋のお彼岸の頃になると決まって咲き出すヒガンバナです。コーラス練習帰りの土手道に気の早い奴が咲き出しました。この掲示板でも何回も登場させる位なんともいえぬ綺麗な花です。キツネノカミソリと同じ様に忌み嫌われる方もいます。お彼岸の花と毒草だというのがその原因だと思います。でもロクは秋を代表する花として大好きな花です。根茎をノビルと間違って食べてしまい大変な目に遭ったのも苦い思い出として残っています。
 しばらく留守にします。200人位の方にこの掲示板を紹介しています。その内毎日50人以上の方にご覧頂いています。「赤とんぼ」さんや「山小屋のよっさん」さんがこの掲示板にスパイスを利かせてくれています。他の皆さんもこの欄を賑あわせて下さい。留守番宜しくお願い致します。


「帰るまで 褪せず真赤で 曼珠沙華」 


[2122] 昨日・
今日・明日 [PC]  2015/09/19 08:02:58    [削除]


   今年はヨーグルトのブルガリアに行く予定をしていましたが、催行人数が集まらなかったので中止になりました。そこで思いついたのが今年7月にアメリカと国交回復になったキューバです。センターツーリストという旅行社が数年前からキューバを売り出していたので、そのツアーに乗りキューバの“昨日・今日・明日”観光を先取りして来ました。流石にいち早くキューバに目を付けた旅行社は、ガイドも超一流の方を用意し、我々を満足させてくれました。
 キューバに降り立ったときの第一印象は蒸し暑いっ!でした。翌日からバスでハバナの市内観光に出掛けましたが、革命の英雄たちの銅像や革命記念公園など、キューバを独立に導いた指導者が目につきました。カストロよりもチェ・ゲバラに人気があり、Tシャツやプロマイドは彼一色です。キューバの昨日でした。


「秋空に 挙げる拳が 目に浮かび」


[2124] 驚き! [PC]  2015/09/20 08:26:30    [削除]


   ベトナムに行った時の驚きはバイクの洪水だった。しかし、ここキューバではオールドカーが現役で走っている。街中がクラシックカーの博物館といった様相だ。車体を綺麗に塗装し直して、まるで新車の様な高級感あふれるクラシックカーがあるかと思うと、過って映画で観たような無骨な車が錆で腐食した状態で走っている。アメ車が殆どだが、国交が断絶していたので部品が入ってこない。色んな車種の部品を組み合わせて、何とか動かしている知恵に感心されられる。
 5星のホテルに泊まったがバスタブには栓が無い。前もって聞いていたのでテレホンカードを持って行ったがそれが有効だった。そんな不便さもあったが、文豪ヘミングウェイがこよなく愛したカクテル「ダイキリ」を、街中にあふれる音楽を聞きながら味わう至福感に満ちた旅でもあった。ロクがカクテル好きになっただろうことは想像に難くないだろう。


「若き日の 甘くも苦い 愁思かな」


[2125] 未知数? [PC]  2015/09/21 06:02:29    [削除]


   キューバの明日について考えますが、良く転ぶのか悪くなるのか?全くの未知数です。観光客が増えて行く兆しは既に始まっており、受け入れ態勢が追いついていません。学校が大学まで無料という事もあり、医療分野では世界に誇る物を持っていますが、食料自給率は日本より少なく20%少しだそうで、ほとんど輸入に頼っています。酪農も含めた農業や工業分野での世界中からの技術提供と経済支援が待たれます。日本と同じように海に囲まれているので、漁業への進出も必要かと思います。ヘミングウェイ「老人と海」の世界だけで終わらせるにはもったいない資源が眠っています。
 アフリカなどと同じように暖かい国に共通するのは、あまりあくせくしないおおらかさです。わるく言えばあまり働かない国民性です。街中に人があふれています。近寄って声をかけると人懐っこい笑顔が帰ってきます。今ある好い面だけが残って、もっと豊かになれば好いのになぁ~!とのキューバ“昨日・今日・明日”報告でした(*^_^*)


「民の声 届け世界に 秋の陣」 


[2126] ヤマトキホコリ [PC]  2015/09/22 07:57:10    [削除]


   皆さんお気付きかも知れませんが、この掲示板の題名のところで、特に植物に関しては漢字表記にこだわっています。本文では正確を期するために植物図鑑に倣って片仮名表記にしてしています。一応写真俳句という表現形式にしていますので、漢字表記も必要かなという拘りです。ところが昨日観察したヤマトキホコリには愛用の山渓ハンディ図鑑にも漢字表記がなされていないのです。仕方なくネット検索もしてみましたが、時ホコリまでは辿り着けました。ホコリという意味は茂るにつながる言葉だそうです。 
 昨日は自然観察サークル『トンボのメガネ』の下見のために高取城址に行って、表題のヤマトキホコリとツリフネソウを訪ねました。秋田辺りではよく似たウワバミソウともども山菜として好まれているようです。茎を手折って食べてみましたが瑞々しく癖が無いので山菜として好まれているのでしょう。


「山菜を 語った友も 居ない秋」


 [2127] 蔓人参 [PC]  2015/09/23 07:03:51    [削除]


   別名のジイソブと言った方が馴染みがあるかもしれないツルニンジンが大きな株で育っていた。ジイソブというのは同じ仲間のバアソブに似ているからそう呼ばれる様になった。婆さんや爺さんのそばかすに準えて付けられた名前で、長野地方ではそばかすの事を「そぶ」というらしい。茎を折ると異臭がするのでヘクサヅルやクサニンジンとも呼ばれているらしい。しかし、ジイソブもバアソブも特徴ある釣鐘型の花で見付けると嬉しくなってしまう。
 根っこは朝鮮人参のように太くなり、これが羊乳という薬で去痰などの薬効があるらしい。若い葉や茎は山菜として食することも出来るが、個体数が減っているので採取は避けたい植物の一種で大切に見守りたい。貴重な植物は採らない食べないを信条にしている。


「色草に 逢わせてみたい 爺婆を」


 [2128] 道作り [PC]  2015/09/24 06:56:06    [削除]


   昨日は道作りで汗を流しました。毎年秋のお彼岸に併せて「道作り」を住民総出でしています。「彼岸の道作り」風習は他の地域でもあるようですが、能勢では区ごとに、あるいは自治会ごとにやり方も違います。共通しているのは草刈り、樹木の伐採、溝さらい、私道の補修などです。昔からの伝統行事ですから、謂れは有るのでしょうが、我々都会から移り住んだ新住民は何も考えずに倣っているだけです。
 道作りの日がお彼岸だというのは、土葬だった墓に続く道を綺麗にしたのか、秋の収穫や祭りのために足下を綺麗にしたのか、色々と考えられますが、一番の狙いは集落の親睦だったのかもしれません。因みにロクたちの自治会では、掃除が終わってからご苦労さん会が催されています。


「彼岸花 刈らずに残す 道作り」


[2129] 藁ロール [PC]  2015/09/25 05:48:41    [削除]


   シルバーウイークが幸いにも晴天続きでした。稲が収穫期を迎え、稲刈り風景をあちらこちらで見かけました。窓からも居ながらにして収穫の様子を観ることが出来ます。最近は稲刈りだけを委託して、その代わりに稲藁を提供すると云う農家が増えています。請け負った業者は専用農機で稲藁をロールにまとめて持ち帰ります。肉牛の飼料にするためです。我が家が毎年お米を頼んでいる農家から連絡が入り、60キロの新米が届く事になっています。
 一方栗も最盛期を迎え、連休中は道の駅が大渋滞していました。地元の我々は人出が落ち着いてからの購入になります。昨日はコーラス練習がありましたがあいにくの雨です。以前にも紹介しましたが、栗は拾うことも出来ないのです。でも道に落ちた栗が雨に濡れ恨めしそうにロクを見ています。仕方なしに我が家に連れて帰ってやりました。


「置き去りで 転んで来そうな 新藁の」


[2131] 山路の杜鵑草 [PC]  2015/09/26 07:26:17    [削除]


   昨日は自然観察サークル『トンボのメガネ』で奈良県壷坂山の高取城址に行って来ました。天気予報が目まぐるしく変わり、朝の予報では奈良県は70%の降水確率になっています。仲間の方からは雨だから行けないとの連絡メールも入っています。しかし、高取町のピンポイント予報では曇りになっているので決行し、雨になればコース変更もありと出掛けました。主催者2人だけになるかもしれないと危惧もありましたが、集合場所には7人が集まりやれやれです。ピンポイント予報通り雨にも遭わず、人にも会わずの貸し切り状態の観察会になりました。
 雨上がりの山道ではヤマジノホホトギスが我々一行を迎えてくれました。よく似た仲間にヤマホホトギスもあります。何時もどちらだろうか?と悩む花です。皆さんにヤマジノホホトギスだと言った手前、帰ってから図鑑と睨めっこです。ヤマホホトギスは雄しべの基部に紫の斑がありますが、ヤマジノホホトギスにはそれがなく、花弁もヤマホホトギスのように反り返っていないので、ヤマジノホホトギスと判断した事が間違っていなかった!と胸をなでおろしました。


「秋雨の 名残を纏い 山の花」


[2135] ザリガニ釣り [PC]  2015/09/27 06:50:04    [削除]


   大和西大寺平城京跡にナンバンキセルを訪ねました。群生するオギの根元にたくさん咲いているという情報を頂いていたのです。ひと足ちがいで、数こそ少なかったのですが、何本かの南蛮煙管を観ることが出来ました。いままで見たものより花が大型です。オオナンバンキセルだという事です。我々がオギの根元を除いていると、団体の観光客が声をかけて来ます。「ここにナンバンキセルという植物が生えている」と教えてあげると、皆さん珍しげに写真を撮っておられました。
 もう一つの目的はザリガニ釣りです。ウシガエルの餌としてアメリカから持ち込まれたものが、瞬く間に日本全国に拡がってしまいました。日本在来種のザリガニもいるのですが、あまり目にすることはありません。子どもの時のザリガニ釣りの餌は蛙でしたが今はスルメで釣り上げます。釣り上げたザリガニの腹を確認して雌雄の違いなど観察しました。


「童心に 戻るシニアに 天高く」


 [2136] 観月会 [PC]  2015/09/28 07:04:27    [削除]


   毎年歌垣山の観月会(え)に我がコーラス団は招待されています。地元の皆さんと歌垣山に光り輝いているだろう月を愛でます。今年は何でもスーパームーンという事で月が何時もより大きく観えるそうです。観月会の行事は抹茶の接待・芋粥の振る舞い・月に関する講演会・短歌、俳句の披露・そして我々のコーラスでフィナーレを迎えます。
 会館の中からは月を想像するだけです。帰る時に歌垣山を仰ぎ見るのが楽しみなのですが、生憎雲が拡がり“月に群雲花に風”状態でした。まあいいさ!今夜の方がスーパームーンを楽しめるのだから(*^_^*)


「合唱団 月の沙漠で 花を添え」


 [2137] 十六夜 [PC]  2015/09/29 07:02:57    [削除]


   昨夜は十六夜で今年最大の満月スーパームーンが見られると期待して夕暮れを待ちました。昼間は雲一つない青空で期待が膨らみます。地域の方からもお月見をするからと誘われていました。近くに永看院というお寺があり、その敷地内の小高い処に八幡の社が祀られています。その小さな広場が月を愛でるにもってこいの場所なのです。
 一昨日よりも半時間ほど月の出が遅くなるので、日没後しばらくしてから会場に出向きました。雨乞いの竜王山から見事な月が登ってきます。しかし、鰯雲も拡がってきます。雲に邪魔されずにスーパームーンを楽しめたのはほんの暫くでした。雲間に観る月も風情があり、昔の集落の事なども聞けて宴は盛り上がりました。にわか仕込みのラム酒カクテルを皆さんに提供して喜んで頂きました。


「お月見に 和洋折衷 カクテルも」


[2138] 柳蓼 [PC]  2015/09/30 07:09:25    [削除]


   淀川流域の観察会で河川敷を歩いて来ました。しっかり観察するとたくさんの植物がありそうです。特に流域には名も知らぬ外来種が蔓延っています。外来種図鑑が無いと同定や記録が出来ません。その中で何時も立ち寄って確認するのがホンタデと言われているヤナギタデです。葉の形が柳に似ているので柳蓼と呼ばれています。図鑑で調べると一年草となっていますが、毎年同じ所に咲いてくれます。葉を千切って口に入れ「辛い!」というのも毎度のことです。
 “蓼喰う虫も好き好き”という諺はお馴染みですが、“蓼の虫は蓼で死ぬ“という諺もあります。一生同じ仕事をしている人を指して云う言葉です。趣味の世界では“鮒釣りに始まり鮒釣りで終わる”とか“ハワイに始まりハワイで終わる”など同じような言い回しがあります。


「風に揺れ 右に左に 蓼の花」


 [2139] 秋桜 [PC]  2015/10/01 07:00:26    [削除]


   メキシコ原産のコスモスです。1876年にイタリアの芸術家がメキシコから日本に持ち込んだと言われていますが、諸説あるようです。しかし明治末期には全国に広まったようです。外来品種ですがこれほど日本の風景に合う花も珍しいです。県花・市花に使われる花としては群を抜いています。それほど日本人に愛されている花ですが、園芸品種という事で愛用の山渓図鑑には載っていません。
 漢字表記の秋桜もぴったりです。山口百恵(さだまさし)の歌が口から出て来ます。ヨーロッパの各国語でも学名通りコスモスと呼ばれています。コスモスはギリシャ語では秩序・飾り・美しいの意味ですが、宇宙もコスモスと言います。風に揺らぐ花は楚々とした雰囲気を持っていますが、台風で倒れても茎から根を張り、立ち直る強さを持っています。今日の蘊蓄の殆どはネットからの拝借でした。


「曇天に 色を失くして 秋桜」


[2140] 継子の尻拭 [PC]  2015/10/02 06:15:10    [削除]


   先日アップのヤナギタデと同じ仲間で、タデ科イヌタデ属のママコノシリヌグイです。金平糖の様な可愛い花を咲かせるミゾソバとよく似ています。同じ所にはアキノウナギツカミも生えています。三者の違いは葉で見分けます。ママコノシリヌグイは三角の葉形で、ミゾソバは牛の額(顔)を想わせる形をしています。アキノウナギツカミは葉が茎を抱くように着いているので判別が容易です。
 ママコノシリヌグイには何とも痛そうな逆向きの棘が茎についています。これでお尻を拭われたら悲鳴を上げることでしょう。誰が名付けたのでしょう?本当に植物の特徴を表したネーミングだと思います。一度覚えたら忘れられない名前です。


「絡み付き 我も我もと 蓼咲けり」


 [2141] 金狗児 [PC]  2015/10/03 05:27:25    [削除]


   トンボのメガネ観察会で大原野森林公園に行って来ました。JR高槻駅から1日3本のバス便しかない不便なところです。ポンポン山の北側に位置するその公園には何もありません。樹木だけが茂っています。アケビやナツハゼの実が食べ頃で皆で口にしたのは言うまでもありません。五感で観察して頂くようにしています。クサギの葉を千切って匂いを嗅いでもらったりもします。ロク的にはピーナッツバターの香りかなと思い、別に臭いと感じないのですが、誰かがアリナミンの匂いがすると言っていました。
 収穫の終わった田んぼの脇にはキンエノコロが光を浴びて輝いています。一般に猫じゃらしと言われるエノコログサの他に、花穂が長く垂れ下がっているアキノエノコログサやムラサキエノコログサなど数種あります。里山なら何処にでもあるお馴染み植物ですが、近寄って観察すると意外に綺麗なイネ科植物です。


「陽の射して 誰もが温し ゑのこ草」


[2143] よっさんち [PC]  2015/10/06 15:56:45    [削除]


   出雲に行っていました。毎年1回は義母の元気な姿と「マメなかね」という出雲弁を聞きに帰ります。お互いにほっとする瞬間です。1年の歳月をこの一言で確認し合います。あと数年で100歳に届きます。その時まで元気でおろうねというのがお互いの目標です。足腰は曲って不便そうですが、頭がしっかりしているので、何でも自分で出来ます。同居の家族が義母の健康管理に気を配っていてくれる賜物です。
 今回の出雲行きで、是非会ってみたかった「山小屋のよっさん」を訪ねました。連絡も取らずに突然の訪問です。運良く会えたらという思い付きの訪問でした。山小屋風の家に辿り着き、始めての出合いを暫し楽しませて頂きました。農作業中のよっさんは快く我々を迎えてくれました。突然の訪問の非礼をお詫びします。


「稲架を組む 手を止めさせて 契り会い」


[2144] 茸三昧 [PC]  2015/10/07 06:53:52    [削除]


   出雲訪問は毎年秋と決めている。義弟がキノコ観察会や、キノコ狩りに連れてくれる。日曜日の観察会に合わせるように土曜日出発で出雲に向かった。高速道路は100以下では走らないシニア暴走族を誇っていたが、寄る年並には逆らえず段々慎重運転になって来た。翌日のキノコ観察会を楽しみに、先ず温泉に行き、帰ってからは屋上に上がりビアガーデンと洒落込んでの前夜祭。
 県民の森にはキノコ観察会を楽しむファミリーたちが3グループに分かれて観察と採取に出掛ける。持ち寄られたキノコは数十種、同定の後は廃棄処分に。我々は食べられるキノコは同定会には出さずに持って帰って早速頂いた。今回はカノシタとアンズタケを天ぷらで、土産に貰って帰ったハタケシメジは吸物に、ハッタケはバター炒めで戴いた。食欲の秋を茸三昧で過ごせた帰省に感謝。


「山陰へ 楽しみ一つ 茸狩り」


[2145] 銀杏 [PC]  2015/10/08 07:44:03    [削除]


   天王寺公園が新しくなったとの情報で、慶沢園での植物観察を兼ねて訪れました。園内は芝生広場になり、周りに有料の遊び施設やレストラン、ティールームなどが出来ていました。ファミリー客を集めようという戦略で、我々シニアは慶沢園へどうぞという感じです。美術館の周りに植えられているイチョウがたわわに実を付け、重さに耐えられずに枝が垂れ下がっています。
 イチョウは仏教伝来とともに中国から6世紀半ばに持ち込まれました。「金色のちひさき鳥のかたちして銀杏散るなり夕日の岡に」(与謝野晶子)と詠われる黄葉までもう少しかかりますが、銀杏は採り頃を迎えています。銀杏には微量の青酸化合物が確認されているので、一回に食べる量は6~7個ぐらいにと言われます。葉っぱには老化防止や血液安定など様々な薬効があり、日本からヨーロッパに大量に輸出されているらしいです。健康茶として引用したい植物です。


「銀杏の たわわに垂れし 喘ぎ声」


 [2147] 里の秋 [PC]  2015/10/09 07:24:59    [削除]


   朝夕は随分と涼しくなり秋の深まりを感じます。能勢では栗が終わり柿の季節になってきました。何時もの散歩道に、誰も見向きもしない柿が色付いて来ました。今まで渋柿だと思っていたのを、恐る恐る口に入れたところ渋くはないのです。まだ十分熟れていないので甘味は足りませんでしたが、散歩の度に一つずつ頂く楽しみが出来ました。
 写真はお隣のものですが、我が家の柿も今年は成り年でたくさん実を付けています。実生で育てた甘柿ですが、中が黒くなるのでクボ柿という種類でしょうか。来年は大きくなり過ぎた枇杷の木と柿の木を切らないと花壇に陽が届きません。ヒヨドリとメジロには申し訳ないのですが……。


「柿色を 日毎夜毎に 塗り重ね」


[2150] 夾竹桃 [PC]  2015/10/10 05:54:22    [削除]


   インド原産のキョウチクトウです。江戸時代中期に中国経由で日本に渡来して来ました。2年前に白花の夾竹桃をアップしていますので、そこで言い継がれている毒性などには触れています。下の検索で「キョウチクトウ」と入れてご確認ください。今回は名前の由来を紹介しますが、葉が竹のように狭く(夾)、花が桃に似ているからと言われています。植栽されている花は八重咲きが多いのであまり果実を目にすることがありません。とくとご覧あれ!
 花期がサルスベリと同じ位に永く、夏から秋まで咲き続けています。乾燥・洪水・猛暑・寒風に耐えれるので街路樹として植栽されています。葉にはオレアンドリンという毒がありますが、強心などの薬効もあるようです。しかし、素人が処方するのは危険です。綺麗な花には毒がありの典型ですね。


「膨らんで 綿毛を飛ばす 冬を待ち」


 [2151] ずいき祭 [PC]  2015/10/11 07:54:52    [削除]


   山友会例会で滋賀県野洲の近江富士の愛称で慕われている三上山へ行って来ました。この山は御上神社のご神体として崇められています。登山口には天保一揆の義民碑などもあり、興味が尽きません。今回は表登山道から頂上に登り、裏登山道から下山しました。標高432mですが琵琶湖の水面域から登るので結構な高低差を登ることになります。頂上までの三分の一は岩山でアルペン気分たっぷりなコースです。
 下山して集落に差し掛かると「ずいき祭」の神輿作りの最中に出くわしました。芋ずいきの茎を揃えて竹で纏めて行きます。切口からは水分が滴る瑞々しい芋茎で作られた扇を神輿の骨組みに結えて行きます。今日がずいき祭で、周辺地区で作られた5基の神輿が御上神社に奉納され、神事がとり行われます。


「山村で 明日を夢見て 秋祭り」


 [2152] 蔓編み [PC]  2015/10/12 07:03:13    [削除]


   所属する「ひとくらクラブ」の例会で蔓編み工作をしてきました。午前中は一庫公園の中で蔓の採取です。フジ・アケビ・サンカクヅルなどが採取出来ました。管理されている公園なので加工しやすいクズなどは採れませんでした。このサークルは毎回昼食時に豚汁や味噌汁を作って頂けます。もちろん一般参加のお客さんにも振舞われます。食後には美味しいコーヒーまで淹れて頂けます。基本的に毎月第2日曜日ですから一度覗いてみて下さい。
 午後から事前に仲間が採取されたツルも提供して頂きツル籠作りです。子ども相手にリース作りに回りました。リースの輪を作るだけだから、一通り説明すれば誰でも作れます。あとのデコレーションは用意してある木の実など自由に使って貰います。手抜き出来ると考えて選びましたが、籠作りの希望者が多くて、結局そちらを手伝う羽目に。楽をしようと思うロクの浅はかさでした。


「秋の日の 蔓籠作り 親子連れ」


 [2153] 城跡探し [PC]  2015/10/13 06:31:36    [削除]


   久し振りのフリーだったので、パソコンで資料作りなどしようかなと思っていたら、歴女の妻が野間城址を探したいと言い出したので、急遽ネットで調べて、天然記念物の野間の大ケヤキまで走った。目印になる円珠寺周辺は何度も歩いた道だから、そこまではすんなり進めた。プリントアウトした案内に従って歩いて行くが、野間館と思しき所が良く判らない。途中で道がなくなり栗林に突き当たる。林の中を探すが登る道が見つからない。栗の収穫が終わっているので怪しまれないが、最盛期ならそんなところに入ることも出来ない。
 再度引き返して登城口らしき道を探し、さらに突き進むと稲荷の赤い鳥居に辿り着けた。頂上に本丸があるが、そこには稲荷の社が祀られている。新しい白髭稲生(荷)が鎮座していたが、社は朽ち果てて今は見る影もない。写真は郷土力士などが持ち上げたと伝えられている力石だが、野間周辺には野間氏発祥の碑や六磨崖地蔵など歴史の色濃く残る集落だ。


「古を 高きに登り 懐かしみ」


[2154] 河童橋 [PC]  2015/10/14 07:44:49    [削除]


   上高地に行ったのではありません。サークルの下見で布引の滝からトェンティクロスを経て神戸森林公園まで歩いて来ました。このコースは随分と昔に横文字のトェンティクロスというのがお洒落な感じでよく通いました。徒渉を20ヶ所ぐらい繰り返さなければならないので、たしか神戸在住の外国人が名付けたようです。今は所々に小さな橋がかかり実際の徒渉個所は3ヶ所位です。
 その橋の一つが写真の河童橋なのです。誰かが勝手に名付けたのだと思います。上高地のそれとは似ても似つかわない代物です。でも次第に市民権を得て定着していくことでしょう。そう云えば穂高湖というのも六甲山系のハイキングコースにあったなぁ~。「河童橋に行って来たよ!」多分誰かに言っているだろうロクを想像して下さい。


「秋あはれ 行きかう人の 無き川に」


[2157] 秋祭り [PC]  2015/10/15 07:21:25    [削除]


   鐘と太鼓の音が近づいて来たので、窓から見ていると神輿を積んだ2台のトラックが通り過ぎて行きました。後から車とバスが続き最後尾にミニパトが付いていました。過疎を象徴する光景です。ロクの住んでいる西能勢には近くに久佐々と岐尼の由緒ある2社があります。どちらの神社の神輿かな。一方東能勢の野間神社ではだんじりが出るのです。山高帽を被り羽織袴の正装で口上を述べるところが見ものです。
 昨日は用事で箕面まで出向きました。牧落というところでは祭の幟がたくさん掲げられ秋祭りの雰囲気を盛り上げています。18日が祭本番だと思います。もと箕面市住民だった頃を懐かしみながら過疎の能勢に引き返しました。来年から6小学校と2中学校が無くなり、小中1校に纏められます。未来がな~い!


「鐘の音に 悲喜こもごもの 秋祭り」


 [2158] 資料作り [PC]  2015/10/16 06:20:50    [削除]


   トンボのメガネの例会に間に合うように、終日かけて資料を作成した。題して「ドングリの見分け方」。基本的には子ども対象のイラスト資料だが、検索票も作ってあるので、だいたいのドングリは見分けられるようになっている。我々シニアでも興味ある人しかドングリなどの種類までは知らない。
 今日はトンボのメガネで万博外周の植物観察と椿の実採取を予定している。しかし、椿の実は既に殆どが落下しているので、対象をドングリに替えて観察することにした。後は身近な草本のエノコログサなども種類が多いのでそのお勉強も。今日の参加者には童心に返ってドングリ拾いなどで楽しんでもらう段取り。帰りには反省会もするよと“人参”までぶら下げてある。


「団栗を 食べさせたくて うずうずと」


[2159] 団栗観察 [PC]  2015/10/17 07:01:36    [削除]


   心配していた天気も回復し、雲一つない秋晴れの観察日和です。万博のスポーツ広場エリアを一周して団栗観察を楽しんできました。企画段階の椿の実採取も、樹になっているものはほどんどなく、地面をかき分けてバラバラになったものを採取してきました。皆さんにはドングリ検索用の資料を配布して、それぞれで同定してもらいました。確認できたのはウバメガシ・アラカシ・シラカシ・マテバシイ・コナラ・クヌギと写真のウラジロガシです。
 今回の目玉は下見の時に採取しておいたマテバシイの試食会です。茹でたものと炒ったものを食べ比べて貰いました。多分皆さん初めての経験で、美味しいとまでは言わなかったものの、好奇心旺盛なシニアグループたちの初体験に貢献しました。如何せんシニアです。口で鬼皮を割るのに苦労されていたようです。


「木の実見て 可食を問いし 仲間たち」 


 [2160] 吾亦紅 [PC]  2015/10/18 07:23:22    [削除]


   散歩道の土手に何箇所か咲いているワレモコウです。見付けたら2~3本積んで帰り花瓶に挿しておきます。昔から茶花として人気があり、十五夜の月見にはススキと並んで欠かせない花です。根茎を残しておくと毎年咲いてくれる多年草です。葉を観るとバラ科というのも肯けるのですが、花からは到底想像出来ません。根茎に止血の薬効があるようです。ウルシかぶれ・銀杏かぶれ・草かぶれや股ずれにも効くようです。春の若葉はお浸しなどに利用できるらしいです。
 「吾亦紅さし出て花のつもりかな」小林一茶、「吾も亦紅なりとひそやかに」高浜虚子などと詠われたり、最近では歌謡曲にも歌われるいる位日本人に好まれる花です。もちろんロクの十八番で、この文章を書きながら口ずさんでいます。俳画などに登場させると何とも言えない味わいがあります。


「年一度 五七五に 吾亦紅」


[2162] 嫁菜 [PC]  2015/10/19 06:04:40    [削除]


   森村誠一氏が提唱した写真俳句という表現方法が気に入ったので、真似をしだして5年の歳月を超えました。訪問して下さった方も累計で6万人を超えました。この掲示板を紹介した人が200人位ですから、その内の50人位の方が入れ替わり立ち替わり訪問して下さっています。毎日覗いて頂いている方もおられて、偶に旅に出ていてアップ出来ない時など心配のメールを戴きます。写真も俳句もコメントも「なんやこれ!」というものが多いのですが、毎日元気で飛び回っているよという発信だけは出来ています。これからも宜しくお願い致します。
 写真はヨメナです。嫁菜に対してシラヤマギクが婿菜と呼ばれています。淡紫色が何ともいえないヨメナですが似たものにノコンギクがあります。何時もどっちだろうと悩まされます。同定の決め手は葉っぱのざらつきと、花弁(舌状花)を引き抜いた時の冠毛の長さです。ノコンギクは葉っぱがざらつき、ヨメナはすべすべです。冠毛もノコンギクは長いので目立ちます。


「嫁菜咲く 道を行き来の お買いもの」


[2163] 友ヶ島へ [PC]  2015/10/20 21:02:37    [削除]


   じねんクラブというサークルから和歌山市の加太と友ヶ島に行って来ました。今回は観光が主目的でお勉強は二の次でした。美味しい海の幸をたらふく食べて、しっかり飲んでシニアライフを楽しんで来ました。と言ってもちゃんと自然工作も宴会の箸休めに組み込む憎い演出です。
 着いた日は加太から友ヶ島に渡り島内の戦争遺跡など巡るハイキングです。騒然20人足らずでしたが、時間一杯くまなく回ったのは4人だけでした。元気なおじさん二人について行くのがやっとのロクでしたが、シニア青年部と言っている60代の仲間よりは少しだけ早く歩けたかなと自己満足しています。


「海の青 飛沫を曳いて 天高く」


 [2164] 和歌山城 [PC]  2015/10/21 07:02:43    [削除]


   折角和歌山まで来たのだからと途中下車して和歌山城に寄り道しました。主たる目的はお昼のラーメンです。加太国民休暇村のバス運転手の情報で和歌山ラーメンの美味しい処を教えて貰い、そこへ行く前の腹ごなしのつもりもあったのです。お昼には行列の出来るほど人気のラーメン屋です。確かにお店に着いた時には店の前に先着の方が待っておられました。
 かなり待たされた後、空いた席に順次案内されて、人気のラーメンとの初対面(麺)、一見味噌ラーメンの雰囲気です。一口食べてみると濃厚な味が口中に拡がりますが、味噌辛くないのです。煮込まれた豚肉も軟らかく、初めて口にするスープのベースはとんこつだそうです。粉末にした鰹節が沈殿するぐらい入っているのが、味噌ではなくみそだったのです。


「雑兵は 馬を肥やしに 列作り」


[2165] 高野箒 [PC]  2015/10/22 07:43:15    [削除]


   来年の春も展葉調査が計画されているので、その下準備として落葉樹に印を付ける作業に参加してきた。葉っぱを落とす前に樹種を書いたテープで印を付けておかないと、何の木だったか判らなくなる。殆どが幼木だから丸裸になると判断出来ない。
 その観察道にはたくさんのコウヤボウキが今を盛りと咲いている。種子植物の中で一番進化したキク科だが、木本ではコウヤボウキしか図鑑に載っていない。高野山で箒として使われたのが名前の由来になっているが、蚕室の掃除に使う神事があり、正倉院宝物の「目利(めど)の箒」にコウヤボウキが使われている。所属するひとくらクラブのメンバーさんが、その宝物のレプリカを作ったものが奈良に届けられている。鼻高々である。


「秋の花 由緒ある木と 胸を張り」


 [2166] 背高泡立草 [PC]  2015/10/23 06:36:46    [削除]


   一時は花粉アレルギーの元凶として嫌われていたセイタカアワダチソウですが、今は無害説が定着しました。北米原産で観賞用として明治の頃に入って来ましたが、それとは別に、北九州に進駐した米軍の荷物に付着していたものが、日本に定着して全国に拡がったと言われています。過っては傷の治療薬にも使われていたようです。草木染めをする時に煮立てると実際泡立つらしいです。
 今でも厄介者の雑草扱いですが、群生している花など綺麗な景観を作り、日本の秋に馴染んできたようです。一時繁茂し過ぎて自分自身で淘汰したようですが、最近はまた勢力を伸ばし始めています。アキノキリンソウの近似種です。春の新芽は山菜として以外に美味しいものです。冬の立ち枯れの茎は自然工作の材料として重宝しています。


「雑草も 秋の里山 演出し」 


[2167] 石崖蝶 [PC]  2015/10/24 07:04:15    [削除]


   六甲山系で珍しい蝶に出合いました。イシガケチョウという蝶だと同行の仲間に教えて貰いました。白い羽に縦横の幾何学的模様が入る美しい蝶です。まさに石崖のようです。ノジギクで吸蜜していました。翅を開いて止まる習性がある様で、あまり逃げないので何枚も近寄ってアップで撮ることが出来ました。
 石垣蝶ともいわれ沖縄などでよく見かける南方系の蝶らしいですが、次第に分布を北に広げつつあります。クマゼミが北上したのと同じように、このイシガケチョウも温暖化の指標として分布を少しずつ北に拡げて行くことでしょう。嬉しい出合いでしたが、悲しい出来事でもあるのです。


「菊日和 南の国から 客招き」


[2168] 薙刀香需 [PC]  2015/10/25 07:07:51    [削除]


   「じゅ」と云う字が環境依存文字として漢字表記出来ませんので、近しい字を充てました。本来は「需」に草冠をつけた字です。シソ科のナギナタコウジュです。片側に向いて咲く形が薙刀を連想するところからです。茎や葉にシソとハッカを合わせたような芳香があるという事ですが、手折ってみなかったので確認出来ていません。
 全草に精油を含んでいて、利尿や解熱などに薬効があるようです。花を咲かす今の最盛期に採取して乾燥させたものが良いと紹介されています。エチケット用にうがい液として、冷ましたものを使うと口臭がなくなるかも。


「薙刀の そよぐ彼方に 秋高し」


 [2169] 秋の野芥子 [PC]  2015/10/26 07:05:13    [削除]


   春のノゲシに対して秋に咲くので、秋を冠してアキノノゲシと言われています。ケシ科ではなくキク科の1~2年草植物です。大好きな花ですが、過去に2度紹介しているので、今年のアップも控えていました。花言葉は「控えめな人」となっていますので、何時も夢二が描いた女性を想像し憧れていました。
 全く反対の雰囲気を持つ仲間の訃報が届きました。豊中の小学校や幼稚園など、社会貢献活動で一緒に活動した仲間です。地域のビオトープ作りなどでも活躍していました。山でも居酒屋でも何時も我々の先を行っていました。まだまだ活躍してもらいたい貴重な活動家です。何も我々よりも先に逝かなくってもよかったのに。合掌


「木枯らしに 誘われ宙に 逝きし友」


 [2171] 花楓 [PC]  2015/10/27 07:22:36    [削除]


   楓の仲間ですが全然カエデらしくないハナノキです。カエデ科となっていますが最近のAPG植物分類体系ではムクロジ科に分類されています。恵那山を中心に30Km範囲の岐阜・長野・愛知の3県にまたがる地域と大町市の湿地に自生する日本固有種で、環境省の絶滅危惧種に指定されています。岐阜県中津川市のハナノキは天然記念物指定第1号だそうです。
 メグスリノキと同じカエデ科のハナノキも眼病一般に効くようで、白内障などの治療薬としても有効らしいです。他に肝炎などの薬効もあるので、酒好きのロクも何れお世話になるかもしれません。池に散ったハナノキが、先ほど先を急いで散った仲間にダブります。自然を愛した仲間がその自然に還って行くのですね。


「初紅葉 散りて仲間の 胸焦がし」


 [2172] 飛行雲 [PC]  2015/10/28 06:42:57    [削除]


   それにつけても今年の10月は晴天続きでした。やっと天気予報通り待望の雨が降ってくれました。農家の方と散歩途中に話をするのですが、本当に雨を待っておられます。飛行雲が出来ると天気は下り坂だと言います。月曜日の朝の散歩時の写真ですから、少し遅れましたが昨夜から降り出しました。ほんのお湿り程度でしたが乾いた地面が潤いを持ったようです。
 今日はキノコの講演と観察会があるのです。最近参加させて頂いている菌類研究会のメンバーが講師役を務められます。キノコこそ雨を待っていたのです。昨夜の雨で直ぐに今日出てくれるかどうか?あまり出ていないだろうなぁ~、と期待半分失望半分の気持ちで出掛けます。


「飛行雲 扇に束ね 秋雨を」


[2173] 茸講演会 [PC]  2015/10/29 06:55:06    [削除]


   自然大学講師会主催で菌類研究会後援の「キノコ講演と観察」会に参加してきた。マニアックなサークルだから講師役の方もよく勉強されておられ、興味あるキノコの話を聞く事が出来た。キノコの寿命とか食べられるキノコの話などは興味津津である。
 午後からは観察会で、茨木里山センター周辺の林内を、40人ほどの目がキノコを探すべく散らばる。昨夜の雨はまだキノコを出すまでには至らなかったようで、干乾びた小さなキノコばかりだった。辛うじて見つかった大きなキノコはマツオウジ・コガネタケ・ウラベニガサだったが既に成菌から老菌になっていた。


「二三日 後なら茸 出ただろに」


[2174] 南天萩 [PC]  2015/10/30 07:16:36    [削除]


   クサフジに似たナンテンハギです。マメ科の葉は3枚の複葉が一般的ですが、こちらは複葉が2枚なので、フタバハギの別名を持ちます。薬草としても利用されていますが、春の山菜としては旨いものらしいです。若葉を煮ると小豆の匂いがして甘味もあるので、飛騨高山ではアズキナシと呼ばれて山菜として栽培され、客に供されたり土産物として売られたりしているようです。多分近くに咲いているかもしれないので探し当て、来年の若葉は食してみたいものです。
 低山会から鴻応山に登る足慣らしとして、前段は牧集落の仏像などを訪ねました。その里山の畑の脇にナンテンハギが咲き残っていました。牧と言うのは昭和30年に暫定的に亀岡市に組み込まれていましたが、集落の強い希望で同33年に念願果たして大阪豊能郡能勢村に組み替えられました。


「色褪せし 路傍一際 萩の花」


[2175] 梅擬 [PC]  2015/10/31 06:14:38    [削除]


   モチノキ科の赤い実が目立つようになってきた。ウメモドキは落葉した後に赤い実を残すので、華材や庭木として人気がある。梅の葉に似るからという事で名付けられた。この赤い実は発芽を抑制する物質が含まれており、小鳥のお腹を通過しないと発芽しない仕組みになっている。種を遠くまで運んでもらう戦略だろう。因みに明日11月1日の誕生花になっている。
 昨日はトンボのメガネの下見で有馬富士公園を訪ねた。福島大池には気の速いヒドリガモ達が来ていたが、まだあのモヒカン刈りの頭の色は目立たない。冬の到来に合わせて次第に色を変えて行くのだろう。観察はその時々の自然を見せてくれる。カモ類では珍しい綺麗な声“ピーッ”と迎えてくれた。


「鳥たちを メタボにするほど 梅擬」


 [2176] 同定中 [PC]  2015/11/01 06:09:30    [削除]


   今年に入ってキノコに関するアップが増えています。昨日も菌類研究会と言うサークルに参加させて頂き、堺市の大泉緑地へのキノコ観察会に行って来ました。今月は殆ど雨が降らなかったので、多分見つからないだろうなと思っての参加です。ところが彼等はプロ級の方で、珍しいキノコを何種類も見付けてくれました。24種のキノコが見つかり、初めての出合いはヤナギマツタケ・キツネノタイマツ・ツマミタケ・クロコブタケなどでした。
 キノコの名前を目視で同定するのは大変らしく、採取したものに不明菌が3割ほどありました。しっかりと同定するためには顕微鏡で胞子を確認したり、試薬を使ったりして同定するようです。ロク的には誰が見ても○○だという程度のキノコだけと付き合いたいものです。


「お土産の 万年茸は 鎮座して」


 [2177] 里山祭り [PC]  2015/11/02 07:05:32    [削除]


   日本一の里山と言ってキャンペーンを張っている川西市の黒川地区で、昨日里山祭りがありました。所属するサークル「ひとくらクラブ」も参加して自然工作などを販売提供しました。子ども向けにはバーニングのペンダントやストラップを作って貰いました。ロクはもちろん子どもの工作担当に。祭りの終盤前には売れ残っているリース材料や籠類のたたき売りです。
 夜には地域の子どもたちによる“亥の子”の行事があり、訪問してくれた子どもたちが“ロクさんや”と声をかけてくれます。毎年亥の子をアップしているので、写真は見送りましたが、能勢の亥の子は1000年以上の歴史ある伝統行事なのです。


「ドンと打つ 収穫祭の 大太鼓」 


[2178] 実葛 [PC]  2015/11/03 07:13:39    [削除]


   「名にし負はば 逢坂山のさねかづら 人に知られで くるよしもがな」百人一首でお馴染みのサネカズラが赤く色付き、目立つようになって来ました。別名をビナンカズラ(美男葛)と言い、茎から粘着性の樹液を摂り出し、昔の武士などは鬢付け剤として利用していました。赤く熟した実を乾燥させたものは南五味子といい、滋養強壮や鎮咳などの薬効があるようです。
 ビナンカズラなどと呼ばれると、一度使いたくなるのですが、最近頭頂部の毛が風に吹かれて飛び去って行きます。日毎夜毎鏡で確認する毎日です。春になればまた増えて来るだろうと淡い期待を持っています。秋の深まりを感じる今日この頃です。


「公園の アーチ彩る 実葛」


[2179] 五里霧中 [PC]  2015/11/04 07:02:19    [削除]


   写真は昨日のものですが、今朝も霧が立ち込め好天気を予感させてくれます。別に迷っているから“五里霧中”と言う題にしたのではなく、昨日は地元で文化フェスティバルがあり、コーラスで出演してきました。10月の練習日に全然参加出来ていなかったので、ロクは暗譜出来ていないのです。楽譜を見ながら歌うと指揮が目に入らず、全体の足を引っ張る事になります。頭と心が五里霧中状態だったのです。
 それでなくともロクのパート(バス)は何時も乗り遅れている!と自覚しています。一昨日のリハーサルでは全然できていないと手厳しく指摘されました。しかし、本番では男性群の頑張りで殊の外上手く歌えました。夢中(霧中)で楽譜を思い出しながら、指揮に従えた賜物です。自画自賛の発表会でした。


「今日もまた 自分に勲章 文化の日」


[2180] 真弓(檀) [PC]  2015/11/05 08:04:11    [削除]


   淀川河川敷の観察途中に、マユミの木が育っているので、この時季になると確認に立ち寄る事にしている。一度伐採されて小さくなっているが、実をたくさん付けている姿が青空に美しい。材は堅いがよくしなるので弓の材料に使われ、真弓と呼ばれるようになった。樹皮を剥ぐと象牙のように緻密で、木工品などに適しコケシや将棋の駒、箸などに利用されている。檀と言う表記は材が硬く、細工物に適しているから、白檀や黒檀に準えたのかもしれない。ロクの勝手な解釈である。
 我が家の植木鉢に実生でマユミが育ち、紅い実を一つだけ付けている。某大学の薬草植物園で戴いたクチナシの苗を植えた鉢に、マンリョウが芽吹き、その後マユミが出て来た。成長が速く見る間に他を制し我が物顔でのさばっている。春の若芽は菜飯にすると美味しいというから大切に育てたい(*^_^*)


「檀の実 青空の中 弾け待ち」


[2182] 二進も三進も [PC]  2015/11/06 07:12:12    [削除]


   久し振りのフリー曜日になったので、妻の歴史探索の下見につきあいました。方向音痴の妻に代わって、歴史音痴の僕は目的地までの地図読みで貢献します。目指すところは2個所でしたが難なく見付けることが出来ました。昼までと思って付き合いましたが、結局4時間19000歩の歩きになり、予定していた工作準備はこなせませんでした。
 探索中“にっちもさっちも”出来ずに取り残された冬瓜を見付けました。害獣対策として設置してある網にしっかり挟まって、二進も三進も出来ない状態です。20cmほどの金網です。何となくユーモラスな被写体に巡り合えました。ハローインの南瓜のように繰り抜いてやるともっと笑えるのに。


「冬瓜が がんじ搦めで 悲鳴上げ」


 [2183] 石見川 [PC]  2015/11/07 07:36:01    [削除]


   川の名前ではないのです。イシミカワと言うタデ科の植物です。大阪河内長野の石見川村に良質の薬草(打撲・切り傷)があり、それをイシミカワと名付けたという説があります。ミゾソバやママコノシリヌグイの仲間で、茎には逆向きの棘が付き、それでよじ登って行きます。何とも奇妙な実の付き方です。托葉がお皿になり、その上に盛られたお団子のようです。
 昨日はトンボのメガネ観察会で有馬富士公園に行って来ましたが、途中で珍しいキッコウハグマが群生状態で残っていてくれました。小さな白花なので上手く撮れずピンボケ。アップして皆さんに見て貰う事が出来ませんでした。


「お団子に 芒を添えて 飾りたし」


[2184] 紅葉 [PC]  2015/11/08 07:06:58    [削除]


   山が日一日と秋色に染まって行きます。間もなく得も言えぬ錦絵の世界になることでしょう。昨日はシニア自然大学校の公開講演会があり、日本野鳥の会主席研究員安西さんを講師に野鳥の勉強をして来ましたが、その中で印象に残ったのが、秋の訪れだけが四季を通して違った表現を使われることです。春・夏・冬は単に来た!ですまされますが、秋は深まったなどと表現されます。山笑う春・山滴る夏・山眠る冬、そうです秋は山装うのです。
 化粧を始めた部分を取り出してみました。イロハモミジです。タカノツメは既に黄葉を始め山の中を明るくしています。ウリカエデはより真紅な色合いで山にアクセントを付けています。落葉ブナ類も次第に褐色に変わりつつあります。それらが混ざり合って錦秋の世界に誘ってくれます。


「紅葉した 一葉手帳に 忍ばせて」


 [2185] 落葉拾い [PC]  2015/11/09 06:58:40    [削除]


   落穂拾いならぬ落葉拾いです。ひとくらクラブの活動日で、森の整備や蔓採取なども予定されていましたが、あいにくの雨になりました。仕方なく午前中は樹木の名札用プレート作りをしました。少し小雨になったので、午後からは紅葉した落葉樹の落葉探しです。
 公園内ですから色んな種類の葉っぱが拾えます。しかし自然のものではないので色が微妙に違っていたり、植栽種だろうなと思うようなものもあります。拾った落葉は次回工作でランチョンマットに加工され、新たな命を得て生き返ります。


「音もなく ひらひらひらと 落葉散り」


[2186] 柚子 [PC]  2015/11/10 06:13:43    [削除]


   柿の木と並んで柚子も農家の庭に植わっています。カキに替わって、ユズが黄色くなってくると冬の訪れを感じます。近畿では木枯らし一番の後、一転して夏日に近い日が続き、秋の肌寒さを感じないまま季節だけが進んで行きました。一昨日辺りから秋雨が降り続き、今日は天気の回復と共に北風に替わるようです。
 ユズは毎年知り合いから戴けるのですが、料理などに使うのは少しで、殆どはユズ酢として絞ってしまいポン酢にします。皮はマーマレードにしておきます。見栄えの良くないものは柚子風呂行きです。こんな贅沢も何時出来るかが読めません。というのも何時頂けるかが判らないからです。摂らぬ狸の皮算用(*^_^*)


「唾出て 何時届くやら 柚子香り」


[2187] 右往左往 [PC]  2015/11/11 07:10:14    [削除]


   久し振りに花曜日のハイキングに同行して来ました。六甲山系のゴロゴロ岳に行く予定で、水車谷から車道を歩き登山口を探しますが、行けども行けども見つかりません。すでに1時間も車道を歩いています。引き返し途中で山道に入り、行き先を荒地山に変更しました。岩の多い険しいコースです。雨が降ったりして不安を掻き立てます。かなりの時間も費やしており、結局頂上まで辿り着けず「今日は此処が頂上!」と決め引き返しました。
 この山の会も例外ではなく高齢化が進み、参加者も減る一方で、ロク以外に女性3人の小さな山サークルになっています。ということから花曜日という雰囲気は薄らいでいます。写真ももっぱら近寄らず後ろからというパターンになります。男女を問わずアップに耐えられる参加者を募集中です。


「かさこそと 音と香りの 秋の山」


 [2188] 田舎菊 [PC]  2015/11/12 07:49:21    [削除]


   多分咲いている時期から見てイナカギクだと思う。別名をヤマシロギクとも云い、よく似た名前のシラヤマギクと紛らわしい。聞かれた時はややこしいのでイナカギクと答えている。ぱっと見の違いは、イナカギクは舌状花の数が多く、シラヤマギクの方は少ない。花の咲く時期もイナカギクは晩秋まで残っている事でだいたいの判断が出来る。
 ハイキングや散歩途中で名前を聞かれることが多いのだが、全く判らないものなら「知らない」で済むのだが、たぶんこれだろうという時は断定して伝えている。イナカギクもご多分にもれずこの類いに入っている。観察会ならルーペで毛が生えているとか、葉っぱの基部が茎を抱いているかなど細かく観察して同定するのだが……。


「迷い道 白菊在りて 小休止」


[2189] 常盤山査子 [PC]  2015/11/13 07:26:26    [削除]


   一般にピラカンサと呼ばれているが、トキワサンザシ属を総称した名前である。日本では3種類が普及している。写真はヒマラヤピラカンサと思われるが、他にヨーロッパ原産の赤い実のトキワサンザシと中国原産でオレンジ色のタチバナモドキがある。樹木全体に棘があり、中国名では「火棘(かきょく)」と呼ばれている。燃えるような実の付き方を観ていると納得できる。
 ヒヨドリは好んで食べるが、あまり美味しいものではないので何時までも残っている。だから冬の園芸にとっては彩りを添えてくれるので、庭木として人々に愛されている。植物としては鳥たちに少しずつ食べて貰い、広い範囲に種を運んでもらう戦略かもしれない。淀川の河川敷など実生のピラカンサが育っている。


「ピラカンサ 燃えて誘い 突き放し」


[2190] 花電車 [PC]  2015/11/14 06:51:05    [削除]


   京都府立植物園へ紅葉を訪ねました。トンボのメガネの下見です。本番当日に漫然と歩いているだけではもったいないので、効率よく観察出来るようにするための下見です。そんな目で園内を歩いていると新たな発見があるものです。例えばバナナの様な実が出来るカンレンボクは、正門を出たところにしかないと思っていたのが、ちゃんと園内にあるのです。学問の木として中国では大切にされているウルシ科のカイノキまで見つかりました。反対に珍しいロウヤガキは何処にあったのか思い出せませんでした。
 中央芝生広場では菊花展が開催されて、室内では寒蘭展も同時開催されています。何れも今月の15日までです。菊花展に合わせて花電車が子どもたちの関心を集めています。来週の本番観察日にはそれらの催事が終わっています。下見まで大変ですねと言って頂きますが、ちゃんとした余禄があるので苦になりません。


「菊電車 我も我もと 入れ替わり」


[2193] 冬山椒 [PC]  2015/11/15 07:50:01    [削除]


   ミカン科サンショ属のサンショ・イヌザンショ・カラスザンショと3兄妹まではよく知られているが、年の離れた妹がいる事はあまり知られていない。妹としているのは、もともと雌雄異株のフユザンショだが、わが国では雄株が育たず、雌株しか確認されていない。サンショと同じように棘は対生に付く。見分ける特徴は奇数羽状複葉の軸に翼が付いているので、一度覚えると忘れることはない。3兄弟は落葉だが、こちらは名前の由来にもなっている様に、冬でも葉を落とさない常緑小木というのも特徴である。
 実は薬用と紹介されているが、サンショの様な香りはしないので料理には使われない。西日本に分布しているので、山に行った時に出合う事があったら一粒味見してみたい。この冬山椒は小粒でピリリと辛いかな?


「どの小鳥 待つのか赤き 冬山椒」


 [2194] 子福桜 [PC]  2015/11/16 07:01:49    [削除]


   ジュウガツザクラと同じように春と秋に咲くコブクザクラです。他にフユザクラやフダンザクラが秋から冬にかけて咲きます。普通八重咲きの花は結実しないと言われていますが、コブクザクラは雌しべが多いので実を付けるようです。しかも1つの花に2つの実を付ける変わり種です。そこから子福桜と言われるようになりました。サクランボも甘味があり食べられるようです。自生種ではない様なのであまり見かけません。
 秋のサクラは春に比べて花も小ぶりで寂しげな雰囲気を持っています。やはり桜は春のものでしょう。もう少ししたら咲き出すヒマラヤザクラは結構豪華に咲いてくれます。来月の観察会を今から楽しみにしています。


「冬桜 孤高を善と 一輪で」


 [2196] 猿捕茨 [PC]  2015/11/17 06:17:38    [削除]


   誰もが欲しくなるサルトリイバラが真赤に色付いて来ました。今年は雌株の実がよく目立ちます。クリスマスリースなどの飾りに使う時は生薬名のサンキライ(山帰来)と呼ばれています。サルトリイバラはむくみ・はれもの・できものなどの薬効があるようです。春の稚葉は山菜として使います。観西以西では大きな葉っぱを餡餅を包む柏の代わり使います。
 先日のトンボのメガネ観察会「有馬富士公園」からの帰り道で沢山採取しましたが、ここ能勢でも昨日のコーラス練習帰りに見付けたので、棘に気を付けながら手で引っ張って持って帰り、何も手を加えずに玄関の扉に吊るしておきました。猿がその棘に絡まるという命名、なるほどと納得出来ます。昨日アップして頂いたフユイチゴ、こちらでも段々色付いて来ていますよ(*^_^*)


「コーラスで つまずき帰路に 山帰来」


 [2197] 虹トンネル [PC]  2015/11/18 07:12:07    [削除]


   じねんクラブ例会で神戸森林公園からツエンティクロスを経て、布引の滝に行く予定でしたが、朝のピンポイント天気予報では9時から雨になっています。前日夜の予報から随分と降水時間が早まりました。サークル構成メンバーが他府県にまたがっているので、中止連絡も間に合わず、問い合わせもありましたが、コース変更も視野に入れて実施に踏み切りました。天気の急変と言うのが幹事役の泣き所です。行け行けどんどんのロクは雨でも行こうというスタンスです。
 取り敢えず森林公園まで行き、紅葉狩りと植物観察を楽しみました。水面に映る紅葉の得も言えない美しさに、仲間から感嘆の声が上がります。公園内散策と言う事で、日頃あまり周らないコースを歩いていると、トンネル内が虹色にライトアップされています。予報通りの雨になりましたが、思わぬプレゼントを頂いた気分で帰路に就くことが出来ました。


「七色に 四季彩々の 紅葉狩り」


 [2198] 冬薔薇 [PC]  2015/11/19 07:53:57    [削除]


   薔薇園に行くと真赤なバラが一際目立って咲いています。ご存知バラは春と秋に二度咲いてくれるのです。冬薔薇(ふゆそうび)としていますが、秋咲きの花が冬まで残ったものを指すのでしょうか。それとも品種が違うのでしょうか。西洋では古代から薔薇は繁栄と愛の象徴として人々に愛されてきました。紀元前6世紀のギリシャの叙情詩人は「薔薇なる花は恋の花 薔薇なる花は愛の花 薔薇なる花は花の女王」と謳いました。結婚式に花嫁が持つ薔薇は「愛と喜びと美と純潔」を象徴する花と言われているからです。
 基本的に野生の花が好きなロクですが、バラだけは園芸種でも大好きな花です。真紅の薔薇はまさに情熱の花のイメージです。百万本のバラを敷き詰めたくなるような女優や踊子が現れないだろうか、と夢想癖のロクが窓から外を見降ろし、虚ろな目で文章を書いています。時11月19日8時少し前……。


「宿題を 抱えて虚ろ 冬さうび」


[2199] 干支工作 [PC]  2015/11/20 06:26:27    [削除]


   雨の2日間干支工作に明け暮れました。毎年この時期に来年の干支を考えて作り始めます。と言うのは11月23日勤労感謝の日に地域で三世代交流の茶話会があり、そこで干支工作などを作って頂く事になっているのです。今までに折り紙なども提供して来ましたが、干支工作が一番人気があるので、その要望にこたえなければなりません。今回は三番叟バージョンのお猿さんです。細かい工作なので、皆さんには干支の絵馬を作って頂きます。申の絵馬が出来た人には置物の三番叟「開運申」を差し上げるという段取りです。
 これから干支の申を作ろうかなと考えておられる方の参考になればとアップしました。猿の頭部はムクロジを使います。胴体はクヌギやアベマキのドングリです。目はヨウシュヤマゴボウの種、耳はブラシの木の実です。冠はパソコンで描画して作りました。衣装は単純化して和柄の布を長方形に切っただけです。因みに来年の干支は丙(ひのえ)申で環60の内の33番目だそうです。


「晩秋に 鬼も笑うか 干支作り」


[2200] 蟻通 [PC]  2015/11/21 07:11:32    [削除]


   見事なアリドオシの実を見かけました。昨日はトンボのメガネの定例観察会で京都府立植物園に行って来ました。冬場に向かうこの時季は花も少なくなり、野外観察会はどうしても紅葉狩りに関心が向いてしまいます。植物園なら日ごろ目にしないものもあるので、それなりの楽しみがあります。アリドオシは別名でコトリトマラズと言うほど葉の脇に鋭い棘と付けています。「蟻をも通す」というのが命名の由来です。その棘は托葉の変化したものと言われています。
 関東以西では別名を一両として正月飾りの縁起物に使われます。“千両 万両 有り通し”という語呂合わせで鉢植えしたものを床の間に飾る風習があります。赤い実が春まで残っているところから「在り通し」が命名の由来と言う説もあります。


「一両の 紅さが人の 足を止め」

お彼岸擬宝珠

 サークル「トンボのメガネ」観察会からオヒガンギボウシを観に行った。昨年、他のサークルで計画された時に行けなかったので、何としても観てみたい。皆さんにも見て貰いたいという思いから、メンバーさんの案内で保津川に注ぐ清滝川の自生地を訪ねた。清流の岩の隙間に咲く儚げな佇まいは何とも言えない趣がある。お彼岸を冠するだけあって、計画通りちゃんと咲き揃っていてくれた。
 オヒガンギボウシはイワギボウシの変種と考えられていて、いくつかの特徴を持つが、開花時期がお彼岸だという点で、観察会などを計画する時の目安になる。自生地が限られているのも助かる。清滝川金鈴峡に自生するオヒガンギボウシは京都府の準絶滅危惧種に指定されている。盗掘などされないと思うが、豪雨で流されてしまった事も度々あったようだ。


「清流の 岩陰染めし 秋色に」

過去へのご招待19

[2002] 農賃表 [PC]  2015/06/11 07:05:22    [削除]


   昨日は展葉調査の打ち上げということで、妙見の森でバーべキューを楽しんで来ました。往復ケーブルと云うのも年寄り臭いので、お酒を頂きましたが帰りは歩いて下山しました。この辺りは日本一の里山と言われています。炭作りや竹林の整備などボランティア活動も活発に行われています。家の周りには竹林やクヌギなどの二次林があり、その奥には奥山もあります。水田には小川に繋がる井出からの水が流れていて、日本の原風景と言える里山が機能しています。
 ボランティアだけでは維持できないのが田んぼです。農家の方々によってコメ作りが続けられています。農業だけでは食べていけないので、若者が都会に移り住んで、田舎はお年寄りばかりです。そんな地域の農賃表という張り紙です。農業の大変さが伝わってきます。


「白鷺が 早苗の筋に くの字書き」


[2003] 紫式部 [PC]  2015/06/12 06:50:39    [削除]


   冬に紫の可愛い実が出来、初夏には紫の花を咲かせるので、ご存知源氏物語の作者紫式部に準えてムラサキシキブと言われています。実も花もこの写真俳句には何回も登場させていますので検索してご覧下さい。園芸種ではコムラサキやシロムラサキもあります。
 観察会で出合うと花の付き方と、葉の感触を確認してムラサキシキブかヤブムラサキかを見分けます。こちらの花は葉腋から上に咲いています。葉の手触りはざらついています。一方ヤブムラサキの花は下向きに付いているので目立ちません。葉はビロード状で、すべすべしています。昔は私もと思われている方もいらっしゃるのでは(*^_^*)


「雨上がり 花紫の 艶姿」 


[2004] 夏椿 [PC]  2015/06/13 07:26:41    [削除]


   ナツツバキが梅雨空に純白で清楚な花を咲かせています。樹皮にも特徴があり斑紋が綺麗に出ています。実は10年ぐらいたってから樹皮が剥がれ落ちて斑紋が出来るらしいです。花は一日花で椿と同じように落花します。林内で一際目立つヒメシャラが仲間です。
 別名をシャラノキと言われているので、今でも「沙羅双樹」だと思っておられる方も多いと思います。沙羅双樹はインド原産で日本の土地では育たないらしいです。お釈迦さんが涅槃になられた時にまつわる話で、沙羅双樹に似ているので「沙羅の木」と名付けられ、仏教寺院に好んで植えられています。因みにお釈迦さんの誕生の時の木はインド菩提樹です。


「花色も 今日を限りの 沙羅の花」


[2005] 再度山 [PC]  2015/06/14 06:58:31    [削除]


   山友会例会で再度山に行って来ました。布引の滝やダム湖は六甲山系ハイキングの帰り道に通るので覚えているのですが、目的地が再度山と云うのは随分と昔に行っただけで、すっかり記憶から抜けています。新神戸駅から直ぐに布引の滝へ辿り着きますが、人気があり沢山のハイカーで賑わっていました。再度山公園までは殆ど舗装されて遊歩道の雰囲気です。頂上付近の公園には車で行けるという手軽さも人気の要素になっているようです。
 我が山友会も高齢化が進み、出来るだけ楽なコースをと云うのが暗黙の了解になっています。となるとコース選びも大変です。手持ちのガイドブックに載っていない、ファミリーコース選びはネット情報に頼るしかありません。来月は何処へ行こうかな?


「ゆるゆると 汗もかかずに 最後尾」


[2006] 昆虫教室 [PC]  2015/06/15 07:23:55    [削除]


   所属させて頂いている「ひとくらクラブ」今月の例会は昆虫教室です。講師から最近の昆虫事情など興味ある話をして頂いた後、フィールドに出て昆虫採集をします。生憎の曇り空で昆虫の活発な様子は観察出来ませんでした。彼等は天気のいい日によく飛びまわるようです。今回の教室でびっくりさせれられたのは、昆虫類が日陰に追いやられ、冷遇されていると云う話です。切手の図案に登場していた蝶などの昆虫類は姿を消してしまった事を知りました。子どもたちから遊びを奪ってしまった学歴偏重社会が遠因だと思うのですが。
 虫屋という言葉があります。これは虫を商売にしていると云う事ではなく、昆虫採集をして標本を作ったり、飼育したり、写真に撮ったりする昆虫愛好家の事です。中でも蝶屋が一番多くて、次はカミキリ屋だそうです。昨日の先生はカミキリ屋でした。ロクを自然の世界に誘ったのは蝶屋の友人からです。


「捕虫網 追う目子どもに 成りきって」 


[2007] 苦苺 [PC]  2015/06/16 07:14:29    [削除]


   猪名川町のレクレーション・研修施設がある奥猪名まで観察会の下見に行って来ました。シニア自然大学校の講座生が宿泊研修に来られて、その研修カリキュラムに自然観察会も組み込まれているのです。コース案内を頼まれているのでお手伝いに行きます。毎年参加しているのですが、植生が年と共に変わって行きます。多年草だと思っているのになくなっていたりするので、下見は欠かせません。人為的な要素と植物同士の忌避行動などがあるのかもしれません。
 今年の特徴は木本類の実成りが多いことです。赤く熟れたキイチゴがたくさん出来ています。ニガイチゴと同定していますが、もしかしてクマイチゴかもしれません。甘味は有るのですが、少し苦味が口に残ります。他に美味しいナガバモミジイチゴも黄色い実を付けていました。これは講座生のために残しておこうと云う事になりました。


「木苺が 観察会の 邪魔をして」


[2010] 亀の瀬地滑り [PC]  2015/06/17 06:28:49    [削除]


   所属しているサークルの例会で大和川流域の大阪側(柏原市峠地区)で、通称「亀の瀬」と言われる処の地滑り対策事業の見学に行って来ました。4万年前から度々地滑りを起こしていたと推定されていますが、明治以前の記録としては残っていません。近年では昭和6~7年と42年に大規模な地滑りを起こしています。昭和37年から国土交通省の直轄で調査と対策事業が始められました。半世紀を掛けて最先端の工法で進められた対策は、昨年度に一応の完了をみ、今は監視活動を継続されています。
 世界的にも注目を集めた最先端の技術とは排土工(18年をかけて上部の土を排した工事)、集水井(土中の水分を抜くための排水抗ネットワーク工事)、深礎工(鋼管の杭を地中に埋め込んで行く工事)を主要な地滑り対策として進められて来ました。細かなところではGPSの配置などでの監視など、現在も進められています。何れにしても目から鱗の見学でした。


「井の中を 蛙となりて 眼を開く」 


[2011] 苗代苺 [PC]  2015/06/18 07:07:15    [削除]


   来月予定の観察会下見で金剛山に行って来ました。本番当日は往復ロープウェイの予定なので、そのつもりで出掛けましたが、南海の切符売り場で割引切符を頼んだところ「ロープウェイは点検中で運休しています」と言われました。せっかく能勢から難波まで出て来ているので、歩いて登る事にしました。歩けばそれに応えてくれるもので、渓筋の登山道にはウツギ・エゴノキ・ネジキ・ヤマボウシなど初夏を彩る白花が迎えてくれました。
 予定しているコースを歩きましたが、端境期なのかあまり草本類の花には巡り逢えませんでした。キイチゴを食後のデザートにしっかり頂きましたが、写真のナワシログミはピンクの花をつけて、まだ実にはなっていませんでした。花弁は開かず雄蕊を抱いた状態が変わっています。甘く熟した実の生食も美味しいですが、疲労回復と美肌に薬効のあるナワシロイチゴ酒は万人向きの薬用酒らしいです。


「紅色で 媚びる苺の おちょぼ口」


 [2012] 鹿子草 [PC]  2015/06/19 06:41:47    [削除]


   少し湿った林内にカノコソウの花が咲いています。薄っすらとピンク色を帯び鹿の子絞りのようです。名前の由来もこの花色にあります。別名を春女郎花と言いますが、花が似ているのか匂いが似ているのか?芳香をよい匂いと感じる時はヒステリー状態にある時だと云います。生憎匂いまで嗅がなかったのでその時にヒステリーだったかは?
 根茎を乾かせたものは吉草根と言って、安全で毒性の無い鎮静薬に使われるようです。中世の頃は「すべての病気を治す薬」と言われていたようです。“病は気から”に転じる話で納得出来ます。


「白花に 紅を引いたか 鹿子草」


[2013] 水千鳥 [PC]  2015/06/20 07:32:09    [削除]


   自然観察サークル『トンボのメガネ』で室池園地に湿生植物の観察に行って来ました。ずっと金曜日の雨予報が続いており、昨日の朝もまだ雨が残っていました。何人かの方から「行くの?」の問い合わせがあり、曇り予報に変わっていたので、意を決して「行くよ!」とお伝えしました。時折小雨もぱらつきましたが、傘をさすほどの事もなく涼しい観察会になりました。
 目的の一つにハンゲショウの観察を入れていましたが、まだ花穂は小さくて、葉っぱもようやく白くなりかけの状態でした。最近ではあまり見られない絶滅危惧種のミズチドリが一ヶ所に咲いていたのがラッキーでした。木道から少し離れている湿地の中なので、水辺の千鳥と云う花の様子や、別名ジャコウチドリと言われる好い香りまでは嗅げませんでした。


「梅雨空に 背筋伸ばして 水千鳥」


[2015] 桐擬き [PC]  2015/06/21 07:54:38    [削除]


   キリモドキとも云われるジャカランダを天王寺の一心寺に訪ねました。この花は中南米原産で50種ほどあるようですが、日本に植えられているのはアルゼンチン産のものらしいです。一つの花房に50~90位の薄紫花を付け、それが樹全体に咲いている様子を想像してみて下さい。世界三大花木に含まれている所以です。他にノウゼンカズラ科のカエンボク(西アフリカ原産)とマダガスカル原産のホウオウボク(マメ科ジャケツイバラ亜科)で、何れも逞しい植物です。
 午後からは本来の目的であるシニア自然大学校の公開講座「植物・あっぱれ!」を聞きに行きました。講師は甲南大学教授でテレビ・ラジオでもお馴染みの田中修先生です。その話の中で、ノウゼンカズラが地中から電信柱の穴を通って柱のてっぺんに咲いている不思議のテレビ放映が紹介されていました。田中先生がその謎を解き明かした逞しい植物のあっぱれ画像です。


「梅雨曇り 見上げる空に 花シャワー」


 [2016] 半夏生 [PC]  2015/06/22 07:35:06    [削除]


   先日の室池園地の湿地ではまだハンゲショウの花穂が小さかったのですが、天王寺公園の池では一足早く咲いています。1年の真ん中を半夏生と云い7月1~2日にあたり、この時季に咲くのでハンゲショウと名付けられました。トラノオ(虎の尾)と云う植物もありますが、こちらの学名はトカゲ(蜥蜴)の尾となっています。小さな花には花弁も萼片のありません。初めは花穂が垂れていますが、開花につれて立ち上がってきます。
 ハンゲショウは虫媒花なので、虫に花が咲いたよと知らせる工夫として、葉っぱがペンキを流したように白く変色しています。木本類では猫の好きなマタタビも同じように葉を白くさせて虫を誘います。花が終わると白かった葉っぱは元の緑葉に戻ります。


「半夏生 化粧済ませて 虫を待ち」


[2017] 剣尾山 [PC]  2015/06/23 06:48:31    [削除]


   「北摂の山を楽しむ会」の6月例会が雨のために中止になっていて、昨日剣尾山に行くと云うメール連絡を頂き急遽参加して来た。剣尾山は地元能勢にあり結構人気の山で783.74mの表示が頂上にある。これを『悩み無し』と読ませている。実際の標高は地図上に784mと出ているので、小数点以下の数字が正しいのか判らないが信じることにする。極楽トンボのロクのためにある様な山だ。
 下山は一般コースから外れてサブコースを案内してくれると云う事で、期待してリーダーに付いて行った。何処で道を間違ったのか、GPSでコース検索しているメンバーが知らせてくれる。本来なら引き返すのが山での鉄則だが、GPSではひらすら急坂を下って行けば道路脇に降りれるようだ。渓に降りると云うのも鉄則から外れている。案の定、行く手に川が立ちはだかっていた。何とか渡れそうだ。しかし我々シニアはバランス感覚が衰えている。近くに藤のツルがあったのでそれをロープ代わりに使って、全員無事に徒渉することが出来た。


「冷や汗と 玉汗混じりの 剣尾山」   


 [2019] 観察発表会 [PC]  2015/06/24 07:37:20    [削除]


   シニア自然大学校の講座生カリキュラムに夏季合宿が組み込まれていて、毎年県立奥猪名健康の郷を利用されている。今年は緑組の60人だ。4班編成になっているので、それぞれの班にガイド役が付き、自然観察の案内をしてきた。ロクもそのお手伝いをしている。今年は各班ごとにテーマを設けて観察しようと云う事になっているので、要望を聞くと「食べられる植物を知りたい」と云う事だった。終わってからの観察発表会では全ての班が申し合わせたように、食用・薬用をテーマに挙げられていた。
 山菜・野草はロクの得意分野なので、これは食べられる、これもという具合に片っ端から紹介して行った。彼らの発表の段になって、果たしてこれでよかったのかと思ってしまった。“へえ~そうなんや!”と云う驚きを伝えきれなかったのかなと云う反省である。


「植物に 心奪われ 熱中症」


[2021] 熊野水木 [PC]  2015/06/26 07:10:57    [削除]


   この時季山に行くと白い花が目立ちます。樹木に限ってみると白花が多いようです。ノリウツギやリョウブなども咲き出しています。クマノミズキが山でここだよと主張しています。ミズキとよく似ているのでなかなか同定は難しいのですが、クマノミズキは葉っぱが対生なのです。対生か互生かで見分けるのですが、束生しているとよく判りません。ミズキより約1カ月遅れで咲き出すクマノミズキだと知っていれば、概ね間違う事は無いでしょう。
 ミズキ(水木)と云うのは樹液の上昇力が強く、春先に幹や枝を切ると水が滴るところから来ています。熊野を冠しているのは熊野地方で見付けられたからです。実が出来る頃になると、果柄が珊瑚のように赤くなり鳥たちを誘います。


「純白も 黄ばんで終える 夏の花」


[2023] 臼の木 [PC]  2015/06/27 06:59:46    [削除]


   何とも忘れ難い特徴的な実を付けるウスノキです。一度覚えると忘れようとしても忘れられない植物になります。実の形から臼の木と呼ばれるようになりました。別名をカクミノスノキとも云います。花はドウダンツツジの様な壷型で薄緑に紅を引いた様は先日アップしたサラサドウダンにも似ています。実と同じように5綾が目立ちます。
 山を歩いていると偶に見付けるのですが、何処にでもあると云う木でもないので、実を食べてみたい気持ちを抑えて後のハイヤーや小鳥たちに残しておきます。同じ様にウグイスカグラの実も食べるほど見つかりません。


「緑陰に ルビーの如き 珠一つ」


[2025] 白鳥40年 [PC]  2015/06/28 07:41:51    [削除]


   青春時代に支援していた白鳥事件の決定から40周年になるそうで、関西市民集会と題した集いが開かれました。各県から集まった参加者で会場は埋め尽くされました。参加者のほとんどが昔青春と云う方が殆どです。第1部は「なくそうえん罪 救おう無実の人々」と云う事で、現在えん罪で闘っている方々の訴えが、我々参加者の心を揺さぶりました。第2部は白鳥事件のシンポジュームで、元裁判官や弁護士がパネラーとして、それぞれの立場から白鳥決定の『疑わしきは罰せず』の積極的判断に付いて述べられました。
 当時は政治的弾圧が主流でしたが、最近は一般市民が巻き込まれるえん罪事件が増えています。おやじ狩りとか痴漢事件など何時なんどき犯人にされるか判らない時代です。日本の自白偏重という取り調べは世界の法曹界から見ても異常です。可視化も今すぐ始めなければならない応急策ですが、推定有罪体質から推定無罪体質への法曹界の意識改革も必要です。


「暑き日に 熱き涙を 共にして」


 [2026] 肝臓茸 [PC]  2015/06/29 07:00:09    [削除]


   菌類研究会の例会で若山神社のキノコ観察会に参加させて頂いた。講師は下野義人先生。メンバーはかなりの経験を積んだ方たちばかりのマニアックな集団である。写真を撮りたかったのに、と思う間もなく次々と同定用に採取されて行く。持っておられる図鑑はかなり使いこまれている。このキノコ観察会で勉強になったのは、採取したキノコを固体毎に入れる紙袋を持参することと、携帯用の手鏡が必携だと思った。全部で100種ほどのキノコが同定された。
 今回初めて出合ったキノコが何種類もあったが、ロクを釘づけにしたのがこのカンゾウタケだ。ショッキングピンクのキノコが椎の大木に付いている。何でもアメリカでは「貧者のビーフステーキ」フランスでは「牛の舌」と呼ばれ、普通に食用キノコとして食べられている。ロクが貰って帰って食べた事は言うまでもない。スライスしたものを生食で齧ってみると酸味がある。ハンバーグの茸ソースに入れてみた。“何処かに椎の大木がないかな”と云うのが食べた感想だ!


「梅雨雫 たっぷり吸った 紅き舌」


[2027] 靱草 [PC]  2015/06/30 07:03:32    [削除]


   ウツボグサは昨年・一昨年・今年と続けてアップすることになります。名前の由来などは下の検索枠から過去の分を検索してみて下さい。今年も白花のウツボグサが咲いていたようなのですが、写真に収めることが出来ませんでした。多年草でどんどん拡がって行くので、次の機会にでも撮って(採って)来ようと思っています。野の花などはあまり採取しない主義ですが、ウツボグサは花壇でも拡がってくれるので育てやすい野草です。園芸種よりも野生の花が咲いていた方が趣があります。
 シソ科特有の唇弁花が咲き終わり、夏頃には花穂が枯れたようになるところから夏枯草(かこそう)と呼ばれています。この状態のものが生薬として利用されます。暑気払いの茶材としても効果があるようなので試してみて下さい。(知り合いに野草茶の権威がおられますので……)


「夏の陣 矢を引く輩 敗れたり」


[2029] 夏櫨 [PC]  2015/07/01 08:06:11    [削除]


   昨日は花曜日の追加OPハイキングで箕面に行って来ました。何回も行った箕面ですが、今回は全く歩いた事の無いコースで、所々で「ここに繋がっていたんだ」と云う点と線が結びつかないコースでした。谷底目掛けて真っ逆さまに降りるようなところもあり、変化に富んだコースでした。
 秋になると山で見付けては口にするナツハゼの実が出来かけていました。和製ブルーベリーだと云ってみんなで味見します。ツツジ科スノキ属の仲間には他にも食べられるものがあります。先日アップのウスノキやシャシャンボ、アクシバなどです。以前に教えて貰った記憶に、食べられる実の見分け方として梅マークが付いていたら大丈夫と云うのがありました。ナツハゼの果実酒はクエン酸やリンゴ酸を含み疲労回復・滋養強壮に良いとされ、味と色ともに良く最高級の果実酒になります。


「紅き葉の 夏櫨季節 先取りて」 


 [2031] 藪萱草 [PC]  2015/07/02 07:32:13    [削除]


   散歩道にヤブカンゾウが咲き出しました。ごてごてとした花なので百合の様な清楚さを感じません。暑苦しい夏の花です。ノカンゾウなら一重だからニッコウキスゲと同じような雰囲気があるのですが、生憎この辺りでは見かけません。ヤブカンゾウは一日花なので、咲きかけの早い時間ならたぶん綺麗な顔を見せてくれているのかもしれません。
 あまり好きな花ではないのですが、毎年山菜の時季の若芽と花の蕾には随分とお世話になっているので、仁義としてもアップしないとロクの男が廃るのです。明日あたりは開くかなと云う蕾を採取して、茹でてから甘酢に漬けたりおひたしにすると結構美味しく頂けます。


「花々の 行水浴びて しっとりと」


 [2032] 泰山木 [PC]  2015/07/03 05:42:25    [削除]


   北アメリカ東南部原産で明治初期に日本に渡来して来ました。今ではどこにでも植わっている馴染みのあるタイサンボクです。花の大きさは日本の樹木の中で最大です。花弁が9枚~12枚ある様に見えますが、6枚が花弁であとは萼片です。モクレン科特有の芳香を持っていますが、キンモクセイやクチナシやカサブランカのようにむせ返ると云うほどではなく上品な香りです。
 タイサンボクは大木にならないと花を付けませんので、通常下から見上げる感じですが、ここ長居植物園のものは身近で花を観たり匂いを嗅いだりできるのです。木の下には未熟の果実が既に落ちています。工作用に今年も拾い集めることでしょう。


「泰山木 目線に白き 花を置き」 


[2033] 九蓋草 [PC]  2015/07/04 07:42:09    [削除]


   サークル『トンボのメガネ』で金剛山の植物観察に行って来ました。下見の時よりもたくさんの花が咲いていて、梅雨時としては殊のほか涼しくて気持ちの好い観察会になりました。今回は往復ケーブル利用と云う楽ちん観察会で“しっかり観察・ゆっくり歩こう”のスタンスで望み、植物たちとの対話を楽しみ、山頂駅周辺には「らくらくコース」もあり森林浴もでき、心身のリラックスが計れました。
 伊吹山でお馴染みのクガイソウが我々を迎えてくれました。数枚の葉っぱが輪生して、それが9段ぐらいになっているので「九階草」と呼ばれるようになり「階」が「蓋」になったようです。因みに蓋と云うのは笠を数える単位だそうです。「伊吹浴剤」にはクガイソウの他にトウキ、シシウド、ヨモギなどの薬草が入っていて、大変いい香りで、体が温まり、快眠出来るようです。クガイソウの根茎にリューマチや関節炎をやわらげる薬効があるとのこと。


「涼しげに 高嶺に咲きし 九蓋草」  


[2034] 木天蓼 [PC]  2015/07/05 07:40:17    [削除]


   マタタビの葉が白くなり、花が咲いたよ!と虫たちに知らせている。半夏生と同じように葉っぱが白くなるのでこの時季は見付けやすい。観察会で花を観察している時「雄花と雌花が付いているよ!」と得意げに紹介した。ところが帰ってから図鑑で調べるとマタタビは雌雄異株と云う事が判り、大きな間違いをしてしまった。我々のグループだけではなく他のグループまで巻き込んで間違った事を伝えてしまった。写真は雌木だった。虫たちを呼ぶ話と虫こぶが出来る話を伝えたので50点で及第としてもらおう(*^_^*)
 猫にマタタビと云うぐらいネコ科動物を陶酔させるようだが、生憎猫を飼っていないので試した事がない。とことが人間もマタタビの実を食べると、また旅が続けられるぐらいの力が付くようだ。マタタビ酒は有名だが若い実の塩漬けも好いらしい。若芽や茎も山菜として利用されてきた。葉が白くならないと判らないロクには春の新芽を見付けられない。


「白き葉の 近くに夏の 見え隠れ」


[2035] 国民平和行進 [PC]  2015/07/06 07:38:05    [削除]


   5月にスタートした原水爆禁止国民平和行進の基幹コースは6月30日に奈良から大阪にバトンタッチされて8月6日を目途に広島・長崎に向かっています。それに呼応して地域では網の目で平和行進が繰り広げられており、豊能郡(豊能町・能勢町)は地域が広いので毎年自動車パレードで参加しています。今年は被曝70年の節目の年で、世界中から核兵器を廃絶しなければと云う思いと、安倍内閣が憲法違反の戦争法案をなりふり構わずゴリ押ししようとやっきになって最中、子どもたちを再び戦場に送るな!と云う思いの強い行進になりました。
 昨年に続いてロクは宣伝カーの運転を任されました。歩きが基本のロクはあまり車を利用しません。マイクを握る人や手を振る方を同乗させての運転で、先導車でもあるので後続車の確認やコース取り、さらに時間配分など気遣いの運転が要求されました。何よりもあまり走っていない運転手に命を預けた同乗者の心配はいかばかりだったかと(*^_^*)


「突き上げる 拳に未来 梅雨晴れ間」


[2036] 慰問活動 [PC]  2015/07/07 07:29:48    [削除]


   昨日も障害者のケアー施設にコーラス団として慰問してきた。社会貢献で毎年2個所の施設訪問しているが、練習中の課題曲を本番形式で発表できる場としても役立っているので、お互いにメリットがあり一方通行にはなっていない。ふれ愛コンサートは三部構成で、一部はお馴染みの曲を聴いていただき、二部では皆さんと一緒に歌い、三部は今年の課題曲を聞いて貰うと云う流れになっている。先月のコンサートよりも上手く歌えたと実感できる。謂わば場数を踏むチャンスを提供してもらっている。
 入所者には何人も顔なじみの方がおられる。昨年はアンコールの時に炭坑節を踊られる方がいたので、今年は我々もにわか仕込みで踊りを覚え、会場内を入所者と一緒に踊りながら交流し親睦を深めてきた。


「盆踊り ひと月早く さのよいよい」


 [2037] 猿梨 [PC]  2015/07/08 07:26:18    [削除]


   先日アップのマタタビと同じ仲間のサルナシです。山の果実で一番美味しいとされ、猿が好んで食べるので猿梨と言われるようになりました。未熟な実を採取してホワイトリカーに漬けこんでおけば、強壮に優れた薬草酒になるようです。実は10月頃に熟れて香りも良く甘く美味しいものです。蔓は細工物に使われたり、樹皮と併せて薬草としても使われるようです。日本三大奇橋の一つ徳島の「祖谷のかずら橋」にはマタタビの蔓が使われています。
 キウイフルーツによく似ているので、皆さんにはキウイの原種だよと紹介していましたが、日本ではかなり昔から食べられていたようです。という事は別に原種ではなく近似種と言うところでしょうか。受け売りで話をしていると間違って伝えてしまいます。キウイフルーツの原種は中国産のオニマタタビというものだそうです。


「若き実の 熟れるを待たず 梅雨土産」


 [2038] 空蝉 [PC]  2015/07/09 06:36:41    [削除]


   昨日の淀川流域観察会で蝉の鳴き声を今年初めて聞きました。ジージーと鳴く声が、孫が僕を呼んでいる様に聞こえます。午前中だったのでおそらくクマゼミだと確信しています。鳴き声でも種類は判りますが、鳴く時間帯でも判断出来ます。環境指標的には場所でも判りますが……。因みにクマゼミは午前中、アブラゼミとツクツクボウシは午後、ヒグラシは朝夕、ニイニイゼミは終日鳴いています。蝉が鳴き出すと夏本番です。そろそろ梅雨も終わることでしょう。クマゼミの雌が枯れ枝と間違って光ケーブルに産卵管を差し込み、ケーブルを傷つけたと云うのを知り、そそっかしい蝉もいるものだと呆れています。
 カツラの木に抜け殻があったので根元を観てみるとたくさん穴が開いていました。この抜け殻の事を空蝉とも云います。もともとは仏教的言葉でこの世に生きている人間(現人)を指します。源氏物語やドラマや歌などでもお馴染みで俳句の季語にもなっています。


「現し世に 背なの綻び 空蝉の」


 [2040] 木下野 [PC]  2015/07/10 07:24:04    [削除]


   シモツケをキシモツケとも言う。それは草本のシモツケソウに対してつけられた別名である。同じようにイラクサ科のアカソと言う植物も草本と木本があり、木本の方はコアカソを呼ばれている。どちらも草木共に良く似た植物である。木本にニワトコと言う植物があるが、ある条件下では草本のままだと云うから、進化の過程で草本ニワトコが出来るかも知れない。これはロクの単なる私見と思って欲しい。
 シモツケは下野國(栃木県)で発見されたと紹介されているが、古くから染料として栽培されていたようである。清少納言の「枕草子」にも登場すると云うから“春はあけぼのようよう白くなりゆく山際~”を読み返してみたくなっているロクがいる(*^_^*)


「梅雨空に 鹿の子模様を 纏う花」


[2041] 芒蘭 [PC]  2015/07/11 06:49:12    [削除]


   宝塚「西谷の森」の下見に行って来ましたが、たくさんのノギランに出合いました。ロゼット状の混生葉だけ見ているとショウジョウバカマとの区別がつかないぐらによく似ています。この時季になってやっと区別が付きます。蘭などと言っていますが、ラン科ではなくユリ科(ノギラン科)です。トラノオ(虎の尾)に対してこちらはキツネノオ(狐の尾)と呼ばれています。
 最近は外来種の植物が急速に増えて来ている中、日本固有種には殊の外愛しさを感じます。念のために言っておきますがロクは別にナショナリストではないのですよ。最近はやたらナショナリズムを掻き立てる風潮が目立ち、空恐ろしさを感じますが看過は出来ません。


「許すまじ 戦禍を語る 夏の来て」 


 [2042] 天狗茸 [PC]  2015/07/12 06:54:16    [削除]


   絵本に出て来そうな綺麗なテングタケが山道に顔を出していました。山友会の例会であまり知られていない箕面の脇道コースを歩いて来ました。駅前から滝道を外れ、西江寺を経由して「風の杜」に出て、才ヶ原~二十二曲がりを掠め~三ツ石~谷山林道~政の茶屋~自然研究路~箕面の滝に出るコース取りです。反省会はお好み焼き屋と決めていましたが、臨時休業でやむなくイタリヤ料理のバールへ。山帰りとしては似つかわしくないお洒落な打ち上げになりました。
 一時遠ざかっていたキノコですが、最近また興味を持ちだし、キノコ観察会などに参加しています。以前キノコ中毒を経験しているのですが、何でも食べてみたいロクはまたまたチャレンジすることでしょう。テングタケは毒と判っているから口にしませんが、よく似たガンタケと言うのがありますから気を付けなければ。


「梅雨湿り おとぎの国から 来た茸」


 [2043] 茸観察会 [PC]  2015/07/13 06:46:51    [削除]


   ひとくらクラブ例会はキノコ観察会です。休日と言う事もありたくさんのファミリーの参加がありました。講師から簡単なレクチャーと注意しなければならないカエンダケの話などを受け、公園内のキノコ探しに出発です。子どもたちも絵本などでお馴染みなのかキノコには興味があるようです。我々大人より目線が低い分、小さなキノコも直ぐに見付けます。「このキノコの名前を教えて下さ~い」先生も大変です。
 芝生や落葉や樹木の脇や朽木などから採取したキノコは約60種。食べられるだろうキノコも採取しましたが、今回は図鑑情報を信じて試食は断念しました。アンズタケと言う綺麗な黄色いキノコでした。


「虫の目で 探す子どもら 夏茸」


 [2045] 箕面山 [PC]  2015/07/14 06:06:47    [削除]


   北摂の山を楽しむ会から箕面山を案内してもらいました。あれだけ箕面に通っているのに、本家本元の箕面山へは行った事がなかったのです。あまり知られていないのかハイカーに遇う事もない静かなコースでした。所々で馴染みの場所を通過しましたが、点と線ではつながらない初めてのコースを楽しむことが出来ました。
 二日前にも箕面に行きましたが、ここは樹木が茂り、夏場のハイキングにはうってつけのコースです。台風接近の所為か適度に風も吹き、あまり汗をかくこともなく快適なハイキング日和になりました。お目当てのお好み焼き屋さんも営業していたので、打ち上げも満足出来ました。


「すいすいと 南風の後押し 箕面山」


 [2046] 大岩ヶ岳 [PC]  2015/07/15 06:55:33    [削除]


   二日続けての山歩きです。JR道場駅から千刈ダムまでのアスファルト道をブーブー云いながら歩き、やっと山道コースに入ります。前半は何とか木蔭もありますが、大岩ヶ岳に向かう尾根道は直射日光を受けながらの厳しいコースです。けっこうな急登で体温が上がっています。冷えたスポーツ飲料が嬉しいひと時です。時折木蔭に入ると谷からの風が心地良く、山登りのだいご味を味わう瞬間です。
 標高の割には厳しい山登りコースですが、頂上は360度の眺望があり人気の山で、真夏を避ければ好いコースだと思います。道場駅前まで引き返した時、打ち上げまで待てないとコンビニで500mlの缶ビールを調達しました。もちろん後で反省会に行ったことは言うまでもありません。


「缶ビール 喉の渇きが 駄々をこね」


[2048] アオバズク [PC]  2015/07/16 07:43:10    [削除]


   国指定の天然記念物である能勢(野間)の大ケヤキには、毎年フクロウ科の渡り鳥アオバズクがやってくる。4月頃に来て7月中旬までを大ケヤキの中で子育てし、下旬には巣立って行く。小型のフクロウで黄色い目が愛くるしい。その姿を求めて愛鳥家たちがカメラを携えてやってくる。毎年大陸から青葉の季節にやって来るところからアオバズクと呼ばれるようになった。 
 ところが今年は箕面の滝道にもアオバズクの番が訪れて営巣し、散策している人を釘づけにしている。まだ雛の姿は見えないが間もなく束の間のデビューをしてくれることだろう。彼らが箕面を気にいってくれたら、これからは毎年飛来してくれるだろう。箕面の夏の風物詩になる事を願っている。ここに来ているのはひょっとして昨年能勢で巣立ったアオバズクだったりして(*^_^*)


「緑陰に クリクリ眼 見開きて」


 [2050] 合歓の木 [PC]  2015/07/17 07:40:17    [削除]


   マメ科とは思えない花を咲かすネムノキです。葉っぱが夜には閉じるという就眠運動をするところから「眠りの木」と言われネムノキに転嫁しました。反対に花は夜から開き始めます。雄しべが目立ち、まるで化粧用刷毛のようです。英名ではシルク・ツリーと呼ばれています。夏の花として毎年鑑賞しているので、この欄でも取り上げたものと思っていましたが、日常的に目にしている花なのでうっかりして失礼していました。
 漢字表記の合歓と言うのは夫婦の交わりを表す言葉で、そこから来ているという説もあります。紀女郎が万葉集で詠っているのは「合歓の花が羨ましい。昼間は美しく咲き、夜は好きな人に抱かれるように眠るんだから」何とも色っぽい歌です。一方貝原益軒は「合歓の若葉を食べると五臓を安じ気を和らげる」とネムノキの薬効を紹介しています。


「合歓の花 男心を くすぐりて」


 [2051] オオスカシバ [PC]  2015/07/18 07:31:38    [削除]


   変わった昆虫を見かけたので写真に撮っておいた。帰ってから図鑑で調べようと思ったが、あいにく子ども用「学研の図鑑」しかない。さ・え・ら文庫の「昆虫の採取と観察」にも載っていないので、仕方なくネットで検索するしかない。ところが目(種類)が判らない。トンボの仲間だろうか?とかセミの仲間かな?という具合である。ようやく辿り着いたのがチョウ目スズメガ科の蛾の仲間だった。
 一般的に蝶や蛾というのは鱗粉を持っているから判るのだが、このオオスカシバは翅がセミのように透明になっている。羽化直後には灰白色の鱗粉に覆われているようだが、羽ばたくと直ぐに脱落して透明な翅になるらしい。蛾は一般的に夜活動するが、オオスカシバは日中に活動して、ホバリングしながら吸蜜するらしい。幼虫の食草はクチナシらしい。我が家のクチナシの葉っぱを食べている犯人がこいつかもしれない。


「見てくれと 昼飛ぶ蛾の 翅広げ」


 [2052] 宝物 [PC]  2015/07/19 07:47:27    [削除]


   7月9日に地元小学校4年生の野外自然観察のお手伝いをしてきた。その時のお礼の手紙が昨日届き、子どもたちの喜びや感動が伝わり、役に立ったんだと胸をなでおろしている。当日は雨模様だったので、教室でも対応出来るように工作キットや紙芝居なども用意して行った。担任と相談の結果、雨具持参で野外に出ることにした。子どもたちは非日常に興味を示すようで、活き活きした顔を見せてくれた。
 テーマとして動植物の名前を切り口に案内した。神社では蟻地獄からウスバカゲロウの幼虫を捕まえたり、クサノオウの黄色い汁を手の甲に塗って、薬草には毒がある事を目で確認させながらの説明には、インパクトがあったのかたくさんの子どもが手紙の感想に書いてくれていた。ネジバナなども左右にねじれている不思議に目を輝かせてくれた。子どもたちの手紙がロクの宝物でたくさん溜まって来た。


「児らたちの 手紙肴に ビール飲み」


[2053] 車花 [PC]  2015/07/20 07:21:46    [削除]


   トウバナの仲間クルマバナです。花も唇弁花で茎も四角になっていてシソ科の特徴を余すところなく備えています。都会ではイヌトウバナなどがお馴染みですが、こちらはどちらかと云えば少し山間部の里山辺りでしか見かけられません。田んぼ脇など日当たりのいい場所を好むようで、数段に分かれて花を付けている様が特徴的です。車輪のように花が付いているところからクルマバナと名付けられました。図鑑で分布を確認すると日本特産のようです。 
 台風と梅雨で数日足止めを食っていましたが、やっと青空が覗き出し散歩が出来るようになりました。少しパソコンが病気だったので、知り合いに往診を頼んでいます。それまでの短い時間の散歩でした。夕方にはパソコンも修復し、梅雨明けも間近になりアクティブライフ再開です。


「梅雨明けを 待っていたよな 車花」


[2054] 空飛ぶ座布団 [PC]  2015/07/21 06:19:46    [削除]


   シニア自然大学校主催の公開講演会でムササビの勉強をしてきた。関西野生生物研究所の川道夫妻からの講演で、第1部は川道美枝子先生の「ムササビと古代人と妖怪伝説」鵺(ぬえ)・砂かけ婆(ばばあ)・天狗・野衾(のぶすま)・一反木綿などがムササビだったんだろうという面白い仮説。写真を見せて貰うとなるほどと納得出来る。第2部はメイン講演会で川道武男先生の「ムササビー空飛ぶ座ぶとんー生態と繁殖」でたっぷりの写真とデータで我々聴衆をうならせる研究成果の発表だった。10年間、実に976夜にわたり観察・調査され、尾の形や腹の色などから個体識別された117頭の行動記録である。
 何よりも感心したのはご夫婦で同じ動物を観察調査されている事と、目先の利益に左右されない研究姿勢である。質問者が「ムササビの研究をしていてどんなメリットがあるのか?」に対して「何もない!野生生物が愛しいだけだ」という謙虚な研究姿勢には拍手を送りたい。


「夏の夜に 一反木綿の 飛ぶ話」


[2055] 特定外来生物 [PC]  2015/07/22 07:32:02    [削除]


   サークル「じねんクラブ」から滋賀県守山烏丸半島へハスを求めて行って来ました。湖岸を埋め尽くすほどのハスが観光客を楽しませています。遊覧船もこの時季運行されているようです。僕たちグループの目を引いたのはオオバナミズキンバイでした。綺麗な花が塊で繁茂しています。6年前に初めて琵琶湖で確認されました。生命力旺盛で見る間に烏丸半島周辺に拡がってしまいました。
 綺麗だと写真に撮りましたが、これが何と特定外来生物に指定された厄介者だったのです。日本のミズキンバイは絶滅危惧種なのに、こちらのオオバナミズキンバイは生態系に影響を及ぼす外来水生植物なのです。法律で栽培、保管、運搬が禁止されています。予防三原則として“入れない、捨てない、拡げない”とPRしています。何処かの国の核三原則はないがしろにされていますが。


「ゆらゆらと 湖岸で媚し 夏の花」


[2057] ニホン
アマガエル [PC]  2015/07/23 07:50:40    [削除]


   裏が田んぼという環境なので雨蛙が我が物顔で花壇を棲みかにしている。今年孵った赤ちゃん蛙の数がおびただしい。僕は可愛いと思うのだが、妻は蛙が苦手なようで、家の中に入ってこようものなら飛び上がらんばかりの声を出す。そんな時は両手で捕まえて花壇に放り出してやる。子どもの頃から蛙なら各種触っていたので何とも思わなかったが、雨蛙のつるつるした感触の粘液には毒成分が含まれているらしい。自分の皮膚を細菌から守るためのもので、通常触ったぐらいでは問題ないのだが、手に傷口などがあったり、その手で目を擦ったりすると、失明することもあるらしい。
 ニホンアマガエルは周りの環境に合わせて色を変えることが出来る。ホルモンの分泌で色素細胞を拡張したり、伸縮させたりして変身する凄技を持っている。他のシュレーゲルアオガエルとかモリアオガエルなどもそんな能力を持っているのだろうか?


「雨蛙 ここが我が家と 澄まし顔」


[2058] 葛 [PC]  2015/07/24 06:17:19    [削除]


   ご存知「秋の七草」クズの花が花穂の下から順次咲き出しました。俳句の季語は秋ですが、7月から咲き出し秋を先取りしています。キキョウも早い時期から咲き出します。七草の名前は「お・す・き・な・ふ・く・は」と覚えたらいいと教えて貰いました。クズは繁殖力旺盛でマントを作り林を覆ってしまいますが、他の七草には絶滅危惧種になっているものがあり、なかなか野生のものが見つかりません。
 どちらかと云えば厄介者のクズですが、古来から役立つ植物でした。新芽や花は食用になるし、根っこから採れる澱粉は漢方の薬用や食用に利用されてきました。奈良県の国栖(くず)が産地で、デンプンや葛粉を京都まで売りに来ていたようで、そこからクズと謂われるようになったようです。ツルの繊維から織った葛布は静岡の特産だそうです。もっと利用したい植物です。


「茂る葉に 隠れて咲きし 葛の花」


[2059] 鷺草 [PC]  2015/07/25 07:07:11    [削除]


   野生ランの一種サギソウが羽を広げているのに出くわしました。絶滅危惧種に出合えると嬉しいものです。『トンボのメガネ』の再下見でるり渓に行って、別コースを探していた時のことです。前回台風で中止になったので再度チャレンジします。花期は7月から8月なので、今月末の観察会には皆さんに観て貰えます。仲間の皆さんに是非とも見せたい花です。
 サギソウは各県の県花になっていますが、東京世田谷区では区花になっています。戦国時代の世田谷城で姫君が助けを求める手紙を鷺に託しますが、その鷺は途中で射落とされてしまいます。その落ちた跡に咲いた花がサギソウだったという話です。


「鷺草の 羽音を聞きたく 座り込み」


 [2060] 草の実 [PC]  2015/07/26 06:09:00    [削除]


   敬愛する仲間の短歌集『草の実』が出版社から送られてきた。あとがきは彼の妻の執筆になっている。それだけで今置かれている状況がひしひしと伝わってくる。彼は病魔に侵され、力を振り絞ってこの本の出版にこぎつけた。僕と同じ年で同じ時代を同じように生きて来た。と言っても彼の才能は桁外れたもので、書もかけるし歌も詠めるし、男声合唱団『昴』の中心メンバーだし、短歌では選者を任されるぐらいの実力を持っている。何でもこなすスーパーマンだが、生きとし生けるものへの細やかな愛情に満ちたアンパンマン的優しさを持たれているので多くの人々から敬愛されている。
 事業部こそ違え同じ傘下の会社だったのも、僕の大きな誇りになっている。『草の実』という歌集のネーミングに彼の思いが詰まっている気がする。病室から抜けだし“アベ政治を許さない”のポスターを掲げて行進したいだろう彼の苛立ちまで伝わってくる。誰あろう彼こそ我々のヒーロー橋本邦久氏である。ぜひ『草の実』を手にとって読んでほしい。


「夏空に 草の実弾け 胸弾け」


[2062] カエンタケ [PC]  2015/07/27 06:57:51    [削除]


   一度観てみたいと思っていた猛毒キノコのカエンタケに遇って来ました。滋賀県瀬田の龍谷大学の管理している研究林内です。一口食べただけで死に至るほどの猛毒キノコで、手で触れただけでもただれると云います。他のキノコは例え毒キノコかも知れないと判っていても、同定する時に口に含んだりして、辛いとか無味だとかを決め手にするのですが、カエンタケはそれも出来ません。よく似たキノコに食用にされるベニナギナタタケがあるので注意しなければなりません。
 カエンタケは枯死したコナラの根に沿って生えていました。キノコというのは生育場所がだいたい決まっています。ブナ科樹木が枯れ出し、そこにカエンダケが出て来るようになったようです。ナラ枯れの元凶カシノナガキクイムシとの直接の因果関係はないようですが、間接的には大きな影響があります。


「小型機の 墜落ニュース 火炎茸」


 [2063] ウスキ
キヌガサタケ [PC]  2015/07/28 06:53:32    [削除]


   今回も初めて観たキノコです。ウスキキヌガサタケと云いスッポンタケ科のキノコです。キヌガサタケは結構知られていますが、こちらは絶滅危惧種で、我々の様な素人では巡り会うチャンスは余りありません。菌類研究会というマニアックなサークルの方に案内して頂いたおかげです。午前中いっぱいの寿命で午後には萎んでしまうらしいです。食べられるか聞きましたが、絶滅危惧種だからねと言われました。高知県では食用として人工栽培されているようです。
 キノコ観察会に参加させてもらっていますが、キノコの名前は、特徴をそのまま言っている感じなので、覚えるのはいたって簡単です。アカイボカサタケは赤い傘状で上にイボが付いています。ヒイロタケは緋色をしているキノコという具合です。


「真夜中に 一際映える 夜会服」


 [2064] 狐の剃刀 [PC]  2015/07/29 07:33:17    [削除]


   コーラス練習の帰り道にキツネノカミソリが咲き出していました。真夏の林内に咲く様はまさに狐火の様で、幻想的な雰囲気を持っています。毒草だという戒めと、お盆の頃に咲くという事から地獄花とか火事花などと言われ、地元の人たちには忌み嫌われているようです。能勢に沢山咲いているのを知らない時には、遠くまでわざわざキツネノカミソリを訪ねて行ったものです。
 キツネノカミソリは言うに及ばず、狐を冠する花の多い事。狐茄子・狐大角豆・狐百合・狐の茶袋・狐の手袋・狐の牡丹・狐の枕・狐の蝋燭などなど。犬と同じように狐もあまり役立たないものに冠されているようです。何を仰る!キツネノカミソリはそれはそれは綺麗な花ですよ。


「狐花 咲いて妖しき 夢心地」


[2066] 狐の枕 [PC]  2015/07/30 07:08:35    [削除]


   昨日に続いて狐シリーズで登場しました。別名を狐の枕と言いますが、本名はカラスウリの事です。他にタマズサと言う別名を持ちますが、種の形が昔の結び文の形をしているからです。我が家の柿と枇杷の樹から垂れ下がっています。雌雄異株で秋に実が出来る事を思えば、雄株雌株とも育っているようです。多年草で毎年邪魔になるほど蔓を伸ばしますが、花が捨て難いのでそのままにしています。
 烏瓜と言う命名はカラスが好んで食べるからではなく、赤い実が何時までもぶら下がっているのを、カラスが食べ残したのだろうという事からのようです。狐の枕にしては少し小さ過ぎるので、リスの枕ぐらいだと思うのですが(*^_^*)


「烏瓜 レースの花で 舞い踊り」


[2068] 稲と慈姑 [PC]  2015/07/31 06:40:57    [削除]


   オモダカの花を撮ろうとカメラを向けるとイネの花も咲き出していた。最近は殆どが早生なので季節が2ヶ月ほど早い。それに合わせてオモダカなども早く咲いているようだ。雄しべの黄色が目立つ雄花は上の方に咲き、中央が緑色の雌花は下に咲く。田んぼに出来る野生のオモダカの球茎を味わってみたいものだ。春の若芽も山菜として利用できるようだがまだ試していない。吹田クワイはオモダカの改良種でブランドになっている。
 イネの花をルーペで観てみたいものだが、最近は鹿避けの電柵が張られているので容易に近づけない。先日も感電死したとのニュースで、法的管理を怠っていると、とんでもない事になってしまう。それでなくともあのピリピリは苦手で、電気風呂には入らないようにしている。


「電柵の 向こうにきらり 稲の花」


[2069] 涼を求めて [PC]  2015/08/01 06:54:47    [削除]


   台風で中止になった『トンボのメガネ』のるり渓散策をOPで実施しました。急なお誘いにもかかわらず、たくさんの方に参加して頂き、渓谷沿いの森林浴を楽しんできました。スタートは敷地内の公園散策でサギソウの群生に目を輝かせ「これだけで来た値打ちがあるね」と我々を満足させてくれました。その後渓谷の遊歩道を自然観察しながら、せせらぎに耳を傾け、木漏れ日の中を一服の涼に浸りました。バスを連ねて団体で来られているのには驚きました。
 予定では皆さんに温泉で汗を流して頂き、その後、レストランで打ち上げと言う事にしていましたが、帰りのバス時間の関係などから、温泉は一部の方だけで、殆どの方はビールの方に重きを置かれたようです。


「渓筋を 木洩れ日受けて 避暑歩き」


 [2070] 雁皮 [PC]  2015/08/02 07:01:46    [削除]


   あまりお目にかからなくなった日本固有種のガンピです。別名をカミノキと言われるように製紙原料として使われていました。コウゾやミツマタよりも強靭で肌理の細かい上質の和紙が出来るようです。岐阜県が雁皮紙の産地として有名だとのこと。栽培には向かなくって、お年寄りが小遣い稼ぎに野山のガンピ採りに通ったらしいです。刃物がないと手では枝を千切れないようです。
 よく似た仲間にキガンピがあります。ガンピは葉っぱが互生で、キガンピは対生だというのです。写真では対生のようにも見えますが、よく観ると互生かなと思い悩ましいところです。果してどちらでしょうか?


「炎天下 黄色小花も 池の端」


[2071] アンズタケ [PC]  2015/08/03 07:01:50    [削除]


   綺麗なキノコが目につくと写真に収める癖がついてしまった。写真はアンズタケだが扇を拡げたような形をしている。日本には何千種類ものキノコがあるので名前を覚えるのが大変だ。マイきのこ写真にも同定しきれていない画像が山ほどある。取り敢えず食べられるキノコから覚えることにしている。このアンズタケは世界中で食用にされているようだが日本ではあまりなじみがない。ひとくらクラブでのキノコ観察会の時に、アンズタケは食べられると先生から聞いたので、沢山採取したが図鑑では“毒あり”表示が出ていたので試食は断念した。
 食べて中毒を起こすほどではないが微量の毒性分を含んでいるらしい。またセシウムなどの放射性重金属を蓄積しやすく、消化も悪いので食べ過ぎないようにと戒めている。日本から原発がなくなってから食べようかな。放射性ゴミの処理も出来ない日本では食べられる日は訪れない!


「アベ駄目の 扇拡げて 旋風を」


 [2072] 放鳥 [PC]  2015/08/04 06:52:27    [削除]


   次回『トンボのメガネ』の下見に平城京跡に行って来ました。夕暮れ前の6時頃から7時前までツバメの塒入りを観察して来ましたが、今年も例年通りたくさんのツバメがやって来ています。たまたま委託を受けて調査にやって来ている方たちに聞くと、週に2回の調査をしているが既に1万から2万羽が来ているようで、これからもっと増えるのではとの事でした。
 ツバメが一羽入ったプラスチックの飼育箱を持った家族の方たちに出合いました。巣から落ちた雛を家で育てて、元気に成長(鳥)したので、仲間の下に帰してやりたいと連れて来られていました。蓋を開けると力強く飛び立って行きました。話によると一部屋ツバメの雛のために提供されたようです。部屋中が糞で汚れて育児ノイローゼになりましたと笑っておられました。“燕の恩返し”を期待はされておられませんが、家族の心に大切のものを残して行ったのではと……。


「若燕 頭上旋回 さようなら」


[2073] 影絵遊び [PC]  2015/08/05 06:54:47    [削除]


   ツバメの塒入り下見には時間が有ったので、奈良町まで足を延ばして「からくりおもちゃ館」に寄ってきました。何回かグループでも訪れているので、今回も新しい玩具が展示されているか興味のあるところです。江戸時代の簡単なからくり玩具が、順次入れ替えて展示されています。今回目に留まったのは影絵遊びです。お座敷遊びの影絵をミニチュアにしたものです。
 写真に撮りたいとお願いして、人が演じる影絵を並べて写させて頂きました。宴席でお酒を酌み交わしながら、お座敷遊びをしていた江戸の旦那衆の赤ら顔が浮かんできます。熊さんや八つぁんたち庶民はどんな遊びをしていたのかな。さて、写真を観て何の影絵を演じているか判りますか?(右から茶釜・根上りの松・猫・雁・石灯籠・鷹・荒巻鮭です。)


「贅沢は 風呂から上がり 缶ビール」


 [2074] 明日に乾杯 [PC]  2015/08/06 07:44:24    [削除]


   月一の飲み会を先週に済ませたところなのに、理由を設けて昨日も実施した。かなり前から利用していた中華料理店の経営者が変わり、どんな料理を提供してくれるかが気になっていたので、急遽皆さんに招集をかけたという経緯である。中国東北地区から来たとのことで、料理はトウガラシをたくさん使われスパイシーだった。
 仲間から教わった酒は毎日たしなむべしという五カ条を皆さん紹介したい。題して『酒を飲むに五つの法あり』
 一、美酒あらば飲むべし
 二、友来たらば飲むべし
 三、喉・乾きたら飲むべし
 四、又、乾く怖れあらば飲むべし
 五、もしくは、いかなる理由ありとも飲むべし


「児らたちの 未来に乾杯 原爆忌」


[2075] 知恵の板 [PC]  2015/08/07 07:20:55    [削除]


   旅館などでよく見かけるシルエットパズルを作った。これが何と清少納言作だと伝えられている。シルエットパズルとはピース(部品)を組み合わせてシルエット(影絵)を再現して行く遊びで、世界中でいろんな形のパズルが作られ、大人から子供まで親しまれている。日本版としては、正方形を七つのピースに分割したものが清少納言の『知恵の板』と伝えられている。平安貴族が優雅で知的な遊びをしていた頃が彷彿される。
 たかが七つの部品を並べるだけなのにいろんなパターンの影絵が出来る。脳トレと認知症防止のために時間のある時にはチャレンジしてみたい。と言いながらも家でじっとしている時がそんなにあるだろうか。新たなパターンの問題作りも楽しい。


「止まらない これぞまさしく 熱中症」


[2077] 燕の塒 [PC]  2015/08/08 06:45:48    [削除]


   トンボのメガネでツバメの塒入りを観に行って来ました。イネ科植物の観察は暑くって、予定していたコースを回ることも出来ず、採取して来て頂いたヨシ・オギ・ススキのサンプルで違いを確認し合いました。ツバメの観察場所を確保するためにシートを敷いてスタンバイしていましたが、建物の陰で取り敢えず乾杯しようという事になり、早々と夕涼みバージョンに入りました。結果的にそれが適切な対応になりました。雷鳴がとどろき荷物を飛ばすほどの風が吹いて来て、激しい夕立になりました。
 丁度ツバメの塒入り前の雨で、暑さをさらって行ってくれました。シートはずぶ濡れで座ることが出来ませんが、それぞれが思い思いのスタイルで観察しました。日没前には数えきれない位のツバメが集まって来ます。過去に4回ほど観察に来ていますが、昨日の塒入りが一番多かったような気がします。何の根拠もありませんが3万羽くらいかなと想像しています。


「夕立ちが 洗う塒で 安眠す」


[2079] 半国山 [PC]  2015/08/09 07:09:30    [削除]


   山友会の例会で京都亀岡の半国山に行って来ました。宮川コースから登り、音羽渓の赤熊に降りるコースです。例年のこの時季は宿泊ハイクか中止と決めているのですが、以前行った時に、このコースなら樹冠があり、夏でも使えると思い提案していました。一般的にはJR亀岡駅からバスで登山口に行くのですが、地の利を活かせて車2台で宮川バス停まで行きました。
 確かに樹林帯の続くコースですが、風もなく汗が噴き出して来ます。頂上で食事と予定していましたが、バテる方もいて超スローペースです。下山コースの音羽渓は何回かの豪雨の所為か道が荒れています。2時間ほど遅れての下山となりました。リーダーと僕が出発点まで車を取りにバス道を30分ほど戻ります。誰一人出会う事の無い暑い暑い山行になりました。


「渓筋で 水を被って 汗癒し」


[2080] 川遊び [PC]  2015/08/10 07:01:53    [削除]


   ひとくらクラブ定例活動日の今回は水辺の生物観察会でした。講師は野生生物を調査研究する会の飯島昌先生。昨年は滑り易い川だったので、今回は苔が生えてても滑らないように草鞋を用意して参加しました。一庫ダムにそそぐ川の少し上流域にある知明湖キャンプ場を流れる場所です。子どもたちに混じって、シニアの我々も水棲生物採取で子どもに戻って魚などを追っかけまわします。
 採取できた水棲生物の同定会では綺麗な水に住む昆虫の幼虫やサワガニなどの指標生物が沢山採取され、珍しいものでは日本固有種のイシガメやヘビトンボの幼虫なども獲れました。サワガニの雌雄の違いなども教えて頂き、終わってからのバーベキューも含めて楽しい観察会になりました。


「沢蟹を 追う目子どもの 如くなり」


[2081] 野萱草 [PC]  2015/08/11 06:47:16    [削除]


   先月ヤブカンゾウをアップしましたが、亀岡の道路脇にノカンゾウらしき花が咲いていました。我が能勢では見かけないので、多分ノカンゾウだと思っているのですが自信がありません。ユウスゲなどのキスゲ類かも知れません。ヤブカンゾウには悪いのですが、こちらは一重でごてごてした感じがなく清楚な雰囲気を持っています。
 カンゾウはどちらも若芽の頃は食用になります。花の時季に今年も二度採取して甘酢漬けと煮浸しにして頂きました。花は一日花なので萎む前までに採取したいものです。ロクは明日開くよというものばかりを採取します。


「下山して ほっと一息 忘草」


 [2082] 渓歩き [PC]  2015/08/12 07:49:32    [削除]


   リーダーは六甲山系のごろごろ岳(565.6m)に行く予定をされていたが、連日の酷暑続きで堪えているので、近場の中山最高峰から清荒神に抜けるコースに変更してくれた。あまりハイカーに歩かれていない渓筋コースだ。沢歩きとまでは行かないが、結構徒渉個所もあり雰囲気は渓歩きである。流れを聞きながら歩いていると暑さを忘れてしまう。
 中山最高峰で昼食を摂り、何時もよりも早めの下山になる。下山途中の尾根道が花崗岩帯で直射日光をまともに受けるコースだ。渓筋を歩いている時には思わなかったが、ここに来てビールがちらつき、先日紹介した『酒を飲むに五つの法あり』の“喉・乾きたら飲むべし!”が頭をよぎる。2時間近くも『法』に従った。(*^_^*)


「滝飛沫 散らし渓道 岩鏡」


[2083] 溝萩 [PC]  2015/08/13 06:57:37    [削除]


   今日からお盆が始まります。昨日ひと足早く墓参に行って来ました。ミソハギがこのお盆の時季に咲いています。自生でも良く見かけますが、農家の畑などの片隅に植栽でも育てられています。別名を盆花・精霊花・水掛花などと呼ばれて、お供え物に水をかける時に使われるようで、ミソギハギ(禊萩)が転化してミソハギになったようです。
 このミソハギは様々な薬効があるようです。食用としても利用されてきたようですが、ロクは食べた事がないので初耳の話です。花をそのまま生で食べることも出来るらしいので、一度齧ってみようと思っています。お勧めは茶剤です。喉の渇きを癒してくれるようだからビールに頼らなくっても大丈夫!どちらを採用しますか?


「許してね 年に一度の 墓参り」


[2085] 紅花襤褸菊 [PC]  2015/08/14 06:50:07    [削除]


   春菊の香りがするベニバナボロギクです。この植物が食用に出来ると知ったのは数年前の事です。春の山菜の時季には色んなものを毎年頂きますが、今の時季には山菜パーティーなどしないので、わざわざ摘んで帰って食べるという事もしていません。でも意外と美味しいのです。そこで見付けたら皆さんに紹介して、香りと味の確認をしてもらっています。
 熱帯アフリカ原産で別名を昭和草・南陽春菊と言います。兵士が台湾などで食用にしていましたので、現地で昭和草と呼ばれていたようです。日本では1950年福岡で初めて採取されています。見る間に日本全土に拡がり帰化してしまいました。戦争の香りもするベニバナボロギクです。戦争元年にならない事を願いつつ……。


「樹や草も 平和を願う 終戦日」 


 [2086] 小藪煙草 [PC]  2015/08/15 07:50:12    [削除]


   ちょっと湿り気のある山道にコヤブタバコが咲いていました。ヤブタバコと言われるのは花が煙管(きせる)の雁首に似て、葉っぱがタバコの葉に似るところから名付けられました。同じような環境にヤブタバコ三兄弟が棲んでいます。本家のヤブタバコとガンクビソウとコヤブタバコです。それらの頭花は下向きに付き、筒状花だけで構成されていています。粘液を出し実になってもべたべたとしているので、動物や人の体について種を運びます。
 葉の付き方に特徴のあるシュウブンソウもヤブタバコとそっくりです。こちらは三兄弟と違い舌状花を持っているところから、同じキク科でもシオン属に分類されています。従兄弟筋といったところでしょうか。同じ所に生えているので観察会では注目されます。


「終戦日 頭を垂れて 野の花も」


[2087] 葉黒草 [PC]  2015/08/16 07:34:37    [削除]


   何処ででも見られそうなハグロソウですが、最近ではあまり見られなくなり、千葉県では絶滅危惧種になっているようです。花弁が2枚だけの唇弁花で下唇のほうが少し広くって色も薄い感じがします。樹林下などに生えている葉は暗緑色をしているところから葉黒草と名付けられました。江戸時代の既婚女性が歯を黒く染めていたのに見立ててとも謂われています。
 花は葉っぱに似た2枚の苞に挟まれて出て来ます。合掌した手のひらから未来に向かって出て来るようにも見えます。4日続けてお盆と終戦記念日にふさわしい花をアップしました。座して平和は保てません。ロクも憲法を守り戦争法案を廃案に術くアクティブに関わって行きたいと決意しています。


「平和への 決意新たに 葉黒草」


[2088] カメムシタケ [PC]  2015/08/17 07:45:28    [削除]


   菌類研究会のキノコ観察会に参加させて頂き有馬富士公園に行って来た。今回で3回目の参加になり顔馴染みも出来て来た。今回の目玉は昨年下見された時に見付けた冬虫夏草のカメムシタケだという。目的地に向かう道中にも何種類かのキノコが見つかった。今年は何故かキノコが少ないという。でも20人の目で探すと意外と見つかるものだ。カメムシタケは同じ所に出るらしい。胞子を飛ばすのだから当然と云えば当然な話なのだが。ロクには到底見付けられないカメムシタケが何本も!マニアックなメンバーの方はよく見付けるものだと感心してしまう。
 カメムシの成虫からマッチ棒を伸ばした様なキノコが出て来る。柄は黒く胞子を出す先のほうが橙色をしている。落葉の間から出ていたので多分冬眠中のカメムシが感染したものと思われる。カメムシに限らず生きた昆虫が一気に感染するようである。蝉のヒグラシがキノコに感染しかけのものも見つかった。冬虫夏草のメカニズムを調べるのも楽しいだろう。


「酷暑日を 冬虫夏草で 送り出し」


[2089] 雛の錫杖 [PC]  2015/08/18 07:20:56    [削除]


   兎に角珍しい植物でした。キノコ観察会で同じ所に数本生えていました。初めはキノコの種類かなと思うぐらいの植物で、花の部分を触ってみると結構硬くてしっかりしているのです。早速携帯で写真を撮り、多分在宅だろう仲間に写メールを送り、調べて欲しいとお願いしました。生えている場所や色などの問い合わせがあり、1時間ほど後にヒナノシャクジョウと判りました。
 ギンリョウソウなどと同じように葉緑素を持たない腐生植物(菌従属栄養植物)です。観察会に来ていて「何だろうな?」と興味を示していた方々にヒナノシャクジョウですと鼻高々で教えてあげることが出来ました。


「緑陰に 金平糖の 三つ四つ」


[2090] 工作教室 [PC]  2015/08/19 07:56:38    [削除]


   じねんクラブと言うサークルの夏場の例会は、毎年自然工作が予定されています。今回も“作って楽しい・貰って嬉しい”オリジナル工作でした。提供される毎回のアイデアに、工作リーダーの頭の柔軟さを感心させられています。何よりも丁寧に工作準備をして頂け彼らの几帳面さが窺い知れます。花の置物とクロチクで作るウグイスのブローチがキットとして20人分用意されていました。大変だったでしょうキット!
 今回のメイン工作は、外来種のナガミノヒナゲシの実をそのまま活かして、可愛らしい花の置物を作りました。メロンの種を貼り付けて完成です。シンプルなのですが素敵な置物になりプレゼント用としても最適です。


「エアコンを 効かせ熱中 二度童」  


[2091] チュウサギ [PC]  2015/08/20 07:11:46    [削除]


   チュウサギが朝早くから朝食を摂りに来ている。雨が降っているから今日はやめておこうとはならないようだ。田んぼでは稲が稔り出し、すでに稲穂を垂れている。サギたちも稔りが早くなったら予定が狂い、困るだろうなと勝手な想像をしてしまう。この時季はサギたちの繁殖期だから、カエルやイナゴなどをしっかり食べて、子育てしなければならないのに、収穫を速めてしまったら田んぼでの採餌が出来なくなってしまい、子育てに影響が出るのでは、などと……。
 チュウサギとしているが遠くなのでよく判らない。くちばしが黄色く見えていたからチュウサギだろうなとの判断だ。ダイサギならば夏場のくちばしは黒くなり、脚の基部が黄色くなっているはずだ。ダイサギはたえず見かけるがチュウサギはあまり見かけない。


「白鷺を 置いて田んぼに 秋の雨」


[2093] 育苗 [PC]  2015/08/21 06:11:16    [削除]


   顔見知りの農家の方が作業小屋で育苗ポットに種を入れておられたので、その様子を拝見していた。「何の種ですか」と聞くと「白菜や」と仰る。瑠璃色をしたビーズのような綺麗な種である。「白菜ってこんな色をしているんですか?」「腐らないようにコーティングしてあるんや」何でも知りたがるロクの悪い癖で、しばらく話しこんで知り得た事は、種から育てられないトマトやキュウリなどは苗を購入される。大根やニンジンなどの根菜類はは畑に種を直植えする。キャベツや白菜などの菜物はポットで苗を育てて畑に移植されるらしい。
 写真は育苗ポットから発芽して間もないセロリとパセリの赤ちゃんだ。もう少ししたら畑に植えられる。素人目にもどちらがセロリかパセリの区別が付く顔をしている。道の駅に出荷されている野菜類もこうして作られている事を学ばせてもらった。


「秋蒔きの 種をポットに 三つずつ」


[2094] 爆蘭 [PC]  2015/08/22 07:18:20    [削除]


   トンボのメガネの観察会で川久保渓谷に行って来ました。朝まで雨が降り続いていたのでやきもきしていましたが、ピンポイント天気予報で大丈夫との判断で実施しました。渓谷へは沢山の俄か滝から雨が集まり、迫力ある流れです。2年前にはあまりの水量で引き返したのを思い出します。
 渓谷入口にハゼランを見付けましたので、帰りには花が開いているので観察してみようと先に進みました。ハゼランは明治初期に観賞用として渡来して来ましたが、今では野生化して人家の近くなどで見かけます。別名を三時草とか三時の貴公子と言って午後3時頃に花が開くのです。他には花火草とか星の雫とも謂われている可愛い花です。


「雨雫 開いて飛ばす 花火草」


[2095] 水玉草 [PC]  2015/08/23 07:37:28    [削除]


   川久保渓谷で以前観察したことのあるミズタマソウに出合いました。かなり昔に観察した植物で、すっかりその存在を忘れていました。それほど目立たない植物なのです。ところが眼を近づけて観察すると、花後の実には白い毛が目立ち、まさしく水玉の様に見えるのです。ルーペで確認しないとよく判りませんが、実を覆う白い毛は鉤型になっています。アカバナ科の同じ仲間にウシタキソウやタニタデなどよく似たものもあります。
 花は終わっていて確認出来ませんでしたが、花弁も萼片も雄しべも2個ずつという2数性植物だそうです。観察会では虫の目で観察しないと見過ごしてしまう植物がたくさんあります。忘れないためにも記録は大切な観察会のフォローです。


「水玉に 冷えたカルピス 想いだし」


[2096] 秋の田村草 [PC]  2015/08/24 06:55:26    [削除]


   愛用しているデジカメの調子が悪く、機能ボタンが使えなくマクロにするとボケてしまう。3年間の保障期間があとわずかなので、購入した店に持って行き修理を依頼した。盆明けで3週間はかかると言われたので、意を決して一番安い新品を買う事にした。
 早速試し撮りに選んだのがアキノタムラソウだ。里山では普通に見かける花で花期も長い。花は数段に分かれ輪生に着き、日のあたる方に180度偏って咲いている。名前の由来は定かではないが、秋の多紫ともいわれるのでそれが転じたのかもしれない。近寄ってマクロで撮ってみたがそれなりの写真が撮れて満足している。


「そっぽ向く 素通り詫びて 秋の花」


[2097] 現の証拠 [PC]  2015/08/25 08:01:14    [削除]


   1ヵ月ぶりのコーラス練習があり、その帰り道にゲンノショウコ赤花が咲いていた。白花が多いと紹介されているが、西日本は赤花のほうが多い。フウロソウ科の特徴で、種を弾き飛ばした後が神輿に見ているのところからミコシグサの別名を持つ。文字の無い頃から薬として使われてきた三大民間薬で、後はセンブリとドクダミが使われてきた。粉末にしたり煎じたりして利用されてきた。健康茶剤としても好まれている。
 昨日は望遠機能を使いマクロ視点で写してみたが、今日の写真は花そのものまで近寄って、ミクロな写真を撮ってみた。アップにして二輪の花の成長過程を観て欲しい。写真俳句用としても植物観察用としても満足できるものだった。修理に出しているカメラと使い分けをしようかなとほくそ笑んでいる(*^_^*)


「頬染めて 秋にもあると 二輪花」


[2098] 山椒 [PC]  2015/08/26 07:17:06    [削除]


   サンショの実が赤くなってきました。昔からサンショは香辛料や薬用として利用されてきました。毎日山椒を一粒食べると疲れが取れる!という事で食されている処もあるようです。サンショの幹で作る「すりこぎ」は最高です。毎年、初夏の頃に出来る青い実が知り合いから届き、それの果柄取りが大変で、指を真っ黒にしながら掃除しています。和風香辛料の代表格、七味唐辛子には欠かせません。因みに七味とは唐辛子・山椒・胡麻・麻の実・陳皮・芥子の実・紫蘇の実が入っています。
 観察会でサンショに出合うと、山椒三兄弟の話をします。役に立たないイヌザンショと大木になるカラスザンショです。あまり見かけないフユザンショを入れると四兄弟になります。でもアゲハチョウの食草や野鳥の好物だったりして、生物多様性に役立っているという所に話が落ち着きます。


「赤き実を 一粒口に 秋を知り」 


[2099] 秋便り [PC]  2015/08/27 06:17:12    [削除]


   箕面市牧落に行く用事があったので、ついでにカリガネソウを訪ねてみようと滝道を歩いてきた。ところが咲き終わった形跡も蕾も見つからない。多年草だから毎年咲いてくれるはずなのに。集中豪雨か台風の時の崖崩れで流されてしまったのかもしれない。あるいは盗掘されたのかもしれない。目的の植物に出合えなかったので、バス時間も気になり、わき目も振らずに帰路を急いだ。
 バスで帰ってくると我が家の周りは秋だよという景色になっている。空は晴れ渡り天高くだし、稲穂が頭を垂れて黄金色になるのももう直ぐだ。早いところでは今週末には稲刈りが始まるという。小さな秋には出合えなかったが、大きな秋に出合えた一日だった。


「青空に 垂れる稲穂の さらさらと」 


[2100] 一等三角点 [PC]  2015/08/28 07:21:19    [削除]


   三角点についてはこの掲示板で何回も登場させています。アクティブロクたる所以でしょう。昨日訪れた山には一等三角点が設置されていました。三田市にある千丈寺山(589.6m)です。あまり高い山ではありませんが、結構な急登もあり、登って来たなあという充実感のある山です。眺望も良く、眼下には千丈寺湖などを見渡せます。周りの山に目をやると、何回も登った有馬富士が手の届きそうな所に座しています。
 一等三角点は日本全国でも1000に満たない数しかありません。いま思い出そうとしても、どの山に一等があったか覚えていません。「北摂の山」(下)慶佐次盛一著によるとこの三角点は一等三角点補点と紹介されていました。昨年の正月に登った地元の城山は四等三角点でした。こちらも数は多いのですが山ではあまり見かけません。多分学校の屋上などに設置されているからでしょう。繰り返しますが三角点は経度と緯度を記すものなのです。因みに高さは水準点で表記されます。


「太陽の 近くに立ちて 秋感じ」

月に叢雲

 毎年地域の風流人が観月会を催され、昨日も声を掛けられた。お寺の脇に地元民しか知らない小さな祠が鎮座している。その小高い場所から眺める月が竜王山と云う雨乞い山の端から出て来るのを待つ、というのが何とも言えない風情である。
 ところがである。昨日はアフタースクールという学校支援「子どもの居場所作り」で工作提供のボランティアと重なり、おまけに知人のご母堂さんの訃報が届き、観月会どころではなかった。声を掛けられた時には厚い雲がかかっていたので、今年は観月も無理だろうなあと、自分自身を納得させて出掛けた。帰宅のバスから降りて空を見上げると、何と十五夜月が群雲の中で輝いていた。“月に叢雲 花に風”と云って、良いことは長続きせずに邪魔が入るという例えに使われるが、昨夜の叢雲はロクに取っては反対の意味で愛でることが出来た。


「通夜帰り 無月覚悟の ご褒美か」

過去へのご招待18

[1901] 姫立金花 [PC]  2015/03/22 06:10:37    [削除]


   我が家の小さな花壇を独占する如くにヒメリュウキンカがのさばっています。数年前に野生のものを採って帰って植えておきました。毎年仲間を増やしプランターにまで拡がっています。小さな芋で増えているようです。初めはリュウキンカと思っていましたが、どうやらヨーロッパ原産のヒメリュウキンカのようです。リュウキンカは水辺を好みますが、ヒメリュウキンカは林や草地などの乾燥地でも見かけます。
 ヒメリュウキンカなどというと、小型リュウキンカのイメージを与えますが、同じキンポウゲ科でも属が違います。リュウキンカはリュウキンカ属で、ヒメリュウキンカはキンポウゲ属に分類されています。「山菜ガイド」今井國勝によるとリュウキンカは食べられるとなっていますが、キンポウゲ科植物は全て毒だと思って食べないことを勧めます。


「ようやっと 黄花の咲いて 春彼岸」 


[1902] 平群本番! [PC]  2015/03/23 07:01:26    [削除]


   一週間前に生駒平群へ下見に行きましたが、昨日は40人ほどの参加で再度訪問しました。4班に分かれて案内することになり、その内の一つの斑を担当して来ました。リーダーの方が資料を準備しているので、それに沿っての案内になります。下見で歩いたコースなのに道が判らなくなり、皆さんを右往左往させてしまいました。写真は重要文化財に指定されている藤田家見学でリーダーからの説明を受けた人と、これから受ける人の入れ替わり場面です。
 桃も膨らみ、カンザクラ、トウカイザクラ、ケイオウザクラ、アオモジ、サンシュユ、ハクモクレン、レンギョウなどが花盛りです。ピンク・薄緑・黄色・白・ムラサキなどの花が春の陽射しを受け、輝いている様はまさに桃源郷の雰囲気でした。


「山笑い 十歳ほども 若くなり」


[1903] 深山片喰 [PC]  2015/03/24 05:47:13    [削除]


   春の楽しみの一つであるスプリング・エフェメラル(春の妖精)を探しに散歩に出掛けました。目指すニリンソウはまだ葉を拡げた段階で、花の姿には会えませんでした。ひっそりとミヤマカタバミが咲き出しています。別の場所ではショウジョウバカマも咲き出して来ました。カタバミは睡眠運動をするので、暗くなると葉を閉じます。その状態が葉の片側が喰われた様に見えるところから片喰(かたはむ)→カタバミになったとのことです。
 彼岸の中日を過ぎたのに、昨日は小雪の舞う寒い一日になりました。寒の戻りも後2日間で、それ以降は暖かくなりそうです。よりによってその寒い2日間に十津川までオシドリ観察に泊りがけで行って来ます。従ってその報告は夜になります。


「春小雪 耐えて健気な 白き花」


[1904] 大峯奥駈道 [PC]  2015/03/25 21:05:32    [削除]


   日本一長い路線バスを利用して十津川まで行って来ました。その路線は奈良の八木から和歌山の新宮まで約5時間のバス路線です。十津川の宿に泊まれば往復のバス賃が無料になるという、ラッキーなキャンペーンを利用させてもらいました。3年前の豪雨災害で孤立してしまった十津川に再び観光客を呼び戻したいと云う思いからのサービスです。
 我々はガイドを付けて大峯奥駈道のさわりを案内してもらいました。玉置山から玉置神社までの短いコースです。大峯奥駈道は役の行者(役小角)が開いた1300年の伝統を持つ山岳信仰の聖なる道とされています。中でも玉置神社は75の靡(なびき)という神仏が宿るとされる拝所・行場の10番目の靡で重要な場所らしいです。パワースポットとして若い女性たちに人気があるようです。


「奥駈を 清める塩か 春の雪」


[1905] 野猿 [PC]  2015/03/26 06:09:59    [削除]


   野猿(やえん)とは十津川地方独特の人力ロープウエイの事です。ワイヤーに吊り下げられた「屋形」に乗って、自分で綱を手繰り寄せて対岸まで行くようになっています。猿が木の蔓を伝わっている様子に似ていると云うので「野猿」と名付けられました。基本的に一人で移動出来るようになっていますが、真ん中あたりまではたわみで楽に進みますが、あと半分は引き上げなければならないので大変です。
 我々シニアグループは童心に帰り、朝食前のひと時を腹空かしに楽しんでいました。今は観光用に設置されていますが、往時は重要な移動手段だった事が読み取れます。秘境十津川もトンネルや道幅拡張工事が進み、随分と楽に行けるようになって来ました。


「昨晩は 牛飲馬食 今朝は猿」(川柳)


[1906] 三尾山 [PC]  2015/03/27 07:16:42    [削除]


   最近参加させて頂いている地元の低山会から丹波の三尾山に行って来ました。能勢から車で約1時間走り、三尾山登山口近くに駐車します。直ぐに山岳訓練所という岩場もあり、急峻な山の片りんを見せます。殆ど直登で1時間足らずで眺望の好い前三尾に辿り着きました。ゆっくり休憩のあと中三尾を経由して三尾山本峰に向かいます。そこでお昼。あとは下りだと思い気や、何箇所もピークをアップダウンしてなかなか下山出来ません。
 基本的に岩山ばかりなのでヒカゲツツジの木が沢山目立ち、あと1カ月ほどしたら見事に花を咲かせてくれるだろうなと思い、ふくらはぎ辺りを気にしながら麓の集落まで降りて来ました。不便な山なのでもう訪れることも無いだろうという感想でした。


「山頂で 歴史講釈 風光る」


[1907] 桜開花 [PC]  2015/03/28 07:03:29    [削除]


   やっとソメイヨシノが開花し始めました。今日明日ぐらいで蕾も弾けることでしょう。やはりウキウキします。我々だけではなしに花の蜜が大好きなメジロやヒヨドリが頻繁に訪れます。メジロはアジアの熱帯地方産で、年中花の蜜を追っかけています。花蜜に筆の様な舌を差しこんで、舌の先に含ませるようにして吸蜜出来るように進化したようです。
 “梅に鶯”と云いますが“梅に目白”とした方が実態に合っています。梅が終わると桜に集まってきます。ヒヨドリに農作物を荒らされる農家の方も、花が咲き出すとほっとされることでしょう。それ位甘い物好きの小鳥たちなのです。


「忍び足 一緒に愛でる 初桜」


[1908] 淡墨桜 [PC]  2015/03/29 06:46:40    [削除]


   池田の歴史散策に自然大学で一緒に学んだ皆さんを案内して来ました。史実はともかく、大陸からの渡来人が機織りなどを広めたと云う伝説の呉服(くれは)神社をスタートに、織られた布を染めたと云う染殿井の井戸跡までを、間に昼食宴会を挟みながら巡ってきました。国指定の歴史的建造物などもあり、変化に富んだコースで皆さんの池田再発見のお手伝いをしてきました。歴史音痴の案内でしたが、仲間が足りないところをちゃんとフォローしてくれました。
 コース途中に池田城跡公園があり、色とりどりの花が迎えてくれました。写真は淡墨桜です。岐阜県本巣市にある樹齢1500年のエドヒガンの古木で天然記念物に指定されています。その種から育てたものだそうです。蕾はピンク、満開の頃は白い花色、散り際になると特異の淡い墨色になるのでウスズミザクラと呼ばれています。


「春中に 淡き白花 天守閣」 


[1910] 椿展 [PC]  2015/03/30 07:00:38    [削除]


   阪神尼崎駅前の中央文化センターで椿展を開催していると、友達の友達から案内を受けたので訪れました。コーベ・カメリア・ソサエティと云う団体の主催展です。和種・洋種の椿が約200種ほど展示されていました。メンバーの方が新しい品種を何種類も作ったと云われるぐらい、椿の品種はたくさん生まれています。会場では椿についての蘊蓄を聞いて来ました。殆どが知らない話ばかりで“目から鱗”の勉強が出来ました。
 洋種椿は総じて豪華です。でも日本人好みは、茶の湯と生け花文化からか侘び介など、一重のおくゆかしさを好まれるようです。特に冬から早春にかけて咲くヤブツバキ系の花は、濃い緑と紅い花が一際目立ち、まさに春の花だなと感じさせてくれます。ロクは貰った投票シールを和種に貼って来ました。


「活け椿 シールの数を 競い合い」


[1911] ナガミオランダフウロ [PC]  2015/03/31 06:49:24    [削除]


   1ヶ月ほど前に散歩していた時、道端に見掛けない植物がロゼット状にへばりついていた。何だろうと気になっていたが、手持ち図鑑には載っていなかったので、外来植物図鑑を持っている仲間に調べて貰っていた。直ぐにナガミオランダフウロだと知らせてくれた。早く花を観てみたいものだと足繁く通い、やっと花を見付けることが出来た。1957年に初めて三重県で確認された外来植物で、見る間に全国に広まって行った。荒れ地や道端に根付き易い。
 別名をツノミオランダフウロと云うがこちらの方が判り易い名前だ。まさに角の様な実になり、形からフウロの仲間だと云う事も判る。日本のフウロよりもけた違いに大きくなり、8~12センチぐらいになるらしい。


「神輿草 日本へ渡来 春休み」


[1912] 太陽の塔 [PC]  2015/04/01 07:43:21    [削除]


   珍しく娘の誘いで万博記念公園に花見に行って来ました。まだ満開までには少し間がありますが、人出は既に満開でした。桜並木のメイン広場には屋台も出て、花より団子を楽しんでいるお馴染みの花見風景です。陶器市も出て、ついつい財布の紐も緩みます。人だかりに近寄ってみると、路上道化師が上手な呼び込みで人を釘づけにしています。
 人込みを避けて日本庭園に回ると、さすがに子どもの姿もなく、落ち着いた雰囲気でサクラを楽しめます。予定している居酒屋には少し早過ぎるので、空いているベンチで暫しの花見を楽しみました。開店一番乗りの居酒屋では爆飲爆食で、娘と別れた二人は終点まで乗り過ごしてしまいました。内緒に出来なくって……。


「太陽の 塔にもあるか 花疲れ」


[1913] 白木蓮 [PC]  2015/04/02 06:44:13    [削除]


   公園や庭木として人気のハクモクレンです。大きな花の割に全開しないので、その姿は白い小鳥が木に止まっているように見えます。どちらかと云うとロクは桜よりも好きな花です。この欄で何回も取り上げています。古くに中国から渡来してきたので、すっかり日本に馴染んでしまっています。別名「磁石の木」と云われているのは花先を北に向けているからです。
 普通モクレンと云うのは紫色のものを云い、白い方をハクモクレンと区別する習わしが、貝原益軒によって提唱されて来ました。ある人から聞いた事ですが、別に紫木蓮と云うのもあるらしいです。花の中まで紫だと云うのです。調べましたが真意の程は……。


「木蓮の 今にも飛ぶと 並び居て」


 [1914] 紫木蓮 [PC]  2015/04/03 06:53:35    [削除]


   昨日は淀川流域観察会で、桜とモクレンを観察して来ました。昨朝アップした紫木蓮の存在を確認してみたかったのです。確かに花びらが中まで紫色でした。帰ってから愛用の山渓ハンディ図鑑で調べてみました。何とこちらが本来のモクレンなのです。別名で紫木蓮と呼ばれることを確認しました。
 花弁の外側は紫で中が白っぽいのは別種でトウモクレンと云われるものです。紫のモクレンに比べてトウモクレンは花を全開させます。したがってツートンカラーが良く目立つのです。モクレンとハクモクレンは全開しません。モクレンばかりアップしていたら他の花をアップ出来ないので、今日は比較のために再度画像をアップしておきます。


「頑なに 筋を曲げぬと 紫木蓮」
[1915] 唐木蓮 [PC]  2015/04/03 06:56:07    [削除]


   これがトウモクレンだと云うのです。こちらの方をよく見かけるのですが。もう少し勉強してみます。


[1916] 踊子草 [PC]  2015/04/04 06:53:24    [削除]


   自然観察サークル『トンボのメガネ』から八幡市の背割堤へオドリコソウを求めて行って来ました。2キロにわたる堤には今を盛りとソメイヨシノが満開です。天気予報では午後から雨と云う事なので、桜には目もくれずひらすらオドリコソウの群生地を目指しました。観察を終え桜の辺りまで引き返すと雨が落ちて来ました。
 オドリコソウは白花の方が多いですが、中にピンクのものもあり、どちらも年に一度は見てみたい綺麗な花です。茎を取り巻く唇弁花を、踊子が傘を被って踊っている様子に準えていますが、別名で虚無僧花とも云われています。根は薬用に、若葉は食用になります。


「傘開き 隣においで 菜種梅雨」


[1917] ケシ科植物 [PC]  2015/04/05 07:34:28    [削除]


   昨日は男の料理教室で献立に旬のヨモギ団子を作った。他にキクイモのポタージュスープなど野生のものも食材として利用した。これから野草山菜料理の季節になりロクの出番が増える。野草採取で気を付けているのは、キンポウゲ科とケシ科には手を出さないこと、先ず毒草と思って間違いないだろう。
 ケシ科のムラサキケマンやジロボウエンゴサクによく似た花が咲いていたので、仲間に教えて貰ったところニセカラクサケマンと云うらしい。手持ち図鑑に載っていないので、ネットで調べるとヨーロッパ原産の帰化植物で、アルカロイドを利用するために栽培していたものが、籠抜けして野生化しているようだ。よく似たセイヨウエンゴサクもあるらしい。ますます帰化植物図鑑が必要になって来た。


「蒸し生地に 餡子を隠し 草団子」 


[1919] 瘡の王 [PC]  2015/04/06 07:08:53    [削除]


   野原のあちこちに鮮やかな黄色で、清楚な感じを与える花が咲いています。これもケシ科のクサノオウです。観察会では同じケシ科のタケニグサやクサノオウに出合うと茎を切り、中から出て来る黄色い汁液を確認してもらいます。花の清楚さと打って変わって、その汁液は毒々しい色に見えます。それが猛毒のアルカロイドなのです。瘡の王と云われるぐらい湿疹やいんきん・たむしなどのできものにはよく効くようです。
 面白いのは種にアリの好物エライオソームと云う糖や脂肪酸が付属しています。巣に持ち帰りおまけを齧り取り、種だけが巣の周りに残ります。カタクリやスミレと同じアリ散布植物で、植物の子孫を残すための生き残り戦術なのです。


「花で蝶 種で蟻寄せ 強かに」 


[1920] 田均し [PC]  2015/04/07 06:44:23    [削除]


   数日前から菜種梅雨が降り始めました。週間天気予報を見ていると雨予報が続きます。予定している活動も中止になったりして、やきもきさせられる毎日です。花見もしっかり出来ないまま花散らしの雨にチャンスを奪われてしまいます。ところがこの雨がこの時季生き物たちにとって必要なのです。
 最近は早生の苗を植える農家が増えて、既に田均しが始まっています。田んぼに水が張られたその日の夜から、カエルの合唱が聞こえ出しました。土の中に潜っていた蛙が突然起こされて、寝ぼけ眼でカップル探しを始めるのです。それを目当てに今朝はダイサギ7羽と鴨が2羽集まって来ました。田んぼの果たす生物多様性環境です。


「田均しを 誰に聞いたか 鳥集い」


[1921] 三椏大群落 [PC]  2015/04/08 07:01:09    [削除]


   所属するサークルのリーダーから丹波愛宕山のミツマタの大群落を案内してもらいました。事前にブログで紹介されていたので期待していました。不便な場所なので行きはタクシー利用です。曇り予報だったのですが小雨が降っています。出発して直ぐにミツマタが迎えてくれます。楽しみは後に取っておいてと云うぐらい、斜面のあちらこちらに群落が見えてきます。最後尾を歩きましたが、写真撮影に忙しく駆け足で追っかけます。
 一目10万本と云われるぐらいの大群落に参加した皆さんは十分満足されたようです。登りに眺めると黄色っぽく見えますが、下り道では白っぽく見えます。また開花直後は黄色も鮮やかですが、落花が近付くと色あせて来ます。午後には雨も止みましたが、ガスがたれ込み肌寒い一日でした。太陽の降り注ぐ日だともっと素晴らしい眺めだったことでしょう。


「三椏の 花群落に 声も出ず」


[1922] 檀香梅 [PC]  2015/04/09 07:27:46    [削除]


   先月の展葉調査の時には、ダンコウバイの花が見事に春の訪れを告げていてくれたが、昨日の調査では花に代わって新芽が膨らんできた。4月だと云うのに朝方は雪がちらつき、活動開始の時間(10時)でも3.6℃と云う真冬並みの寒さだった。銀白色の新芽がネコヤナギのようで可愛い。若葉の頃は葉裏に白い毛が生えている、やがて展葉すると毛が抜け落ちてくる。
 ダンコウバイはクスノキ科クロモジ属なので、枝や材などに芳香があり、楊枝や香水、石鹸などの香料として使われている。名前の由来は“栴檀は双葉より芳し”でお馴染みの白檀の別名を檀香と読んでいたので、そこから拝借したとされる。


「出て来たが 寒の戻りに 戸惑いて」


 [1923] 姫烏頭 [PC]  2015/04/10 07:21:23    [削除]


   小さなヒメウズの花です。何時も写真を撮りますが旨く写った例がありません。今回は辛うじてそれらしく撮れましたが、全体像までは無理でした。花の中まで撮りたかったのです。と云うのも白く写っているのは花弁ではなく萼片です。中に黄色い筒状花弁が隠れています。手持ち図鑑でもはっきりしませんので、ネット「松江の花図鑑」を覗いてみました。実態顕微鏡で撮られた写真など詳しく載っています。ご参考までに。
 ヒメウズをオダマキ属に入れるか、ヒメウズ属に独立させるか、学者によって見解が分かれますが、葉の形はまさにオダマキに似ています。ロクは小さな小さなオダマキと覚えるようにしています。漢字表記で烏頭となっていますが、トリカブトから採ったようです。


「風に揺れ 小さき花に 冴え返る」


[1924] 蓮華草 [PC]  2015/04/11 06:44:18    [削除]


   道端の所々にレンゲソウが咲いています。正式和名は紫雲英(ゲンゲ)だそうです。古くに中国から緑肥として渡来して来ました。昔は田んぼ一面に咲いていたので、紫の雲がたなびく様子から名付けられましたが、最近では農薬に取って替わり一面のゲンゲ畑を見かけなくなりました。農家の方もゲンゲを漉きこむのに、農機具の邪魔にもなるようで、面倒な緑肥は敬遠されるようになったという側面もあります。
 一面のゲンゲ畑は得も言えない風情ですが、単品のレンゲソウも綺麗な花です。蓮華草と云うのはハスの花に見立てて名付けられました。中華料理で使うレンゲも其処から来ているようです。若葉や花など食用になります。


「車待つ 畦に一輪 蓮華草」


 [1925] ツツジ尾根コース [PC]  2015/04/12 07:27:07    [削除]


   山友会の例会で愛宕山に行って来ました。今回は初めてのコースで、JR保津川駅からツツジ尾根を歩き、正面参道の7合目近くで合流します。愛宕山まではあと4分の1で、何時もより遅めの愛宕山到着になりました。下山は大杉谷から清滝に下ります。かなり長いコースでした。登りのツツジ尾根コースはコバノミツバツツジが満開で、最高の演出をしてくれました。途中急登も在りますがそれを忘れさせるぐらいのコースでした。
 生憎の曇り空で何時も最後尾を歩くロクはくしゃみが出るほどの寒さでした。トップグループは何回も立ち止まって後続を確認しますが、くしゃみを聞き「寒がっているんや」と言っていたようですが、肝心の遅い御仁は「誰か噂しているんやろ」だって。好い性格です。


「急坂の 喘ぎを癒す 小葉躑躅」


[1927] タラの木 [PC]  2015/04/13 06:59:42    [削除]


   タラノキの新芽、タラの芽です。食べ頃のタラの芽を見付けたので、人に採られない内にとっておこうと夕方から出かけて採取して来ました。何時もは目を付けている場所に行っても、既に採られた後で、採り残しを頂く位でした。ひと足早かったので短時間で沢山採取出来ました。今年は3回の山菜野草料理が予定されています。それまで保存出来るかが問題です。
 昔からタラの芽は山菜の王者として人気があります。薬草の王様でもあるのです。副作用の無い民間薬として文字の無い頃から使われてきました。樹皮や根皮を生薬として使うようですが、タラの芽は山のバターとも呼ばれる位の脂質とタンパク質を含み、栄養的にも優れています。


「吾先と 先駆植物 芽吹丘」


 [1928] 紅葉苺 [PC]  2015/04/14 07:05:34    [削除]


   山道を歩いていると白いイチゴの花が目立ちます。クサイチゴが多いのですが、たまにモミジイチゴが斜面から枝を垂らして清楚な花を見せてくれます。キイチゴ属には他に何種類かありますが、黄苺と云われるモミジイチゴが一番美味しいようです。沢山採取出来るのはクサイチゴやフユイチゴです。他にはカジイチゴ、ミヤマフユイチゴ、ナワシロイチゴ、ニガイチゴ、クマイチゴなど多数あります。
 このモミジイチゴは二日酔いに効くらしく、黄色く熟した物を数個食べば効果てきめんのようです。でも二日酔いの時に山まで採りに行けないし、困ったものです。モミジイチゴ酒は美味で美肌、疲労回復、食欲増進になるようです。これで迎え酒をすれば好いんだ!(*^_^*)
(昨日のアップはタラと云う漢字が環境依存文字と云う事で表示されませんでした。)


「また来ると 想いを馳せし 苺花」


[1929] 立壷菫 [PC]  2015/04/15 07:39:16    [削除]


   スミレは種類が多く覚えるのが大変です。日本国内だけで150~200種もあると云われています。普通のスミレとタチツボスミレだけしか覚えていません。単に葉の裏が紫色だけでシハイスミレと断定できないようです。短い距(蜜をためるところ)が跳ね上がっているのが特徴です。スミレで覚えたいのは茎の有り無しで、無茎類と有茎類に分かれることです。タチツボスミレは有茎類に属します。だいたい見たら確認もせずにタチツボスミレだと断定してしまいます。一番の見分け方は葉柄の付け根の托葉が櫛の歯状になっていることです。
 スミレは大工道具の墨入れからなまってスミレになりました。開花では普通受粉せず、閉鎖花で自家受粉して種を作るようです。これもアリ散布植物です。全草食用になりますが根っこのトロロはまだ食べた事がありません。


「控えめの 色香で招く 菫花」


[1930] 鈴懸の木 [PC]  2015/04/16 07:25:11    [削除]


   街路樹や公園樹として知られているスズカケノキです。我々昭和世代では鈴木章二とリズムエースのテーマ曲としても有名でした。プラタナスなどと横文字で呼ばれるとお洒落な気がしたものです。山伏が首にかける鈴懸に似た実はお馴染みです。花も同じように球形花序なのです。始めて観察出来ました。まるでイチゴのようで可愛い花序です。
 服部緑地に植わっているのは多分モミジバスズカケだと思います。アメリカスズカケとスズカケノキの3種が知られています。独特の木肌と冬芽にも特徴があり興味の尽きない大樹です。


「公園に 芽吹きを競う 紅き珠」


[1931] 木通 [PC]  2015/04/17 05:51:00    [削除]


   雨の日が続いたので運動不足になっていました。朝から快晴です。妻たちが箕面の山に行くと云うので急遽連れて行って貰いました。シャガの花が満開で出迎えてくれ、山道には色んな花が咲き写真を撮るのに忙しいこと。アケビの雄花・雌花が綺麗に咲いていました。手前の少し大きな花が雌花で、奥の方が雄花です。花弁のように見えているのは萼片です。
 アケビは小葉が5枚からなる掌状複葉です。他にミツバアケビとゴヨウアケビがあります。ゴヨウアケビも5枚の複葉ですからアケビと間違い易いですが、葉が波打っているので見分けがつきます。いずれも薬用になり食用にもなります。ツルもかご作りなどに重宝しています。


「一休み したらどうかと 花木通」 


[1932] 片栗 [PC]  2015/04/18 05:43:55    [削除]


   サークルで大和葛城山へカタクリを観に行って来ました。この山はツツジがあまりにも有名なので、カタクリ群生地と云う事はあまり知られてようです。着いた時は曇り空だったのでカタクリも閉じた状態で垂れ下がっていました。時間が経つにつれて青空が出始め、お昼頃には快晴になりました。植生保護のためにロープで柵をしてあるので近くで撮れませんが、頂上辺りの刈り取られたススキ原にはカタクリが野放しで育っています。寝ころんで撮ることもできます。6枚の反り返った花被片にくっきりと桜模様の様な斑まで観察出来ます。
 ここには鹿がいないのかカタクリやカンアオイがたくさん育っていて、ギフチョウの楽園でもあります。同行した仲間が観たギフチョウは36頭だったようです。カタクリ群生とギフチョウ乱舞のおまけまでついた、素晴らしい観察会でした。


「片栗の 花青空に 反り返り」


[1933] 叡山菫 [PC]  2015/04/19 05:47:29    [削除]


   これも大和葛城山で観察したエイザンスミレです。名の通り比叡山で発見されたので叡山を冠していますが、日本特産種で山の林内で見付けることが出来ます。地名を冠する植物は他にもたくさんあり、伊吹とか白山など総じて発見された場所を差しているだけです。
 先日アップしたタチツボスミレは有茎類でしたが、エイザンスミレは無茎類です。一番の特徴は深裂した葉です。一見したところ5深裂に見えますが、3深裂してさらに2つに分岐しているのです。他に似た葉を持つスミレでヒゴスミレというのもあります。


「渓道に 深山菫の 楚々として」


[1935] 野草料理 [PC]  2015/04/20 07:09:27    [削除]


   サークルで野草料理を楽しみました。今年は地域も含めて3回の野草料理を担当することになっています。昨日がその第1回目でした。農薬を使われていない畑で野草類を採取しました。総勢30数名が4班に分かれて、採取から下準備と調理までこなし、2時過ぎには片付けまで終えると云う段取りの良さでした。野草類は殆ど揃い、天ぷら以外に和え物や、ヨモギ餅なども作り品数豊富な献立になりました。
 駅から歩いて30~40分かかる山村までを、ご夫婦の車でピストン運転して頂き、大変なお世話をおかけしました。リーダーの彼より連れ合いの彼女が大変だったことでしょう。参加したメンバーは長閑な山村風景と、田舎暮らしの雰囲気に十分満足されたことでしょう。


「山村に 野趣を求めて 蓬摘み」


[1936] 箕面駅の燕 [PC]  2015/04/21 06:41:06    [削除]


   最近話題性のある箕面駅のツバメです。今年も巣作りの季節になり、切符売り場の上に巣をかけ始めています。暫く待って観察していましたが、まだ雛は生まれていないようです。糞が下へ落ちないように段ボール箱で受けています。切符売り場に切符用磁気カードの箱なんて、意識されて置かれたのかな、憎い演出です。毎年改札口の上に巣を作るので、そこへは作らせないように壁に透明テープを貼って防御しています。
 奈良県室生にお住まいのサークルリーダーのお宅の離れにも、ひっきりなしにツバメが飛び込んで来ます。多分天井辺りに巣を作っているのでしょう。我が家にも来てくれないかと待っているのですが、最近の建築様式では機密性が保たれているので、ツバメもスズメも住み難いようです。


「君待てど 姿を見せず 燕の巣」


[1937] 黄華鬘 [PC]  2015/04/22 08:03:57    [削除]


   今年3月まで所属していた自然大学校の研究科が行っているOP観察会(武田尾)にお邪魔してきた。一番いい時期で木々の花や山野草の花も咲き出し、楽しい観察会だった。渓筋でキケマンが群生していて、ミヤマキケマンもあると教えて貰った。果して写真のキケマンは何れか?悩むところである。
 帰ってから山渓ハンディ図鑑で調べるとキケマンと云うのは属名で、キケマンだけでは掲載されていない。多分ヤマキケマンとミヤマキケマン(フウロケマンの変種)の違いだろうと想像するにとどまった。なんともややこしい!


「山道で 遇ってほのぼの 春の草」


[1938] 赤芽柏 [PC]  2015/04/23 07:03:19    [削除]


   あまりにも綺麗な紅い葉が展葉して来たので思わず写真に!アカメガシワです。若葉の内は両面毛でおおわれて赤い絨毯のようです。名前もそのまま赤芽を使っています。柏と云うのは食べ物を乗せるのに使う葉を云います。結構な大木になりますが、これもパイオニア植物か、拓かれた空き地などに実生で育っているのをよく見付けます。赤い芽を摘んでノートなどに挟んで擦ってやると、綺麗なプリントが出来るので子どもたちに喜ばれます。
 ロクはもっぱら山菜として利用します。意外に知られていなので、天ぷらにして提供すると驚かれます。薬効も優れていて胃痛や胃がんにも効くようです。毎年食べているので胃痛知らずです。因みに昨夜の献立はコシアブラの胡麻和えとタラノメ・コシアブラ・カキの葉・タカノツメの天ぷらでした。春は好いね(*^_^*)


「ほろ苦き 春を夕餉に 酒の過ぎ」


 [1939] 上溝桜 [PC]  2015/04/24 06:10:53    [削除]


   今年のウワミズザクラは花を沢山付け、遠くからでもその存在がよく判ります。全体に薄白緑の塊として見えるのがウワミズザクラです。幹の溝で亀甲占いをしたり、古くから活用されてきました。蕾や種子には薬効が優れ、不老長寿に効く薬酒になると伝えられ、西遊記の三蔵法師はウワミズザクラの種子を探し求めて旅に出たと云われています。
 黒く熟れた果実は甘くて美味しいですが、ウワミズザクラ酒にしたものは香りが豊かで体にも良いようです。新潟県では蕾の時に採取したものを塩付けにし酒の肴にするようです。「あんにんご漬け」と云うものを食べてみたい!


「この花を 桜仲間と 云われても」


[1940] 筆竜胆 [PC]  2015/04/25 07:22:38    [削除]


   今年初めて川久保美女谷に行って来ました。毎年定点観察のスタートは5月3週目だったので、やはり1ヶ月前では今まで観られなかった植物に出合えます。その一つが春咲きのリンドウです。ハルリンドウかフデリンドウか?持って行った図鑑では同定出来なかったので、帰ってから愛用の図鑑で調べました。同じ近似種ですからどちらでもいいのですが、特徴的な違いはハルリンドウは根生葉がロゼット状になっていることです。ヨーロッパではアルプス三大名花の一つで、ゲンチアナと呼ばれ世界中のハイカーに愛されています。今年も行きたいな~(^v^)
 漢字表記の竜胆は「竜胆(りゅうたん)」という生薬名をあてはめています。「熊の胆(い)」より苦味が強いので「竜の胆」と名付けられました。健胃薬として用いられています。“良薬は口に苦し”の例えは此処から来たのかも。


「春竜胆 心異国に 誘いし」


[1941] 花点草 [PC]  2015/04/26 07:00:00    [削除]


   少し山に近い処に群生しているカテンソウです。あまり目立たない植物ですが、ルーペで観ると可愛い花です。吸盤のように星形に開いている雄しべがユニークです。見えているのは全て雄花です。雌雄異株と云いますが、同株も存在するようです。花が点のように見えるところから名付けられました。葉腋に隠れて目立たない雌花の事を云うのかもしてません。
 昭和までの女性は奥ゆかしさがありました。それでいて芯の強さを秘めていたものです。ところが最近の女性は男よりも目立ちたがります。総じて男性よりも先を歩きたがります。長らく続いた家父長制に対する反動なのでしょうか。カテンソウになりたがっている世の男性になり替わって。


「春の野に 小さき雄花 背伸して」 


 [1943] 烏野豌豆(白花) [PC]  2015/04/27 06:47:25    [削除]


   カラスノエンドウ白花に出合いました。大げさな表現ですが初めてです。基本的に白花の好きなロクは立ち止まって何枚もの写真を撮りました。なんとも清楚な雰囲気です。カラスノエンドウ自体が綺麗な花ので、それに輪をかけたような上品な美しさです。
 カラスノエンドウについては以前にもアップしているので説明は省略しますが、今年の野草料理で天ぷらにしてみようかなと思っています。ただし、貴重な白花には手(口)を出しません。度々訪れて経過観察をしてみたいと思っています。


「白無垢で 少しはにかみ 野豌豆」


[1944] 日陰躑躅 [PC]  2015/04/28 06:23:55    [削除]


   サークルでヒカゲツツジを観に行こうと計画していました。現地の観光案内所に問い合わせたところ、今年は4月中頃が見頃で、殆ど花は残っていませんよと言われたのが20日頃でした。今年が駄目でも来年のために、と篠山市の向山連山に行って来ました。今までヒカゲツツジと云えば筱見四十八滝に行っていましたが、サークルでとなると公共交通機関利用で行きたいとの思いでコース変更しました。下調べしたつもりですが結構急峻な山で3時間13kとの案内でしたが4時間余りかかってしまいました。帰ってからネットで確認すると健脚向きになっていました。
 ヒカゲツツジは岩場に咲くのでそれなりの覚悟で歩かなければなりません。何箇所も三点確保しながらのコースになります。だからこそ出合った時の感動も強いのです。今回は時季が終わっていましたが、申し訳程度に咲き遅れた花が一二輪残っていました。


「岩山に 名残躑躅の 一二輪」


 [1946] 瓊花 [PC]  2015/04/29 07:19:15    [削除]


   鑑真ゆかりの唐招提寺にケイカを訪ねました。鑑真和上の故郷、中国揚州市の花で、隋の煬帝が門外不出としていたことから「皇帝の花」と言われていました。1963年中国仏教教会から送られてきたとのことです。親樹から採った枝をオオデマリに接ぎ木して、いまでは境内に10株ほど植栽されています。そのケイカが満開です。5月6日まで特別公開されていますので、興味のある方は唐招提寺を訪ねて下さい。
 ケイカはガクアジサイに似た飾り花を付けています。こちらの萼は5弁でスイカズラ科に属します。ガクアジサイは4弁でユキノシタ科です。白い清楚な雰囲気が煬帝に好まれたのでしょう。


「春塵を 避けてお披露目 帝花」


[1947] 藤百花 [PC]  2015/04/30 07:54:59    [削除]


   午前中は西の京の世界遺産(薬師寺・唐招提寺)巡りを楽しみ、午後からはバスで移動して、同じく世界遺産の春日大社に行きました。こちらは観光客でごった返し、外国人や学童の多いこと。土ぼこりが立ちマスクがいるほどの賑わいです。周辺には藤の古木が沢山あり、太くなったツルが独特の景観を作っています。
 我々は人込みを避けて万葉植物園に入りました。古くから衣食住で役立ってきた植物たちが古名で紹介され、万葉集に何首登場しているかなども紹介されています。藤園では早咲き・中咲きの藤が咲き乱れ、遅咲きの藤を残し、各種の藤だけで百花繚乱状態です。麝香藤(じゃこうふじ)が園内を甘い香りで包んでいます。


「白藤に 顔近づけて 深呼吸」


[1948] グルジア ワイン [PC]  2015/05/01 06:46:18    [削除]


   自称ワイン通と言っているので、娘がお土産にグルジアワインを持って来てくれた。グルジアはワイン発祥の地で、5000年前にコーカサスの山から湧き出たミネラルウォーターで育った、世界最古のブドウ原種から作られているとのこと。ヨーロッパワインとは葡萄の種類が違うようだ。かのクレオパトラが芳醇なグルジアワインをこよなく愛したと云われている。人前では強権で知られる彼女が、一人静かにグルジアワインを口に涙を流したので、それ以降「クレオパトラの涙」という愛称で呼ばれている。
 その「クレオパトラの涙」を早速試飲したことは言うまでもない。ボトルを空にしてしまったのを、試飲と言うのは間違っているかな?陶器製の容器はグルジアの伝統工芸でなかなかお洒落なものである。赤ワインの味は南米系のワインに似ていると思った。


「赤ワイン 雫一滴 春の宵」


[1950] 立浪草 [PC]  2015/05/02 06:51:02    [削除]


   今年4月から立ち上げたサークル『トンボのメガネ』で泉原の自然観察に行って来ました。身近な里山植物観察と、山菜採りをテーマに楽しみました。山菜は時季遅しでタラの芽も伸びきっています。アカメガシワを採取。後はワラビやセリなど思い思いに採取されていました。クズやセイタカアワダチソウも美味しいよと紹介してあげました。
 コースには沢山の花が咲き乱れ、ウワミズザクラやガマズミなどの花も目立ちます。まさに山笑うの季節です。足下に目をやるとタツナミソウが「いらっしゃい!」と我々を招いてくれているようです。波がしらが立っているようでなるほどと納得出来ます。よく似たラショウモンカズラの命名にはよっさんが言われるように「何でだろう?」と思っています。


「波がしら 立てて今年も 夏は来ぬ」


[1951] 御衣黄 [PC]  2015/05/03 06:37:24    [削除]


   花が緑色と言う事で珍しいサクラだが、咲き始めの頃の話で、次第に黄緑色から中央部に赤い筋を帯びるようになってくる。花色が高貴な貴族の衣装のイメージと言うので御衣黄(ギョイコウ)と名付けられた。オオシマザクラ系の園芸品種である。
 平安時代から桜が植栽されるようになり、色々と人為的に交配させた結果、里桜と言われる園芸品種が200種も作られてきた。殆どの里桜はオオシマザクラが片親だという。基本的に華やかな八重桜などがサトザクラの主流になっている。もちろん自生種の自然交配で出来た桜もたくさんあるだろう。


「花色の 移ろい行くに 暮春知り」


[1953] 鼓楼 [PC]  2015/05/04 08:02:26    [削除]


   つい先日、自然観察に歩いたコースを、今回は歴史散策として妻を案内してきた。数日しか経っていないのに、ずいぶんと花が色あせてしまったり、見る影もなくなってしまったりしていた。季節の進みは速い。しかし、歴史的建造物は何の変化もなさそうに、ずっとそこに悠久の太古を留めている。時あたかも憲法記念日、平和な日本と悠久の歴史を子どもたちに引き継ぎたい。
 写真は唐招提寺の鼓楼で国宝に指定されている。この楼上から毎年5月19日に「うちわまき会式」が行われている。他に金堂・講堂・宝蔵・経蔵が国宝で、礼堂・東室・御影堂が重要文化財に指定されている。金堂内部にある仏像も国宝5体を含め9尊が祀られており、歴史好きにはたまらない魅力だろう。生憎ロクは凄い!というぐらいの感想しか発せない。


「古都奈良も 五月連休 人で蒸し」


[1954] 和太鼓 [PC]  2015/05/05 06:59:19    [削除]


   春日大社の万葉植物園では子どもたちによる和太鼓演奏が披露されていた。こんな催しがあると小市民のロクは随分と得をした気になる。入場するまでは騒音としか感じなかったが、傍で見ながら聴くと迫力があり最後まで観いっていた。最年少は小学校1年生だという。4歳から太鼓を習い始めたと紹介されていた。大太鼓を叩くのは高校生だろうか、筋肉隆々で逞しかった。
 今日は子どもの日である。1年に5節句ある内の真ん中の節句で昔から「端午の節句」と呼ばれていた。人日の節句(1月7日)・上巳の節句(3月3日)・端午の節句(5月5日)・七夕の節句(7月7日)・重陽の節句(9月9日)。全て奇数月で1月を除いて月日が重なっている。子どもたちの未来を守らなければ!との思いを行動で表したいものだ。


「若人よ 泳げ飛び立て 鯉となり」 


 [1955] 野点 [PC]  2015/05/06 06:51:23    [削除]


   能勢歌垣山の野点に今年もお誘いがありました。ゴールデンウイークは誰も遊んでくれないので、予定表も真っ白です。お誘いの電話が妻に入った時二つ返事で参加すると答えました。地元の山仲間も誘って歌垣山頂上を目指します。野点を主催する皆さん方は車で登り、準備をしてお客さんたちを待ってくれています。到着した3人はその場にそぐわない山スタイルです。気を利かせて頂いて長椅子を我々のために用意して下さいました。お手前を見下ろす格好になり、少し気が引けましたが、そこはロクの厚かましさで甘えて来ました。
 登って来た道を引き返すのも芸がないので、妙見奥の院まで足を伸ばし、古刹真如寺に降りるコースにしました。少し膝に違和感があったので、特に下りコースは慎重に歩きました。これで五月連休もメリハリを付けることが出来ました。


「新緑の 山も味わう 野点かな」


[1956] 港田村草 [PC]  2015/05/07 07:25:07    [削除]


   昨日は展葉フェノロジーの調査日で一人で調査地点に向かった。皆さんは車で現地入りされるが、ロクとしては植物観察など新たな出会いを期待して、歩いて行くことを基本にしている。今回も道端に見られない花を見付けた。逞しさとか姿かたちが外来種の雰囲気だ。対生する葉っぱを突き刺すようにシソ科特有の四角の茎が伸びている。外来植物図鑑を持っていないので、写真を仲間に送って調べて貰ったところ、ミナトタムラソウと同定したとの返信があった。ありがたいことだ。
 ミナトタムラソウは静岡県清水港で初めて確認されたので、港を冠している。シソ科アキギリ属らしい。昨年9月の葛城山でアキギリを見付けてアップしているので、検索して見比べて頂くとよく判る。アキギリは食べられるが、こちらは食べたいと云う食欲も湧いてこない。


「舗装路の 隙間に茂る 夏草や」


[1957] 三点確保 [PC]  2015/05/08 06:46:03    [削除]


   妻のグループがOPでヒカゲツツジを観に行きたいと、筱見四十八滝行きをかなり以前から計画していた。向山連山に行った時にヒカゲツツジが終わっているのを確認していたので、目的をシャクナゲに置き換えて行くと云うので、他に目的のあったロクも参加させてもらった。一つは立ち上げたサークルの下見である。もう一つは山菜採取も兼ねている。何回も通ったコースだがクサリ場が多く、ストックも使えない三点確保を強いられる難易度の高いコースだ。植物観察サークルには荷が重すぎると判断できた。
 筱見四十八滝と言うのは、赤目48滝とは違った意味合いである。沢山の滝があると思われるが、実際には8滝だけである。では何故四十八滝なのか?水量が枯れることなく始終(四十)流れている八滝と云う洒落で名付けられた。ヒカゲツツジの隠れた名所だ。


「滝上も 険しき崖も 滴りて」


[1958] 薔薇アーチ [PC]  2015/05/09 05:42:21    [削除]


   万博記念公園は花盛りです。やはり目を引くのは薔薇です。日本庭園前の薔薇園には各種薔薇が美しさを競い合っています。アーチの下をくぐると香りでむせ返りそうです。薔薇はイギリスをはじめヨーロッパの貴族に愛されてきました。貴族に何の所縁もない我が家にも、ミニ薔薇の木が1本だけ残っていますが、まだ花を咲かせてくれません。肥料はやらない、除虫もしない、ほったらかし、辛うじて生き残っているだけと云う有様です。
 あまり園芸種に興味無いので、猫の額放置花壇では、雑草化した多年生植物だけが蔓延っています。今まではお隣の花を鑑賞させてもらっていましたが、世話をする方がいなくなり、そこでも雑草化しています。外へ出掛けなくなったら花壇でもいじろうかな。何時になることやら。


「薔薇の香や 貧乏絵描き 夢想して」


[1959] 蛇結茨 [PC]  2015/05/10 07:29:56    [削除]


   地元山の会「山友会」で678.9mのポンポン山に行って来ました。今回は一番短いコースで行きたいと云う要望から、善峰寺から出灰(いずりは)までの3時間のコースを設定しました。阪急東向日から善峰寺までバス利用と云う手抜き(足抜き)コースです。古刹の善峰寺と山鈷寺へも寄り道して、時間がたっぷりあるのでゆっくり歩きます。それでも頂上には昼を回っていました。下りは出灰までを1時間と見て、バス時間に間に合うように出発しました。何をどう間違ったのか、バス時間まで後14分しかないところで気付きました。皆さんに急いでもらいましたが、結局バスの姿を確認しただけで、バスは我々を積み残して走り去りました。
 次のバスは2時間20分後です。「バスの便がある停留所まで歩こう!」と叱咤激励して歩いて貰った距離が7キロ余り、時間にして1時間30分を延々と歩きました。ブーイングを覚悟していましたが、途中でジャケツイバラの群生地があったりして、不満のはけ口を和らげてくれました。別名で河原藤と云います。蛇結茨より好いネーミングです。


「河原藤 蛇身絡ませ 悶え咲き」 


[1960] 男のロマン [PC]  2015/05/11 05:20:56    [削除]


   所属している「ひとくらクラブ」で山菜料理と燻製を楽しみました。他に野草などをブレンドした薬草茶も作って頂き、盛りだくさんの献立に参加者は大喜びです。山菜として定番のタラノメ・コシアブラは言うに及ばず、ネマガリダケやなかなか手に入らないハリギリまで揃いました。また厄介物のセイタカアワダチソウやクズが意外と美味しいと好評を博しました。
 一方、男性群は燻製作りです。燻製用のチップ作りから始まります。サクラ、クヌギなどを電動鉋で削って用意します。まさに男のロマンが漂います。燻製料理の一押しは「燻製醤油」です。チーズやウインナーソーセージ、シシャモなども喜んで頂きましたが、燻製醤油は全員が初めての体験で、特に卵かけごはんの味付けにぴったりだったようです。「これは旨い!」と云う声が飛び交いました。


「母の日に 男連中 腕振るい」


[1962] 松本城 [PC]  2015/05/13 23:32:44    [削除]


   元大阪城館長の案内する「戦国城跡巡り」の旅(第4回)に参加して来ました。今回は信州の国宝松本城と小諸城跡の懐古園、さらに真田幸村所縁の松代城跡です。過去2回参加していますが、ロクは根っからの歴史音痴で、別の目で楽しんで来ました。昨年世界遺産になった富岡製糸や草津温泉など、機会がなければなかなか行けない観光地、美味しい酒や珍しい食べ物など、寅さん気分の観光旅行になりました。おかげで2キロ太って帰りました。
 バス旅行ですから地元の人情などに触れる機会がなかったのは残念ですが、ベテランのバスガイドの博識には驚かされました。ガイド経験豊富な話振りに、バス車内には絶えず笑い声が絶えません。宴会場でロクが出しゃばったことは言うまでもありません。


「ペテン師に 引導渡す 夏の陣」


[1963] 東石楠花 [PC]  2015/05/14 07:57:10    [削除]


   小諸懐古園の庭園に上品なアズマシャクナゲが咲き出していました。草津温泉でもお寺の境内に咲いていたので、信州ではこれからがシャクナゲの季節です。地方名を冠したシャクナゲが何種類かあり日本固有種も多いようです。アズマシャクナゲは蕾の内はピンク色で花が開くにつれて白くなっていきます。懐古園ではヤマツツジも満開で絵葉書の様な景観も醸し出しています。早朝の散策やジョギングしている方を沢山見かけました。8時から入場料を払わなければならないので、早朝に利用される方が多いようです。
 シャクナゲはネパールの国花です。そして福島県の県花でもあるのです。またまたネパールと東北で大きな地震がありました。もちろん偶然ですが何か繋がっているような錯覚を覚えます。そうですシャクナゲは綺麗な花を咲かせますが、葉には強毒を持っているのです。


「石楠花の 尺にも満たぬ 懐古園」


[1964] 要黐 [PC]  2015/05/15 05:59:58    [削除]


   カナメモチの花が開きかけました。名前からずっとモチノキ(黐の木)科だと思っていましたが、図鑑で調べるとバラ科だったのです。別名をアカメモチと云います。同じ漢字で黐(モチ)と表記されているので間違って覚えてしまいます。同じようにネズミモチ(鼠黐)などもモクセイ科で別種です。従って図鑑ではカタカナ表記にしています。モチノキ科かどうか?は現地で葉に傷を付けて黒く変色するかで判断しています。 
 以前は日本原産のカナメモチを生け垣などに植えていましたが、病害に弱いと云う事で、最近ではより紅い芽を出すレッドロビン(西洋紅要黐)に人気があるようです。カナメモチは日本の樹木の中で一番硬い樹だと云われています。カマツカと同じように鎌の柄などに使われています。扇の要にも使われているようです。


「紅白に 緑を添えて 赤芽黐」


 [1965] 蟻通し [PC]  2015/05/16 07:32:23    [削除]


   サークル『トンボのメガネ』から矢田寺~松尾寺の自然歩道を観察しながらハイキングして来ました。サークルでは年間計画で行き先を決めており、目的の花に出合えないことがあります。今回もギンランとアリドウシを求めて行きましたが、ギンランはすでに遅しの状態で、アリドオシが辛うじて残っていました。下見で確認してもらったギンリョウソウなども、姿形を観ることが出来ませんでした。総じて今年は一週間以上も早く咲き出していたようです。
 アリドウシは葉の脇に長くて鋭い棘を持ち、それで蟻を刺し通すほどだと言う事で名付けられています。赤い実が翌年春まで残るので「在り通し」から来たとの説もあります。大阪では正月の床飾りにセンリョウとマンリョウにアリドオシをあしらって“千両、万両有通し(ありどおし)”と云う洒落から縁起物として使われています。因みにアリドオシは一両と呼ばれます。


「木下闇 照らす如くに 花垂れて」


[1966] 杜若 [PC]  2015/05/17 07:32:43    [削除]


   区別出来ない物の例えに“いずれ文目(アヤメ)か杜若(カキツバタ)”と云う慣用句が使われます。少し植物に詳しい人なら、アヤメは乾いた陸に自生し、カキツバタは水の中に育つので直ぐに区別出来ます。昔はカキツバタの花の汁を使って布を染めていたようです。「書き付け花」が転じて「かきつばた」になったようです。今では環境省の準絶滅危惧種に登録されています。箱館山などにカキツバタの自生地があり、気高い花の群生を観ることが出来ます。
 アヤメ系の植物は初夏を代表する花です。梅雨時には紫陽花と並んで花菖蒲が似合います。キショウブなども今を盛りと咲いています。アヤメ系の園芸種や西洋種の華やかさに比べて、カキツバタは決して引けを取らない気高さを持っています。


「能あらば 描いてみたき 杜若」


[1967] 田植え [PC]  2015/05/18 05:59:25    [削除]


   昨日の日曜日にはあちらこちらで田植えが行われました。水の張られた田んぼが増えたので、夜はコロロコロと蛙のうるさいこと。田の管理などはお年寄りでも出来るのですが、農機具を扱うのはサラリーマンの息子たちです。若い家族のいないところでは、他の農家に田んぼを貸したり、田植えと稲刈りだけお願いしている農家も増えています。農機具で手伝ってもらったお礼に、稲刈り後の稲藁を牧場に提供している所もあります。能勢は昔から三白三黒と言って特産物を提供して来ました。白が米で黒が牛です。因みに寒天とお酒が白で菊炭と栗が黒です。
 昨日は全国的にも注目の大阪市解体を問う住民投票が行われました。開票を遅くまで見守っていましたが、拮抗していたのでなかなか結果が出ませんでした。今朝ニュースを聞いて1万票の僅差で反対派が勝利を収めました。橋下維新の二重行政と云うペテンに白黒が付いたのです。大阪市民に乾杯!


「蛙まで 勝った勝ったの 大合唱」


[1968] 姫路城 [PC]  2015/05/19 21:47:28    [削除]


   所属するじねんクラブと云うサークルから書写山と姫路城をおとないました。姫路城は修復作業も終わり綺麗な姿で観光客を迎えています。言わずと知れた国宝の城です。他に先日訪れた松本城や犬山城、彦根城がありますが、一応すべて訪ねました。、ロク的には綺麗な建造物だなという印象しか有りません。松江城も国宝に指定されるとか。戦国の歴史へのタイムスリップが出来そうで、それなりの意味もありそうです。歴史的建造物を残そうと云う意味では国宝指定はありがたいことです。
 ただその時代の庶民はどうだったかと云う事により興味を持ちます。ロクが歴史嫌いの訳は権力者の歴史だからです。庶民史を探求してみたい気持ちになります。


「天守まで 登るシニアに 玉の汗」


[1969] 浜昼顔 [PC]  2015/05/20 07:34:18    [削除]


   世界中の海岸に自生しているハマヒルガオです。花はヒルガオと似ていますが、葉は暑くて光沢があります。これはクチクラと云う透明の細胞膜で覆われているためで、水分の蒸発を防ぎ、乾燥した砂浜で生きて行くための進化です。クチクラは海水の塩分からも葉を守っています。
 初夏の海辺には各種の花が咲いています。木本類では公園などでお馴染みのトベラやシャリンバイなどの自生種が、今を盛りと花を咲かせています。草本類ではハマヒルガオの他にハマダイコン・ハマボッス・ハマエンドウなども咲いていて、海辺近くで育った方々の郷愁を誘っています。


「舟虫の 散歩を追えば 浜昼顔」


[1971] 大地縛 [PC]  2015/05/21 07:44:59    [削除]


   タンポポに似たオオジシバリです。春から初夏にかけて黄色花が各種咲いていますが、身近な花なのに名前がなかなか覚えられません。キク科の黄色花をしっかり覚えないと、偉そうに植物観察案内などと言っておられません。仲間に先生役の方がおられてすぐに教えて貰えます。彼女の事を“歩く植物図鑑”と尊敬しています。ロクも其処まで追いつかなければ。ジシバリは茎が地面を這って伸び、地を縛るように生えるところから名付けられました。大型の花がオオジシバリと呼ばれています。
 キク科ニガナ属オオジシバリの別名をツルニガナと云います。一方ジシバリをイワニガナと云います。少し湿った所に拡がって行くのがツルニガナで、岩場でも育つことが出来るのがイワニガナです。生育場所の違いが読み取れます。他にニガナ・ハナニガナ・ノニガナ・カワラニガナなど各種あり悩ませます。これらは苦味が強い乳草でウサギの大好物です。


「野兎の 飛び出しそうな 夏の来ぬ」 


 [1972] 芍薬 [PC]  2015/05/22 07:18:58    [削除]


   “立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花”美人の例えに使われた時代もありましたが、これらは全て婦人病の薬だったのです。シャクヤクはボタンとバトンタッチでもするのかと思わせるぐらい、ボタンの終わりを待って咲き出します。中国から入って来たシャクヤクは足利時代には薬用・観賞用として栽培されていました。下痢・腹痛・婦人病などの薬効が顕著で、漢方では極めて重要な薬草だそうです。毒成分を含んでいますので一般的には毒草として扱う事が大事です。
 野生種でヤマシャクヤクがありますが、ボタンやシャクヤクは園芸種で、一重から八重咲きまで各種あります。どちらもボタン科ですから花がそっくりです。大きな違いはシャクヤクは草本類でボタンは木本類だと云う事です。あまり園芸種には興味無いロクも薔薇や紫陽花・牡丹・芍薬・花菖蒲などには目を奪われます。


「芍薬の 花弁落ちる 音もせず」


[1973] 金蘭 [PC]  2015/05/23 07:34:24    [削除]


   立ち上げたサークル『トンボのメガネ』の下見で室生園地へ行って来ました。当初予定の行き先「野崎観音と飯盛山」は梅雨時に入り、ハイキングも暑いだろうし、あまり植物観察が出来ないだろうと思って、同じコース圏内にある山歩きを外したコース設定での下見にしました。このコースだと林内歩きで暑さも凌げるし、湿地などの植物観察も出来る好いコースでした。
 目的の植物に出合えるかは行ってみなければ何とも言えませんが、感触だけは掴むことが出来ました。今回の下見でも予期せぬキンランとの出合いがありました。雑木林の減少、下草刈りなど林の整備が出来ていない上に盗掘などもあり、キンラン・ギンランは絶滅寸前です。大切に見守りたい植物です。


「金蘭の 孤高気高く 林床に」


[1975] 田植え交流会 [PC]  2015/05/24 06:57:11    [削除]


   今年も田植え交流会があり、子どもたちへの工作提供を頼まれました。新婦人大阪府本部の産直担当の方たちと能勢のコメ生産者の恒例の交流イベントです。午前中は子どもを交えての田植え体験からスタートします。交流会場になっている広場に戻って来た子どもたちは、捕虫網で蛙を追っかけたりして、都会では味わえない農村での遊びに夢中になります。
 今年は牛乳パックとストローで作る竹トンボならぬ紙トンボと、よく飛ぶ紙飛行機、おまけにブーブー笛を提供しました。一人で3種類を提供するには無理があり、子どもたちを随分と待たせてしまいました。保護者同伴で来てくれると要領だけ伝えてやってもらえるのですが……。次回は何を提供しようかしら。


「泥んこに なって子どもの 蛙追い」


 [1976] 柿の花 [PC]  2015/05/25 07:33:18    [削除]


   実生で育った壷形の柿の花がたくさん落ちています。落ちた花は鈴の様なコロコロとした感じです。「柿花落」と云う季語があるようですが使い切れません。多分雄花ばかりだと思うのですが確認までしていません。もう少しすると枝に残った花の「へた」になる萼が目立ち、雌花だったんだと確認出来ます。カキは学名でもkakiが使われているので日本原産と思われがちですが、中国の揚子江沿岸から渡来してきたようです。吊るし柿にした渋柿、そのまま食べる甘柿どちらも美味しい果物です。
 柿の葉には殺菌作用があるので、柿の葉寿司が考えだされました。お茶にしてよし、柿の葉酒にしてよし、若葉は春の山菜としても利用出来ます。柿渋も牛乳と一緒に飲んだらいいとか、健康補助食品として申し分ない植物です。特に薬効があるのは柿のへたと云うから無駄がありません。


「柿の花 箒で掃かれて コロコロと」


[1977] 栗の花 [PC]  2015/05/26 07:31:10    [削除]


   コーラスの練習に向かう道筋にクリの花が咲き出しました。“桃栗3年、柿8年、梅は酸い酸い13年、柚子は大馬鹿18年、林檎ニコニコ25年”昨年梅の時季にこのフレーズを紹介しましたが、昨日は柿で今日は栗なのでまたまた登場させました。だいたい実のなる時期を言っているのですが、何事も期が熟さないと成就しないと云う戒めに使われる慣用句です。少し前にはシイの花で山中が黄色く染まりましたが、それに代わって白いクリの花の登場です。もう少しすると能勢中がむせ返る様な青臭い臭いに包まれます。能勢は栗の本場なのです。特に銀寄栗はブランドです。
 クリの葉やイガには消炎作用があり、皮膚炎などによく効くようです。ウルシにかぶれた時はクリの葉をもんで汁を塗ればかゆみが取れるとか。イガは入浴剤にしても好いようです。変わったところではイガの黒焼きを頭皮に擦り込めば脱毛予防になるらしいです。何方かお試しあれ(*^_^*)


「花栗の 道を避けつつ コーラスへ」


[1978] 仙人掌 [PC]  2015/05/27 07:26:59    [削除]


   サボテンなどの漢字表記は無いものだと思っていたら、ちゃんとあるのですね。仙人の掌(手)なんて初めて知りました。棘々の体からこんなに綺麗な花を咲かすのですから、なんとなく仙人のイメージが湧いて来ます。農家の玄関脇の石の間から咲き出している様は、まるで砂漠の岩の間に咲いているようです。言わずと知れたサボテンはアメリカ大陸原産です。
 月下美人など見事な花を咲かせますが、1日で閉じてしまいます。この花も一日花なのかな?サボテンなどあまり水やりなどしなくっても好いから、育てやすくロク向きかも知れません。ただ能勢は大阪のてっぺん、冬の寒さに耐えれるものでないと育ちません。因みに砂漠でも小さなサボテンは日照に弱く、樹や草や岩陰でないと育たないようです。


「情熱の 燃え色夏に 咲かせおり」


[1981] 児手柏 [PC]  2015/05/28 07:27:57    [削除]


   庭木として人気の葉っぱに特徴のあるコノテガシワです。樹形を観ると丸い塊に観えますが、目を近付けて葉っぱを観ると、横に拡がらずに直立した感じで伸びており、子どもが教室で「先生!先生!」と手を挙げている様に見えます。昨日は仙人の掌で今日は児(子ども)の手です。柏と名乗っているところから、昔は出来上がった料理を乗せる皿として使われていた事が伺えます。
 花だと思って撮ったのですがこれは実でした。コノテガシワの花は春に咲き終わっていたようです。葉っぱのどちらが表か区別が付かないと云うのも特徴です。二面(ふたおもて)と云う言葉があり物事の表裏を表す言葉として使われます。薬効もあり滋養強壮(インポテンツ)や毛生え薬にも良いようです。


「戦争に 行きたくない児 手を挙げて」


 [1982] ハルカス [PC]  2015/05/29 07:22:34    [削除]


   自然観察サークル『トンボのメガネ』の下見で天王寺一心寺のジャカランダを訪ねました。時季が早かったのか枝先に数個の花をつけているだけでした。今年はあまり咲かない年かもしれません。公園の薔薇も見頃だろうと期待していたのですが、改装工事中で入ることが出来ません。美術館と動物園と慶沢園だけはオープンしていました。住友家跡の庭園には200種類の樹木が植栽されているので、ミニ自然観察の場としてもひと時楽しめます。この時季ツツジと睡蓮が咲き誇っていました。
 庭園を回遊していると阿倍野ハルカスが目に飛び込んで来ます。何とも邪魔な気もするのですが、この風景も時代と共に融け込んでいくことでしょう。“新旧が織り混ざった風景”と云う事で観光スポットになるかもしれません。


「天高く 汗のかきそな のっぽビル」


 [1984] 金糸梅 [PC]  2015/05/30 06:51:37    [削除]


   オトギリソウ科で木本のキンシバイとビョウヤナギが咲く時期になりました。紫陽花、花菖蒲と並んで梅雨時の花です。鮮やかな黄色が梅雨の鬱陶しさを吹き飛ばしてくれるので、庭木としても人気があります。雄しべが金の糸のようで5弁の花が梅に似ているところから金糸梅と名付けられました。オトギリソウ科ですが木本のキンシバイには飛び散った血の跡は見受けられません。
 近似種のビョウヤナギ(未央柳)もキンシバイより花が大きく目立つので人気があります。どちらも花期が長く次から次へと咲き出します。中国から1760年頃に渡来してきたようです。


「飲み干すか 雫を受けて 金糸梅」


[1985] 未草(睡蓮) [PC]  2015/05/31 07:11:45    [削除]


   昨日はスイスを一緒に楽しんだ京都スイス倶楽部の中の別サークル『カールニコニコクラブ』と云う仲間たちを池田に案内しました。妻が五月山を案内し、ロクが池田の歴史を案内すると云う何とも無責任なガイド役になりました。本来なら妻の方が歴史に詳しいのに。我々を入れて25人の団体です。当初は街歩きは数人だったのですが、池田駅で皆さんの希望を聞くと半数以上が歴史散策を選ばれました。責任重大です。歴史的説明はもっぱら案内板に任せ、コースだけを案内することに徹しました。
 池田の成り立ちや宿場町の雰囲気を感じて貰いながら、最後は池田城跡へと案内しました。城跡公園は綺麗に整備され昼休みにうってつけのスポットです。時間を合わせるようにヒツジグサが咲いていました。未の刻に咲き夕方には閉じてしまいます。今の時間に直すと午後1時から3時ごろまでがしっかり咲く時間なのです。(ガイド役だったので写真は他で撮ったもの)


「城映す 同じ処に 未草」


[1986] 新世界より♪ [PC]  2015/06/01 06:59:34    [削除]


   昨日は関西シティフィルハーモニー交響楽団のファミリーコンサートに行って来ました。プログラムはバーンスタインの「キャンディード」序曲、ガーシュインの「ラプソディー・イン・ブルー」、世界三大交響曲の一つドヴォルザークの「新世界より」です。久し振りの生演奏に心が震えました。特に新世界は第一楽章から第四楽章まで聞き慣れた旋律が出てくるので、眠る間もなくアンコールまで高揚した気分のコンサートでした。
 新世界で思い出すのは天王寺界隈です。通天閣のある辺りを新世界と呼んでいました。最近、環状線の19駅が発車メロディーを新たに作り直しました。その駅や街らしさを出す工夫がされています。因みに新今宮駅が「新世界より」になっています。環状線に乗って19駅の発車メロディーを聞き比べてみては(*^_^*)


「爽やかと 言うには熱き 五月暮」


[1987] ふれ愛~♪ [PC]  2015/06/02 07:24:44    [削除]


   我が混声合唱団「コール・クレッシェンドのせ」が地元の老健施設をおとない“ふれ愛コンサート”を開催して来ました。合唱団としての社会貢献活動として大切なイベントです。毎年施設は2個所訪問することにしています。他に文化祭や学校のPTAコーラスとの交流演奏会があり、年4回の発表をこなしています。施設訪問では前半に皆さんご存知の歌を選び、中頃には皆さんと一緒に歌います。最後は今年の練習曲4曲を歌います。穏やかな司会者の進行に入所者の緊張もほぐれて行き、笑顔がこぼれたり一緒に口ずさむ方も増えて来ます。
 ロクのパートはバスなのですが、何時もバスに乗り遅れている状態です。1年間の練習でやっと追い付いたかなと云う状態です。言葉のリハビリとして始めたコーラス、施設訪問で貢献などと言っていますが、実際は自分自信が色んな意味で力を頂いて帰ります。


「梅雨間近 歌声満ちて 心晴れ」


[1990] お膳立て [PC]  2015/06/03 06:46:51    [削除]


   目を覚ますと朝からよく降っています。九州では梅雨入りしたとのニュースがありましたが、今日の雨で近畿の梅雨入り宣言が出されるのか微妙なところです。池田の水月公園では花菖蒲が雨を待ち焦がれています。紫陽花も所々で花を咲かせるべくスタンバイしています。農家の方も雨を心待ちされておられます。そう云う意味で梅雨を迎えるためのお膳立ては整っています。今日の雨は植物たちにとっては恵みの雨になりました。
 今日も観察会の下見計画があるロクには出足を挫かれる雨の降りようです。敬愛する先生は、雨の日には違った顔を見せてくれるものだ、と言われていますので、僕たちの観察会も雨天決行スタイルに持って行きたいものです。


「花菖蒲 雨に咲く花 雨を待ち」


[1991] 捩木 [PC]  2015/06/04 07:29:45    [削除]


   京都北山の大田神社から深泥池まで歩いて来ました。金剛山の下見を予定していましたが、朝から激しく雨が降っていたので行き先変更です。大田神社からは山道を通って深泥池に抜けられるコースがあり、雨も上がっていたのでその小路を探索しました。山道には小さな花がいたるところに落ちているので、見上げるとネジキが咲いています。エゴノキと同じ様にネジキを探すのも落花で探せるのです。
 ネジキの花は壷形で、小さな花が枝から垂れ下がっている様子は、まるで簪の様でアセビの花にも良く似ています。幹もそっくりなのです。幹の捩れからネジキと呼ばれるようになりました。アセビとの違いは落葉樹だと云う事です。今まで知らなかったのですがネジキの葉も毒を持つようです。ナツハゼの葉と似ているので気を付けなければ。


「雨上がり 小さき花の 滴りて」


[1992] 夏茱萸 [PC]  2015/06/05 06:53:29    [削除]


   ナツグミよりも“ビックリグミ”の方が馴染みがありそうです。アキグミやナワシログミより立派で、味も数段上で美味しいです。唐グミと云うのもあり比較が難しいようです。漢字表記で夏茱萸としているのは、赤く熟れた実がサンシュユ(山茱萸)に似て、夏に出来るからだそうです。グミの謂れは色々ありますが、渋みがあるので「えぐみ」から転訛して「ぐみ」になったと云うのが納得出来ます。
 何時もお世話になっているキャンプ場の知り合いのお宅にビックリグミがたわわに垂れ下がっています。食べてみるとこれが美味しい、殆ど渋みもなく甘いのです。鳥の大好物ですが鹿もやってきます。お年寄りから困っていると云われて、鹿避けネットを張ってあげる事になり、数粒のグミが高いものになりました。まあ好いか~(*^_^*)


「夏茱萸を 一度に三つ 頬張りて」


 [1995] べっ甲蜆 [PC]  2015/06/06 06:02:40    [削除]


   昨日は午後からの雨予報が出ていましたが“雨が降ったら濡れれば好いさ~”とトンボのメガネの例会を催行する事にしました。大阪の水源地で有名な柴島から淀川に出て、少し下流に歩いたところに干潟があります。干潮は午後2時半頃です。それまでは河川敷の植物観察をしながら時間を待ちます。何と外来種の多い事、ここでは外来種図鑑必携です。3時ごろから雨だろうとふんでいたのですが、昼前から雨が降り出したので時間を繰り上げてのシジミ獲りです。
 写真は収穫です。綺麗な大粒のべっ甲シジミが短時間のうちに沢山獲れました。ヤマトシジミと云う種類ですが、砂地に生息するシジミだけが綺麗な鼈甲色をしているのです。淀川のブランドで大粒のべっ甲シジミは料亭などに出荷されています。もともとは島根県の宍道湖や宮崎県産の稚貝を放流したものが現在のべっ甲シジミの祖先などです。


「降る雨を どこ吹く風と 蜆獲り」


[1996] 更紗満天星 [PC]  2015/06/07 22:43:29    [削除]


   サークルから和佐又山に泊りがけで行って来ました。目的はオオヤマレンゲですが、何回も観た事があり特別興味もありませんでした。ただ色んな植物が観察出来るかなという期待です。和佐又ヒュッテの近くには植樹されたサラサドウダンツツジが見頃を迎えていました。更紗模様と云うのは濃いピンクの縦じま模様を言うらしいです。太陽光を受けるとランプシェードの様なロマンチックさを持つ花です。
 僅かですがベニドウダンツツジも植わっていて、違いを見比べて楽しんでいました。ルーペ片手にああだこうだと観察するのは楽しいものです。夜にはコノハズクの鳴き声を聞きに懐中電灯を持ってウオッチしてきました。ブッポー ブッポー♪


「更紗色 ガラス細工か 風鈴か」 


[1997] 和佐又山 [PC]  2015/06/08 07:40:29    [削除]


   前日は9時消灯で朝早くから目覚めました。それでなくとも早起きのシニアたちです。朝食前に散策をかねての観察会です。ヒュッテの前はゲレンデになっていて、芝生は鹿が綺麗に刈ってくれます。奈良公園のようにルリセンチコガネが沢山います。捕まえると死んだ振りをする仕草に、思わずカメラを向けます。意外に逃げ脚が早く、土の中にもぐったり飛び去ったりします。
 朝食後、2班に分かれて行動します。ゆっくり観察組とハイキング組です。足腰に自信の元気シニアは、大普賢岳コースの途中、役の行者にまつわる笙の窟まで歩き、引き返して和佐又山に登ってくるコースです。約5時間ほどの歩きでしたが、皆さん満足されていたようです。


「頂上に 吾らと遊ぶ 蝶の昼」


[1998] 胡椒の木 [PC]  2015/06/09 07:17:41    [削除]


   林内で見付けたコショウノキです。ミヤマシキミとよく似ているので間違い易い低木です。同定の決め手はこの時季に赤い実を付けている事です。ミヤマシキミは真冬に赤い実を付けるので、マンリョウやセンリョウと同じように庭木などに植栽されます。因みにシキミはシキミ科で、ミヤマシキミはミカン科です。コショウノキはジンチョウゲ科です。全て毒を持っているのでシキミ科かなと思ってしまいがちです。
 ところで胡椒の木というネーミングが良く判りません。手持ちの図鑑にも名前の由来が載っていないのです。実は毒だから胡椒のように使えないだろうし。誰かがロクのように口に入れてみた時に、胡椒の実のようにピリピリしたのかな?


「修権道 滴る山に 赤き実の」 


[2000] 定家蔓 [PC]  2015/06/10 07:32:28    [削除]


   久し振りに花曜日ハイキングに参加させてもらいました。西山三山(光明寺・義峰寺・柳谷観音)を巡るための古道です。阪急西山天王山駅から小倉神社の脇を通って天王山に向かいます。天王山には寄らずに分岐を柳谷観音にとります。朝まで降っていた雨で山道の所々が小川になっています。同行の方がたくさん落ちている花を観て名前を尋ねられます。ネジキやモチノキなどの小花や、スクリュー型の花がよく目立ちます。特徴あるテイカカズラの花です。
 テイカカズラの花は5月頃から咲き始め、7月には咲き終えます。その後、新しい枝が伸びて来て9月頃また咲き出します。謡曲「定家」にでてくる由来や、天岩戸にまつわる話、葉や茎には鎮痛や強壮の薬効があるなど昔から人々に愛されてきた植物です。


「渓筋に 定家蔓の 花残り」