ロクさんのアクティブライフのブログ

自然観察を通してのシニアの元気報告を575に託してお届けします。

自然観察を中心に、アクティブに活動している様を、
写真とコメントを交えて俳句にまとめています。
毎日発信でシニアの元気報告になっています。

議会傍聴

 我が混声合唱団の10周年記念コンサートを来年春に予定していたが、今年の課題曲の仕上がりも出来ていない状態なので、少し開催時期を延ばすことになった。廃校小学校を借りて自主練習を続けて来たが、猛暑日が続いたのでエアコンが効かない教室での練習は大変だった。もう少し凌ぎやすくなってからと云う事で、予定していた自主練習が中止になり、すっぽり空白になってしまった。
 クロマグロは止まることを知らずにたえず回遊している。ロクもじっとしていることが出来ない性分で、それに準えて仲間から「ロクマグロ」と云われている。昨日はフリーになったので、急遽、能勢町の町議会を傍聴することにした。世間を騒がしているダイオキシン問題がどう審議され、町長が如何に対応するか?が気になっていたからである。しっかり準備された議員の質問には、行政も丁寧な答弁で対応している。議員のおざなりな質問には、木で花を括る答弁しか返ってこない。知り合いの議員が頼りになることが傍聴を通じて良く判った。


「役人の 作文披露 秋議会」

過去へのご招待15

 [1601] ブナ林 [PC]  2014/07/09 07:21:03    [削除]


   スイスの花も順次紹介したいのだが、この掲示板の欠点は写真が1枚しか掲載されないことだ。「ロクさんのアクティブライフ」と銘打っているので、旬の写真を掲載していかなければアクティブロクの毎日が報告出来ない。という事でスイスの花は後日に譲ることにする。
 旅から帰って来たのが5日で、翌日曜日には時差ボケの残っている体に鞭打って、原水爆禁止国民平和大行進に呼応して、地元の自動車パレード宣伝車の運転手を務めた。月曜日はコーラス練習日、そして昨日は花曜日のハイキングがあり、大阪府の天然記念物に指定されている妙見山のブナ林を訪ねた。


「全身で 山の霊気を 梅雨音も」 


[1602] 日本の美 [PC]  2014/07/10 06:50:49    [削除]


   スイスアルプスの雄姿は観光客を魅了してやまないが、四季のある日本にも捨て難い風情がある。俄か雨を凌ぐために立ち寄った東屋の丸窓からの人工的な景観ではあるが。雨をたっぷり吸いこんだ木々や苔生した庭には癒される。雫の落ちるのも気にせずに、大気を吸いに出てみたら日本の香りがした。
 外国旅行から帰って何時も思うのは、日本の再発見である。異国文化に触れて始めて、日本の良さ悪さを再認識させてくれる。スイスは永世中立国だが国民皆兵制を敷いている。永らく傭兵として敵味方になり戦った歴史が生み出した不戦の誓いだと理解する。日本も不戦の誓いを立てたはずだが、その誓いをかなぐり捨てて戦争への道を歩み出しはじめた。


「夕立ちの 去って緑に 靄の立ち」


[1604] ゲンチアナ [PC]  2014/07/11 07:01:33    [削除]


   リンドウ科のゲンチアナ・ヴェルナです。日本の類似種ではリシリリンドウが近いかなというところです。でもこれだけの青さを持つ花は日本では見かけたことがありません。25年前に始めてスイスを訪れた時に目に飛び込んで来ました。以来スイスに行く度に写真に収めて帰るぐらい好きな花になっています。それもそのはずアルプス三大名花の一つとしてスイスで愛されている花です。
 ゲンチアナというのは各種あり生薬として使われているのは、もう少し大型の植物で黄色い花を咲かせます。総じてリンドウ科植物は薬草になっているようです。ゲンチアナの根茎を使ったリキュール・スーズは食前酒としてフランスで飲まれ、かのピカソも愛飲していたとのことです。


「星の如 高嶺に咲きし 春竜胆」


[1605] 風船唐綿 [PC]  2014/07/12 07:47:07    [削除]


   定例の活動拠点である服部緑地に向かう途中で、ユニークな実と花を付けた植物が鉢植えでぶら下がっていました。ガガイモ科のフウセントウワタです。以前にもこの実を見たことがあるので名前を忘れずに覚えていました。多分この写真俳句でも取り上げたはずと検索しましたが思い違いでした。花も変わった形ですが、実には棘の様な毛が生えているのが何とも奇妙です。触ってみると痛くもない程度の棘です。花よりも実のユニークさが好まれ、生け花用にされているようです。
 実が終わると中から綿毛の付いた種が飛び出すので、ガガイモの「ケサラン・パサラン」のようです。ケサラン・パサランとはガガイモの綿毛の種のことで、捕まえて箪笥の中にしまっておくと幸せを招いてくれるらしいです。フウセントウワタの実も「いっぱいの夢」という花ことばを持っています。


「夏空へ 平和を託し 夢託し」


[1606] オアシス [PC]  2014/07/13 06:50:13    [削除]


   淀川流域観察会の範囲は際限がないほどだが、夏場の暑い時季は堪えるので身近な所で済ませている。大阪駅の「屋上農園」と中津の「大阪里山」がそれなりに観察場所として利用価値がある。どちらもビル群に創られた人工的な緑の空間だが、生物たちが棲み付いている。所謂ビオトープ的な役割を果たしている。大阪砂漠の小さな小さなオアシスになっており、都会人に束の間の安らぎを与えている。
 葡萄棚には青いブドウがたわわに垂れ下がっている。ワインでも作るのだろうか。お節介にも収穫した果実などの行方を心配している。ワインで思い出すのだが、観察後の反省会場が近くにある。地の利がロクを引きつけてやまない。


「熟れを待つ 葡萄の房に 薄日射し」


[1607] 茸観察会 [PC]  2014/07/14 07:30:26    [削除]


   今年から正式仲間に入れてもらっている「ひとくらクラブ」の活動日で、今月はキノコ観察会。生憎の雨だが雨後のタケノコのように、キノコも雨が大好きなようでにょきにょきと公園内に生えている。皆さんでキノコ採取に出発。昨年も9月にお邪魔したが、今年は7月のキノコ観察会、やはり時季が変わると種類も変わる。何人かの方は大型キノコを採取して得意げだ。
 集められたキノコに先生は名前を付けて行かれる。判らないキノコは図鑑で調べられるが、どうしても同定出来ないものもある。35種類ぐらいまでは名前を同定してもらった。我々もノートに記録していく。何種類か食べられるキノコも採取出来たので、機会があれば食用キノコ採取会もして欲しいものだ、と食いしん坊ロクの独り言。


「梅雨空に 傘を拡げて 胞子蒔き」


[1609] 三角蔓 [PC]  2014/07/15 06:40:56    [削除]


   一昨日は葡萄をアップしたが、野生のブドウ属も花が終わり、実が目立つようになってきた。写真はサンカクヅルだが他にヤマブドウやエビヅルなどの実が秋になると熟して食べられるようになる。いずれも美味しいと思うのはあまり数が採れないからかもしれない。生食の他にジャムにしたり、ジュースにしたり、果実酒にしたりする。ノブドウだけが食べられないがそれはそれで美しい実を付けるので楽しめる。
 サンカクヅルの事を別名で「行者の水」と呼ばれるらしいが、修行の行者が、喉の渇きをいやすためにサンカクズルの蔓を切って、その水分を吸ったという言い伝えから名付けられた。まだ確認していないが、次の観察会で出合ったら蔓を切って吸ってみたい。


「梅雨を溜め 誰に飲まそか 葡萄蔓」


[1610] 銀梅草 [PC]  2014/07/16 06:43:13    [削除]


   所属する自然のサークルから六甲へ行って来ました。「六甲レジャーきっぷ」というものを購入して、全て乗り物利用という便利で楽ちんな方法でした。六甲山などは歩いてしか登ったことのないロクとしては、駅前からバスに乗り、ケーブル利用で山頂駅まで登らせてもらい、さらに山頂周遊バスで目的地に向かうという贅沢な遊びでした。偶にはいいかなというぐらい貴族的な一日でした。
 オルゴールミュージアムでは30分毎に世界の歴史あるオルゴールを各種演奏してくれます。珍しいので3ステージまでも聴かせて頂きました。その後高山植物園に入り、珍しい植物たちに出合って来ました。写真は氷河時代からの遺存植物と云われているギンバイソウです。花の付き方も変わっていますが、葉が2裂しまるでハサミのようです。帝釈峡に行った時に葉だけ観察して、どんな花を咲かせるのだろうと興味を持っていた植物です。


「居ながらに 高嶺の花を 梅雨晴れ間」


[1611] 小判の木 [PC]  2014/07/17 07:24:46    [削除]


   川久保美女谷への定点観察会です。今回も沢山の植物観察が出来ました。特に目立ったのは実生の幼木です。梅雨の時季にたっぷりの水分を含んで芽を出すのでしょうね。フジの幼木とコバンノキの幼木が目立ちました。他にコクサギの幼木などがテカテカな葉を拡げていました。
 コバンノキは葉の形が小判に似ているという事で名付けられました。パッと見には複葉のように見えますが、小枝に互生で2列に並んだ一枚ずつの単葉です。新しい小枝が2本ずつ出て来るという特徴も持っています。


「梅雨明けの 便り間もなく 渓の道」


[1612] 白素麺茸 [PC]  2014/07/18 05:19:01    [削除]


   キノコ観察会に参加すると、しばらくの間はキノコに興味を持ち、マイ茸図鑑への収納数を増やす努力をする。川久保観察会で林内ににょきっとキノコが出ていたのを仲間が見付けたので「それはシラウオタケというキノコでしょう」と……。よく似た仲間のカレエダタケも先日観察したばかりだったので自信を持ち得意げに伝えた。
 帰ってから写真の整理中に図鑑で確認すると、どうやらシロソウメンタケのようだ。間違って教えたことになる。図鑑によると食可となっているが、食いしん坊ロクでもまだ食べたことの無いキノコだ。ところで夏場の観察会のお弁当に「冷やし素麺」を妻のアイデアで2日続けて持って行った。


「定番に したき弁当 冷素麺」


 [1613] 沼虎の尾 [PC]  2014/07/19 08:42:51    [削除]


   スイスに出かける日にサクラソウ科のオカトラノオをアップしました。今回は同じ仲間のヌマトラノオです。両者の違いは花穂の形状です。オカトラノオは花穂の上部が垂れ下がっています。一方ヌマトラノオは直立しているのが見分け方のポイントです。
 旅立ちの日にタイガースの不甲斐なさを嘆いていましたが、ここへきて調子が上がってきました。8連勝をするなど首位に肉薄して来ました。希望を持てせてくれそうに、虎の尾がピンと起ちあがっています。


「蘆原に 涼風の来て 暮れなずみ」


[1614] 浜香 [PC]  2014/07/20 07:31:12    [削除]


   日帰りで家島諸島の西島に海浜植物を訪ねた。能勢からだと片道5時間もかかる。グループで企画してくれないとなかなかそこまでは足を延ばせない。しんどかったがちょっとした小旅行の気分も味わえた。家島諸島には40ほどの島があるが、人が住んでいるのは家島と坊勢の2島だけで、後は無人島。西島は自然遊び体験や学習が出来るゾーンとして使われており、小学校から大学生までが訪れている。夏休みになるとキャンプやカヌー体験などで賑わっているようだ。
 ハマゴウがちょうど咲き始めたところで、渚に彩りを添えている。草本のように見えるがれっきとした落葉の小低木である。香が良いので浜香の漢字表記がふさわしい。秋に出来る実や葉・茎などに薬効があり、生薬の他に浴湯料としても使われているとのこと。


「艇庫には カヌーも待ちし 夏休み」


[1616] ふれ愛  コンサート [PC]  2014/07/21 07:17:32    [削除]


   毎年地元の施設へ出前コンサートを提供しています。昨日は始めての老人介護施設にお邪魔して、要介護の方たちといっしょに歌って来ました。コンサートも半ばになり、みんなで歌うコーナーになるとお年寄りたちの頬が紅潮して来ます。歌声はそれほどの力を持っているのです。かくゆう我が混声合唱団も結構シニアの構成比率が高いのです。
 施設訪問で何時も感じることは、ひと時の元気をお届けにあがるのですが、帰りにはこちらも元気と幸せを貰って帰れることです。今月はもう一ヶ所の施設訪問が残っています。もっとレベルの高いコーラスを提供
しなければと……。


「歌声も 響け届けよ 雲の峰」


 [1617] 藪萱草 [PC]  2014/07/22 06:50:14    [削除]


   ノカンゾウ・ニッコウキスゲなどと同じユリ科ワスレグサ属のヤブカンゾウです。もともとは中国原産と云いますが、日本には奈良時代以前に渡来してきたようです。「萱草(わすれぐさ)わが紐に付く香具山の故(ふ)りにし里を忘れむがため」万葉集・大伴旅人にも詠われています。古名の萱草(忘れ草)とは新芽や花の蕾を食べると憂い(心配)を忘れることが出来ると云い伝えられていました。
 散歩道に沢山咲いていて、八重のヤブカンゾウはあまり好きな花ではないので、もっぱら蕾だけを採取して甘酢などで戴いていました。昨日はキツネノカミソリを探しに行きましたが、まだ時季尚早で群生まではしていません。代わりにヤブカンゾウが「主役は私だ」とばかりに目立っていました。


「野原より 木蔭に似合う 忘草」


[1618] 大文字山 [PC]  2014/07/23 07:25:52    [削除]


   梅雨明けで暫くは天気も安定するとのことで、50歩100歩の会から花曜日ハイキングに行って来た。行き先は大文字山(465m)で山科から蹴上までのコースだ。夏場だから簡単な山というリーダーの配慮だが、山道に辿り着くまでのアプローチで既に汗びっしょり。持参した2本のペットボトルのお茶で足りるだろうかと心配になってくる。山道に入ると結構木蔭もあり、だんだんと調子が出てくる。脳が体に指令を出しているのかもしれない。尾根道に入り頂上まで辿り着くと、心地よい風が吹き抜ける。丸太のベンチも作られ昼食場所にうってつけ。汗を流したものしか味わえない山の涼風に、汗も疲れも吹き飛んでしまう。
 何時もなら蹴上に出て河原町まで歩くのだが、今回は何はともあれ打ち上げをと脳が言う事を聞かない。仕方なく地下鉄で四条まで出て居酒屋に飛び込んだ。喉を通る一瞬のビールの旨かったこと。


「涼風の 接待受けて 去り難し」


[1619] 臭木(蕾) [PC]  2014/07/24 07:04:08    [削除]


   秋になると瑠璃色の実(種)を付けるのでよく目立つようになります。小鳥に食べてもらうために独特の装いをしているのかもしてません。クサギの蕾は稜を持っています。間もなく開花です。開花直後の花はテイカカズラの様な形になります。色んな生長過程を見るのも植物観察の楽しさです。
 クサギ(臭木)と命名された頃は、馴染みの無い香りだったのでしょうね。ミズメがヨグソミネバリと呼ばれていたように。好き嫌いがありますが、バターピーナッツの様な香りだから苦になる臭さではありません。山菜としてもっと利用したい植物です。


「時季来たり 開こか蕾 大暑なり」


[1620] 芒蘭   (ノギラン) [PC]  2014/07/25 06:53:41    [削除]


   愛用の山渓ハンディ図鑑と山渓名前図鑑ではユリ科になっているが、他ではキンコウカ科ソクシンラン属になっている。多分近年になってユリ科から別れたのだろう。それにつけても蘭の雰囲気はない。ロゼット状の根性葉がランに似ているという事で名付けられた。花穂に沢山の花を付けるが、傍でじっくり見ると可愛い花である。
 この葉の形は春に咲くショウジョウバカマとそっくりだ。葉だけ見ていたのでは区別出来ない。違いはショウジョウバカマの花茎は中心から立ち上がるのに対し、ノギランの花茎は中心を外して横から立ち上がってくる。何となく控え目でおくゆかしさを感じる。


「緑陰に 隠れて咲きし 花もあり」


 [1621] 夏物語 [PC]  2014/07/26 07:45:13    [削除]


   能勢電鉄は季節ごとに装飾電車を走らせている。7月13日(日)から9月の初旬までらしい。今年は夏物語「風のおしゃべり」と名付けられた風鈴電車だ。小学校児童や一般募集で集められた俳句や川柳が風に揺れ、おしゃべりをしているようだ。昨年アップした夏バージョンは素朴な素焼きの手作り風鈴だった。能勢電の提供する四季折々の装飾電車が沿線の住民や鉄道フアンの期待を背負って今日も走っている。
 殆どのように毎日出歩き能勢電を利用しているが、9月までに「風のおしゃべり」号に何回乗れるのだろうか?吊り下げられた小学児童たちの俳句を見ていて、ロクの写真俳句はその域を超えていないなあ~と……。今日の俳句は超えたかな?


「風鈴の 連れ来る風に 本を閉じ」


[1622] 屁糞蔓 [PC]  2014/07/27 08:19:05    [削除]


   昨年の初夏に早乙女花としてアップしたヘクソカズラです。あまりにも不名誉な名前を頂いているので、名誉回復のために再度アップしました。別名のサオトメバナに名前を替えてもらうよう陳情したくなります。他に「灸花(ヤイトバナ)」とか「馬喰わず」などとも呼ばれています。実際に自分で葉を採って匂いを嗅いでみました。糞に屁まで付けるほどの悪臭ではありませんでした。
 秋に出来る実はリース飾りに重宝だし、そのまま実を絞ってしもやけ・ひび・あかぎれなどに使えます。アルコール漬けにして化粧水にもなります。お肌つるつるになるようです。まさに早乙女花がふさわしいと思います。屁糞の行き場がなくなるので安倍君や橋下君にその名前を進呈しましょう!


「朝曇り 着換えもせずに 蔓を刈り」


[1623] 茗荷収穫 [PC]  2014/07/28 06:46:55    [削除]


   我が家の放置花壇には茗荷の葉が茂り、他の植物が隠れてしまって手がつけられない。ただ一つの楽しみは茂った葉をかき分けて、根元に生えいるだろう蕾を探すことだ。今年は幸先良く茗荷の蕾から花が咲いている。秋まで何回咲いてくれるだろうか。花の開く前に採取したいのだが、なかなか見付けにくい。古語で生姜(せうが)の「せ」が男なので、女の「め」を充てて茗荷(めうが)にしたとも言われている。
 昨年アップした内容は古典落語で物忘れする話だったが、同じく別名で「鈍根草」と言われ、たくさん食べると愚鈍になったという昔話もあるらしい。しかし実際はそんなことはない。葉を乾燥させたものが浴湯料になり疲労回復などによいという事も知った。


「朝餉には 茗荷の香り 立ち上り」


[1624] 施設訪問 [PC]  2014/07/29 07:26:51    [削除]


   今月2度目の施設訪問だ。こちらは毎年訪問している施設だから馴染みがある。プログラムも先日のコンサートと同じだから気楽に歌えた。と言っても手抜きが出来たという意味ではなく、前回よりもしっかり歌う事が出来たということだ。入所者は音楽好きの方が多くって、身振り手振りでスイングしながら聴いて頂ける。
 4曲を皆さんと歌いアンコールでも2曲一緒に歌って頂いた。今年の難しい練習曲も含まれていたので、入所者の方には口ずさんで頂けなかったが、全曲一緒に歌いたいという雰囲気が伝わってくる。今回も皆さんと一緒に感動を共有できた。音楽って凄い!


「ホールには 暑気と熱気の 入り混じり」


[1626] パイオニア植物 [PC]  2014/07/30 06:56:43    [削除]


   カラスザンショです。まさに先駆植物です。近くの植林が伐採された後に沢山のカラスザンショが芽吹き出しました。同じようにタラノキの幼木も目立ちます。兎に角成長が早い。他の植物に負けてたまるかというぐらいの勢いで成長を続けています。太陽独り占め作戦です。二次林を形成する主役になっています。土に埋没していた種が太陽光を受ける環境になって一度に芽を出したのです。
 アゲハチョウ属の食草としても有名です。ナミアゲハの他にカラス・ミヤマ・モンキ・クロなどのアゲハチョウ幼虫の餌になっています。カラスなどと冠されて役立たないように思いますが、蜂蜜の蜜源植物であり、葉や実には薬効もあり、枝はすりこぎにも使われているようです。若芽・若葉は天ぷらにして食べられるようです。食いしん坊ロクは来年の春に試してみます。


「夏空へ 一等賞なり 先駆けの」


[1627] 稲の穂 [PC]  2014/07/31 07:10:44    [削除]


   イネ科の親分、田んぼの稲が花を付け結実して来ました。田植えから2カ月余りで稲穂が出来るまでに成長するのですね。何時も出歩いているロクは、まるで知り合いの子どもたちに会ったような感覚で「大きくなったなぁ~!」とつぶやきます。畦道の草刈り、田んぼの水管理、肥料の散布など手間暇かけて、やっとお米が出来ます。
 近くを歩くと稲と一緒に成長した蛙が、足音に驚き一斉に田んぼに逃げ込みます。またダイサギなどは忍び足で畦を歩き蛙や蝗などを獲っています。命の営みが田んぼを舞台に繰り広がっているのです。林からはヒグラシの音が聞こえてきます。スイス交換会帰り道でのひと時です。今日は敢えて季重ね俳句!


「遠雷と かなかな聴きし 稲の花」


[1629] 木槿 [PC]  2014/08/01 07:23:49    [削除]


   ムクゲは韓国の国花です。朝早く咲き夕方には萎んでしまうところから「槿花(きんか)一朝の夢」という表現もあり、泡沫の栄華を表す言葉として使われます。しかし、次から次に花を咲かすので繁栄の象徴として喜ばれてもいます。「道のべの 木槿は馬に 食はれけり」松尾芭蕉とか「それがしも 其の日暮しぞ 花木槿」小林一茶などの俳句に詠まれています。薬草としては白花を使われていますが、幹・根・種子など全株が薬草になる有用植物です。
 意外に知られていないのが、花が食べられるという事です。ヌルっとした食感は花オクラのようです。サラダや甘酢漬、ポン酢味などで試してください。以外と美味しいです。ロクは摘んだ花をその場で食べてしまいます。


「根元には 昨日の槿花 散り敷いて」


[1630] 複合養殖 [PC]  2014/08/02 07:49:41    [削除]


   昨日はシニア自然大学校の共通講座があり、興味ある内容で眼から鱗状態でした。瀬戸内海などでの海の汚れに対する研究で、湾岸埋め立てと養殖が海の汚れを加速し、自浄出来ない状態が漁獲量減少の大きな要因になっている話を、研究結果から理論的に僕たちシニアグループの枯渇した頭を目覚めさせてくれました。
 眼から鱗の話は、養殖魚への餌のやり過ぎで、食べ残し残餌が海底に溜まり、海域の貧酸素と赤潮発生の要因になり、漁獲量減少のみならず養殖魚まで死滅させてしまうメカニズムの解明。如何にそれを持続的な養殖に繋げるかの展望まで示して頂いた事です。題して『複合養殖』(食物連鎖を応用して)


「眼が覚めて 如何に生きるか 8月を」


[1632] 狐の剃刀 [PC]  2014/08/03 07:33:52    [削除]


   もう咲き出しているだろうとキツネノカミソリを訪ねました。どうした訳か最近めっきり少なくなってしまいました。地元ではあまり喜ばれていない花なのです。地獄花とか火事花と言って嫌われ者なのです。林内に咲く緋色の目立つ花を、狐の変幻に見立てて名付けられたようです。毒草なので誤食を避けるために近寄り難い名前で、注意を喚起した古人の知恵かもしれません。
 今回初めて知ったのですが、タヌキノカミソリと言う中国原産の園芸種があるようです。同じヒガンバナ科で色は薄い白からピンク系です。最近外来植物がたくさん入ってきていますので、いずれ籠抜けした狸が狐を駆逐するかもしれません。


「狐花 咲いて季節の 移りけり」


 [1633] 川の生き物観察会 [PC]  2014/08/04 07:41:51    [削除]


   ひとくらクラブ例会で今回は川の中の生物観察、いわゆる水棲生物獲りです。午後から先生を招いての水棲生物獲りと同定会が始まるので、午前中に“もんどり”を数ヶ所に仕掛けて準備万端。その間、網を持って川に入り小魚を追っ駆けますが、ハヤなど動きの俊敏な魚は獲れません。岩にはコケが生えているので滑り易く、我々は魚の動きに反比例しておっとり刀です。
 午後からは投網など駆使して、絶滅危惧種に指定されている珍しい魚なども沢山獲ることが出来ました。先生の同定に子どもたちに混じって我々も目を輝かせていました。勉強もしないで川や池に日参していたロクの子ども時代が甦る楽しい一日でした。


「児に混じり へっぴり腰で 水遊び」


[1634] オヤニラミ [PC]  2014/08/05 07:10:54    [削除]


   通常この欄には植物中心でアップしているが、昆虫や魚類もロクの興味を引く。今回の水棲生物観察会ではドキドキ感が違っていた。それはロクを子ども時代に引き戻してくれたからかもしれない。初めて接した魚類、ロク的には新種発見に似た感動がある。特に今回の初対面は準絶滅危惧種に登録されているオヤミラニだ。山渓カラー名鑑「日本の淡水魚」によると、雄の縄張りと卵を護る行動が他の魚より顕著だと記されている。他にズナガニゴイにも出会った。これなど天ぷらや唐揚げにすると美味いらしい。
 同じように感動された仲間から、メールで句(川柳)が届いたので紹介しておく。「追いかけて コケに躓く コキの夏」「貴重種を(親にらみ) 獲った獲ったと はしゃぐ妻」ご夫婦で活動に参加され、何時も楽しい雰囲気を提供して頂いている。今日はその返句!


「川遊び パンツ汚して 妻睨み」


[1635] 今夜は飲むか! [PC]  2014/08/06 06:52:25    [削除]


   夏になると腹が出て来て見苦しくなる。何とかスリムな体形維持で、足に負担なく山を歩きまわりたい。昨年発症した痛風がビールを控えろとささやく。加えて頻脈気味だからアルコールは極力控えたいと常々思っている。という事で最近は晩酌をしないようにしている。暑くってどうしょうもない時はノンアルコールのビール味で済ませている。
 とは言え、何ぼでも飲める体質のロクは、今夜は飲むか!と思う時もある。例えばいいニュースが届いたり、美味しいおかずに巡り合った時だ。最近はビールを控えてウイスキーの炭酸割りにしている。銘柄はこだわらない。昨夜はスコッチと国産ウイスキーを飲み比べてみた。今夜は晩酌・休肝どちらになるかな?


「夜中から 豪雨と地震 原爆忌」


[1637] 鬼百合 [PC]  2014/08/07 07:43:16    [削除]


   何時も散歩する土手道にオニユリが群生しています。形が立派で豪快なところから赤鬼を連想して鬼百合と名付けられました。今まで知らなかったのですがオニユリは3倍体で実(種)が出来ないらしいです。いわゆる百合根と称する鱗茎とムカゴで増えて行くことを知りました。よく似たコオニユリはちゃんと実が出来るようです。
 鱗茎は食用としても美味しいですが、色んな薬効があります。「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿が百合の花』は美人の例えとして有名ですが、これらはすべて婦人病の薬草にもなっているようです。シャクヤ・ボタン・ユリの恩恵にあずかった美人に遇ってみたい!


「鬼百合の 水面にきらり 鮠掠め」


[1638] ワンワンワン [PC]  2014/08/08 07:14:51    [削除]


   散歩途中に何処からともなく犬の鳴き声がします。見渡せど見つかりません。畦に何かが設置されいるので近寄りました。ワンワンワンはそこから出ていたのです。謂わずとしれた鹿避け装置なのです。全国的に鹿が増えていますが、能勢は周りが山に囲まれているのでおびただしい数です。一番の原因はニホンオオカミの駆除からです。その他イノシシやアライグマ・ヌートリアなども農作物を食い荒らしています。
 鹿のつぶらな瞳は可愛いものです。しかしバンビだ!などと言っておれないぐらい鹿害は深刻です。農作物被害以外にも樹木への被害、さらに嵩じて落ち葉なども食べるので、保水力が低下し表土の流出まで引き起こします。マダニや山ビルの増加の原因にもなっています。因みに「鹿害」と書いて“ロクがい”と読みます。


「奥山に 鳴く鹿ならば 許せるに」


[1640] 百日紅 [PC]  2014/08/09 07:46:46    [削除]


   サルスベリが久し振りの青空を喜んでいるようです。7月から10月まで次から次へと咲き続けるとことから百日紅と名付けられました。幹がつるつるなので猿も滑りやすいという事で「猿滑り」とも書きます。中国原産で江戸時代に入ってきました。花期の永いところが好まれ、庭木や公園などに植栽されています。
 思い起こせば写真俳句を始めたばかりの2010年にサルスベリをアップしています。その時に仲間から「コチョコチョの木」と教えて頂きました。枝をこすって花が悶えるのを楽しんだ記憶が戻ってきました。
 皆さんお馴染みの俳人の句を紹介します。
「百日紅 ややちりがての 小野寺」与謝蕪村
「散れば咲き 散れば咲きして 百日紅」加賀千代女
「炎天の 地上花あり 百日紅」高浜虚子
「長崎の 平和の鐘に 百日紅」ジャニーズ系ロク


[1641] 栗結実 [PC]  2014/08/10 06:53:46    [削除]


   栽培している能勢の銀寄栗が大きくなってきました。これは野生の柴栗です。雌花が結実した様子が良く判ると思います。間もなく来るであろう台風が栗を落とさなければいいのですが。未熟な落栗を利用する方法がないものか?栗林を持っている農家の方は頭を痛めています。稲穂も稔ってきています。被害の少ない事を願うばかりです。
 それにつけてもこの10日間ほどは台風が連れ来る雨で、日本列島に甚大な被害を出しています。観測史上初めてという状況が続いています。大企業の営業マンかと見紛う海外への売り込みに余念の無い安倍首相、もう少し日本の安全に知恵を絞ったら如何かな!


「台風の 来つつあるを 待つ長さ」


[1642] 台風去って [PC]  2014/08/11 07:01:41    [削除]


   一昨日から台風の進路が気になり、ネットのニュースにかじりついたりして過ごしていました。全国的には雨台風としての被害が大きかったようです。家から見下ろす田んぼの井出(水路)が川状態になり、溢れ出すのではと見ていましたが大丈夫でした。
 午後からは風も収まって来たので、爪痕調査に出掛けました。調査などと言っていますがロクの野次馬根性です。散歩道を塞ぐように大きな桐の木が折れ下がっています。桐って成長が早い分、材としての密度が少ない事を知らされました。栗と稲は大丈夫でした。


「台風過 お国言葉で 電話受け」


[1643] 臭木の花 [PC]  2014/08/12 06:37:32    [削除]


   台風一過、秋晴れと言った状況ではありませんが、それでも薄日が射しているので秋探しの散歩に出掛けました。心地よい風も吹き3時間ほどの散歩は汗をかくほどではなく快適です。8月は遊んでくれる人があまりいないので、家での幽閉状態を余儀なくされており、ストレスが溜まるばかりでした。
 先日クサギの蕾をアップしました。台風後どうなっているかを観に行くと、風に吹き飛ばされずに綺麗な花を咲かせています。まだ開いたばかりなので花弁がねじれた形にはなっていません。花冠から飛び出した雄しべが目立ちます。クサギを漢字表記で常山木とも書きます。


「昨日は 揺れて揺られし 常山木花」


[1645] 奥の院 [PC]  2014/08/13 06:57:08    [削除]


   花曜日(50歩100歩)で中山最高峰に行って来た。駅で待ち合せしている時に知り合いの方にお会いし、渓筋は避けた方が良いよとのアドバイスを頂き、夏場はあまり通らない尾根コースを選ぶ。風もないので蒸し蒸しして暑かったこと。何時もなら爽やかな風にほっとする頂上でのお昼だが、時折微風が頬を掠めるだけで、汗を乾かすほどの爽快な気分にはなれなかった。
 大峰山への縦走コースを予定していたが、台風の傷跡が心配でコースを変更して清荒神へ降りる。奥の院へ寄り道したが立派に建て替えられて“奥の院”というイメージがなくなっている。あくまでも奥の院は鄙びた雰囲気であって欲しい。ツクツクボウシだけが雰囲気づくりに一役買ってくれた。


「近付けば しじまを作る 法師蝉」


[1647] 夏水仙 [PC]  2014/08/14 06:49:37    [削除]


   キツネノカミソリが自生している場所で自生のナツズイセンの蕾を見付けました。どちらもヒガンバナ科で有毒植物です。中国原産ですが日本には古くに入ってきたようです。別名のリコリスはギリシャ神話の海の女神「リコリス」に準えています。園芸種も出回っているようです。キツネノカミソリよりは茎も太く、開花してピンクの花を咲かせると、どっしりしたその姿は林内で目立ちます。
 毒草ですが、鱗茎をすり潰して患部に塗布すると腫れが引くとのことで、昔から利用されてきました。キツネノカミソリ・ヒガンバナ・ナツズイセンはどれもインパクトのある花で、自分を主張しているかのようなところがロクを招き寄せます。


「迎え火を 灯す如くに 咲きにけり」


[1649] 黒尽くし [PC]  2014/08/17 11:41:56    [削除]


   妻の古稀を祝って娘夫婦が鹿児島指宿旅行をプレゼントしてくれました。題して~元気な年寄りを応援する会~だって。長崎に赴任している息子も合流しての温泉とグルメの家族旅行でした。何はともあれと最初に立ち寄ったのが黒豚専門店。情報通の若者の間で人気があるのか待ち時間は2時間余り。豚カツの衣までが真っ黒な仕上げには恐れ入りました。もちろんビール以外に焼酎は欠かせません。ここは鹿児島でごあす。「飲み物は何をお持ちしましょう?」“芋でしょう!”「何時お持ちしましょうか?」“今でしょう!”
 鹿児島中央駅からローカル支線で約1時間かかって指宿に到着。チェックインを済ませ、早速念願の砂蒸し風呂に入りました。パックまでしてもらっての初体験です。約15分ほど我慢しましたが、砂の重さと蒸し暑さにギブアップして、2日目はロクだけ写真班に変更しました。


「盆休み グルメ尽くしで 二キロ肥え」


[1650] 知覧特攻 平和会館 [PC]  2014/08/18 06:57:52    [削除]


   指宿市内観光はレンタカーか貸自転車を予定していましたが、お盆と言う事もあり確保出来ません。仕方なくお決まりの観光地は貸切タクシーで回りました。あいにくの天気で池田湖からの開聞岳とか、桜島などは恥ずかしげに頭を隠していました。
 今回の観光のメインは知覧特攻平和会館です。同行の3人とも教職の身にあるので、子どもたちを決して戦場に送らないと言う思いは強く、儚く散った1036人の遺影と遺書や手紙など食い入るように見つめていました。同じ過ちを繰り返さない!家族5人の思いはそこで深くつながっています。


「終戦の 記念日誓い 新たなり」 


[1651] 知林ヶ島 [PC]  2014/08/19 07:36:59    [削除]


   薩摩半島錦江湾の先800mに知林ヶ島と言う無人島がある。周囲3キロ・標高90mのその島は、無霜地帯で農作物が一年中収穫出来ていたらしい。過っては「宝の島」といわれていた。今は観光用に整備され「縁結びの島」として売り出している。3月から10月までの大潮・中潮の時には半島と島を結ぶ砂の道(砂州)が出来る。潮の満ち引きで毎日変わるが、1時間から2時間余りは島に歩いて渡ることが出来る。まさにモーゼの世界を体験出来る。
 我々はお盆の最中15日に訪問したが、1時間だけ渡れる干満状態だった。16日には砂州が出来ないという事で本当に運が良かった。砂に足を取られるので片道30分かかり、島で少し時間を潰したので、満ちて来た砂州を足首を濡らしながら引き返した。


「足下を くすぐる如く 盆の波」


[1652] 燕塒入り [PC]  2014/08/20 07:47:08    [削除]


   自然の仲間たちと「ツバメのねぐら入り」観察会です。少し早めに集合して平城宮跡資料館と大極殿をボランティアガイドさんに案内してもらいました。自然愛好グループですが歴史に造詣の深い仲間もいて、2時間ほどの案内に質問なども飛び出し、有意義な時間を持つことが出来ました。夕方からは持参したシートを拡げて、団扇片手に夕涼みを兼ねながら、仲間からツバメのレクチャーを受けました。
 今年は例年の倍4万羽が平城宮跡のヨシ原に集まり、約30分のショーは素晴らしいものでした。観察していると前半のツバメは葦原に低空飛行しながら降りて行き、後半の日没寸前のツバメは高いところを旋回しながら「木の葉落とし」の如くに舞い降ります。日没と同時に1羽のツバメもいなくなり、アンコールもなくショーは幕を閉じます。この感動を知った人は来年も観に来ることでしょう。


「夕暮れに 燕の塒 犇めきて」


[1653] 萩 [PC]  2014/08/21 08:08:06    [削除]


   昨日の観察会で写してきた萩の名前を、朝から図鑑で調べましたが同定出来ません。ヤマハギかマルバハギだろうと思うのですが自信がありません。キハギではないことだけが判りました。という事でハギ属としてアップします。草冠に秋、まさに秋を代表する花です。もちろん秋の七種のひとつで、有名な俳人も題材にしています。万葉集にも沢山詠われています。
 木本と云う事ですが、一部枯れてしまって、後に出て来る新枝に花を付けます。蝶型花が対になって咲く様は、木本類の“二輪草”と云ってもいいでしょう。ループでじっくり鑑賞したい花です。


「濁流に 飲まれず残る 初萩の」


[1655] 一つ葉萩 [PC]  2014/08/22 07:22:01    [削除]


   昨日アップしたマメ科の萩とは縁もゆかりもない植物です。マメ科のハギは3出複葉ですが、ヒトツバハギはトウダイグサ科で単葉です。以前にも書きましたが漢字表記すると萩の仲間と錯覚します。そこで図鑑ではカタカナ表記と決められています。敢えて題名に漢字表記をしているのは、俳句と云う雰囲気を大切にしたいがためです。
 実の形でマメ科でないのが良く判ります。トウダイグサ科で同じ仲間のナンキンハゼやシラキの実とよく似た形をしています。基本的にはアルカイドを含む毒を持っていますが、強壮剤や小児麻痺の後遺症治療薬として使われていたようです。


「雨嵐 爪痕残す 八月に」


[1656] 懲りない面々 [PC]  2014/08/23 07:20:34    [削除]


   今年3回目のツバメ塒入り観察会です。出来るだけこの感動を分かち合いたい思いで提案していました。一昨日からテレビの天気予報に釘付けで、降水確率を見ていました。段々降水確率は上がる一方です。奈良北部は40%に達しています。招集をかける担当者はやきもきされていたことでしょう。大和西大寺駅に集合した頃にはポツリポツリと雨粒が……。
 平城宮跡で観察地点を陣取った頃には空も明るくなり、予定の植物観察も済ませ、ツバメのレクチャーを受けながら夕涼み出来ました。夕焼けの日はツバメの帰ってくる時間が少し遅くなるような感じを受けました。今回はアンコールにも応えてくれて、2~3度のカーテンコールをしてくれました。


「刻々と 画布塗り返す 秋没日」


[1657] 馬の鈴草 [PC]  2014/08/24 07:34:07    [削除]


   秋探しの散歩に出掛けました。散歩コース土手道のいたるところにウマノスズクサのツルが目立つのですが、周りは田んぼになっているために草刈り機で刈り取られます。そのせいで花を咲かせているのに巡り合うチャンスが少ないのです。この辺りでジャコウアゲハにも遇ったことがありません。2年前にアップしていますので、ジャコウアゲハとウマノスズクサの関係はご覧下さい。下の検索欄に「ウマノスズクサ」と入れると過去の分が出てきます。
 花姿がトランペット形になって基部に球形の子房があります。それが子宮を想わせるところから、学名はギリシャ語で「最良の出産」と名付けられたそうです。小鳥たちも敬遠する毒を持つようですが、解毒剤や鎮咳・去痰の薬効もあるようです。


「土手道に 鈴の音散らす 秋の風」


[1658] 標的の村 [PC]  2014/08/25 07:55:23    [削除]


   沖縄で「オスプレイ」ヘリパット建設に反した高江村の住民たちの闘いを、沖縄朝日がドキュメント映画として制作して、いま全国で上映会が開催されている。沖縄本島最北端の東村・高江村の住民が、事前の説明と合意もなしに抜き打ち的に工事を始めた事に座り込みで抗議した。それを国が「通行妨害」として裁判に訴えた。前代未聞の暴挙に沖縄県民の怒りは爆発した。普天間基地の全ゲートは住民の車で完全に封鎖された。権力の挑発に乗るなと腕を組み、歌と踊りで抗議行動は続けられた。しかし権力は数の力で住民たちを排除した。そして危険なオスプレイは岩国から沖縄の普天間基地に舞い降りた。
 第2部はジュゴン保護キャンペーンサンターからの現地レポートだ。辺野古沿岸への基地建設によって沖縄での死滅が危ぶまれている絶滅危惧種のジュゴンを護れと日米両政府に国際機関から勧告が出されている。心揺さぶられる一日だった。


「秋声に 熱き想いも 入り混じり」 


[1659] フライング [PC]  2014/08/26 07:35:20    [削除]


   秋のお彼岸になれば咲き揃うはずの彼岸花が、一人だけ時季を間違えて咲き出した。何時も季節を違わず咲き揃うヒガンバナには感心していた。ところが今年の夏は雨ばかりで日照時間も短く、多分そのせいで秋と間違えたのだろう。梅雨明け以後もからっと晴れる日が少なく、雨模様の日が多かった。農作物の育ちにも影響して高騰している。ゲリラ的集中豪雨で命を落とされた方に哀悼の気持ちで咲いてくれたのかな?
 消費税が上がり物価の高騰で、実質賃金はマイナスとの統計が発表されている。我々年金者も年々支給が減らされ、暮らしの先行き不安な状態が続いている。預金通帳の残高が減って行くのを見ながら、今日は飲むべきか飲まざるべきか、小さなことに汲々している小市民のロクのつぶやき!


「コーラスに 向う土手道 曼珠沙華」


[1660] 狐の嫁入り [PC]  2014/08/27 07:51:59    [削除]


   最近ではあまり言われなくなった「狐の嫁入り」いわゆる天気雨が降った。昭和中期までは狐の嫁入り行列などの異様な風習が各地に伝わっていた。黒澤映画にもなり強烈な印象が残っている。それに準えて天気の日に雨が降る状態を、山の上で狐が嫁入りするのを目立たないようにする目くらましで、天気雨を狐の嫁入りと呼ぶ由来の様である。夕餉前のひと時「日本昔話」の世界に……。
 狐の嫁入りを写すのに苦労したが、晴れ間と雨が判るだろうか?小鳥の餌台に生えているキノコはツノマタタケと云って、天気の日には乾燥しているが雨が降ると目立つようになる。因みに昨日アップのヒガンバナは狐花とも。


「秋の雨 壁に夕日を 映しつつ」


[1661] 野小豆 [PC]  2014/08/28 07:30:37    [削除]


   毎年このての花をアップしている。昨年はヤブツルアズキ、一昨年はノアズキだった。今年も近所の散歩道を秋探ししていると特徴ある花が咲いていた。今でも花だけでは同定出来ないくらいによく似ている。小豆の仲間は花の中央にある竜骨弁が捩れている。その様子を観て頂きたいと思いアップで撮った。
 今朝など随分と涼しく窓を閉めてパソコンに向かっている。昨年の夏は暑くって秋を待ちわびたが、今年は秋の訪れも早そうでほっとしている。と同時に愁思秋冷・センチメンタルな気持ちになり、ロクを一時ハイネにしてしまう。


「値の下がる 秋刀魚便りを 待ち詫びて」


[1662] 鏡蓋   (ガガブタ) [PC]  2014/08/29 07:39:56    [削除]


   池一面にもじゃもじゃの白い花が咲いている。アサザの花を白くした感じだ。ガガブタと云う変わった名前の由来は、睡蓮に似た葉を鏡の蓋に見立て「カガミブタ」から「ガガブタ」になったらしい。深く裂けた合弁花だが全体が白く、花冠の中心が黄色くなっているので、別名を金銀蓮花とも言われる。準絶滅危惧種に登録されている植物で、あまりお目にかかれない。池一面にと書いたのは、ここ西谷の森公園で大切に保護されているからである。
 昨日は来月の自然観察会の下見に仲間と兵庫県立「宝塚西谷の森公園」を訪ねた。先日の台風と豪雨で公園内の遊歩道が通れないという情報で、観察会に使えるかどうかの確認も必要だった。中央コースは通れないが、東西にある周遊コースは通れるので、本番の時にはボランティアガイドさんの案内も予約しておいた。


「金銀花 色なき風に そよぎ居り」


[1664] 犬じゃない! [PC]  2014/08/30 07:34:35    [削除]


   可愛い幼児がちょこちょこと右に左に歩きまわり、その度にお母さんに繋がれた紐で引き戻されているのを、複雑な気持ちで観ていました。まるで犬の散歩のようです。乳母車から一時解放されて、一緒に歩かせる方法としては好い事かも知れません。お母さんが乳母車を押しながら手をつないで歩くのは大変なのだから。
 でも幼児にしては“僕は犬じゃない!“と云っているようで何とも可笑しな光景でした。幼児虐待など心を痛める最近の異常な子育て……。無邪気な幼児とお母さんは太い愛の紐でつながれているんだと肯定的に見る事にしましょう!(*^_^*)


「母と子の 絆深めし 秋日和」


[1666] 水擬宝珠 [PC]  2014/08/31 07:33:44    [削除]


   ギボウシ属三兄弟の一つで湿地に生えるミズギボウシです。他にコバギボウシとオオバギボウシがあります。花はキキョウに似ますがユリ科です。ミズギボウシは西日本に分布する日本固有種です。8月から咲き出しますが秋の花のイメージがあり、涼しげな雰囲気を醸し出してくれます。
 擬宝珠三兄弟と云う事だからこれも食用に出来るのかな?他のギボウシと違って葉が細いので食べないのかもしれません。別名でナガバミズギボウシとも呼ばれています。もし食用になるのならバイケイソウと間違う事は避けられるはずと勝手に思っています。


「湿原に 蒲と擬宝珠の 咲き比べ」


[1667] 蔓竜胆 [PC]  2014/09/01 06:59:48    [削除]


   写真俳句も秋を感じさせてくれる花が増えてきました。ツルリンドウはあまり目立たないように、周りの植物に巻き付いたり、地を這ったりして咲いています。観察会で誰かが見つけると、間違いなく「ツルリンドウが咲いているよ」と声をかけてくれるという花です。それ位健気な雰囲気を持つ植物なのでしょう。一般的にリンドウの仲間は色と形が人を引き付けます。
 ヨーロッパのゲンチアナもリンドウの仲間ですが、こちらはアルプスを代表する三大名花の一つで、あの鮮やかなブルーは人々を魅了してやみません。ロクはどちらも好きな花です。またしばらく写真俳句をお休みして、新たな花々との出会いをしてきます。


「笹原に 隠れて咲きし 蔓竜胆」


[1668] 稔り [PC]  2014/09/02 07:28:13    [削除]


   天候不順で農作物に被害が出て季節の野菜など高騰していますが、稲の育ちは順当なようです。既に早生種では稲刈りの始まっている田も見掛けます。旅から帰ってくる頃にはこの広々とした田の稲も刈り取られていることでしょう。一昔前なら凶作と云うところですが、稲の品種改良で日照不足でもちゃんと育っています。
 西能勢に山田村と云う処があります。そこに自称多田御家人であるという侍道楽の源六を父に持つ、大助と云う男の生涯を描いた小説を読んでいます。「小説山田大助=天保能勢騒動=」土岐稔著です。大塩平八郎の乱に呼応した侠気の男の物語です。日本の農業もTTPなどアメリカ追従農政で前途多難です。その国へ見聞をひろめに旅立ちます。


「裏側へ 稲穂の国を 後にして」


[1675] ハーフドーム [PC]  2014/09/11 22:16:04    [削除]


   ちょこっとアメリカに行って来ました。前々から行きたかったヨセミテとグランドキャニオンです。かなり前に同じ職場に勤めていた同僚がアメリカ大陸を車で縦断しました。ご存知ルート66です。見せてもらった写真に「何時か俺も!」と思っていたのかもしれません。残念ながら車で「ルート66」を縦断するには歳を摂りすぎました。
 彼とは違った方法でヨセミテとグランドキャニオンを楽しみました。こちらは歩きです。前半はお馴染みヨセミテのハーフドームの周りを下から上から眺めるトレッキングです。先日訪れたスイスとは趣を異にした男性的な雰囲気のコースです。


「半分と 云うも気高し 秋の風」  


[1676] グランドキャニオン [PC]  2014/09/12 06:55:49    [削除]


   ヨセミテと並んで一度は訪れてみたかったグランドキャニオンのトレッキングコースです。まるで地球の肌の深い皺を見ているような錯覚を覚えます。インディアン語でカイバブと云うらしく、その意味は「逆さ山」とのことです。確かに高い処が起点で、渓に向かって降りて行きます。帰りは反対に登ってこなければなりません。“行きは良いよい帰りは怖い”そんなコースでした。
 旅の途中で73歳の誕生日を迎えました。海外へのトレッキングは70歳ぐらいまでかなと思っていましたが、まだまだグループメンバーの事を気遣う力が残っていました。次の目標は75歳にして、それ以降は観光コースにしようかななどと、少し弱気なロクになっています。


「天高く 地球の肌を 縫いながら」


[1677] コロラド川(馬蹄形に) [PC]  2014/09/13 07:04:33    [削除]


   グランドキャニオンのコロラド川上流部に自然が作り出した景勝地があります。ホースシューベントと呼ばれる馬蹄形の地形です。赤い川と呼ばれているコロラド川が、ここでは流れが緩やかになり、水分に含まれていた砂岩などが沈殿してグリーン色に変わります。浸食された川の両側はほぼ垂直の断崖絶壁です。
 絶壁から川を見下ろすと足がすくみます。多分ガイドが説明してくれたはずですが、底に小さく家が見えるだけで、高さが500mだったのか1000mだったのか覚えていません。大自然の景観を損ねないように柵もロープも設置されていません。自己責任のアメリカを垣間見ました。


「砂漠帯 ぞくっとさせる 冷まじさ」 


 [1679] アンテロープ・キャニオン [PC]  2014/09/14 06:56:42    [削除]


   アメリカ南西部で一押しの観光地アンテロープ・キャニオンです。日本のマスメディアでも何回も紹介され、写真家なら一度は訪れたいスポットです。軟らかい砂岩が鉄砲水で削られて出来た造形美を持つ渓谷です。モンスーンの度に少しずつ形を変えていきます。全長150m、高さ20mほどですが、狭い回廊に光の届かない場所もあり、幻想的な空間でした。
 帰国途中の情報では、我々が訪れた翌日にはスコールが降りアンテロープ・キャニオンは濁流で通行できなくなったらしいです。雨の全く降らないヨセミテもあり、鉄砲水で絶えず浸食される地域もあり、アメリカって広いなぁ~!を実感。


「台風過 大雨被害の テレビ見し」


 [1680] ラスベガス [PC]  2014/09/15 07:33:53    [削除]


   旅の中継地としてラスベガスに2度立ち寄り(3泊)ました。能勢の田舎者は砂漠の中に出来た町に降り立った瞬間、“あんれまぁ~”おったまげてしまいました。空港のウエルカムアーチは“ようこそカジノへ!”と云う雰囲気です。「24時間眠らない街」として電飾を各ホテルは競っています。一つのホテルには客室が2000~7000いうから想像を絶します。各ホテルはテーマを持ちそれを売り物にしています。我々の最初に泊ったホテルは24時間サーカスショーが繰り返されていました。二度目のホテルは庭にフラミンゴやペリカン、カモ類が飼育されていて、ちょっとした散歩が出来ます。ショッピングモールがホテル内にあり、ホテル内が一つの街を作っています。もちろん各ホテルにはカジノがあり、真夜中でも客が絶えません。
 もともとカジノを開いたのは映画でお馴染みのマフィアです。政府の規制が効かなくなり、税金を取って合法化してしまった経緯を持ちます。ギャンブル依存症の多い日本に、悪の環境を持ちこむ策動を、健全な市民の良識で許してはなりません!


「児らたちの 未来に怪し 秋の風」


 [1681] 稲刈り交流会 [PC]  2014/09/16 06:24:36    [削除]


   能勢で米産直組合が新婦人と共催で春の田植え交流会と、秋の稲刈り交流会を毎年開催しています。そこへ沢山の子どもたちも来るので、工作提供を頼まれます。シュロで編むバッタやブローチ類を提供して来ました。昨日は竹笛2種類です。ピーピーとなる呼子笛とブーブー笛です。ロクの作戦です。始めにあらかじめ作って置いた笛を幼児に渡しておきます。稲刈りから戻った子どもは笛の音に釣られて押すな押すなの大盛況です。50人ほどの子どもたちに一人で対応するのは大変なので、高学年の子どもに手ほどきして、先生になってもらいました。2人のジュニア先生は活き活きと先生役を務めてくれました。
 イベントは餅つきや、初物の栗と地元野菜の販売などもあり、子どもたちはバッタや蛙を捕まえたり、網で赤とんぼを追っかけたりして、里山の一日を楽しんでいました。都会から来た家族連れは連休最終日、秋を十分に満喫されたことでしょう。こんな環境を次代の子どもたちに残して行きたいものです。


「稲刈りで バトンリレーの 家族連れ」


[1682] 秋桐 [PC]  2014/09/17 06:21:42    [削除]


   観察会で葛城山に行って来ました。春はツツジで有名ですが、秋もススキを求めて沢山の観光客が来られるようです。我々は登山口から沢沿いの道を植物観察しながら頂上を目指しました。山は秋の花で彩られており、急な階段道も所々で撮影タイムを取らしてくれるので、時間がかかりましたが頂上まで楽しめました。
 今回の観察会で初めて出会ったのはアキギリです。シソ科の植物で春の若芽は山菜として利用出来るようです。唇弁花は桐に似ており、秋に花を咲かせるので秋桐と呼ばれる所以です。本州中部から近畿までの山地に自生します。


「秋桐に 救われ急登 喘ぎつつ」


[1683] 曙草 [PC]  2014/09/18 07:35:24    [削除]


   隔月に定点観察で訪れている川久保美女谷へ、アケボノソウ・オタカラコウ・ミカエリソウを訪ねました。先日の豪雨でこの谷も鉄砲水の被害に遭い、あれだけ群生していたオタカラコウは見事に流されてしまいました。渓筋を好むアケボノソウも例外ではありません。しかし彼女たちの二世が来年に花咲かそうとしっかり根付いています。ミカエリソウは山の斜面に群生していますので無事でした。
 何とか流されずに生き残ったアケボノソウです。越年草なので年を越した2年目に花を咲かせます。白い花弁を明け方の空に、斑点を夜明けの星に立てて名付けられました。花弁に二つある黄緑色の所は蜜腺です。


「秋草の 一つ二つに 安堵して」


[1685] 犬升麻 [PC]  2014/09/19 07:20:56    [削除]


   山の斜面と渓筋にたくさんのイヌショウマが咲き誇っています。湿り気のある場所を好む多年草です。遠くから見るとぼろのように見えますが、近寄ってみると本当に綺麗な花です。花が開くとガクと花弁は落ちてしまい雄しべと雌しべだけが残ります。まるで線香花火のようです。
 役に立たないとしてイヌを冠されている植物が沢山あります。例えばイヌザンショ・イヌブナ・イヌツゲ・イヌタデ・イヌセンブリなどです。犬ほど役立つ動物はいない!と犬の名誉回復を、愛用の山渓名前図鑑「野草の名前(秋冬)」で訴えています。犬ではなく否(擬)の意味だと其の図鑑は言っています。


「あの頃が 何処へ行ったか そぞろ寒」


[1686] 渡りの蝶 [PC]  2014/09/20 07:42:44    [削除]


   誰にも好かれる綺麗な蝶アサギマダラです。カシワバハグマの蜜を吸っていました。もうこの時期には暖かい南の国へ渡って行くはずですが、何故かこの個体はのんびりしています。アサギマダラは日本で唯一渡りをする蝶として脚光を浴びてます。日本列島を縦断し、遠く沖縄・台湾まで飛行します。翌年の春から初夏にかけて日本に舞い戻ってきます。食草はガガイモ科のキジョウランと知りました。
 アサギマダラの渡りは寅さんとダブります。もちろんふらっと旅立つ寅さんとは本質的に異なりますが、生きるために旅に出るという点で共通項を持ちます。旅に出るから寅さんも活き活きできるのです。年がら年中帝釈天で居座っていたら、寅さんは生きていけないのです。また旅に出たいと思っているロクもいます。


「秋蝶の 動きも鈍く 翅広げ」


[1687] 猫萩 [PC]  2014/09/21 07:38:45    [削除]


   宝塚「西谷の森公園」へグループで植物観察に行って来ました。西の谷コースと東の谷尾根コースに分かれての観察会です。萩の花など秋の七草などが秋の到来を告げています。尾根筋には萩が何種類もあり、同定する時間もなく、ひとまとめに「萩」、帰宅してから写真と図鑑を睨めっこです。
 地面を這うように小さな萩が咲いています。マメ科特有の蝶形花で中央の旗弁の付け根が赤紫になっています。葉や茎には短い毛でおおわれています。イヌハギに対してこちらはネコハギです。猫はよく寝るので「寝子」と名付けられたとか。地面に寝そべっている萩と云う事で、ネコハギになったと先日の図鑑で紹介しています。


「招きたる 小さき萩の 寝そべりて」 


[1689] 稻藁ロール [PC]  2014/09/22 06:56:14    [削除]


   待ちに待った新米が届いた。取り敢えず少しだけ精米して今年の味を見てみたい。丁度ボジョレーヌーボを早く試したいのと同じ感覚だ。ノンアルコールビールで副食は戴いてしまう。新米のご飯にはボリュームあるおかずは不要だ。ゴーヤの佃煮と奈良漬だけで新米ご飯を戴く。届けてくれた農家の人には申し訳ないが、どうもいつもの新米とは味が違うようだ。甘味が足りない。粘りを感じない。夏場の雨と日照不足が影響しているのだろうか。少し期待を裏切られた新米の味であった。
 家の周りの田んぼは殆ど刈り込まれて、稻藁がロールにまとめられている。多分、農家と牧場主が契約して、稲刈りと交換条件に稻藁を提供しているのだろう。あちらこちらで見かける光景だ。能勢は黒毛和牛の産地でもあるのだ。


「新米の 期待は淡く 湯気と消え」


[1690] 彼岸花 [PC]  2014/09/23 07:26:39    [削除]


   暑さ寒さも彼岸までと云われますが、今年は秋の訪れが早かったようです。お彼岸の中日には彼岸花アップと決めていましたが、少し早く咲いてしまったので、燃えるような赤が色褪せた感じになっています。仕方なく6日前のヒガンバナをアップします。別名の曼珠沙華は“天上の花”めでたい事が起こる兆しで、赤い花が天から降ってくるという仏教経典のありがた~い花です。
 稲作が中国から伝わりましたが、それと同時にヒガンバナも渡来してきたようです。アルカロイドのリコリンと云う毒性分を含んでいますが、鱗茎をすりつぶし打ち身やねん挫・あかぎれ・肩こりなどに薬効があるとのことです。デンプンを飢饉の際の食料にしていた事もあったようです。ノビルと間違った誤食したロクの苦い経験もあります。


「山里の 渓を鏡に 曼珠沙華」


[1692] 蔓穂 [PC]  2014/09/24 07:25:37    [削除]


   土手道にひっそりとツルボが咲いています。花穂が開く前はツクシのようです。下から順次咲いて行きますが、その形が宮中に参内する貴婦人の傘をたたんだ姿に似ているという事から「参内傘」と云う別名を持ちます。ツルボの名前は球根の外皮を取ると、つるつる坊主が出てくるのでツルボになったとか。
 稲作が持ち込まれる前、かなり昔から鱗茎を食べていたようです。米の普及で忘れ去られていましたが、その後秀吉の命で加藤清正が中国から「救荒本草」を持ち帰りました。その中にツルボが記述されていて、デンプンを多く含む救荒植物として再び脚光を浴びました。


「台風の 連れ来る雨に 思案傘」


[1693] 丸葉留紅草 [PC]  2014/09/25 07:13:41    [削除]


   道端や空き地などに星朝顔の様な5角形の可愛い橙色の花が咲いている。マルバルコウソウは最近入ってきた外来種と思っていたが、すでに江戸時代末期に観賞用として渡来してきた帰化植物だった。それよりも少し前に真紅のルコウソウが渡来してきた。魚の骨の様な細い羽状複葉で、それに対してマルバルコウソウは単葉で細くないところから丸葉を冠された。
 花色が紅いので留紅草と名付けられているが、何時も利用するバス停の周りには、白花のマルバルコウソウが茂っている。ヒルガオ科で一日花だから夕方には萎んでしまうが、毎朝新しい花を当分の間咲かせてくれるはずだ。白花大好きロクの楽しみがまた増えた。


「バス停の フェンスに絡み 夏惜しむ」


[1694] やり栗(*^_^*) [PC]  2014/09/26 06:45:29    [削除]


   例年より少し遅れて栗の最盛期が近づいて来ました。地元の知り合いから初物として届けられます。それが重なってしまい、昨日は栗の処分(やり繰り)に明け暮れました。戴く栗は何も処理していないので、直ぐに加熱などしてしまわないと痛みます。
 今回も妻の帰省に合わせて、実家へのお土産用に渋皮煮を作りました。これは結構手間暇かかるので、残りは茹でてスプーンで実をかき出し、これでもかと云うぐらいに甘く煮込みました。茶巾絞りを作る段取りまで済ませました。


「能勢栗を 車に積んで 出雲路へ」


[1696] 実像・虚像 [PC]  2014/09/29 14:34:05    [削除]


   妻の故郷出雲に行って来ました。毎年秋に帰っていますが、義母の“元気さ確認”と我々の“元気さ報告”のためです。妻方3兄妹が揃うので義母は満面笑みをたたえて嬉しそうに迎えてくれます。義理の妹夫婦と姪は自然派のロクを茸狩りや自然観察会のイベントなどに誘ってくれます。今回も茸狩りに出かけましたが、種類こそ多かったものの、メジャーな食べられるキノコには出会いませんでした。昨年ご馳走になったタマゴタケ(皇帝茸)には、残念ながら巡り合いませんでした。
 実家から歩いて行ける所に「出雲科学館」があります。夏休みの自由研究の発表資料の展示があり、科学の目で子どもたちが研究している内容に、拍手喝采を送りました。成長が止まってしまっているロクの子ども振りを紹介します。


「来年も 義母の脳裏に 秋夕べ」 


[1697] 朮(オケラ) [PC]  2014/09/30 07:06:10    [削除]


   「山で旨いものはオケラとトトキ(ツリガネニンジン)、里で旨いものは瓜・茄子・南瓜」と昔から歌われているオケラです。一度食べてみたいとずっと思っていましたが、美味しいのは春の若芽の頃だそうです。名前は知っていましたが、花を見るのは初めてです。出雲の「ふるさと森林公園」でキノコ探しをしている時に出合いました。
 昔から庶民に愛され、梅雨時にはオケラを燻してカビを発生させないようにしたり、邪気を払うという事で正月のお屠蘇に入れたり、漢方薬としても健胃・発汗・利尿など体内の水分代謝を正常にする働きがあるようです。また大晦日から元日にかけての「をけら詣り」の火種に使ったりされてきました。昔は茶花としても人気があったようです。


「林内に 忘れ去られし 花朮」


[1698] 雁金草 [PC]  2014/10/01 07:44:44    [削除]


   昨年は京都植物園で観察したカリガネソウをアップしましたが、今回は自生のものです。雁の首に準えた名前と云う事ですが、そんな感じには見えません。雄しべと雌しべが長く、釣り竿のようにしなっているのが何とも特徴的な花です。少しの風でも揺れるので上手く写真が撮らしてくれません。
 五感を使って観察すると教えられています。全草に臭気があるという事なので、葉を千切って揉んでみましたがあまり感じません。そこで四角い茎をもって揺らしてみました。確かに臭い!この観察でわかった事は臭気の確認と、シソ科でもないのに茎が四角だという事でした。因みにカリガネソウはクマツヅラ科です。


「秋風に 帆をかけ揺れる 釣り舟の」


[1699] 玉蜀黍 [PC]  2014/10/02 06:54:46    [削除]


   先日、所属するサークルで工作教室が開かれました。毎年この時期の定例行事になっています。何時もは翌年の干支工作を提供して頂けるので、帰ってから色んなところでアイデアを使わせて頂いていました。今回はガラッと変わってブローチ作りです。竹で作るフクロウと玉蜀黍で作る花のブローチです。彼の工作は凝っていてなかなか自分で準備するのは大変です。
 トウモロコシも色んな色合いのものが花屋さんなどに出ている事があるので、それを見付けたら手に入れておかなければなりません。たまたま我が家にも買込んだものがあったので、昨日はそれを探し出してブローチ用に準備しました。当分ブローチ作りが続きそうです。


「唐黍の もぎ立て甘き 郷愁が」

黄卵茸

 ひとくらクラブのキノコ観察会でキタマゴタケに出合いました。人気の皇帝キノコと呼ばれている赤いタマゴタケの黄色版です。以前は同種とされていましたが、最近のDNA鑑定で別種とされるようになりました。幼菌などの形は全く同じように見えます。タマゴタケが皇帝キノコなら、さしずめキタマゴタケは女王様と言えるぐらいの気品を持っています。味も美味しいらしいです。難儀な事にタマゴタケモドキと云う猛毒キノコが存在するのです。持ち帰り試食したかったのですが、先生も間違いやすいので食べないようにしていると伺い、仕方なく断念しました。
 局地的には秋雨前線と台風の影響でたくさんの雨を降らせましたが、ひとくら公園辺りにはあまり雨が降りませんでした。子どもたちもたくさん参加してくれましたが、採取出来たキノコの種類は10数種どまりでした。それでも自分で見付けたり、スコップで丁寧に採取したりして、日曜日のひと時をファミリーで楽しく過ごされたようです。


「植え込みの 根元黄色き 茸傘」

過去へのご招待14

[1501] 山延胡索 [PC]  2014/04/12 07:08:55    [削除]


   多分ヤマエンゴサクだと思います。毎年同じ所に自生する多年草です。ムラサキケマンやキケマンの仲間です。よく似た仲間にエゾエンゴサクやジロボウエンゴサクがあります。この花もスプリング・エフェメラルでひと時の儚い命です。木々が芽吹く頃になると葉が枯れ、来年の春まで根茎だけを残し休眠してしまいます。自宅から近くで早春の草花に出会えることに喜びを感じています。
 ケシ科の中で食べられる野草だという事ですが、スプリング・エフェメラルの花たちを口にするのは、いくら食いしん坊のロクでも気がひけます。食べつくすより皆さんに愛でてもらいような儚げな佇まいです。


「束の間の 謡い奏でし 延胡索」
[1502] 常盤碇草 [PC]  2014/04/13 07:31:31    [削除]


   山小屋のよっさんがイカリソウの白花をアップして下さったので、同じ常盤の赤紫花をアップします。トキワというのは冬でも葉が枯れずに残っているところから常盤と名付けられています。日本海側の植物で北陸多雪地方では白花が多く、福井以西の山陰辺りでは赤紫花が多いようです。メギ科イカリソウの仲間にはトキワ・ホザキノ・ウラジロ・バイカ・キバナノイカリソウなど各種あります。昨年アップの時には強壮・強精の薬効があることを紹介しましたが、動物実験でも精液の分泌を促進することが確認されており、生薬名の淫羊霍というのが肯けます。
 昨日の山友会は近くの箕面山をしっかり歩いて来ました。コース中ほどにビジターセンターがあり、そこに沢山の早春花が咲き誇っていました。労せずにスプリング・エフェメラルたちに遇う事が出来ラッキー!


「途半ば 少し休めと 碇草」
[1504] 編み傘百合(バイモ) [PC]  2014/04/14 06:57:40    [削除]


   貝母(バイモ)とも呼ばれています。ユリ科で鱗茎が貝の様だという所から名付けられました。中国原産で日本には薬用植物として入ってきたようです。咳止めや止血・解熱などの薬効があり、日本薬局方にちゃんと収載されているとのことです。花も釣鐘か傘のようですが、先端の茎(葉?)が針状に2本飛び出しているのが目を引きます。昨日訪れた西宮市北山植物園のバイモは既に花弁を落とす寸前でした。写真は一昨日のものです。
 花の中を覗いてみると編み状になっているところから編み傘百合と言われています。山などに自生していない植栽植物なので、今回は番外編として紹介しました。よく似た名前のアミガサソウはエノキグサの別名です。


「春雨に 相合傘の 似合う花」
[1505] 寄生木(宿り木) [PC]  2014/04/15 06:56:42    [削除]


   北摂の山を楽しむ会から舎羅林山へ、タラノメ採取を兼ねたハイキングに行って来ました。ルート途中で桜に寄生する典型的なヤドリギを見付けました。寄生木と言われるように、落葉樹に半寄生します。ターゲットにされるのは桜・ブナ・ケヤキ・ミズナラ・コナラ・榎などです。秋に出来る実を小鳥が啄み、粘着性のある種を運びます。甘いらしいですがまだ食べたことがありません。
 宿り木には神が宿ると言われ、夫婦和解の象徴とされてきたとのことで、腰痛や産前産後の薬にもなるようです。新酒が出来たよと知らせる杉玉(酒林)はヤドリギを模したものだそうです。


「宿木の 櫻褥に 酔い潰れ」
[1506] 譲葉雄花 [PC]  2014/04/16 06:55:06    [削除]


   ご存知縁起物のユズリハです。新旧交代の典型的な植物で、1年ですっかり葉が入れ替わります。代々栄えるという事で縁起が良いとされています。雌雄異株で写真のように雄花は目立ちますが、雌花はあまり目立ちません。図鑑によってはトウダイグサ科としているものもありますが、最近ではユズリハ科ユズリハ属に分類されるようになりました。雌木には沢山の熟れた実が付いています。同じ時期に花と実を観察することが出来ます。
 この時季の観察会では植物たちの命の営みをつぶさに観察出来ます。命を必死で守る動植物たちの健気さを、時の権力者も学んでもらいたいものです。時あたかも、憲法9条を守ってきた国民にノーベル賞をという取組みのビックニュースが飛び込んで来ました。


「譲葉も 入学式を 迎えたり」
[1507] 姫萩(ヒメハギ) [PC]  2014/04/17 06:55:05    [削除]


   今年度初めての定点観察会で武田尾に行って来ました。山桜も残っているし、木々の芽吹きも始まり出し、まさに山笑うの寸前です。春の野草も沢山花を付けて我々を迎えてくれました。それぞれが足を止めて、ルーペで覗きこみ、図鑑で確認したりするので前に進みません。それ位植生豊かな観察会になりました。
 多年草のヒメハギが同じ所に咲いていました。誰かに教えてもらわなければスミレの仲間かな?と判断して通り過ぎてしまいます。小さな可愛い花です。戦前は日本のそこかしこに沢山咲いていたようですが、今ではめったに観ることが出来なくなってしまいました。やがて絶滅して行くのでしょう。


「春草に 拝謁のごと 跪き」
[1508] 貝毒発生中 [PC]  2014/04/18 06:36:47    [削除]


   一年で一番干満の差が大きい昨日、淀川のシジミを獲りに行こうという事になり、干潮時間に合わせて現地に赴きました。いたるところに貝毒発生中の看板が出ています。折角来たのだからとシジミ掘りをしました。持って帰って泥を吐かせれば大丈夫だろう、との気持ちで沢山掘り出しました。そこへ船のパトロールがやって来て「貝毒が見つかったので食べないようにして下さい!」とのアナウンス。ただ事ではないと判断して獲った貝を全部リリースして帰りました。
 帰ってからネットで確認すると、15日に淀川下流域のシジミに麻痺性の貝毒が検出され、急遽採取禁止の看板が設置されました。しびれが出たり、死亡するとの怖~い毒だって!とんだ骨折り損のくたびれ儲けでした!


「潮干狩り 逃がした貝の 大きさよ」
[1509] 白花半鐘蔓 [PC]  2014/04/19 07:27:53    [削除]


   普通ハンショウヅルは暗紅紫色をしているが、武田尾の林内にあるハンショウヅルはシロバナであまり目立たない。花の形もハンショウヅルよりふやけた感じで冴えない。花弁に見えているのは萼片らしい。各県の絶滅危惧種に登録されていたり、奈良県などは希少種に指定されている。観察会でこうした植物たちに出会うと嬉しい。
 昨日も所属するグループで、地元妙見山麓の里山周辺観察会に行ってきたが、生憎カメラを持って行くのを忘れてしまった。“弁当を忘れてもカメラは忘れるな!”と心しているのに何たること!焼きが回ったかな~?


「春呆けに 警鐘鳴らす 花の在り」
[1511] 二輪草 [PC]  2014/04/20 07:14:43    [削除]


   今年も幾度訪れたことだろう。昨年のこの時期に二輪草をアップしているので、4月になればと散歩道を二輪草コースへ替えて歩いてきた。とりあえずニリンソウと判る状態まで開花していてくれた。同じキンポウゲ科のアネモネも仲間らしい。ギリシャ神話で美の女神アフロディーテが美少年アドニスと恋に落ち、彼が猪の角に付かれて死んだのを悲しみ、流した涙がアネモネになったとのこと。嗚呼ロマンチック!
 アネモネとはギリシャ語で「風」の語源らしい。早春の風が吹き始めると咲き出す「風の花」という意味に準えている。まさにスプリング・エフェメラルにぴったりの名前だ。確かに風に揺らいで写真が上手く撮れない。でも風に揺れている二輪草は好いものですよ。


「我が妻は 何時も先行く 二輪草」
[1512] 花と蝶 [PC]  2014/04/21 07:04:32    [削除]


   散歩していると蝶が花から花へと飛び交う季節になりました。かなり前にそんな演歌も流行ったことがありました。写真の花はノヂシャで、蝶はベニシジミだと思います。どちらもこの写真俳句にアップしたことがあります。ノジシャはヨーロッパ原産の帰化植物で、長崎にサラダ用として持ち込まれたのが、今では日本全国に野生化しています。子羊が好んで食べるという事で欧米ではラムズレタスと呼んでいます。
 散歩道にはタンポポが今を盛りと咲いています。見慣れた花ですが、一面に咲くタンポポのお花畑は春を代表する景色です。モンシロチョウやモンキチョウが飛んでいてくれたら云うことなしです。今日はコーラス練習日♪


「日の丸を 替えたき世相 花と蝶」
[1513] 三つ葉躑躅 [PC]  2014/04/22 07:32:43    [削除]


   ミツバツツジも最盛期を終える頃になり、まさに山笑う季節になりました。写真はコバノミツバツツジだと思うのですが、三つ葉躑躅には雄蕊が5本の小葉・東国・大山・西国など各種あり、南国三つ葉躑躅は10本というから地方によって違うのですね。媒介する昆虫の違いなのかな!ロクの疑問です?
 山道で出会うコバノミツバツツジには癒されます。散ったタムシバ花弁の香を楽しみ、ヤマザクラに少し疲れを忘れ、コバノミツバツツジのトンネルを通っている時が山歩きの醍醐味を感じる時です。今日は花曜日ハイキング、どんな笑い顔を見せてくれるのでしょうか。


「春雨を 浴びて艶増す 花の芯」
[1514] 山笑う(新緑) [PC]  2014/04/23 06:53:00    [削除]


   昨日も3万歩弱を箕面に遊んできました。先日山友会で歩いたコースとダブりますが、箕面駅から滝道を左岸にとり、風呂谷~こもれび展望所~ばばたれ道~政の茶屋に降り、昼食後は東海自然歩道の尾根道を縦走して北摂霊園近くまで歩き、箕面東に降りる長いコース。そのコースをものともしない花曜日メンバー、ただひたすら最後尾を付いて歩くだけのロクです。
 流石紅葉の名所と言われるだけあって「中の千本」辺りの紅葉新緑は得も言えぬ美しさです。尾根道にはミツバツツジが満開で、植栽されたサトザクラなど色とりどりで、まさに山笑うがぴったり!「春山淡冶にして笑うが如く」(郭熙)


「山笑い アップダウンに 膝笑う」
[1515] 深山繁縷 [PC]  2014/04/24 07:23:51    [削除]


   山道で出会う大型のハコベです。辺りがうっそうとした山道ではよく目立ちます。ハコベも種類があり何時も何ハコベかと悩まします。コハコベ・ミドリハコベ・ウシハコベ・ミミナグサなどは大きさが5~7mmぐらいですが、ミヤマハコベは花が大きく10~15mmぐらいになります。一度覚えたら忘れない種類です。ひっそりと一輪だけ咲いていたりすると、挨拶してから通り過ぎたくなります。
 ハコベ類は昔から食用・薬用としてり利用されてきました。春の七草のひとつでもありますが、変わった利用方法では「元祖歯磨き粉」だったようです。塩にハコベの絞り汁を垂らし、何回(7回)も繰り返しアワビの殻で焼き、その塩を指につけ歯を磨いていたこのことです。


「遅れるを 深山繁縷の せいにして」
[1517] ミツデウラボシ [PC]  2014/04/25 07:08:39    [削除]


   桜餅やヨモギ餅をが美味しい季節です。甘辛両刀遣いのロクは“饅頭怖い”でもあります。痛風を経験してからはアルコールは極力控えています。あまり飲まなかったコーヒーなどを飲んだりして、仲間からどうしたのと訝しがられたりしています。桜餅の美味しさは、塩漬けされたオオシマザクラの葉っぱに匂いの成分クマリンが含まれているからです。
 昨日の観察会はクマリン植物を求めてというのが目的の一つに入っていました。シダ類のミツデウラボシです。岩場の苔生したところに着生していました。2~3葉を摘んでポケットに忍ばせ、帰り道クマリンの香りを楽しみました。


「掌 そっと拡げて 桜餅」
[1518] 石の上にも [PC]  2014/04/26 06:46:01    [削除]


   作家の森村誠一が提唱して見る間に日本全国に普及した写真俳句、これは面白そうだと嵌まってしまいました。3日坊主で終わるかなと思っていましたが、3年はおろか間もなく4年になります。写真も俳句もたいしたことはありませんが、毎日発信というのが呆け防止につながり、今のところ幸いにも認知症だとの診断は受けていません。
 起床して1時間が勝負です。先ず旬の写真を選び、それに合わせてコメントを書き込みます。それから俳句作りです。直ぐに出来る時もありますが「沈思黙考室?」で考えてから出来る時もあります。そんな時のアップは遅くなっています。何処で作ったかはアップ時間をみて頂くと想像がつきます。


「長閑さも アップアップの 綱渡り」
[1519] 沼狸   (ヌートリア) [PC]  2014/04/27 07:37:36    [削除]


   土手道を散歩していたらヌートリアのファミリーに出会った。雌は草むらに上がり4匹の子どもと食事中。写真は雄で周りを警戒している様子。観ている分には興味が尽きないが、侵略的外来種で駆除しなければ稲や葉野菜などの農作物への被害が大きい。もともとは軍隊の防寒用毛皮として輸入され、一時は4万頭も飼育されていた。「勝利」にかけて「沼狸(しょうり)」と呼ばしていたとある。
 中国ではジビエ料理として提供されているとのこと。鼠というと気持ち悪がるのか「海龍」として出されている。日本でも焼鳥屋で「柳鳥」として食用ガエルが供されていたのと同じ扱い。先日火災のあった十三の横丁に「柳鳥」を提供する店があり、得意になって仲間を誘い通ったものだ。


「1日の 予定進まぬ 目借時」
[1521] 竜胆 [PC]  2014/04/28 07:06:56    [削除]


   朝からまた頭を悩ましています。昨日陽気に誘われて地元の三草山に登ってきました。頂上広場のそこかしこに竜胆が咲いていたので、てっきりハルリンドウだと思い写真に収めて帰りました。何時もの常ですがアップする時には図鑑で間違いがないか確認します。竜胆は秋の花なので、てっきりハルリンドウと思っていたのです。春咲き竜胆には他にフデリンドウやタテヤマリンドウがありました。スイスなどヨーロッパアルプスではリンドウは全て「ゲンチアナ」で通るのに……。
 良薬は口に苦しと言いますが「熊の胆」よりも苦いので「竜の胆」という漢字が充てられたそうです。胃痛み草とかケロリグサとの別名があるように胃薬として利用されています。


「春咲きの 竜胆も在り そよ風も」
[1522] 蓮華草 [PC]  2014/04/29 06:10:00    [削除]


   日本中どこにでもあったレンゲソウです。岐阜県の県花だそうです。近づいてみると本当に綺麗な花です。中国原産で日本にはかなり古くに渡来して来ました。マメ科の植物は根粒菌がチッソと共生して土壌の肥料になります。過ってはこの時季、田んぼは蓮華一色に染まっていました。化学肥料の普及で、春の風物詩であった蓮華のお花畑を見ることが出来なくなりました。
 レンゲは緑肥としての利用の他に薬用や食用にもなります。葉の絞り汁は外傷の出血止めになり、食用としては和え物や天ぷらにします。化学肥料や農薬漬けのお米より、レンゲを漉きこんだ田んぼでとれたお米はどれほど安心で美味しかろう!TPPでますます危険なお米が入ってきます。健康まで蝕まれそうです。


「落人の 路傍に強し 蓮華かな」
[1523] ホームステイ [PC]  2014/04/30 06:51:24    [削除]


   昨日は毎年お邪魔している羽曳野のフェスタがあり、我々の仲間12人が6種類の工作キットを携えて参加して来ました。あいにくの雨で参加者も少なく、雨足が次第に強くなってきたので、主催者の判断で昼過ぎには店をたたみ帰路を急ぎました。
 フランスからマダムとマドモアゼルが我が家にやってきました。20年ほど前にフランス人を半年預かったことがありますが、それ以来のフランス人。一人は黒人系マドモアゼルでよく気が付き家事を手伝ってくれます。今年の連休は我が家もフランス色になりそうです。ボンジュール!


「春雨が 両手に花を 携えて」
[1524] 蝮草 [PC]  2014/05/01 07:33:23    [削除]


   サトイモ科テンナンショウ属のマムシグサです。筍のような茎がにょきっと顔を出し、そろそろ葉を展開します。間もなく茎の先に独特の花を付けます。茎の斑模様や仏焔苞がマムシに似ているとして名付けられました。一度覚えると忘れられない植物です。仲間にユキモチソウ・ウラシマソウ・ムサシアブミ・ミミガタテンナンショウ・コウライテンナンショウなど多数あり、サトイモ科の親戚筋にはミズバショウやザゼンソウなどもあります。
 毒草ですが子宮頚ガンなどに効く薬草でもあります。テンナンショウ属の変わった特徴は性転化をすることです。地中の栄養状態が良く、根茎が肥大してくると雄から雌に性転換します。雄株の方が圧倒的に多いようですが、秋に赤い実を付けているのが雌株です。


「草の芽の 膨らみ加減 屈み観て」
[1525] 能勢探訪 [PC]  2014/05/02 07:23:52    [削除]


   我が家に馴染んできたフランスからの客人2人を能勢巡りに案内してきました。日本の原風景が残る棚田と藁ぶき屋根が新緑に囲まれた風景に感嘆のため息が。200年続いている浄瑠璃も見せたかったがあいにくの休館日。午後からは歴史探訪で、築城400年能勢氏の城跡や能勢一族が祀られている菩提寺と社の見学。関西身延山と謂われる「信如寺」への案内。
 信如寺では若い僧侶がおられたので案内を乞いました。たまたまアメリカのラスベガスから修行僧が来られていたので、彼が英語で寺院内の案内をしてくれました。たっぷり1時間余りの説明に、我々も日頃拝めない仏像などを見せて頂いてラッキーな一日でした。


「苔生した 五月の古刹 異国人」
[1526] ゴールデン・リバー [PC]  2014/05/03 07:01:06    [削除]


   ホームステイのマダムの方を能勢の里山に触れさせたくて、何時もの散歩道をしっかり歩かせた。マドモアゼルの方は農業体験で知り合いのお宅へ預けて、マダムは自然大好き人間なので、タラヨウに字が書ける事を教えたり、山菜として食べられる草を紹介したりして、日本の里山を満喫してもらった。
 土手道を歩いているとセイヨウカラシナがびっしり花を付け、見事な景観を作っている。彼女は思わず「ゴールデン・リバー」と命名!寺院の金の装飾にも触れているので「日本はリッチな黄金の国だ」と感嘆することしきり。時あたかもゴールデンウイーク(*^_^*)


「きらきらと 光る流れに 菜の花の」 


[1527] 蛙の合唱 [PC]  2014/05/04 06:53:46    [削除]


   田んぼには水が張られ、代かきなども始まり、苗代作りなど着々と田植え準備が始まっています。近くに3本の川が流れていて、我が家の近くで合流します。冬の間は清流ですが、田植え時期が近付くと濁った流れになり、初夏の訪れを感じます。どこに潜んでいたのか田んぼに水が張られると一斉に蛙が合唱を始めます。彼たちの恋の季節到来なのでしょう。
 昨日報道特集でTPP交渉の内容が暴露されました。アメリカの要求に沿ったもので、今までの関税を限りなくゼロに近付けたものです。農業特区なども検討されていて、企業の参入や1次×2次×3次産業=6次産業化も取り沙汰されています。生物多様性まで壊されそうで、心配の種は尽きません。蛙に負けずに声を張り上げなければ!


「蛙には 一茶でなくとも 励まされ」


[1529] 舞台裏 [PC]  2014/05/05 09:13:48    [削除]


   先日はこの欄で素浄瑠璃を紹介しましたが、今回は人形浄瑠璃です。ホームステイの外国人を日本の文化に触れさせたくて、色んな施設に案内していると、我々でも知らない舞台裏まで見せて頂けます。当初予定の浄瑠璃センター訪問は休日だったので、日を改めて訪問してみました。何時もお世話になっている教育委員会の口添えなどもあり、知り合いの鹿角座の座員は人形浄瑠璃の舞台裏まで案内して下さり、懇切丁寧な説明と頭など実物に触れさせてくれました。地方巡業などの公演もされていますが、地元では6月に公演が予定されています。
 フランスも人形劇が盛んな国で、日本の人形浄瑠璃には殊の外関心が高く、連れて行って良かったと思っています。指先一つで綺麗な顔立ちの女性が鬼女に変身するからくりに驚いていました。舞台裏には今年の演目「お染久松」などの人形60体が保管されています。


「舞台裏 初夏の公演 出番待ち」


[1530] フアンから [PC]  2014/05/06 06:19:54    [削除]


   可愛いエプロンがフアンの方からプレゼントされました。いきさつはこうです。以前妻の友達Aさんが工作用のスモックを作って下さり、工作室で愛用していました。たまたま来宅された時に着脱がし難いので、改善してほしいと厚かましくもお願いしました。その後、長めのエプロンが彼女から届けられました。そこでBさんがアップリケを付けてあげると持って帰られました。持って帰ったもののどんなデザインにしようかと悩んでおられたようです。それを聞いたCさんが「私が作ってあげる」と牧場をイメージした、動物アップリケが付いた可愛いものに仕上がりました。
 ナルシストのロクは全部僕のフアンだと思い込んでいますが、実際は妻絡みのお付き合いなのです。僕に対する呼び方もグループによって「正ちゃん」「正一さん」「ロクさん」と様々です。僕の所属しているところでは「正ちゃん」で、妻の友達たちからは「正一さん」と呼ばれることが多いようです。写真俳句のフアンはもちろん「ロクさん」です。


「端午の日 冷たき雨の 意地悪さ」


[1531] 衝羽根空木 [PC]  2014/05/07 06:55:47    [削除]


   観察会で葛城山に行って来ました。有名なツツジはまだ蕾でこれから最盛期を迎えます。観察コースでツクバネウツギが咲いていました。スイカズラと同じように2つ並んで花を付けます。写真では判りにくいですが花の下に萼片が5枚付き、実になった時に羽根つきの羽根に似た形で残るところからツクバネウツギと命名されました。筒状の花の中は黄色い網目状になっていて、清楚な雰囲気の花です。仲間に公園などに植えられているアベリア(花園衝羽根空木)があります。
 早春の黄色い花から初夏にかけての白い花が目立つようになりました。間もなく卯の花やエゴの花なども咲き出すことでしょう。観察会の楽しい季節到来です。


「山卯木 レース模様で 虫招き」


[1532] 雪笹 [PC]  2014/05/08 07:38:31    [削除]


   あまり見かける事の出来なくなったユキザサです。学名にジャポニカとありますので、日本固有種かと調べると朝鮮半島や中国東北部にも自生するとのことです。花を雪に例え、葉を笹に準えた命名は納得出来ます。ユリ科で食用や薬用となっており、北海道ではアズキナと言って食用に供されているようです。癖が無く美味しいらしいですが、深山に咲く綺麗な花を採る気にはなりません。
 薬用になる根茎を「鹿薬(ろくやく)」と言いますが、鹿が食べて元気になったとかの謂れが有るのか無いのか定かではありません。「ロク薬」というから、自分中心に世界が回っていると考えるナルシスト的ロクに効くのかな?


「薄暗き 谷間にそっと 雪笹の」


[1533] 筑波金紋草 [PC]  2014/05/09 06:51:39    [削除]


   シソ科キランソウ属のツクバキンモンソウです。よく似た仲間に兄貴株のキランソウがあり、その身内にはニシキゴロモがあります。キランソウはこの欄でも紹介しましたように、地面に這って拡がっている様から「地獄の釜蓋」などと呼ばれているのは皆さんご存知です。一方這わずに茎が立ちあがっているのがニシキゴロモです。今まではその違いで二つを見分けていました。
 厄介なことに別の稀少種の存在を知りました。地域によっては絶滅危惧種にランクされているツクバキンモンソウです。特徴は葉脈がはっきりとした紫色で、葉裏も紫色を浴びていることで見分けます。花の形にも特徴があります。記録を辿ってみるとかなり以前に能勢の剣尾山で巡り合っていました。


「通り過ぎ 以前逢ったと 金紋草」


[1534] ○○の渡し [PC]  2014/05/10 07:08:23    [削除]


   昨日は自然大学の活動日で、午前中は共通講義としてウミガメやジュゴンなどの生息追跡調査の内容を、京大のフィールド科学教育センターの先生から受けました。始めて聞く「バイオロギング」、いわゆる発信機などをウミガメなどに付けて追跡する調査で、NHKなどで放映されているネイチャー番組の舞台裏的報告でした。
 午後からはそれぞれのグループに分かれての行動で、我々は大阪に現存する8ヶ所の渡しの内の2ヶ所を巡ってきました。“矢切りの渡し”ほどの風情は有りませんが、宮本輝が描く下町的な落合上渡船と千歳渡船です。ロクは言うまでもなく寅さんになっていました。


「初夏の川 ボラの水音 下町に」


[1536] 野遊び [PC]  2014/05/11 04:54:05    [削除]


   全国組織である年金者組合の能勢支部主催行事として、毎年この時期に山菜・野草料理を楽しむ会を行っています。今回は公営キャンプ場が使えず、個人のお庭を拝借して催行しました。手入れされたお庭の花を愛でながら、野趣あふれる料理に舌鼓を打って頂き、お酒も進んだようです。今回も18種類の山菜野草を提供しました。タラノメ・コシアブラ・ワラビなどは言うに及ばず、今回の目玉はセリの髭根と嫌われ者のセイタカアワダチソウの天ぷらでした。
 山菜採取のために山に出かけたりして、一週間前から準備を進めました。前日までは“あ~しんど!”と思っていましたが、皆さんから「旨い!美味しい!」と言って頂けると、一週間の苦労を直ぐに忘れ去ってしまうロクがいました。


「野遊びの 宴彩る 芽吹き色」


[1537] 戦国城跡巡り [PC]  2014/05/12 07:35:02    [削除]


   戦国時代の舞台になった城を訪ねる旅に行って来ました。元大阪城天守閣館長の渡辺先生の案内によるバスツアーで今回は2回目です。バスでの事前学習に基づき、初めに徳川美術館を訪問、貴重な資料類が常設展示され、そこだけで江戸時代にタイムスリップさせてくれます。尾張名古屋には徳川という地名があり、徳川御三家としての誇りを持っていたのかな?紀州や水戸や東京にも徳川という地名があるのかな?歴史音痴ロクの疑問です。
 城は国宝に指定されている犬山城(写真)と山自体を城と見なした小牧山城の見学をしてきました。小牧山城はもともと天守を備えない古い形の城で、山を5段に分け曲輪とし、土を盛って塁を作り空堀なども垣間見え、信長が美濃攻略の拠点として築いた山城でした。


「風薫る 天守に立ちて 古へ」


[1539] 紀州紀行 [PC]  2014/05/14 21:32:07    [削除]


   12日は尾張に遊び13日は紀州に遊んで来ました。山ガールが山を闊歩する姿を目にするようになり、山に行く楽しみが増えましたが、歴女も増えてロクはどちらにしようか悩ましいところです。どちらかというと歴女の方が雰囲気もあるので、ちょっと声をかけてみたくなります。
 高野山の奥の院まで行くと信者さんや巡礼の姿が目につきますが、一人旅の女性などにも会い、ロクは内心ドキッとしてしまいます。恋に破れて傷心の旅なのだろうかとか、文学・歴史を勉強されているのかな、などと勝手な想像を掻き立てられます。


「楠若葉 見知らぬ人の 幸願い」


[1540] 石楠花 [PC]  2014/05/15 07:14:35    [削除]


   高野山でガイドをされている知り合いが、宿坊では一押しだと勧めてくれた「金剛三昧院」のお世話になってきました。境内には国宝の多宝塔もあり、宿坊自体が重要文化財に指定されている由緒あるお寺です。朝のお勤めの後、愛染明王(源政子)が祀られる本堂まで案内してもらいました。源頼朝や政子と足利家の位牌とが祀られ、さすが世界遺産になるだけの寺院だと感嘆する宿坊でした。
 境内の庭には桜も少し残り、和歌山県が天然記念物に指定しているシャクナゲが見事な景観を作っています。沢山の寺院を回りましたが、紀州高野山は石楠花色に染まっていました。


「石楠花や 古刹に女人の 香して」


[1541] 文目(綾目) [PC]  2014/05/16 07:20:13    [削除]


   先日お邪魔した知り合いの庭に植わっていたアヤメです。流石に手入れされた庭なので綺麗に咲かせています。野の花大好き人間のロクも庭園の雰囲気は好きです。昨日も池田城跡を訪ねましたが、公園として整備された庭に、アカバナユウゲショウやヘラオオバコなどの株がアクセントとして残されており、なかなか風情のある配置でした。
 花菖蒲などこの欄でアップしましたが、アヤメの仲間も各種あり覚えるのが大変です。一番早く咲くのが一初(イチハツ)で次が文目(アヤメ)です。「いずれが文目か杜若」のカキツバタは水の中に咲くので、乾いたところに咲くアヤメとの区別はつき易いです。


「凛として けだし文目の 立ち姿」


[1542] 揚羽蝶 [PC]  2014/05/17 06:42:20    [削除]


   お馴染みのアゲハチョウです。羽根の先が千切れているので弱っているのかもしれません。近くまで迫っても逃げようとしません。アゲハチョウの仲間では飛翔力抜群のアオスジアゲハをよく見かけますが、なかなか動きが早く撮らしてくれません。ロクのデジカメで運良く撮れたのは、傷ついて羽根を休めている状態だったからかもしれません。
 子どもの頃、国蝶のオオムラサキなどにはめったに出会いませんでしたが、アゲハチョウやオニヤンマなどは昆虫採集のターゲットになっていました。菓子箱に虫ピンで差した昆虫の多さを競ったものです。


「城跡に 羽根を休めし 揚羽蝶」


[1543] 鷺苔 [PC]  2014/05/18 06:27:14    [削除]


   サギゴケです。本種はムラサキサギゴケで、白花種を単にサギゴケと呼んでいます。サギソウほどではありませんが唇弁花の下唇が羽根を拡げた鷺に似ているところから名付けられました。小さな葉が付く匐枝が、どんどん横に拡がって行くので苔に準えたようです。
 観察会の楽しみの一つに思わぬ出会いがあることです。白花のサギゴケも昨日初めてお目にかかりました。となると帰ってからが大変です。彼たちの戸籍調べをしなければなりません。図鑑で確認して写真に名前を書き込み、観察会の終了になります。


「平和へと 翼拡げて 鷺苔の」


[1544] 実験中! [PC]  2014/05/19 06:54:20    [削除]


   「奈良の自然を観察する会」例会で鹿の観察会に行って来ました。芝生域での植生調査、雄鹿の角(袋角)の観察、偶蹄目の足観察(退化した指と数)、鹿の食性調査(ディアーラインなど)、鹿煎餅と植物のどちらを好むかの実験、鹿の口内がどうなっているかを指を差し込んで確認する観察など、多岐にわたる観察会で、鹿の生態を五感を使って触れてきました。
 各種の草本類や木本類の葉を与えて、鹿が実際に食べない植物と好んで食べる植物が実験で観えてきました。草本ではイワヒメワラビ、木本ではイヌガシ・アセビなどは食べませんが、ブナ類の木の葉は好んで食べます。食べないと思われていたエゴノキやサイカチなども食べました。


「飛火野に 鹿と戯れ 夏はじめ」   


[1545] ヒマラヤ桜 [PC]  2014/05/20 06:54:53    [削除]


   吹田市南高浜町「川園緑道」に植わっているヒマラヤザクラを定点観察しています。冬に咲く桜としては見応えのある花を咲かせくれますし、日本では数少ない桜なので興味の尽きない植物です。日本のサクラと同じ時期に卵型をしたサクランボが熟れてきました。小鳥が集まって啄んでいるので、赤くなった実をロクも啄んでみました。生食も出来るという事ですがまだ苦かった!種はネックレスやロザリオにも使われるようです。
 パーフェクトな植物です。幹からガムも得られるようです。実や葉は濃い緑色の染料になるようです。材も色んな用途に使われているとのこと。二酸化炭素や窒素酸化物の吸収率が高く、地球温暖化対策にもうってつけです。いかんせん日本の風土に根付かせるのが難しいのが難点です。


「採るよりは 眺めていたき さくらんぼ」


[1546] 花茗荷 [PC]  2014/05/21 07:53:24    [削除]


   僕たちの仲間に“歩く植物図鑑”といわれるほどの女性がいます。変わった花に出会うと彼女が教えてくれます。そのグループで行く観察会では図鑑を持って行く必要がありません。昨日も岸和田の神於山へ植物観察に行って来ましたが、山道でハナミョウガが咲いているのを教えて頂きました。この植物も始めての出会いです。昨年の秋に出来た実も残っていました。
 帰ってから図鑑で調べると、ショウガ科で、種を乾燥させたものが芳香性健胃薬になり腹痛・下痢に効くようです。茗荷とそっくりな葉に、穂状の花を沢山付ける様から花茗荷と名付けられました。ロクの交友録に追加したことは言うまでもありません。


「渓筋に 紅き縮緬 花茗荷」


[1547] 溝隠・畔筵 [PC]  2014/05/22 07:00:06    [削除]


   特徴のある花です。キキョウ科ですが、科内の花と違って5裂した花弁が下半分だけという形をしています。よく似た仲間に同じミゾカクシ属のサワギキョウがあります。湿ったところを好み茎の節から根を出し、地面を覆うほどに拡がるようですが、能勢ではあまり見かけません。
 ミゾカクシというのは溝を隠すほど繁茂するという所から名付けられました。別名のアゼムシロも田の畔に筵を敷いた様だという同じ意味合いです。解毒などの薬効があると江戸時代からの書物に記述があります。


「田と溝に 処構わず 草茂り」


 [1548] 桔梗草 [PC]  2014/05/23 06:06:33    [削除]


   馬見丘陵の観察会に行って来ましたが、桔梗に似た可愛い花を付けるキキョウソウが沢山咲いていました。花の付け方が互生した葉の所に段々に付いている様からダンダンギキョウとも呼ばれています。北アメリカ原産で西日本に拡がっているとのことです。芝生や荒れ地、道端で見かけます。
 一年草で種を落とす仕組みを観察すると面白い植物らしいです。花が終わると、葉に抱かれた花後の萼に穴が開きそこから種を落とすと記述されていました。次回はルーペを持って行きじっくり観察しようと思っています。


「風薫る 古墳の郷に そよぐ花」


[1549] 沢小車 [PC]  2014/05/24 08:13:50    [削除]


   グループでバスを仕立てて滋賀県の箱館山まで植物観察に行って来ました。お目当てのイワカガミには少し遅れましたが、変わりに他の花々が迎えてくれました。その一つサワオグルマが今を盛りと水辺に群生していました。乾いた場所で咲くオカオグルマに対して、湿地に咲くのでサワオグルマと区別しています。オグルマの由来は花の形が牛車に似ているところから名付けられました。日本固有種です。
 花の乾燥させたものをお茶にしたり、若い葉や茎は山菜として食べられるという事ですから、昔から人々に身近な植物だったようです。休耕田などにも群生するので、今度出会った時には摘んで帰ろうと思っています。


「新緑の 湖畔に黄花 群れ咲きて」


[1551] エゴノキの下で [PC]  2014/05/25 07:04:53    [削除]


   昨日は劇団息吹の公演「泰山木の木の下で」(昼の部)を鑑賞して来ました。知り合いの役者さんから何時も案内が届けられます。今回の公演はタブルキャストになっていたので、準主役の彼は夜の部の出演でした。今から50年前に創られた作品ですが、福島原発事故を経験し、原発の是非が問われる中で、大飯原発の安全性に待ったをかけた司法判断が下されたいま、放射能の恐ろしさを改めて問いかける作品でした。
 写真はエゴノキの下です。一面に花弁を散らし絨毯のようになっています。経済優先より人格権優先を謳った素晴らしい判決に、エゴノキまでVサインをしているようです。戦争へ戦争へと駆り立てる策動にもブレーキをかけなければ!


「泰山木 咲いて三日の 命なり」


[1552] 挿し苗 [PC]  2014/05/26 07:05:43    [削除]


   蛙の合唱のうるさいことうるさいこと。窓から見下ろす11枚の田んぼすべてに水が張られ、道路を挟んで連なっている山の姿が田に映っている景観は、この時期にしか楽しむことが出来ません。半数で田植えが終わり、次の土日には全部の田んぼの田植えが終わることでしょう。百姓だけでは食べていけないので、殆どが兼業農家です。機械を使った農作業は休日の男の仕事になっています。
 田植えした後は女性たちの出番です。挿し苗や草引きなど、腰が痛くなる仕事を引き受けています。第三者的には長閑な風景ですが、農家の方は大変だと思います。でも彼女たちの仕事振りを見ていると、田んぼが愛おしくってという気持ちが伝わってきます。


「白鷺が 歩を運ぶごと 早苗挿し」


[1554] 黄苺(木苺) [PC]  2014/05/27 07:17:09    [削除]


   苺の季節になりました。山に入ると色んな種類のキイチゴの花や実が目につきます。写真はモミジイチゴだと思います。もちろん数粒戴いた事は言うまでもありません。クサイチゴと並んで美味しい種類です。バラ科キイチゴ属にはこの欄で紹介しきれないぐらいの種類があります。クマイチゴ・ニガイチゴ・ナワシロイチゴ・フユイチゴ等は馴染みがあります。木本なのに実が出来た2年で枯死してしまう種類が多いようです。これを木本としていいのか悩ましいところです。
 イチゴはその場で生食したりしますが、沢山採取できる時はジャムや果実酒にも出来ます。変わったところでは、二日酔いの時に黄色く熟したモミジイチゴを数粒生食すればいいとのことです。上手くそんな時に出くわすかどうか、家に植えておかなければね(*^_^*)


「口中に 唾酸っぱき 木苺の」


[1555] アカタテハ [PC]  2014/05/28 06:54:35    [削除]


   1ヶ月ぶりの花曜日ハイキングに地元の妙見山方面へ行って来ました。ロクは宿題を抱えていたので行かないと決めていたのに、今回はリーダーがお休みという事で、妻からも乞われての歩きとなりました。予定していた初谷コースが道整備のために通行止めという事で、天台山周りの長いコース設定になり、歩数計を確認すると27,000歩になっていました。
 山の木々は花盛りですが、エゴノキは既に地面に花を散らしているので、花弁の数の違いなど数えながらの「~しながらハイキング」です。タニウツギが満開で吸蜜にアカタテハ(自信がない!)が来ています。因みにタニウツギと空木の名が付いていますが、仲間のハコネウツギやツクバネウツギなどはスイカズラ科で、卯の花といわれるウツギはユキノシタ科です。


「夏蝶の 遇う人もなし 森深く」 


[1556] アオスジアゲハ [PC]  2014/05/29 07:31:04    [削除]


   蝶の写真が続きます。川久保渓谷への定点観察会で最初に迎えてくれたのは、お馴染みのアオスジアゲハです。この蝶の食草はクスノキ科樹木です。クスノキをはじめタブノキなど学校や公園に植樹されているので、都会でも普通に見かけることが出来ます。成蝶の吸蜜も色んな花で見かけられます。しかしアオスジアゲハは飛翔力抜群だからカメラに収めるのは大変です。
 ところが雄蝶は湿った所で吸水する習性を持っています。その時は警戒心もなく人が近寄っても逃げません。反省会で前後不覚に飲んでいるロクにダブります。また、蝶は優雅な雰囲気を持っていますが、雄同士のテリトリー争いは他の動物たちに決して引けを取りません。


「飲む時は 泰然自若 揚羽蝶」


[1557] 昇り藤 [PC]  2014/05/30 06:56:23    [削除]


   そろそろ花菖蒲の季節だろうと万博記念公園に行って来ました。花菖蒲や紫陽花には少し早かったのですが、ルピナスは満開でした。ルピナスというのはラテン語の「Lupus」(狼)が語源と牧野富太郎は言っています。和名は「昇り藤」や「葉団扇豆」と呼ばれています。古代エジプト時代から栽培されてきた古参の植物だと紹介されています。石鹸・薬草・牧草の他に食用として今でも利用されているとのこと。大豆アレルギー回避の代用食品としてきな粉・豆乳・豆腐に使うらしいです。
 地中海地方では白花や黄花のルピナスの豆はビールのつまみとしての定番だそうです。野生のルピナス群生を初めて観たのは、あれは確かニュージーランドの丘だったかな。その頃ルピナスビーンズを知っていたら居酒屋を訪ね歩いたかも。


「七色に 空を染めてや ルピナスの」 


[1558] 皐月躑躅 [PC]  2014/05/31 07:34:49    [削除]


   鉢植えや盆栽に人気のサツキです。庭園にもよく植栽されています。自生の花々が好きなロクも、浮気したくなる花が沢山あります。薔薇や躑躅や花菖蒲などです。自生ツツジではいち早く春を告げてくれるコバノミツバツツジを山に求めます。ヤマツツジやモチツツジも山道で一服の清涼感を与えてくれます。一方植栽される園芸種では改良に改良を重ねて作られてきたので、文句あるか!というぐらい完成された美を誇ります。
 公園や歩道脇に植えられたヒラドツツジが咲き出すと、街が一気に華やかな色と香りに包まれます。少し遅れて咲き出すのがサツキツツジです。ヒラドツツジよりも小型でありながらも、美しさでは負けていません。どちらかというとサツキの方が日本人好みだと思います。


「皐月咲き 佳境に入りし 三国志」


[1559] 能勢夕暮れ [PC]  2014/06/01 06:41:57    [削除]


   夕食後、妻に誘われてベランダに出てみました。昼間の暑さは既に去り、ひんやりした夜風が気持ちよく、暮れかけの西の空には、まるでランデブーしているような上弦の月と宵の明星が輝やいています。田んぼに張られた水に灯りが映り、得も言えぬ夕暮れ時です。そんな里山風景が自慢で、今日も最高の一日だったと思えるひと時です。
 以前、月齢を図示したカレンダーを持っていたのですが、カレンダーの役目が終わっていたのでいつの間にか処分していました。それを見ると上弦の月か下弦の月か一目瞭然だったのですが……。夕方西の空に沈む月は上弦の月と覚えることにしています。月は秋の季語だから困ったなぁ~!


「夕涼の 届け来たりし ラブレター」 


[1561] 蝋梅の実 [PC]  2014/06/02 07:08:26    [削除]


   なんともユニークなローバイの実です。まるでタコの赤ちゃんみたい。あの蝋梅の花からは想像だに出来ません。狼狽してしまいます。木に生っている姿は幼鳥が親鳥に餌をねだっているようにも見えます。公園の蝋梅だから多分薬がかかっているだろうと、実を口に入れませんでした。食べられるのだろうか?何でも口に入れてみたくなるロクです。
 種が採れる頃になると子ども向け工作材料として拾って帰ります。中に入ってる豆状の種がアンパンマンの目になるのです。何でも食べるロクとは違い、採取した種を蒔き、実生で育てるのが好きな仲間がいます。何年ぐらいで花を咲かせるのだろうか?


「つばくろの 親呼ぶ姿 似せて生り」 


[1562] タンポポモドキ [PC]  2014/06/03 06:51:10    [削除]


   ブタナです。フランス「豚のサラダ」から名付けられたヨーロッパ原産の帰化植物です。原産国ではハーブとして食用にも供されているようです。昭和初期に日本に渡来して以降全国に拡がっています。北海道で見つかった時は、タンポポによく似ていたので、タンポポモドキと呼ばれました。六甲で見つかってからはブタナと呼ばれるようになったようです。帰化植物図鑑が必携になってきました。
 植生豊かな日本で帰化植物の進出が目立ちます。何百種という単位で日本古来の植物が絶滅の危機に瀕しています。要因の全てを外来種のせいにするつもりはありませんが、彼等はしたたかな戦略で日本の植物界に君臨し続けています。


「歳時記に 載らないほどに 草茂る」


[1563] 野薊 [PC]  2014/06/04 07:12:11    [削除]


   ノアザミが散歩道を彩るようになって来ました。つい大好きなフォレストのアザミの歌♪を口ずさんでいます。普通アザミと呼ばれるものは夏から秋にかけて咲きます。春に咲くのはノアザミだけです。アザミは種類が多く日本特産種だけでも100種もあると云いますから、スミレと並んで覚えるのが大変です。アザミの仲間ではないのにキツネアザミというのもありますから、尚更ややこしいです。でもノアザミが一番多いのでこれだけ覚えていたら大丈夫な気もします。特徴は花の萼辺りに触ると粘りがあることです。
 タンポポと並んで全草が食用になります。葉や茎に棘があるので敬遠されますが、天ぷらや和え物など色んな料理に使います。根っこのキンピラも捨てがたいものです。因みに土産物で売られている「ヤマゴボウ」はアザミの根っこです。


「野薊の 咲いて一粒 雨の落ち」


[1564] 梅雨入り [PC]  2014/06/05 06:54:28    [削除]


   近畿地方も一昨日から雨になり梅雨入りしました。我が家の花壇に生きるアマガエルもほっと一息ついていることでしょう。記録的な猛暑が北海道で観察され、今年の暑さを予言しているようです。既に熱中症で病院に搬送された方が出始めているとのことです。水分補給を怠らず、炎天下では出来るだけ直射日光に当たらない様な対策を講じなければ。
 家の中に侵入するアマガエルを見付けようものなら、妻の悲鳴が轟き渡ります。雨蛙やヤモリなどは蚊などを捕ってくれるので役立つ生き物なのに、どうしても馴染めないようです。ロクは両手でそっと捉えて花壇に戻してやります。今年は何回悲鳴を聞くのだろう(*^_^*)


「雨蛙 花壇のベットに 抱かれて」


[1565] 薔薇一輪 [PC]  2014/06/06 06:44:34    [削除]


   我が家の猫の額花壇に一輪だけ薔薇が咲いてくれました。もともとミニ薔薇だったのですが、手入れしないので葉っぱが虫に食われ、辛うじて生き残っている状態です。黄花の方は葉がなくなり枯れてしまいました。薬をかけてやらないと虫たちの餌になり、生き残れないようです。どうも放任主義の我が家では生き物は育ってくれません。
 バラというのは茨から転訛して棘のある木の総称になっています。一方、茨は棘のあるツルの総称です。野茨も盛りを過ぎましたが爽やかな初夏を演出してくれました。クニコの百万本の薔薇♪大好きです。甘い香りが充満した中で、一時貧乏絵描きになっているロクです。


「真紅でも 薔薇の命は 儚くて」


[1566] 甘茶 [PC]  2014/06/07 07:47:36    [削除]


   我が家の花壇シリーズが続きます。アジサイの仲間アマチャが咲き出しました。調べてみるとアマチャはヤマアジサイと同一物だそうで、その中で甘みの強い固体だということです。伊豆に自生している種類はアマギアマチャと呼ばれ、地元では甘木と呼んでいるとのこと。自生地の山にアマチャが生えているので、甘木から天城山になったと謂われています。いずれも日本特産種です。
 4月8日の花祭に甘茶を注ぐ習わしは、お釈迦様の誕生日に甘露の雨が降っていたという言い伝えからです。まだ使ったことはないのですが、甘さは砂糖の1000倍というから、甘味料として作ってみたいのですが、それをするには花を咲かさずに、葉だけを茂らせなければなりません。花を採るか葉を採るか難しい選択肢です。


「梅雨空が 宝石箱を 開け放ち」


[1569] ウバタマムシ [PC]  2014/06/08 07:37:23    [削除]


   散歩途中で珍しい昆虫を見付けました。帰ってから手持ちの図鑑を探しましたが掲載されていないので、ネットの昆虫図鑑で調べると、玉虫仲間のウバタマムシかなと同定しました。各県での絶滅危惧種に挙げられています。勉強嫌いで昆虫大好き人間だったロクの子ども時代にも出あわなかった貴重種です。
 どうやらやっと成虫になったばかりのようです。もう少しすると羽根が光沢色を持つようになるのでしょう。他の記述では建築資材の松を食う害虫とも紹介されていました。


「落人に 似たり鎧の 玉虫か」


[1570] アオマダラタマムシ [PC]  2014/06/09 07:39:58    [削除]


   今年からメンバーに加えてもらっているサークルの昆虫観察会に参加して来ました。車で活動拠点に向かう国道にはおびただしい数の黒っぽい蝶が飛び交っています。テングチョウだろうと中りを付けていましたが、実際に帽子で捕まえてみるとテングチョウでした。講師の先生に教えて頂くとエノキがテングチョウの食草だという事です。その後ゴマダラチョウが出て来て、最後に国蝶のオオムラサキが出現するらしいです。それにつけても異常発生です。何か天変地異の前触れなのかと思ってしまいます。
 写真は枯れかけたソヨゴの幹に止まっていたタマムシの仲間です。我々素人にはなかなか見付けられませんが、昆虫の生態をご存知の講師は難なく採取して行きます。ただただ尊敬の目で知らない世界を楽しんでいたロクでした。


「あら不覚 滑り落ちたり 捕虫網」 


[1571] 萼紫陽花 [PC]  2014/06/10 22:08:39    [削除]


   先日アジサイ仲間の甘茶をアップした。しかし梅雨本番になるとやはり紫陽花は欠かせない。もともと日本原産のアジサイをシーボルトが持って帰り、お滝さんの名前を借りて「オタクサ」と名付けた話は有名だ。いまでは品種改良されて様々なアジサイを楽しめる。塊として観る分には大きな紫陽花が梅雨空の鬱陶しさを吹き飛ばしてくれる。でもじっくり花を観賞するにはガクアジサイがいい。飾り花に囲まれた無数の小さな花たちが何ともいえない。まさに額紫陽花とも言える。
 紫陽花は土壌によって色が変わると云われている。土が酸性だと青っぽくなり、アルカリ性だと赤っぽくなるらしいが、遺伝によっての個体差が大きいと云う研究結果も報告されている。


「梅雨晴れ間 雨が恋しと 咲く花の」


 [1572] 揚羽蝶 [PC]  2014/06/11 07:22:25    [削除]


   誰もが知っているアゲハチョウがアレチハナガサで吸蜜している。普通何処でも見かける蝶なのであまり有難がられないが、よく見ると綺麗な蝶。可愛そうにナミアゲハ(並揚羽)と呼ばれている。ミカン・ユズ・カラタチなどに卵を産み付けるので、ミカン科の木の鉢植えなどあれば来てくれる。
 多くのホモサピエンスは蒐集癖を持っているので、あまり見かけない貴重種を殊の外有難がる。つい普通種の素晴らしさを観落としてしまう。青い鳥はあなた方の側に居るのだよと言ってやりたい。


「ビル群に オアシス探す 揚羽蝶」


[1573] 一薬草 [PC]  2014/06/12 06:53:33    [削除]


   松の林床にイチヤクソウが健気に咲いています。多年草で根から拡がって行くので、誰も盗らないと増えて行くことでしょう。一薬草の名前の由来は一つの薬草で多くの病気に効くという事から名付けられました。因みに薬効は強心・降圧・抗菌・浮腫みなどに効くらしいです。生薬で虫刺されなどにも効くという事なので、いざという時には使わせて頂こうかな。
 昨日は地元三草山のゼフィルスの観察に行って来ました。虫刺され予防対策をしなかったので、帰ってから鏡を見ると目の辺りが腫れあがっています。ブトに刺されたのでしょう。生憎イチヤクソウは見つかりませんでした。


「梅雨の蝶 追って笹原 虫刺され」


[1575] 野蒜 [PC]  2014/06/13 07:17:09    [削除]


   春の野草料理には一品に登場させるお馴染みのノビルです。万葉の時代から人々に親しまれてきました。古事記や万葉集にも出てきます。早春の野蒜を食するとパワーを貰えるような気になります。しかし、ネギ坊主のように茎の頭にムカゴが出来る頃になると誰も見向きもしなくなります。食用のほかに薬用としても有用な植物です。全草を乾燥させた野蒜を煎じて飲むと安眠できるようです。腫れもの・できもの・虫刺されにも薬効があるとか。
 条件が良ければムカゴの部分から花が咲き出します。同じユリ科のニラの花に似ますが、こちらは花被片が薄紅紫色を帯び綺麗な花です。野の花ってなんて可愛いのでしょう。園芸種には無い素朴さを持っています。


「野の百合に ポーズをとらせ 初デビュー」


[1576] 七実の木 [PC]  2014/06/14 05:31:41    [削除]


   モチノキ科のナナミノキです。普通図鑑ではカタカナ表記を使いますが、この写真俳句では題名を意識して漢字表記にしています。コメントを書いたり俳句の季語に使ったりする時に便利だからです。因みに七実と云うのは美しい実を沢山付けるので付いたとか、モチノキより実が長いので、長実の木からなまったとか諸説あります。
 雌雄異株で写真は雌花の方です。雄花は沢山の花を付けます。庭木としての用途の他に、材はろくろ細工に使われたり、樹皮からは鳥モチが採れます。モチノキ特有の死環が出来るので葉に字を書くことが出来ます。


「緑さす 木々に命の 証観て」


[1578] 金勝アルプス [PC]  2014/06/15 07:32:22    [削除]


   地元山友会の例会日で、滋賀県栗東市の金勝(こんぜ)アルプスに行って来た。草津からバスで40分の上桐生まで行き、そこのキャンプ場からコースが始まる。目指すは鶏冠山(491m)に至る途中にある落ヶ滝だ。清流が梅雨の暑さを和らげてくれる。珍しい植生の宝庫らしく観察会もやられている。ロクはそちらに合流したい気持ちだがそうもいかない。
 鶏冠山から天狗岩に登り磨崖仏を巡っての周遊のコースは、低い山の連なりだが、鎖場や奇岩・磨崖仏などもあり、花崗岩が浸食された景観など、変化にとんだ楽しいコースだった。能勢からだと時間と旅費がかかるのが難点だ。


「滝風を 受けて頂 あと少し」


[1579] ゼフィルスの森 [PC]  2014/06/16 07:26:09    [削除]


   能勢周辺は日本一の里山と云われるぐらい、生物多様性に関しても誇れる場所です。三草山で「ゼフィルスの森」を保全管理して、シジミチョウの成育環境を守っています。樹上性のシジミチョウ一群をさしてゼフィルスと云い、日本には25種いるらしいです。樹上で雄は他の雄が侵入してくるのを排除する縄張り行動をする習性を持っています。ゼフィルスの多くはブナ科植物を食草にしています。二次林として今も活用されている里山があってのシジミチョウです。
 昨日は大阪府大の先生を招いてシジミチョウ観察会がトラスト協会主催で開催され、日頃あまり目にしないシジミチョウを捕獲してもらい、初めての蝶との出会いを体験させてもらいました。三草山でしか見られないヒロオビミドリシジミなど6種のシジミチョウをこの目で観てきました。


「追っかける 視線の先に 蜆蝶」


[1580] 靱草 [PC]  2014/06/17 06:27:58    [削除]


   シソ科のウツボグサです。昨年もこの時季にアップしました。茎が四角で花は唇弁花と云うシソ科の特徴を余すところなく持っています。靱(うつぼ)と云うのは武士が背中に矢を入れて持ち歩くための道具で、竹で編んだ篭を獣の毛皮や鳥の羽根で覆った武具の形が、この花穂に似ているところから靱草と名付けられました。ロク的には花後の枯れた状態の方が「うつぼ」に似ていると思うのだが……。
 花が終わると花穂だけが枯れた状態で残ります。その姿から夏枯草(かこそう)の別名もあり、生薬名も同じ夏枯草と呼ばれ、利尿などに使われます。日当たりの良い場所を好み、多年草ですからランナーでどんどん増えて行きます。


「隣国に 矢を引きたくて 靱草」


[1581] 鳳凰堂 [PC]  2014/06/18 07:51:50    [削除]


   世界文化遺産「宇治」を、地元にお住まいの仲間に案内して頂きました。京阪宇治駅から歩いて三室戸寺に行き、満開のアジサイと鉢植えのハスを愛で、世界遺産に指定されている宇治上神社から重要文化財の宇治神社を経由して、藤原氏所縁の禅寺興聖寺までを歴史散策してきました。
 午後からは宇治市営の茶室(裏千家)で仲間は抹茶を頂き、その後メインの平等院へ向かいました。境内の博物館では一対の鳳凰や雲中供養菩薩26体などの宝物を間近で鑑賞して、鳳凰堂内も拝観、お色直しをした平等院を光源氏になったロクは数十年振りに懐かしく鑑賞して来ました。


「夏空に 負けじと光 放つ鳥」


[1582] 臼の木 [PC]  2014/06/19 07:03:23    [削除]


   ツツジ科スノキ属のウスノキです。実の形が石臼に似ているところから名付けられました。別名はカクミノスノキ(角実の酢の木)と呼ばれています。と云うのは実には縦に5本の綾が入り断面が五角形になっているからです。花は鐘形(つぼ型)でそのままの形で実になったような印象を与えます。
 如何にも美味しそうな実だったので一粒口に入れてみました。まだ酸っぱくってもう少し熟れないと駄目かなと云う感想。何でも口に入れると思われていますが、食べられるスノキの仲間だという安心感があるからなのですよ。


「臼の実の 酸っぱき味に 汗も引き」


[1583] 本当の花探し [PC]  2014/06/20 05:38:28    [削除]


   紫陽花が本番を迎え、先日訪れた宇治の三室戸寺も沢山の観光客でごった返していました。漢字表記のようにアジサイと云うのは青が基調になっており、梅雨空にブルーの花が似合います。カメラマンも華やかな西洋アジサイを被写体にどう表現したらいいのかと悩んでおられるようです。
 日本古来の萼アジサイは中央に花が塊になって集まっているので判り易いですが、西洋アジサイの本当の花(真花)は装飾花と云われる萼に隠れて目立ちません。その萼を掻き分けて、真花を探す楽しみを、2年前に教えてもらいこの欄にアップしました。今では偉そうに人に教えています。


「紫陽花の 内に秘めたる 真観て」


[1584] 帝釈峡雄橋 [PC]  2014/06/21 21:25:43    [削除]


   我がグループでは3年前に広島の帝釈峡を訪れましたが、もっとゆっくり観察したいという要望から再度訪問してきました。今回も我々の期待に応えてくれて、関西では目にすることの少ない植物たちに出会う事が出来、たっぷり時間をとった観察会は帝釈峡を十分満喫させてくれました。ボランティアガイドさんは「花が少なくって!」と恐縮されていましたが、我々は豊かな植生に大満足出来ました。
 写真の雄橋(おんばし)はスイスのブレビシュ、アメリカのナチュラル・ブリッジと共に世界三大天然橋と云われています。1987年に日本で天然記念物に指定されました。もともと鍾乳洞であったものが浸食で落盤して橋状に残されたものらしいです。


「夏至来たり 河鹿の声の コロコロと」 


[1586] 瓜の木 [PC]  2014/06/22 07:37:14    [削除]


   帝釈峡の渓筋にはウリノキがたくさん実生で育っています。適度に湿った環境がウリノキの生育に合致しているのでしょう。葉がウリの葉に似ているので瓜の木と名付けられました。よく似た名前のウリハダカエデは幹がウリに似ているので瓜肌と呼ばれていますが、カエデ科なのでウリノキ科とはまったく違います。
 ウリノキの特徴は花の形に有ります。何とも変わった花で、花弁が外側へくるくると巻いていて、垂れ下がった黄色い雄蕊とで纏のようにも見えます。一度出会うと忘れられない植物です。どんな果実になるのだろう。


「苔生した 谷間に垂れし 瓜の花」


 [1587] 今年の演目 [PC]  2014/06/23 07:24:02    [削除]


   年一度の人形浄瑠璃「鹿角座」の公演に今年も参加して来ました。年々良くなっているような気がするのは、浄瑠璃に接する機会が増え、知識が蓄えられてきたのと、ロクの目が肥えてきたからかもしれません。今年の演目は子どもたちによる能勢三番叟、次に鬼一法眼三略巻と題する、お馴染み牛若丸と弁慶の五條橋での出会いです。最後はメインの演目で壷坂観音霊験記で、前半のお里を愛でる土佐町松原の段は子ども浄瑠璃で、後半は観音様のご利益で身投げした沢一の目が開いた所までが演じられました。
 途中で地元のお知り合いと一緒になったので、太夫や親方になるのは大変だという話を聞かせて頂きました。親方に付く数人の弟子は10ヶ月間の練習の後、素浄瑠璃を語り仲間入りさせてもらうようです。太夫や親方が財政的な面倒まで負担します。


「浄瑠璃を 熱く演じて 夏迎え」


[1589] 鰭薊 [PC]  2014/06/24 07:01:32    [削除]


   アザミの仲間と区別されているヒレアザミです。種子の冠毛が羽毛状のアザミ属に対して、冠毛が刷毛状という違いでヒレアザミ属に分類されています。花はアザミとそっくりです。茎に凸凹の翼が付き、さらにその先には鋭い棘まで付いています。葉は根元にあり茎にはあまり付けていないので、翼が葉の代わりをしているのかもしれません。こうした重装備は動物達に食べられないための防御戦略なのでしょうか。
 かなり古くにユーラシア大陸から帰化して来たとのことですが、近辺であまり見かけません。薬効もあるようですが、ロクといえども採取して食べようという気にはなりません。


「矢を受けて 立ちし弁慶 夏薊」


[1590] 蛍袋 [PC]  2014/06/25 07:28:37    [削除]


   赤とんぼさんがタラヨウをアップしてくれたので思い出したのだが、週末にファミリー自然教室があり、七夕飾りを作ってもらう。その時にタラヨウに願い事を書いて吊るす趣向。かなり前から準備しているが、当日使える状態か自信がないので、再度タラヨウ採取に出かけた。犬も歩けば何とやら……。道端にホタルブクロが咲いていた。
 愛用の山渓ハンディ図鑑によると地方の方言名が紹介されている。提灯花・釣鐘草・徳利花・雨降り花・ポンポンバナ・蛍草などどれもホタルブクロの特徴を表している。因みに名前の由来は子どもがホタルを花の中に入れて遊んだとか、花が提灯に似ておりその古名「火垂(ほたる)」を充てたとの説がある。


「灯を入れぬ 火垂袋に 帰路急ぐ」


[1591] 丘虎の尾 [PC]  2014/06/26 06:42:54    [削除]


   武田尾の定点観察会で出会ったサクラソウ科のオカトラノオです。他にヌマトラノオやイブキトラノオなどもありますが、花穂が垂れ下がるのはオカトラノオとノジトラノオです。それにつけても見事な虎の尻尾になっています。セパ交流戦までは阪神タイガースも首位攻防の一翼を担っていましたが、戦い終わってみれば猛虎は尻尾を巻いて何処へやら。
 今日から旅に出ますので7月5日帰宅までしばらく休みます。その間皆さんがロクの代わりにアップして下さると助かります。日本の将来を危惧しながらの旅立ちですが、何とかなるだろうぐらいの気持ちで行って来ます。留守の間に阪神タイガースが首位に肉薄していることも望みつつ……。


「鍵をかけ 黴のなすまま 旅立ちぬ」


 [1597] 帰国しました(*^_^*) [PC]  2014/07/05 14:35:55    [削除]


   10日間の日程で仲間たちとスイスに行って来ました。「これが最後のスイス!」と云ってから何回目になるでしょうか。今回はシニア自然大学校の仲間がたくさん参加され、トレッキングと自然観察を中心にスイスを思う存分楽しみました。コースの初めは世界遺産になっているスイスの首都ベルンです。スイスは初めてという方々のために欠かせない観光地です。
 アアレ川に架かるニューデック橋からの眺めですが、旧市街の屋根と緑の丘が醸し出す景観はまさに世界遺産です。スイスは何処を向いても絵になりそうなので、絵心のある人なら絵筆を走らせることでしょう。ロクは心のキャンバスにスケッチしておこうっと!


「異国でも 集めて早し 夏の河」


[1598] アイガー [PC]  2014/07/06 07:02:32    [削除]


   スイス旅行への皆さんのご要望は「お花畑の中をたっぷり歩きたい!」という贅沢なものでした。1年前からスイスに行きたいという声が上がり、旅への準備が始まりました。それだけに皆さんの期待も大きく、メジャーな所を選びながらも、ツアー旅行では出せない特徴あるコース選びに苦心しました。
 トレッキングの手始めはアイガー・メンヒ・ユングフラウを横に従えながらのお花畑コースです。ここで皆さんの脚力チェックです。グループ旅行なのでフレキシブルな対応が可能です。まずまずの感触を得て、これから続くトレッキングへの安心感を感じさせて頂きました。キンバイソウが曇天の中でも彩りを添えてくれています。


「雪渓を 仰ぎ見つつの 深呼吸」


[1599] 朝焼け [PC]  2014/07/07 06:55:13    [削除]


   構図の差こそあれど誰もが写したであろうマッターホルンの朝焼けです。早朝から多くの観光客がビューポイントに集結しています。前日夕暮れ時のマッターホルンも捨てがたいものがあったのですが、やはり朝の方が希望に満ちています。ゴルナーグーラトからツェルマットまで1500mの標高差を下るコースに弾みがつきます。
 グループメンバー24人の7割が下りの全コースを歩き切りました。頼みのマッターホルンには雲がへばり付き、全容を見ながらのトレッキングにはなりませんでしたが、時折頂上を覗かせてくれたり、岩に咲く高山植物など、変化に富んだコースを皆さん堪能されたようです。


「頂に 希望を乗せし 夏の山」


[1600] チーズ作り [PC]  2014/07/08 07:28:32    [削除]


   予定していたスイストレッキングの最終日はマッタホルンに一番近付いて歩くマッターホルン・トレイルだった。が生憎の曇天で勇姿を見ながらのハイキングにはならなかった。しかし高山植物はコースのいたるところに咲き乱れているので、退屈したりしんどいと思う気分には決してならない。コース途中で悩むのはトイレとピクニックが出来る場所探しだ。昼を少し回った所で小さなお店とベンチがあったので、つたない英語でピクニックが出来るか頼んでみた。お店の方は「どうぞお気軽にお使い下さい!」と云わんばかりの対応をして下さった。お土産でも売っているのだろうかと覗いてみると、自家製のチーズを作っている工房だった。
 スイスは言わずと知れたチーズ王国である。ホテルでもチーズフォンジュのディナーも経験したところだ。ピクニック場所を提供して下さったお礼にチーズの塊を買ったことは言うまでもない。ここで作られているのはラクレットチーズだろうか?


「乳牛に 似たるマダムの 涼やかさ」

丸葉縷紅草

 先日アップしたマメアサガオと同じように野生化したマルバルコウソウをよく見掛けます。熱帯アメリカから江戸時代末期に観賞用として入って来たものが、野生化して帰化植物になってしまいました。名前の由来は本種のルコウソウによります。「縷」と云う字は糸のように細長いという意味です。葉っぱが細く切れ込んでいるのと、緋紅色の花だから縷紅草と呼ばれるようになりました。こちらは葉が丸いのでマルバルコウソウと呼ばれています。他にモミジバルコウソウと云うのもあります。ルコウソウ三兄弟を見比べてみたいものです。
 どうしても外来植物には冷ややかな目線で見る癖が付いていますが、日本に根付いてしまった帰化植物も、在来種と同じぐらいに扱ってやらなければと思い始めています。日本の風土で淘汰されるものもあれば、しっかりと生き残るものもあります。生物多様性で観察を続けたいものです。意味なく生きているはずはないと思いますので。


「白花に 秋の模様と 紅き花」